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大澤科学技術振興財団 2023年度研究助成費贈呈式を開く

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 大澤科学技術振興財団(理事長=大澤伸朗 オーエスジー社長兼COO)が、10月17日、オーエスジー アカデミー内ゲストハウス(愛知県豊川市一宮町)で、「2023年度研究助成費贈呈式」を開催した。

 同財団は、オーエスジーの創業者である大澤秀雄氏が「自らの事業を支えた技術発展のために、役立ちたい」という思いのもと公益財団法人として1991年7月に設立したもので、日本のものづくりを担う科学技術振興に寄与することを目的としている。

 今年度は、研究開発助成に30件、国際交流助成に10件の助成を行い、助成金の総額は7,593万5000円となった。また、財団設立以来の研究開発助成は498件、国際交流助成は293件に達し、助成の累計額は10億7400万円となった。

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あいさつする大澤理事長

 大澤理事長はあいさつの中で、「ようやくコロナが明けて、祝典を開催でき大変嬉しく思っている。今年度も多数の応募をいただき、当財団の取り組みに対して期待が大きいことを感じ身の引き締まる思いでいる。近年、脱炭素社会に向けたGXが必要不可欠な時代となった。コロナ禍を経て、混沌とする時代が良い時代に戻ったと思いきや戦争が起きたり、まだまだ不確実な時代が続いている。不確実性もスピード性が増している。スピードが早いだけでなく、良し悪しの振れ幅が非常に大きくなっていると事業活動を通して感じている。」と懸念を示したあと、「そのなかにおいて当財団は、この難しい時代を打破していくために重要な役割としての産業発展にたいして技術革新および技術開発の支援をより一層強化していきたい。」と意気込みを示した。

 帯川利之選考委員会委員長が選考経過説明を行ったあと、大澤理事長より助成決定書交付が行われ、来賓を代表して、浅野勝人 元内閣官房副長官・同財団顧問が祝辞を述べた。

 重点研究助成受賞者による研究成果発表が次のとおり行われた。

(1)    名城大学 太田貴之教授(2019年採択)
「選択的イオン照射型大電力パルススパッタリングを用いた硬質カーボン成膜技術の開発」

(2)    東京電機大学 松村隆教授(2020年採択)
 「切削シミュレーションとニューラルネットワークを統合した航空機部品加工における残留応力評価システムの開発」
 

牧野フライス製作所 5軸マシニングセンタ「DA500」を市場投入! 

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 牧野フライス製作所がこのほど部品加工向け5軸制御立形マシニングセンタDAシリーズに工作物最大寸法800×(直径)×500mm(高さ)を搭載可能な「DA500」をラインナップし販売を開始した。

 高精度な部品加工において生産性と信頼性を追求したこのマシンは、①時間当たりの生産性、面積当たりの生産性、②旋削機能(オプション)の搭載、③フレキシブルな自動化仕様、④切りくず処理への信頼性、⑤工具設定、ワーク設定への信頼性(新機能、特許出願中)、⑥経済性/環境への配慮、⑦コンパクトな設置スペース――の優位性を持ち、独自のオリジナル制御技術においても従来機に比べ消費電力を21%削減し、高精度で持続可能なモノづくりへも寄与する。

 複雑な立体形状や滑らかな曲面形状、高い加工面品位が求められる半導体製造装置部品や各種産業機器部品(航空宇宙、エネルギー関連、産業用ロボット等)へさらなる生産性の向上を可能にする。

「DA500」の主な特長

(1)時間当たりの生産性、面積当たりの生産性向上
① 俊敏で高出力な20,000回転主軸

 ・従来主軸に比べコンパクトなデザインかつ出力アップを実現
 -出力特性:37kW/26kW(25%ED/連続定格)
 -トルク特性:150Nm / 63.7Nm (15%ED/連続定格)
 ・俊敏な立ち上がり(0→20,000回転:1.7秒、従来比70%短縮)

