Fritz Studer AGは、2015年10月にThun(トゥーン)拠点で新しいFlow Assemblyによる操業を開始した。これはSTUDERが全社一丸で計画的に取り組む開発と改善によるもので、2008年より企業理念として効率改善プログラム「PuLs」を制定し、全ての分野に対して活動している。この活動では最適な作業ツールにまでこだわり、企業が係わるすべてのプロセスと業務のさらなる向上を目指している。
① 5面/同時5軸加工 Z軸ラムに組み込まれたC軸と交換式のA/B軸ミーリングヘッドにより、同時5軸加工が可能です。ワンクランプで加工が完了するため、段取り回数の削減や治具の簡素化が可能となり、工程時間を大幅に短縮することができる。また、C軸にはダイレクトドライブを搭載しており、高速でパワフルなミーリング能力を発揮する。金型や航空宇宙産業などの大型で高速・高精度が求められるワークに最適な機械である。
② 圧倒的な送り速度 大型機でありながらも高速加工を実現するために、直線軸にはリニアモータを搭載し、ガントリ構造では最高の精度と動的性能を実現した。また、早送り速度は45 m/min、主軸最高回転速度は28,000 min-1(オプション)で、従来の5面加工門形マシニングセンタと比べ加工時間の大幅な短縮を実現している。
③ 安定したガントリ構造 機械構造にはFEM解析によって最適化されたEN-GJS-600-3 (GGG60)製のベッド、クロスビーム、Z軸ラムを採用し、想像以上の剛性を実現している。同時5軸加工では、同時に駆動する軸が多いため、剛性が低下し、振動などでどうしても数ミクロンの誤差を生じることがあるが、「DMU 600 Gantry linear」は、高い剛性により、長期間安定した加工精度を保つことができる。
① “精密級チップブレーカシステム”ポジティブインサートの仕上げ切削領域用は、曲線切れ刃によりスムーズな切りくず排出が可能な設計とし、耐熱合金、チタン合金、コバルトクロム合金旋削加工用の「FSブレーカ」とチタン合金、銅合金旋削加工用の「FS-Pブレーカ」はポリッシュ(鏡面)仕上げを施し、耐溶着性を大幅に向上。
② “精密級チップブレーカシステム”ポジティブインサートの軽切削領域用は、平行切れ刃の採用で低切削領域から中切削領域まで幅広い領域で安定した切りくず処理が可能とし、耐熱合金、チタン合金、コバルトクロム合金旋削加工用の「LSブレーカ」とチタン合金、銅合金旋削加工用の「LS-Pブレーカ」はポリッシュ(鏡面)仕上げを施し、耐溶着性を大幅に向上。