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三菱マテリアルが続々と新製品をリリース! 

 三菱マテリアル 加工事業カンパニ-(カンパニ-プレジデント=鶴巻二三男氏)がこのほど、炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」、多コーナ形汎用正面削りカッタ“AHXシリーズ”に小サイズインサートを搭載した「AHX440」、アルミニウム合金・難削材加工用カッタ “AXDシリーズ”に鋼転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP6120」の3つの新製品をリリースした。

炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」

 炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」は小型自動旋盤での、純鉄、炭素鋼、快削鋼の旋削加工において専用超硬母材と新PVDコーティングのコンビネーションにより、安定した仕上げ面と寸法精度を実現させる製品。このほど部品加工用としてコーナRをマイナス公差に設定したアイテムで発売する。
 炭素鋼旋削加工用PVDコーテッド超硬材種「MS6015」の主な特長は、以下の通り。

① TiCN積層コーティングは、小物部品加工のような切削速度50~150m/minの低~中切削領域での炭素鋼加工に対し耐摩耗性に優れ、積層構造を最適化することにより密着性を向上。

② 炭素鋼従来材種に比べ、切れ刃への切りくず溶着性に優れ、外径寸法の変化が小さく、安定した仕上げ面を実現。

③ 小型自動旋盤加工用の3ブレーカを規格在庫化し、幅広い加工に対応可能。

●標準価格
・CCGT060201MR-SS MS6015 :1,350円(税込価格1,458円)
・CCGT09T304M-SMG MS6015 :1,540円(税込価格1,663円)
・DCGT070201MR-SN MS6015:1,610円(税込価格1,739円)
・DCGT11T304M-SMG MS6015:1,850円(税込価格  1,998円)

多コーナ形汎用正面削りカッタ「AHX440」

 多コーナ形汎用正面削りカッタ“AHXシリーズ”は7角形両面14コーナ使用可能なインサートにより、経済性に優れるミーリング加工用工具だが、小サイズインサートで多刃による高送り加工を実現する「AHX440」を加えて発売する。
 多コーナ形汎用正面削りカッタ「AHX440」の主な特長は、以下の通り。

① 両面使用でありながら低抵抗なダブルポジ刃形を採用し、多刃による高能率加工を実現。

② 従来品と比較してインサートの厚みを厚く設計することで、高送りなどの負荷がかかる加工に対応。

③ 円錐(えんすい)形をした着座はインサートの着座面積を確保しつつ、万が一の突発欠損でも着座損傷やボディへの擦過損傷を抑制。

●標準価格
■カッタボディ
・AHX440S-040A03AR:54,500円(税込価格 58,860円)
・AHX440SR16016FA:214,000円(税込価格231,120円)
■インサート
・NNMU130508ZER-L MP6120:1,590円(税込価格1,717円)
・NNMU130532ZEN-R MC5020:1,590円(税込価格1,717円)

鋼転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP6120」

 低抵抗設計でアルミニウム合金・難削材を高能率に加工可能なカッタとして好評を博している“AXDシリーズ”。その特長を鋼切削にも使用できないかとのユーザーの要望にこたえるべく、鋼転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP6120」を発売した。また、難削材転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP9120」を、大型インサートを搭載する「AXD7000」に追加発売する。
 鋼転削加工用PVDコーテッド超硬材種「MP6120」「MP9120」の主な特長は、以下の通り。

① 耐摩耗性・耐熱性・耐溶着性に優れる(Al,Ti,Cr)N系積層コーティングを採用。

② (Al,Ti,Cr)N系積層コーティングは、積層構造によりクラック進展を抑制することで耐欠損性を向上。

③ 被削材別の最適被膜を採用し、難削材用「MP9120」は耐溶着性を発揮し、鋼用「MP6120」は熱亀裂を抑制。

●標準価格
・XDGX175004PDER-GM  MP6120:2,600円(税込価格2,808円)
・XDGX227050PDER-GLA MP9120:4,160円(税込価格4,493円)

ジェイテクトが低トルク・高耐摩耗性ボールハブユニットを開発

 ジェイテクト(社長=安形哲夫氏)は、軸受事業のブランド「Koyo」に新たにタグライン「Key of your operation」を設定し、「お客様とともに課題を解決し、嬉しさを提供するパートナーとしてあらゆる産業に貢献しています」をテーマに掲げているが、このほど軽自動車からSUVまでの幅広い車種向けに、従来よりも大幅な低トルク化を実現し燃費向上に貢献するとともに、寒冷地での車両輸送時の耐摩耗性能を大幅に向上したホイール用ボールハブユニット(以下、HUB)を開発した。