② 高い加工精度と生産性を実現する本体構造

 ・主軸側にY、Z 軸、テーブル側にX、A、C 軸を理想的に配置、主軸のオーバーハングを最小化かつ軽量化
 ・ボールねじ軸と回転テーブル(A軸)の重心距離を最小化することで、動作に伴うイナーシャ(慣性)を低減し、無駄のない高速動作を実現

③ 対象加工ワークサイズ従来比23% UP(工作物の直径比)

 ・コンパクトな設置スペースでより大きな対象加工物に対応

(2)旋削機能(オプション)
 テーブル回転数:800min-1。旋削仕様でも標準仕様と同等の切削能力を実現した。

(3)フレキシブルな自働化仕様
 単体機と同じ大きさの工作物が加工可能なパレットマガジン仕様を準備。機械設置面積当たりの生産性を追求した。工作物のサイズに応じた4種類のパレット配置が選択可能。高い加工精度での連続運転を実現するため、パレットマガジン内の切りくず堆積防止として、ストッカークリーニングクーラントを採用した。

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ワークサイズに応じた4種類のパレット配置

 

(4)切りくず処理への信頼性
 既に発売済の5軸制御立形マシニングセンタDA300と同じコンセプトのセンタートラフ構造を採用。ベースクーラント、天井シャワークーラント、ノズルクーラント、スルースピンドルクーラントにより機内の切りくずをセンタートラフへ流し、素早く機外へ排出する。

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写真左:切りくず堆積状態 右:クーラントによる切りくず除去

 

 自働化仕様ではストッカークリーニングクーラントを採用した。パレットマガジン内の切りくず堆積防止として、クーラントにより切りくずを機外へ排出させる。

(5)工具設定、ワーク設定への信頼性(新機能、特許出願中)
 ① Vision B.T.S.(工具破損検出装置)の新機能:工具画像照合機能(特許出願中)
 ・工具折損検知を行うVision B.T.S.のカメラを用いて工具交換プロセスによるミスを検出し、オペレータにアナウンスする。正となる工具画像と比較し作業ミスを検出し、コリジョンセーフガード(干渉防止機能)が付属する場合は、コリジョンセーフガード用に使用する工具のモデルデータとの比較も可能。

② 新機能:Vision W.S.C. (ワーク撮影装置)(特許出願中)
 ・パレットマガジン内に設置したカメラによりパレットマガジンへ搭載したワークや治具が最大ワークサイズを超えていないかを判定し、「超過(高さ)・(幅)」等の結果を表示する。コリジョンセーフガード(干渉防止機能)が付属する場合は、コリジョンセーフガード用に使用するワークのモデルデータとの比較も可能で、より正確なワーク照合、治具へのワーク設定が確認可能。

(6)経済性/環境への配慮
最新のオリジナル制御技術eSTABILIZER(機械安定化制御技術)(標準仕様)、GI 制御・スーパーGI.5 制御(高速高精度技術)(標準仕様)により、消費電力を21%削減。eSTABILIZERは、工場内の温度変化があっても加工精度を維持し、空調にかかる工場の消費電力量削減に寄与し、機械と顧客環境の両面で環境負荷低減を実現する。その他、待機時エア低減機能(標準仕様)、新規開発主軸による主軸消費電力削減等、環境負荷低減機能を搭載した。

(7)コンパクトな設置スペース(パレットマガジン仕様での比較)

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ヤマザキマザック 工作機械との連携で操作性を向上させた協働ロボットセル「Ez LOADER 30」を市場投入!

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「Ez LOADER 30」と複合加工機「INTEGREX i-200H S」との接続例

 

 ヤマザキマザックは、このほど工作機械と簡単に接続できる協働ロボット「Ez LOADER」シリーズに「Ez LOADER 30(イージローダ30)」を追加し、販売を開始した。

 昨今、各業界で人手不足などを背景に省人化・自動化ニーズが高まり、業務効率化が求められていることに加え、製造現場においては、人的資源を付加価値の高い業務にシフトし、反復作業はロボットで代替する動きが広がっている。このような背景を受け、同社では誰でも簡単にセットアップでき、導入後の移設にフレキシブルに対応する自動化セル「Ez LOADER」シリーズの販売を2021年に開始した。

