DMG森精機が画期的なプログラミング不要の新ロボットシステム「MATRIS」の販売を開始

CMX 600 V + MATRIS(外観)
CMX 600 V + MATRIS(外観)
 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)がこのほど、ロボットのプログラミングや操作などの専門知識を必要としない画期的なロボットシステムMATRIS(マトリス)の販売を開始した。

 MATRISとは、「Module Automation Transfer Robot Intelligence System」を表している。周辺機器をモジュール化することで、導入時の据付やシステム構築を短期間で実装できるだけでなく、導入後のレイアウト変更も短期間で完了できるロボットシステムだ。ロボットと周辺機器、そして機械本体をつなぐ制御装置MAPPSconnected(マップスコネクティッド)を搭載し、ロボットプログラムを標準化することで、専門的な技術や知識がなくても、誰でも容易にロボットシステムを操作できるようになる。医療、自動車、産業機械市場に貢献する。定価は、13,400,000円から。販売は100台/年(2018年)を予定している。

MATRISの特長

MATRIS(上部)
MATRIS(上部)
(1)モジュール化
 ●システムを構成する搬送装置、ワークストッカ、機外計測装置、洗浄装置などをモジュール化
 ・サイズを規格化した設計により、パズルを組み合わせる感覚で自由自在にレイアウトやカスタマイズが可能。
 ●モジュール化することで、導入時のリードタイムを80 %短縮(仕様条件により異なる場合がある)導入後のレイアウト変更も1日で完了。

(2)操作性
 ●ネットワークを活用してロボット、各種モジュール(周辺機器)、機械本体を接続し、システム全体の自動運転を制御する「MAPPSconnected」を搭載。
 ●稼働状況のモニタリングやスケジュール、生産工程などを一元管理
 ・ロボットティーチングの専門知識が無くても設定や保守が可能。
 ●タッチパネル式の操作盤「COMPACTline」から、簡単な操作でジョブ作成や動作設定が可能。
 ●計測、搬送、操作などの履歴や、ジョブ別の稼働履歴などをデータで蓄積
 ・状態を見える化することで、効率的な生産を実現。

(3)パッケージ化
 要望の多い装備をパッケージ化し、高品質、短納期で提供。

 ●ハンドリングパッケージ(ワークストッカ)
 ・10面/14面のパレットを搭載したロータリワークストッカ。機内計測にて自動で不良ワークを判別し排出するため、システムを停止せずに連続稼働が可能。
 ●ハンドリングパッケージ(IN/OUTコンベヤ)
 ・前工程と後工程のワーク自動受け渡しが可能なコンベヤ
 ●ハンドリングパッケージ(トレイチェンジャ)
 ・段積みトレイ方式を採用し、最大8枚のトレイが保管可能なトレイチェンジャ。
 ・ワークを自動でトレイに並べるため、そのままで出荷可能。
 ●メジャリングパッケージ(機外計測装置)
 ・高精度な測定だけでなく、ワークの良否判別を行う計測装置。
 ・測定結果を機械本体にフィードバックし、安定した加工精度を実現。
 ●メジャリングパッケージ(3次元測定機)
 ・多品種ワークにフレキシブルに対応する3次元測定機でワークの任意の箇所を測定可能。

(4)対応機種バリエーション
 ターニングセンタ、マシニングセンタ、5軸加工機など、同社製工作機械に幅広く対応。

(5)顧客サポート
 ●法令に基づく初期講習や、ロボット操作の資格*もDMG森精機アカデミーでバックアップ。
 ・ロボットを使用した「基礎安全講習」を開講。
 ・工作機械本体と併せてロボットの操作も同時にサポート。
 ・ロボットメーカーのスクールの受講が不要な「MATRISコース」も2019年以降開講予定。
 ●工作機械本体と同様のサービス、メンテナンス体制を提供
 ・トラブル時もサービスセンタで24時間365日受付、早期復旧を実現

 なお、MATRISの導入に当っては、ロボット操作の資格が必要となる。

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