 HUBは、自動車のホイールを支える軸受として使用されている。自動車業界を取り巻く環境として、グローバルな燃費・CO2規制が継続して強化されており、同社では、HUBのトルク低減による、燃費向上への貢献を目指した。

 HUBは、「円滑にタイヤを回転させる機能を持つ軸受」と「タイヤに掻き上げられた泥水を軸受内部に浸入させないシール」とで構成されており、トルク損失として「①軸受転がり抵抗」と「②シール摺動抵抗」とがある。今回開発品は、これらの抵抗を低減するために、特にグリースとシール形状に着目している。
 グリースに関して、軸受部については、これまで基油に鉱油を使用していたところを、低粘度合成油へ変更するなど、グリース組成の全要素をHUB使用環境に最適化し、軸受寿命と低トルク化の二律背反をブレークスルーし、両立している。

 耐摩耗性については、ロシア・北欧など極寒環境では列車で完成車を輸送する際、レールの継ぎ目からの振動によってHUBの軌道面が摩耗する現象がある。開発品では軸受部グリースに低温環境に適した添加剤を使用することで、HUBの耐摩耗性能を向上させ、従来比で摩耗量70%低減を実現することができた。

この製品の特長は、ダントツの低トルク化を実現したこと。この開発ポイントは、独自開発の低粘度グリースを採用したこと。構成成分を最適化し、低トルク化を実現している。シール形状は、ダブルアキシャルシールを採用し、シール性と低トルク性を両立した。これにより、従来比でトルク50%減を実現し、車両の4輪全てに用いることで、自動車の燃費0.5%向上に貢献した。また、寒冷地での車両輸送時の耐摩耗性能を向上させたことも優位性のひとつ。これは、軸受け部グリースに低温環境に適した添加剤を使用したことが開発の鍵となった。これにより、完成車を列車輸送する際の振動によるHUBの軌道面摩耗を従来品比で70%低減(特に、ロシア・北欧等の極寒冷地域)する。

タンガロイが耐熱合金旋削加工用「AH8000シリーズ」ポジインサートのアイテムを拡充

 タンガロイ(社長=木下 聡氏)が、このほど耐熱合金旋削加工用「AH8000シリーズ」にポジインサートを加えてアイテムを拡充し、販売を開始した。

 耐熱合金旋削加工用新PVD材種「AH8000シリーズ」は、世界初となる高Al積層被膜技術を採用したことで、驚異的な耐摩耗性と耐欠損性を両立し、耐熱合金加工で発生しやすい境界損傷・クレータ損傷・溶着の抑制に優れた効果を発揮する。同シリーズのラインナップには、耐摩耗性と耐欠損性のバランスに優れた第一推奨材種である「AH8015」、耐摩耗性に優れた高硬度材種AH8005」の2材種を設定した。またこの新材種には、従来から好評の新表面平滑化技術「PremiumTec」を採用し、さらなる安定加工と長寿命化を実現した。

 今回、ポジインサートを拡充することにより、ネガインサートとの組み合わせでトータルツーリングが実現でき、耐熱合金旋削加工のあらゆる切削領域をカバーし、幅広い加工に適用可能となる。

主な特長
●世界初となる高Al積層被膜技術を採用し、耐熱合金旋削加工において驚異的な耐摩耗性と耐欠損性を両立。

●同社メインポジインサート用ブレーカであるPS・PSS・PSFブレーカを設定し、補助ブレーカとして全周ブレーカも設定。耐熱合金旋削加工のあらゆる切削領域をカバー。

主な形番と標準価格
●インサート
CCMT09T308-PS AH8015 970円 (税込み 1,048円)
CPMT120408 AH8005 1,500円 (税込み 1,620円)
DCMT11T308-PSS AH8015 1,130円 (税込み 1,221円)
RCMT1204M0-RS AH8015 1,060円 (税込み 1,145円)
VCMT160404-PSF AH8005 2,310円 (税込み 2,495円)