 今回、新たにシリーズに追加された「Ez LOADER 30」は、従来機種(Ez LOADER 10, 20)に対して可搬重量を向上。これにより、鉄系など重量物の加工が可能となり、顧客の幅広い加工ニーズに対応する。

 また、新たに専用ソフトウエア「Ez LOADERアプリケーション」を開発した。工作機械の操作盤にソフトウエアを組み込むことで、ロボットをティーチングレスで運用することが可能。ロボットを運用するために必要な情報はCNC装置からデータ取得するため、段取り時間を大幅に短縮する。

 その他、新機能として自動でロボットハンドを交換できる「ハンドチェンジャ」(※オプション)を搭載。シングルハンド、ダブルハンドの2種類を用意することで、多品種少量生産に対応する。

▼「Ez LOADER 30」の動画はこちら▼
https://www.youtube.com/watch?v=NGveWBtzErk

〈Ez LOADER 30の主な構成〉

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「Ez LOADER 30」の特長

(1)新開発の「Ez LOADERアプリケーション」
 これまでロボット運用をするためには、付属のタブレット端末からプログラムを作成する必要があった。「Ez LOADER 30」では、新たに専用ソフトウエア「Ez LOADERアプリケーション」を開発。工作機械の操作盤にソフトウエアを組み込むことで、ロボットをティーチングレスで運用することが可能。ロボットを操作するために必要なワークの長さ、重量などの情報は、CNC装置からデータ取得するため、従来比で約90%の項目が入力不要となる。ロボットの連続運転の起動や稼働監視も「Ez LOADERアプリケーション」を使用して行うことができまる。

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ハンドの種類によって最大可搬質量は異なる

(2)「ハンドチェンジャ」(オプション)
 自動でロボットハンド交換ができる「ハンドチェンジャ」(※オプション)を搭載。段取りの自動化を実現し、生産性向上に貢献する。ハンドはシングルハンド、ダブルハンドの2種類を用意。爪の組み合わせなどを変えることで、異なる形状のワークの連続加工ができ、多品種少量生産の顧客にも対応する。

<シングルハンドの特長>
 最大21kgまでの重量ワークの連続加工が可能。アルミのほか、鉄系などの幅広い素材に対応する。
<ダブルハンドの特長>
 素材の搬入や完成品の取り出しを一度に行うことができるため、サイクルタイムを短縮、製造現場での生産性向上に貢献する。また、加工前後で形状が異なるワークにも対応する。

(3)テンプレートを用いた簡単段取り(ティーチングレス)
 ワークの保管に使用するパレット(ワーク台)は最大3か所に配置でき、長時間の無人運転を実現する。顧客が加工するワークのサイズに応じ、大中小3種類のテンプレートから適したものを使用できる。(※ハンドチェンジャ使用の場合、パレット設置は2か所)

 自動市補正を行うビジョンセンサを標準搭載。ビジョンセンサがワークの位置を認識して工作機械へ自動搬送しティーチングレス雄を実現する。

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天田財団 2023年度前期 研究開発・国際交流・技能検定受検手数料助成先を決定

 天田財団(理事長=伊藤克英氏)は、このほど次のとおり2023年度前期の助成先を決定した。

(1)研究開発助成・国際交流助成
 助成先総数は106件、助成金総額は2億6,056万円となった。内訳は、研究開発助成86件、2億4,969万円、国際交流助成20件、1,086万円。

 1987(昭和62)年の創立以来、36年間で累計助成件数は2,214件、助成金総額は39億7,607万円となった。なお、今回決定した助成先研究者に対して、11月25日(土)にAMADA FORUM(神奈川県伊勢原市)において、助成金目録を贈呈する「天田財団助成式典」を開催する。また、10月1日より国際交流助成を後期助成先として追加募集している。

