「5000億円の達成に向け全力をあげて取り組んでいく」 日本機械工具工業会が平成28年度定時総会・表彰式・懇親会を開催

あいさつする本間会長
あいさつする本間会長
 日本機械工具工業会(会長=本間博夫 不二越社長)が6月8日、東京都千代田区のアーバンネット大手町ビル21F LEVEL XXIで平成28年度定時総会・表彰式・懇親会を開催した。
 
 総会終了後の表彰式では、生悦住賞表彰、新庄賞表彰が行われ、表彰式終了後、懇親会が開かれた。
 
 懇親会では、本間会長が、「昨年度の当工業会の生産実績は4591億円である。これを会員の皆様とできるだけ早く目標の5000億円を達成したい。この5000億円の達成に向け、私自身全力をあげて取り組んでいく所存である。会員の皆様におきましてもご理解ご協力のほどをお願いするとともに、忌憚のない前向きなご意見を賜りたい」とあいさつをした。
 
佐脇経産省産業機械課長
佐脇経産省産業機械課長
 来賓を代表して、佐脇紀代志経済産業省製造産業局産業機械課長があいさつをした。この中で佐脇課長は、「統計の数字も本間会長からありましたとおり、どんどん伸びるベースの数字になろうかと思うが、1年間、紡いでこられた組織のありようがいろいろな活動として出てくるという議論がなされたことと思う。私どももこれから始まる新しい年度においてますます新しい工業会として充実されるようにしっかりと協力したい」と述べた。

 乾杯の発声を石川則男副会長(オーエスジー社長)が行った。
新入会員の紹介のあと、宴たけなわの中、牛島 望副会長(住友電工常務)中締めを行い散会した。

(注:記事は6月8日現在のもので、佐脇経産省産業機械課長は、現在、内閣府 規制改革推進室 参事官に就任しています。)

 

平成28年度生悦住賞受賞者

 この賞は、生悦住禎太郎ダイジェット工業(株)会長が、1978年に傘寿を迎え、同年は超硬工具協会創立30周年にあたることを記念して、協会に多額の寄付をした。この意向に則り、有効活用を目的として生悦住基金が設けられた。この賞は、①会員で草の根的に功労のあった人、②会員内外を問わず業界発展に貢献された人を顕彰するために制定された表彰制度である。

諸熊正俊氏(日本タングステン株式会社)

■功績の概要
 氏は、平成14年より超硬工具協会賞選考委員会、総務、業務、資材など主要委員会に参画された。特に、実質2期4年間資材委員長として超硬工具主要原料のタングステン、コバルト、タンタルの需給動向に注力され、それぞれ原料商社による定期講演会の開催を実施、会員の情報の共有化を図った。特に、平成17(2005)年年頭から高騰がはじまったタングステンの需給動向の情報入手に尽力された。ITIA(国際タングステン工業協会)からのタングステンをはじめとする超硬工具主要原料の情報入手に奔走されるとともに、大所高所から原料の安定確保を模索された。また、コバルトの特定化学物質指定時には、ITIAのHSE(健康、安全、環境委員会)を通じ、主要海外工具メーカーが公的機関と共同で行ったコバルトの環境測定データの入手に動かれ、ユーザーへの規制免除に結びつけた功績。
(タングステン・モリブデン工業会専務理事を平成28年1月末退任)

平成28年度新庄賞受賞者(13社13名)

 この賞は、新庄鷹義氏が55年在任された冨士ダイス株式会社社長職から会長職へ昇格された年、合わせて米寿の慶事にあたり、同氏からの多額の寄付を元に新庄基金が儲けられたことからはじまる。受賞資格者は会員企業(正会員)の“陰徳の士”的立場にある人(一般には目立たないながら、会社にとって非常に有用なことを実践している人、ボランティアを含む)で、所属企業から趣旨にそった方の推薦を受け表彰する制度である。

〇三好忠義氏(オーエスジー)
 設計者として各種エンドミルやタップを開発し、設計課長を務めた後、2005年から11年以上、国内外グループ会社(約50工場)の品質保証体制を現地で支援している。長年の経験から品質のみならず設計技能や納期管理の知識も豊富。分かりやすく教えてもらえるため、国内社員はもとよりグループ会社の社員からの信頼も厚い。

〇望月麻岐氏(関西超硬合金)
 入社以来13年間、業務・営業サポートを担当する社員として、常に陰日向なく従事し、上司、社員、さらにはお客様からも絶大なる信頼を得ている。また、社内における環境改善活動グループ長として率先してテーマに取り組む姿勢はその人柄と相まって活動の原動力となっている。明るい笑顔と笑い声で社内の雰囲気を柔らかくする存在でもある。

