この間、タイラードリルについてブログに掲載しましたところ、ご質問がきましたので、こちらで回答いたしましょう。
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http://seizougenba.com/node/5145
【質問】旧来型のドリルの先が円錐状なのは、中心を安定させるためですが、それならむしろ、真ん中を凹ますとどうなんだろう? なんて思いました。
日頃、切削工具と深い繋がりを持つ方は、質問が斬新ですね☆
ということで、ダイジェット工業さんに聞いてみました。
【返答】まずタイラードリルについては基本的に「ザグリ加工」を主目的に行うドリルの為、通常のドリルのように先端が凸になっていたり、ご意見に有ります通り凹になっていると加工した後、底面が「フラット」になりません。
ちなみにエンドミルの場合横走りが主目的の為、底がフラットでは底面がワークに接触する部分が大きく抵抗が大きくなるので通常若干凹形状になっております。よってエンドミルでザグリ加工をしても全くフラットにならないので「タイラードリル」が出来たわけです。
ただ副産物的に「薄板加工時に裏バリが出にくい」という特徴も有りますので、この点に関してはご意見の「中心が凹んだ(実際は中心部分はあるのですが)様な形状の」ドリルも存在します。
(一般的に「ろうそくドリル」と呼ばれるもので、ハイスに多い)
尚、求心性に関してはやはり中心が無いより有った方が良いと思われます。
――――とのことでした。
切削工具というのは実に奧が深いですね。
形状、コーティング、材質に各社の秘密がつまっています☆