「世界最高水準の技術で貢献する」 日本工具工業会

日本工具工業会が6月2日、東京・銀行倶楽部で通常総会を開いた。
役員改選が行われ新理事長に増田照彦三菱マテリアル執行役員加工事業カンパニーバイスプレジデントが就任した。

110613工具工業会1総会終了後の懇親会で増田理事長は、「この災害でピンと張りつめていた業界のサプライチェーンが少しほころんでしまった。しかしながらリーマンショックのように需要がなくなったわけではありません。われわれは世界最高水準の熱処理技術、微細加工、生産性向上まで皆様方に貢献しています。今回、私は新理事長を仰せつかりましたが、諸先輩方がつなげてきた文化、伝統を守りつつ、つなげていくことがとても大切だと感じております。皆様方よりアドバイスをいただきながら頑張っていきますのでよろしくお願いいたします」とあいさつした。




110613工具2来賓の挨拶を藤木俊光経済産業省製造産業局産業機械課長があいさつした。この中で藤木課長は、「3月11日に未曾有の大震災が起こりました。ところが当初思っていた最悪のシナリオよりは日本の産業は復興していると感じます。日本の現場力の力強さを改めて認識している次第です。自分の力を信じてしっかりやっていくということが1日も早い復興に繋がっていくのではないかと思っています。しかしながら世界のマーケットは日本を待ってくれないわけですので、国際競争力の中でしっかり勝っていくためにも、今、何をしなければならないのか、われわれも次に向けたステップを皆様とともに歩んでいきたいと思っています」と述べた。

1000億円超えの力強い見通し

役員改選にあたり、新理事長に就任した増田理事長は6月6日、東京・機械振興会館で記者会見を開き、就任にあたって豊富を次のように語った。
「伝統ある日本工具工業会の理事長を仰せつかり気の引き締まる思いです。また、今はまさに復興・復旧の時期ではありますが、需要はあると思っています。今年度は3年ぶりに1000億円を超えるという力強い見通しもあります。正会員、賛助会員お互い切磋琢磨しながら絆を高め、日本が得意とした熱処理技術やコーティング技術についても各社協力しながら頑張っていきたい。ISO規格やグローバル化への対応をすすめていき、環境問題への対応としても工具工業会の活動を活性化したいと思っています」。

また、記者からの「1000億円を超えるバックボーンは?」との問いに対して、「歯切り工具、ブローチ、ソリッドツール関係は下期は若干影響を受けるがカバーできると思う。生産量は大きく下がることはないだろう。ソリッド関係やタップ関係は需要が強く、震災面からサイズ切れを起こしているくらいで、顧客に迷惑をかけています。需要のほうは心配していません」とした。

●プロフィール
110613増田理事長増田照彦、1952年12月生まれ。
1975年3月 上智大学外国語学部卒業後、同年4月三菱金属入社(現:三菱マテリアル)東京製作所、東京支店、加工事業カンパニー超硬製品事業部、三菱マテリアルツールズ 東アジア営業部、営業・マーケティング室など勤務、2009年6月 執行役員東京支店長(兼)超硬製品事業部副事業部長、2010年6月 執行役員加工事業カンパニーバイスプレジデント(兼)超硬製品事業部長、2011年6月 執行役員加工事業カンパニーバイスプレジデント(兼)超硬製品事業部長(兼)ダイヤモンド工具事業部長。信条は、昨日まではリハーサル。天地有情。趣味は散歩、葉書絵、エッセイ、カフェ巡り。