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(2)資格取得助成(技能検定受検手数料助成)
 助成対象の資格として、職業能力開発促進法施行令で指定され都道府県職業能力開発協会が実施する国家検定「工場板金」「金属プレス加工」に加え、新たに2023年前期より、「非接触除去加工(レーザー加工作業)」技能検定受検手数料に助成をした。

 助成先人数は80名(25団体)、助成金総額は156.2万円となった。内訳は、金属プレス加工が助成先人数61名(18団体)、助成金額は116.7万円、レーザー加工作業が助成先人数19名(7団体)、助成金額は39.5万円。

 2019(令和元)年以来、4年間で累計助成先数は1,570名(515団体:1,567名、個人:3名)、助成金総額は2,589.3万円となった。なお、2023年度後期の助成先募集は10月1日より開始している。

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『第47回技能五輪国際大会 日本代表選手選考会』 ~「旋盤」職種、「フライス盤」職種をDMG森精機伊賀事業所にて開催~

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第47回技能五輪国際大会 「CNC旋盤」、「CNCフライス盤」
日本代表選手選考会 競技中の様子

 

 厚生労働省、中央職業能力開発協会が主催する「第47回技能五輪国際大会 日本代表選手選考会』が、DMG森精機の伊賀事業所にて本年10月8日(日)~10日(火)の3日間にわたり、第47回技能五輪国際大会に向けた「CNC旋盤」および「CNCフライス盤」2職種の日本代表選手選考会が開催された。

 この大会は、参加各国における職業訓練の振興と青年技能者の国際交流、親善を図ることを目的に、原則2年に一度開催されているもので、同社はかねてより若手人材育成および製造業全体の技術力底上げに取り組んでおり、技能五輪国際大会には2007年の第39回大会以降、競技で使用する機械の貸出提供を通して継続的に支援してきた。同選考会には、同社基幹機種である「NLX 2000 | 500」(旋盤)を2台、「NVX 5080 | 40 2ndGeneration」(立形マシニングセンタ)を2台の合計4台を提供し、加えて、これまでで初となる同社伊賀事業所内にて競技が開催できるよう会場提供に協力した。

 また、選考会関係者向けに同社の伊賀グローバルソリューションセンタ内を案内する見学ツアーを3日間実施し、最新の5軸加工機やアディティブマニファクチャリング機をはじめ、工程集約や自動化、DX(デジタル・トランスフォーメーション)によりGX(グリーン・トランスフォーメーション)を実現するMX(マシニング・トランスフォーメーション)の取り組みをご紹介した。

 同社では2024年9月にフランス・リヨンで行われる本大会への機械提供も行う予定。

「2023国際ロボット展」が11月29日(水)から開催!

 日本ロボット工業会と日刊工業新聞社が、2023年11月29日(水)~12月2日(土)の4日間、東京ビッグサイトで『ロボティクスがもたらす持続可能な社会』をテーマに、「2023 国際ロボット展(i REX 2023)」を開催する。

 同展は、2年に一度開催する世界最大規模のロボット専門展として、今回で25回目を迎え、出展規模は、654社・団体、3,508小間(前回615社・団体 3,227小間)となり過去最大での開催となる。

 会場は、東京ビッグサイトの東1~8ホールと西3、4ホールを使用し、用途が拡大する産業用ロボットの最新システムや関連機器の展示のほか、普及が進むサービスロボットなども多数展示される。

 「ロボットSIerゾーン」では、ロボット導入に必要なインテグレーター企業の展示、「ロボットシミュレーション&ビジョンシステムゾーン」では、VR/AR など含む要素技術の展示が行われる。「物流システム・ロボットゾーン」「部品供給装置ゾーン」では、物流業界で活躍する最新のロボットシステムやパーツフィーダなどの供給システムが展示される。

 また、前回に引き続きオンライン展示会「iREX ONLINE」を、11月22日(水)~12月15日(金)に開催する。オンライン会場のみの出展者やオンライン会場限定の講演・ウェビナーもある。