「今年はビッグイベントの年」 日本工作機械輸入協会が総会を開く

中川会長
中川会長
 日本工作機械輸入協会(会長=中川貴夫 シーケービー社長)が5月23日、東京の松本楼で平成28年度通常総会ならびに懇親会を開催した。総会では平成27年度事業報告、決算報告、平成28年度事業計画案、予算案が承認された。
 総会後の懇親会で中川会長は、「当協会会員は、正会員、賛助会員をあわせて57社となっている。来年のこの場では会員数60社という発表ができるよう努力していく所存である。当協会は今年で創立61年目を迎えている。昨年は60周年を記念してEMO・ミラノ訪問時に各国関係団体にご挨拶をし、記念品を贈呈した。昨年は1月から12月の輸入工作機械通関実績で1,100億円を超えた。これは2002年以降で最高の数字である。政府からの支援策や為替の影響もあるが、ここに列席される企業の努力に対して拍手を送りたい。さて、今年はシカゴ・IMTS、JIMTOFのビッグイベントの年である。当協会でもIMTSでのミッションを組んでいるので、多数の参加を期待したい。JIMTOFに関して出展者数はもとより多くの来場者数を期待する。会員企業の多くはヨーロッパにパートナーを持っているが、ご承知のとおり、欧州は今大変な時代を迎えている。無差別テロ、押し寄せる移民、ロシアとの対峙等、いずれも安易な答えのない難題である。欧州におけるわれわれのパートナーは、これら社会問題に直接影響を受ける日々を送っている。われわれは少なくとも彼らの立場を理解・想像し、思いやることが必要であろう」とあいさつをした。

佐脇経産省産業機械課長
佐脇経産省産業機械課長
 来賓を代表して佐脇紀代志 経済産業省製造産業局産業機械課長が、「10年来最高の輸入額だったと聞いている。国内においても昨年非常に大きな商いの規模になった。世界的にもまだまだ工作機械の需要は高まっているのではないか。ものづくりにおいて不可欠な工作機械だが、この工業会は日本の工作機械では満たせない特別な需要にしっかり応えていると聞いている。日本のものづくりの基盤において不可欠な輸入工作機械のベースを提供いただき、ありがたい。われわれも例年にも増して日本国内における様々な施策を立案し、展開するスピードを加速している。この後も特別な施策の類いも繰り出していく所存である」とあいさつをした。

 新規会員の紹介のあと、Holger Wittich ドイツ機械工業連盟日本代表事務所 日本代表が乾杯の発声を行った。

日本フルードパワー工業会が創立60周年記念式典及び祝賀懇親会を開催

あいさつする田中新会長
あいさつする田中新会長
 日本フルードパワー工業会(会長=田中治 油研工業社長)が5月19日、東京・港区の品川プリンスホテルで創立60周年記念式典・祝賀懇親会を開催した。

 記念式典ではこの日の定時総会で新会長に選任された田中油研工業社長が、「昭和31年に油圧機器工業会が、また同年、のちの空気工業会の母体となった日本自動機器工業会が設立され、昭和61年には両工業会が対等合併して社団法人日本油空圧工業会を発足させるに至った。平成18年に実施した創立50周年式典に続き、本日ここに60周年記念式典を開催できることはわれわれ業界にとって非常に喜ばしく思っている。さて10年一昔といわれるが、この10年を振り返ってみると大きな動きがあった。いざなみ景気のあと、リーマンショックが起こり、非常に厳しい状態となった。その後、中国インドとの新興諸国の景気回復による外需に支えられ、平成23年にははじめて7000億円産業に成長したが、翌年には円高等の六重苦に苦しめられた。平成25年になると、安倍内閣発足に伴うアベノミクス政策で経済環境は明るさが戻ったが最近では資源価格や中国をはじめとする新興諸国経済低迷の影響を受け、様々な課題を持つ厳しい状況下にある。当会ではこの60周年記念式典に併せてグローバル化が進むフルードパワー工業会の一層の発展のためになにをすべきか、というテーマに座談会を設け、課題と解決策を模索した」とあいさつをした。

 続いて表彰式では、経済産業大臣表彰に、澤田敬之タイヨーインタナショナル会長、十万幹雄神威産業社長、杉村宣行日本アキュムレータ会長、宮内壽一甲南電機会長に、若井英二経済産業省製造産業局審議官から経済産業大臣表彰並びに記念品が授与され、宮内 江南電機社長が謝辞を述べた。来賓を代表して鈴木淳司経済産業副大臣から謝辞があった。(代読)