〇野間智美氏(京セラ)
 1984年の入社以来、生産管理業務に従事し、ユーザーに如何に早く切削工具の製品を届けるかを考え、CS工場に務めてきた。あらゆる場面で真摯に対応し、営業・製造の双方から頼られる存在であると同時に、お客様とのつながりを大切に考え、同行販売経験を経て、常に明るく前向きに行動する姿勢が若手社員育成に欠かせない存在である。

〇南条 悟氏(共立合金製作所)
 1984年入社。超硬素材の成形加工現場を経験した後、技術開発室において長年にわたり、社内加工設備や治工具等の製作に従事している。仕事に対してひたむきで真摯な取り組み姿勢は、同僚や後輩の良き手本となっている。同社の精密加工技術を支え、まさに縁の下の力持ちとして欠かせない存在である。

〇出口雄二氏(セコ・ツールズ・ジャパン)
 1993年7月入社以来、CAD責任者として長きにわたり顧客志向のサービスに徹した気配りで社員のみならずお客様からも絶大な信頼を得ている。何事にもまじめに取り組む姿勢は、その人柄と相まって模範的社員として誰からも慕われる存在で、同社の販売手法である「提案営業」を影から支える存在であり、同社の成長を支えてきた。

〇岩渕圭樹氏(日本ハードメタル)
 1980年入社以来、プレス用完成粉末を生産する現場で35年間勤務。定年後もシニアスタッフとして継続勤務し、定年まじかに始まった改善提案活動では若手社員と一緒にテーマに取り組み、QCサークル活動においてもサークルチームの代表として「自身生涯初」という発表を行うなど、積極的な姿勢は若手からも慕われている。

〇稲垣達也氏(日本特殊陶業)
 1971年入社以来切削工具関係の職場に従事、特に工具研磨工程での実務経験が豊富で、複雑な加工を手動機でこなす仕事ぶりは職人の域に達しており、寸法や形状検査を雇用延長の今でもこなしており、新しい設備に臆することなく取り組む姿勢は、ものづくり作業者の見本となるものであり、知識を惜しみなく伝える姿勢から人望も厚い。

〇玉井眞一氏(日研工作所)
 金属35年、入社以来真面目にコツコツと仕事をこなす。「実直」という言葉がぴったりな人は他にいない。作業は極めて丁寧で、高精度が要求される作業にも絶対的な信頼がある。ミスはほとんどなし。万が一ミスがあっても同じミスは2度と繰り返さない。自分の損得より、仕事を優先する責任感を持ったプロフェッショナルである。

〇櫻井文明氏(日本超硬)
 1957年入社以来、超硬工具製造ひとすじに従事してきた。その中でも特にプロファイル加工は長年にわたり様々な問題を乗り越えながら、技術を磨き、困難な仕事に果敢に挑戦してきた。その積極的な姿勢は上司の信頼も厚く、また、何事にもまじめに取り組む姿勢は全社員から模範的な社員として、同僚、後輩から慕われる大きな存在でもある。

〇牛田博士氏(日本特殊合金)
 昭和60年入社以来30年間、精密加工分野において精密金型の磨き加工に従事し、真面目にコツコツと技術を構築してきた職人である。また、作業長としても永年会社発展に大きく寄与するなど縁の下の力持ちとして欠かせない存在である。後進の育成や作業方法改善に努めるなど多岐にわたり活躍しており、社員の模範的な存在である。

〇中西考之氏(富士精工)
 1969年に入社以来、ほぼ一貫して生産管理や外注管理に従事。現在に連なる同社の生産管理のしくみの原型を作り上げた功労者である。陰から同社のものづくりを支えただけでなく、若い時分には、毎年現場の若手社員をスキーに連れ出すなどして、社内コミュニケーションの促進を図るなどして同社の家族的な社風の醸成にも貢献した。

〇斉藤直樹氏(三菱マテリアル)
 1980年入社以来、超硬工具の合金素材の製造・販売並びに工場窓口・出荷業務等に精通している。現在はその経験を活かしつつ、工場の環境管理に携わり、誠実な仕事ぶりで工場の環境保全を支えており、環境管理のレベルアップ、省エネ・ゼロエミの推進は社内での評価も高い。明るい人柄で周囲の信頼も厚く他の社員の模範である。

〇野口 豊氏(彌満和製作所)
 1963年入社。同社は製品を製造する機械を内製で製作してきた。入社以来一貫してこの内製機械に取り組んできた。主に旋盤加工を担当し、高精度が要求される部品加工において卓越した技能を有している。現在は嘱託社員として週2日出勤し、若手に技能を伝承していて、その誠実さと温和な性格で周囲から慕われている。

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