 メインステージでは、初日に「iREX ロボットフォーラム2023」を開催し、ロボット導入の最新動向や新たな分野での活用の可能性を探る。その他、多数の講演やフォーラムなども連日実施する。併催企画では、主催者企画として、2050年を見据えたテーマ展示を行うほか、毎回好評を博している体験企画イベント「つくる☆さわれる国際ロボット展」も実施する。

【リアル会場】 
    会  期: 2023年11月29日(水)~12月2日(土) 
    会  場: 東京ビッグサイト 東1~8ホール/西3・4ホール 
    開催時間: 10:00 ~ 17:00
    入 場 料: 1,000 円 ※入場登録者、招待状持参者、中学生以下は無料 
    同時開催展{(西1・2ホール/11月29日(水)~12月1日(金)/相互入場を実施}: 

「洗浄総合展」、「VACUUM真空展」、「SAMPE Japan 先端材料技術展」、「高精度・難加工技術展」、「表面改質展」、「KOKOKARA Fair」、「FACTORY'S GOODs」 

【オンライン会場】 
    会 期: 2023年11月22 日(水)~12月15日(金) 
    会 場: オンライン上 
    入場料: 無料[登録制] 

2023年9月分工作機械受注総額は1339.4億円

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2023年9月分の受注実績は以下の通り。

 2023年9月分工作機械受注総額は、1339.4億円(前月比+16.7% 前年同月比△11.2%)となった。受注総額は、内需の年度半期末効果や外需の大型受注等により、5カ月ぶりの1,300億円超も調整局面は継続。1,000億円超は32カ月連続。

 内需は450.5億円(前月比+26.1% 前年同月比△14.1%)で、年度半期末効果により、6カ月ぶりの450億円超。全11業種中10業種で前月比増加したものの、前年同月比は9業種で減少と調整局面が続く。

 外需は889.0億円(前月比+12.5% 前年同月比△9.7%)で、夏期休暇明けの欧州や、過去最高額となった北米が外需を押し上げ、5カ月ぶりの850億円超。アジアでは中国が横ばい、インドは好調持続。

 9月の受注は季節要因等で増加したものの、過去のピークに比べ、受注総額のレベルはやや低く、持ち直しの時期等、今後の動向を注視。

9月分内需

450.5億円(前月比+26.1% 前年同月比△14.1%)。

・3カ月ぶりの400億円超で、450億円超は6カ月ぶり。
・前月比3カ月ぶり増加。前年同月比13カ月連続減少。
・内需は年度半期末の効果もあって本年2番目の受注額も調整局面が続く。

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(出所:日本工作機械工業会)

<h4>9月分外需</h4>
889.0億円(前月比+12.5% 前年同月比△9.7%)

・3カ月ぶりの800億円超で850億円超は5カ月ぶり。
・前月比2カ月連続増加。前年同月比9カ月連続減少。
・主要3局では欧州と過去最高額の北米が前月比増加し、外需は高水準。

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(出所:日本工作機械工業会)

日本機械工具工業会 2023年9月分 会員統計生産額まとまる 

 日本機械工具工業会がこのほどまとめた2023年9月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。

■生産額
 切削工具 355.7億円(92%)、耐摩耗工具 31.6億円(99%)、総合計 394.6億円(93%)。

■ドリル生産額
 特殊鋼工具 15.8億円(102%)、超硬工具 34.9億円(82%)、ダイヤ・CBN 1.1億円(149%)、総合計 51.7億円(88%)。