 第二部の記念講演会は、西垣淳子経済産業省商務情報政策局生活文化創造産業課課長が「IoTによる製造業の変革」をテーマに講演した。

 場所を移しての祝賀会では田中会長のあいさつ、来賓代表として佐脇紀代志 経済産業省製造産業局産業機械課 課長のあいさつがあり、小山 紀日本フルードパワーシステム学会 副会長の乾杯で開宴した。

【レポート】「INTERMOLD2016」でみた各社の製品&技術(後編)

 去る4月20日(水)から23日(土)までの4日間、インテックス大阪で開催されたINTERMOLD2016/金型展2016」「金属プレス加工技術展2016」は、日本のものづくりを根底から支える工作機械・工具・周辺機器がズラリと並んだ。前回に引き続き、後編を掲載する。
(あいうえお順で掲載:後編=大昭和精機、ナガセインテグレックス、日進工具、ブルームノボテスト、牧野フライス製作所、三井精機工業、三菱日立ツール、三菱マテリアル、安田工業、ユニオンツール)

業界初の新提案! 工具を異動しながら測定するスキャニング測定が可能な「ダイナライン」
●大昭和精機

 画期的かつ業界初の新提案、工具を異動しながら測定するスキャニング測定ができる機内工具測定「ダイナライン」に注目したい。ラインセンサとは受光素子を直線上に並べたセンサで紙幣読み取り装置やFAXなどに広く使われているもので、処理速度が速いので、画像センサと比較しても回転中の工具測定に最適とされている。「ダイナライン」は最新型CMOSラインセンサとBIG独自の工学技術を組合せ、1.2µm×3.2mmという極細勝広範囲なラインで測定する仕組み。CMOSラインセンサの高速・高精度というメリットを最大限活かして、工具を異動させながら測定するわけだが、工具長測定時はX軸方向に移動させながら、工具計測提示はZ軸方向に移動させながら工具測定を行う。BIG独自のアルゴリズムによって工具先端を自動検出するので、先端R形状の工具も確実に測定する。

 同社は、工具径測定用のX軸センサと工具長測定のZ軸センサ、2つのセンサを配置した業界初のオリジナルT型ラインセンサを開発。これがこの製品のキモとなるわけだが、このT型センサの採用で、X軸センサだけではできない工具長測定が可能となり、工具径、工具長が確実に測定できるようになった。また、ラインセンサでの測定は単なる検知だけでなく、センサ中心から工具の先端位置の距離を測定するので、工具測定時の位置決めにかかる手間を軽減、サイクルタイムに貢献する。

「爆削」システムが「誰よりも早く世界最高レベルの製品を加工したい」と願うユーザーに手を差し伸べる!
●ナガセインテグレックス

 ナガセインテグレックスは、今回、かつてない能率での研削加工を可能にする「爆削」システムを用い、金型の粗~鏡面加工までの加工時間を大幅に短縮した加工事例を紹介していた。“世界最高レベルの品質の製品をつくる”ことを目的としたナガセファンの“誰よりも早く加工をしたい”という要望に応えるため、超精密マシン・高精度マルチマシンと超能率加工システムの組み合わせを提供していた。写真にあるのは、“究極”の成形平面研削盤「SGC-630αS4-Zero3」。

 「SGC-630αS4-Zero3」は、サブミクロンの運動特性を持ち、世界最高レベルの平面精度、鏡面品位、クラウニング等の形状創成加工を実現する「究極の成形平面研削盤」と言わしめるマシン。 「爆削システム」搭載でさらなる加工能率の向上を実現している。この「爆削システム」というのは、加工ワークの粗から鏡面加工までを含めたトータルの加工短縮を目指した超精密クーラント濾過・改質・供給システム。「爆削」の開発に最も必要なものは、「非接触油静圧スピンドル」や「動バランス測定・修整技術」など、ナガセがこれまで培ってきた要素技術だったという。他にも同社の研削盤が3次元測定機に変身することができる「机上3次元測定ユニット」や、各種平面研削盤に搭載して精密な割出加工が可能な「超精密小型インデックス」も見所のひとつだった。

