ロボット統計受注・生産・出荷実績(2016年10~12月期)

 ロボット工業会がまとめた2016年10~12月期のロボット統計受注・生産・出荷実績は次のとおり。

受注
(10~12月期)
 受注台数は、対前年同期⽐+26.3%の43,453 台となり、5四半期連続でプラス成⻑。また、2016(平成28)年4〜6 ⽉期を超え、四半期ベースで過去最⾼値となった。
受注額は、同+12.3%の1,468 億円と2四半期連続でプラス成⻑となった。
(年間)
 受注台数は、対前年⽐+13.4%の156,794 台となり、4年連続でプラス成⻑。また、前年を超え、年間ベースで過去最⾼値となった。
受注額は、同+3.9%の5,661 億円と4年連続でプラス成⻑となった

生産
(10〜12 ⽉期)
 ⽣産台数は、対前年同期⽐+21.6%の40,139 台となり、14四半期連続でプラス成⻑。また、前期をさらに更新して、四半期ベースの過去最⾼値となった。
⽣産額では、同+10.4%の1,375 億円となり(資料1)、2四半期連続でプラス成⻑となった。
(年間)
 ⽣産台数は、対前年⽐+10.3%の152,702 台となり、3年連続でプラス成⻑。また、前年を超え、年間ベースで過去最⾼値となった。
⽣産額は、同+2.7%の5,466 億円と3年連続でプラス成⻑となった。

 昨年2016 年(会員+⾮会員)の年間⽣産額(出荷額)は、引き続き国内での需要増に加え、⽶国での更なる景気拡⼤と製造業回帰による堅調な伸び、中国での減速経済の中にあっても⾼い⾃動化投資意欲、さらに欧⽶におけるインダストリー4.0 などIoT を通じた産業⽤ロボットへの関⼼の⾼まりなどがあり、対前年⽐3%増の7,000 億円超となる⾒込みである。
 当初は、7,500 億円を⽬標に据えてきたが、ロボット産業も円⾼など為替変動の影響を受け、ほぼ前年並みではあるが2007 年以来9年ぶりの7,000 億円台になることが⾒込まれる。
 また、今年2017 年は、対前年⽐7%増の7,500 億円と過去最⾼値になる⾒通しである。現状のように為替が安定すれば、世界的な設備投資増加と⼈⼿不⾜の解消にロボット導⼊が不可⽋である状況からロボット需要は益々⾼まると⾒られる。

出荷
 国内は年間を通じて好調で、2016 年は100 億円を下回る出荷⽉はなく、23 ヶ⽉連
続で100 億円を上回っている。それを⽀えているのが⾃動⾞産業向けで、電気機械産業
向け需要の鈍化をカバーした。
 海外市場は、欧州向けで伸び悩みが⾒られたが、堅調な⽶国向けと中国向けの回復に
よって、2016 年12 ⽉には年内3度⽬の輸出台数の過去最⾼値を更新した。

(10〜12 ⽉期)
 総出荷台数は、対前年同期⽐+20.8%の41,357 台と、14四半期連続のプラス成⻑となった。また、前期をさらに更新して、四半期ベースで過去最⾼値となった。
 総出荷額では、同+11.6%の1,439 億円となり、2四半期連続でプラス成⻑となった。
 国内出荷台数は、同+4.3%の8,565 台、国内出荷額は、同+4.6%の399 億円となり、ともに13四半期連続のプラス成⻑となった。
 輸出台数は、同+26.0%の32,792 台となり、14四半期連続でプラス成⻑になるとともに、2016(平成28)年4〜6 ⽉期を超え、四半期ベースで過去最⾼値となった。また、輸出台数が初めて3 万台となった。
 輸出額では、同+14.6%の1,040 億円となり、3四半期ぶりにプラスに転じた。
(年間)
 総出荷台数は、対前年⽐+9.5%の152,570 台と、前年をさらに更新して、年間ベースで過去最⾼値となった。総出荷額は、同+4.9%の5,546 億円となり、ともに3年連続でプラス成⻑となった。
 国内出荷台数は、同+10.3%の35,815 台、国内出荷額では、同+9.7%の1,666 億円となり、ともに3年連続でプラス成⻑となった。
 輸出台数は、同+9.2%の116,755 台となり、4年連続でプラス成⻑になるとともに、前年をさらに更新して、年間ベースで過去最⾼値となった。
 輸出額では、同+3.0%の3,880 億円となり、3年連続でプラス成⻑になるとともに、前年をさらに更新して、年間ベースで過去最⾼値となった。

国内出荷内訳
(10〜12 ⽉期)
 ⾃動⾞産業向けは、対前年同期⽐+11.8%の3,083 台となり、5四半期連続でプラス成⻑となった。出荷額は、同+10.4%の134 億円となり、6四半期連続でプラス成⻑となった。
 電気機械産業向けは、対前年同期⽐で、▲3.4%の3,083 台となり、出荷額は、同▲3.0%の121 億円で、ともに2四半期ぶりにマイナスに転じた。電⼦部品実装⽤や⼀般組⽴⽤が不調であった⼀⽅で、FPD ⽤と半導体⽤が伸⻑した。
(年間)
 ⾃動⾞産業向けは、対前年⽐+25.8%の13,497 台、出荷額は、同+19.3%の569 億
円となり、ともに3年連続でプラス成⻑となった。
 電気機械産業向けは、同▲4.8%の9,823 台となり、3年ぶりにマイナスに転じた。出荷額は、同▲3.1%の485 億円で、2年ぶりにマイナスに転じた。電⼦部品実装⽤や⼀般組⽴⽤は年間を通じて伸び悩んだが、FPD ⽤と半導体⽤は好調に推移した。今年に⼊っても好調が継続すると⾒込まれる。

輸出内訳
(10〜12 ⽉期)
 溶接⽤は、対前年同期⽐で▲5.7%の8,222 台となり、5四半期連続でマイナス成⻑となった。出荷額は、同▲9.5%の217 億円となり、4四半期連続でマイナス成⻑となった。中国向けは堅調であったが、欧⽶向けが伸び悩んだ。
 電⼦部品実装⽤は、同+31.0%の2,092 台となり、2四半期連続でプラス成⻑となった。出荷額は、同+21.9%の330 億円となり、6四半期ぶりにプラスに転じた。電機向けの主要⽤途である電⼦部品実装⽤は、中国向け、欧⽶向けともに前年同期を上回った。
(年間)
 溶接⽤は、対前年⽐で▲2.7%の40,304 台となり、2 年連続でマイナス成⻑となった。出荷額は、同▲11.4%の820 億円となり、3年ぶりにマイナスに転じた。中国向けは堅調であったが、欧⽶向けはマイナスに転じた。
 電⼦部品実装⽤は、同+3.3%の8,364 台、出荷額は、同+0.2%の1,324億円となり、ともに2 年ぶりにプラスに転じた。電機向けの主要⽤途である電⼦部品実装⽤は、中国、⽶国向けで前年を上回ったが、欧州向けは伸び悩んだ。
 輸出は、⽶国が堅調に推移し、中国向けに回復感が⾒られた。また、2015 年まで好調
であった欧州向けの需要が失速したが、2016 年後半になって回復の兆しが⾒られる。

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