〈平成30年 年頭所感〉DMG森精機/オーエスジー/日立建機

「よく学び、よく働き、よく遊ぶ」
DMG森精機株式会社 取締役社長 森 雅彦

 新年明けましておめでとうございます。

 昨年は、世界中でのテロ事件勃発、北朝鮮のミサイル発射といった地政学的リスクの高まりや、米政権交代による国際政治の不安定化、国内大手企業の品質改ざん問題で、動揺・不安の多い一年となりました。一方で、日経平均株価がバブル崩壊後の最高値を更新し、当社も好調な受注環境および為替差益により、統合後最高の売上高を見込んでおります。9月のドイツ・ハノーバーで開催されたEMO2017では、過去最高額の引き合い・受注を達成する事が出来ました。同9月、ドイツでカールツァイス社やデュル社などと提携して、ジョイントベンチャーADAMOS(ADAptive Manufacturing Open Solutions)社を設立いたしました。同社はオープンな産業用IoTプラットフォームサービスを提供する企業として、どのベンダーからも中立の立場で最新のIT技術と業界知識の融合を推進します。

 2016年8月にドミネーション・アグリーメントが発効され、完全一体経営の深化が始まりました。部品共通化、機種統合、CRM、サービス・パーツシステム、グローバル生産を最適化しました。伊賀工場で生産している自社内製主軸「マスターシリーズ」を今春より全対象機種に標準採用してまいります。さらに、グループ会社であるマグネスケール製「スマートスケール」の全機種標準搭載を、制御システム強化による加工時間短縮・省エネを実現する「グリーンモード」の標準装備を推進してまいります。

 EV化、AI化、高齢化といった市場変化に伴い、当社では製品の5軸化、複合化、自動化をさらに拡充してまいります。さらに、テクノロジーサイクル、周辺機器メーカーとの連携、IoTを駆使し、お客様のお悩みを一手に引き受けるトータルソリューションプロバイダを目指します。

 また、「よく学び、よく働き、よく遊ぶ」をモットーに、コアタイム制や在宅勤務のさらなる活用で、全従業員の有給休暇20日取得を徹底いたします。また、4月には社内託児所を開園、定年年齢も従来の60歳から65歳へと延長し、社員のワークライフバランスの充実を図ります。

 本年も、世界中のお客様に、優れた品質の製品を最善の納期とサービスでお届けすべく、尽力して参ります。引き続き変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

「スマートファクトリーで需要増加に対応」
オーエスジー株式会社 代表取締役社長兼CEO 石川則男

 2018年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 昨年は北朝鮮ミサイル問題に振り回され、地政学リスクが大きくクローズアップされた一年でしたが、世界経済は中国経済の回復、好調な米国経済に引っ張られる形で日本及び他の地域の経済も好調に推移しました。10月にはIMFが世界経済の見通しを上方修正し、日本政府も日本経済はいざなぎ景気を超えたといった発表もされました。しかしながらそろそろ景気もピークに近づいており、何か一つのきっかけで一気に冷え込む懸念も捨てきれないと思います。

 そのような状況下、当社は創立80周年の年を迎えました。ここ数年間、販路拡大に努めたこともあり、新たなニーズを中心に受注は大きく伸びました。当社のビジネスモデルである多品種小ロット生産はユーザーニーズの広がりとともに増える一方であり、その反面、それに伴うコストアップに対する取り組みも大きな課題となっています。需要に応じ小口ラインと量産ラインを組み替えるフレキシブルな体制確立のためIOTを駆使したスマートファクトリーで対応したいと考えています。80周年の年を「成長元年」と位置付け、全社、全グループにスマートファクトリーを目指したスマートラインを拡大する一年にしたいと思います。

 最後になりますが、日本経済の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして年初のご挨拶とさせていただきます。

「日立グループの総合力で大きな変化に対応していく」
日立建機株式会社 代表執行役 執行役社長兼取締役 平野耕太郎

 あけましておめでとうございます。新年を迎えるにあたり一言ご挨拶申し上げます。

 昨年は、地政学的にも経済的にも色々な問題が浮き彫りになった1 年でした。その様な中でも、建設機械市場の状況は全体に回復傾向に入り、堅調なインフラ投資や、新車買い替えニーズ等から、グローバルで需要増となり、またマイニング市場においても、資源価格の安定による新車需要の増加が一部地域でみられる等、全体的に回復傾向にありました。2018 年も引き続きこの様な状況が続くものと期待しております。

 この様な市場環境の下、お客様のニーズは、大きく、しかも速く変化しています。一つには「モノからコト」への変化です。質の高いサービスやレンタル、高品質の中古車需要、さらにIoT やICT の技術を活用し、安全・生産性の向上を図ると同時にライフサイクルコストを低減したいというご要望が高まっており、ハイブリットやEV へと環境重視の流れも世界的な潮流となっています。

 お客さまのメーカーに対するご要望は、高品質で高機能な製品の供給のみならず、一緒に課題を解決するソリューション提案へと大きく変わってきています。

 我々日立建機グループは、2017 年度を初年度とする新中期経営計画「CONNECTTOGETHER 2019」に取り組んでいます。こうしたお客さまのご要望の一歩先を見据えて、日立グループの総合力で大きな変化に対応していくと同時に、引き続き収益向上のための施策を進め、ステークホルダーの皆さまのご期待に応えていく所存です。

 最後になりましたが、新しい年2018 年が皆さまにとって平和で穏やか、そして明るい年
になることを祈念して、年初のご挨拶とさせていただきます。

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