起業7年で取引先が2500件以上に増加した町工場 “ミナロ”

 起業わずか7年で取引先が2500件を超えた町工場が横浜市にある。
木型・モデル加工を得意とするミナロ(社長=緑川賢司氏)だ。ケミカルウッドやアクリル、ABS等の樹脂、アルミや真鍮等の材料をCADデータ、図商、スケッチをもとにマシニングセンターで削り出す。
 「一生のうち人間がやれることは知れている。だから自分がどこまでやれるかチャレンジしていきたい」と力強く語る緑川社長。
 今を生き抜く町工場の姿がここにはあった――――。

 緑川社長が会社を設立したきっかけはこうだ。
 もともと別の木型を製作する会社に勤めていたという緑川社長。サラリーマン時代はITバブル真っ盛りだったが、雲行きが怪しくなる。ご承知のとおりITバブルが崩壊したのだ。
 「うちは大丈夫だろう・・・と思っていましたが、あっけなく『来月たたみます』と宣言され、いわゆるリストラにあってしまいました。もう後がありません。道は2つ、“会社を興す”か“再就職する”か。相当悩みました」(緑川社長)