■エンドミル生産額
 特殊鋼工具 4億円(79%)、超硬工具 34.4億円(90%)、ダイヤ・CBN 1.6億円(103%)、総合計 40億円(89%)。

■カッタ生産額
 特殊鋼工具 0.6億円(76%)、超硬工具 4.7億円(86%)、ダイヤ・CBN 0.4億円(71%)、総合計 5.7億円(84%)。

■ギヤカッタ生産額
 総合計 7.3億円(104%)。

■ブローチ生産額
 総合計 7億円(97%)。

■ねじ加工工具生産額
 特殊鋼工具 32.2億円(97%)、超硬工具 3.4億円(87%)、総合計 35.6億円(96%)。

■バイト生産額
 特殊鋼工具 9.7億円(106%)、超硬工具 9.7億円(106%)、総合計 9.8億円(102%)。

■リーマ生産額
 特殊鋼工具 1.1億円(71%)、超硬工具 2.6億円(99%)、総合計 3.7億円(89%)。

■鋸刃カッタ生産額
 特殊鋼工具 1.2億円(89%)、超硬工具 0.5億円(69%)、総合計 1.7億円(82%)。

■インサート生産額
 超硬工具 144.5億円(92%)、ダイヤ・CBN 20億円(105%)、総合計 164.5億円(94%)。

■ボディ関係生産額
 総合計 16.9億円(97%)。

■超硬合金生産額
 切削用 121.9億円(79%)、耐摩耐触用 15.1億円(98%)、総合計 138.5億円(81%)。
 

経産省・2023年8月度機械統計 機械工具生産動態調査

 経済産業省の2023年8月度 機械工具生産動態調査(機械統計)は以下のとおり。

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(表出所:日本機械工具工業会)
 

日本ロボット工業会 2023年 7月~9月期 マニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績まとまる 

 ロボット工業会がこのほどまとめた2023年7~9月期のマニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績は次のとおり。

■業況について
 2023年7~9月期は、受注額が対前年同期比31.8%の減少、生産額が同16.0%の減少となった。受注、生産ともに減少幅が前四半期より広がり、受注額は同期では2,017年以降、最も低い水準となっている。

 出荷実績をみると、国内向けは、回復・拡大傾向にあった電気機械製造業向け(出荷額)が10四半期ぶりに減少に転じたほか、用途別では主要用途で減少した。輸出はアジア向け溶接用や欧州向け実装用が大きく増加した一方で、半導体用や一般組立用は大幅な減少となった。

 新型コロナウイルス感染症や地政学的緊張などの各種リスクにさらされる中で拡大した自動化需要であるが、一部用途での底打ちの見られない需要減少や、世界経済の先行き不透明感が成長見通しに重くのしかかっている。

受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。

■受注
 ・受注台数(台) : 40,202(前年同期比▲41.2%) 【4四半期連続の減少】 
 ・受注額(億円) : 1,610(同▲31.8%) 【4四半期連続の減少】

■生産
 ・生産台数(台) : 47,390(前年同期比▲25.6%) 【3四半期連続の減少】
 ・生産額(億円) : 1,874(同▲16.0%) 【2四半期連続の減少】

■出荷
 ・総出荷台数(台) : 48,239(前年同期比▲24.7%) 【3四半期連続の減少】
 ・総出荷額(億円) :  1,921(同▲15.0%) 【2四半期連続の減少】
  ―国内出荷台数(台): 9,828(同▲12.3%) 【2四半期連続の減少】    
  ―国内出荷額(億円):  458(同▲5.0%)  【3四半期ぶりの減少】    
  ―輸出台数(台) : 38,411(同▲27.4%)  【3四半期連続の減少】
  ―輸出額(億円)   : 1,463(同▲17.7%) 【2四半期連続の減少】

■国内出荷内訳
■電機機械産業向け

 ・国内出荷台数(台) : 3,120(前年同期比▲15.4%) 【11四半期ぶりの減少】
 ・国内出荷額(億円) : 154(同▲6.5%) 【10四半期ぶりの減少】
■自動車産業向け
 ・国内出荷台数(台) : 2,949(前年同期比▲12.2%) 【2四半期連続の減少】
 ・国内出荷額(億円) : 131(同▲6.4%) 【3四半期ぶりの減少】

■輸出内訳
■電子部品実装用

 ・輸出台数(台): 2,751(前年同期比▲31.1%) 【8四半期連続の減少】
 ・輸出額(億円): 442(同▲30.6%) 【7四半期連続の減少】
■溶接用
 ・輸出台数(台): 9,626(前年同期比+1.8%) 【2四半期連続の増加】
 ・輸出額(億円): 252(同+12.0%) 【2四半期連続の増加】