類を見ないサンプルが来場者の度肝を抜いた! 
●日進工具

ピカピカに光り輝くバックランプの加工サンプル
ピカピカに光り輝くバックランプの加工サンプル
 「日進のアレ、見た?」という声をチラホラ聞いたくらい、「アレ」に来場者は興味津々。アレというのは、ピカピカに光り輝くバックランプの加工サンプルだ。被削材はSTAVAX。加工に苦労する難削材のひとつだろう。ワークサイズは200×100mm。この類いの加工サンプルは通常、小さめのものがほとんどだが、大きな難加工の塊を一目見ようと来場者は日進のオレンジ色を目指してブースに足を運んだ。
 
 さて、見事な加工を見せつけたのは、PCDエンドミル/ダイヤモンドコーティングエンドミルだが、PCDエンドミルは、工具素材に多結晶ダイヤモンドを採用している。「次元が違う品位を得られる」という特殊な刃先形状と加工をするためのノウハウなど技術要素を開発し、切削加工でナノレベルの仕上げ面を実現している。一方のダイヤモンドコーティングエンドミルは、超硬エンドミルの刃先表面にダイヤモンド結晶を成膜。硬脆材加工に最適な形状を開発している。しかも被膜が剥離しないよう、ここにも様々な技術開発を行って製品化を実現したという。なお、PCDボールエンドミル「PCDRB」がバージョンアップしていた。

世界が認めた信頼のシステム「TMAC」
●ブルームノボテスト

馬力をリアルタイム表示
馬力をリアルタイム表示
 モダンなブースで人目を惹くブルームノボテスト。注目されていたのは、生産が簡略化され製造の信頼性と生産性がアップされる工具モニター「TMAC」だ。デモには安田工業のマシンを使用。説明を求める来場者も多かった。

 この製品の特長は主軸負荷を馬力でモニタリングすること。モーターの負荷は馬力と比例し、主軸負荷値と電流値は一致しないことに目を付け、開発した製品。高精度で正確な主軸負荷データを習得することができるうえ、加工条件を最適化するので工具寿命の改善にも役立つ。馬力をリアルタイム表示し、小径ドリル・タップの折れ、摩耗検知もできる。

 工具寿命は適切な馬力で継続して切削することで伸びるとされているが、「TMAC」は、送り速度の最適化、予想不可能な重切削箇所では送り速度を落としたり、軽切削や切削を行わない箇所では送り速度を速くしてくれる機能がある。

モダンなブース展開をしていた
モダンなブース展開をしていた
 マウスクリックひとつで機内において、簡単にワーク検査ができるというソフトウェア「Form Control」も人気だった。ワークが自由曲面でも標準的な形状でも問題ないうえ、機内検査で加工誤差が判るので、最初のクランプのまま再加工ができるという嬉しいシステムだ。自由曲面を持ったワークは、実際の輪郭形状がCADモデルに登録された値に可能な限り近似することが重要だといわれているが、これを使うことで、多数点測定することで理想の形状と誤差が検知され、その誤差が画面に表示されるか測定プロコトルに表示される。

「アイセットアップ」で干渉知らずのぶつからないマシンを披露
●牧野フライス製作所

簡単操作で干渉知らず
簡単操作で干渉知らず
 金型業界から高い評価を得ている「V56i」は自社開発にこだわった高速主軸が金型の磨きレスを実現するマシン。そもそもマキノの高速主軸は圧倒的な出荷実績を誇っており、振れや振動を極限まで抑え込んだつくりで、緻密かつ均質な加工面品位を提供してくれる。この振れや振動を極限まで抑えることができる理由に、“マキノだけ”が採用している軸芯冷却がある。主軸温度はどのような使用条件でも一定に管理され、ベアリングの与圧変動による主軸の振れと熱による主軸の伸びを抑える仕組み。

 ところで、今回、この「V56i」に、“営業マンでも作業できる”というフレコミの「アイセットアップ」機能が搭載されていた。万が一、間違ったデータを入力してしまって、ワークと主軸が干渉する! と思っても大丈夫。ぶつからないようにできている。
 これは「誰でも簡単に操作ができるように」つくられた機能であり、プロの仕事を自動で素早く行うためのものである。人間のポカミス防止にもつながり、非常に画期的な機能であった。

使い勝手を極めたジグ研削盤「J350G」の広範囲なストロークに釘付け!
●三井精機工業

 穴径や面祖度等、様々な精度を究極に出すための必要なものにジグ研削盤が挙げられる。型の寿命を延ばすためにもこのマシンは重要だ。今回の展示会では、本年の同社プライベートショーで披露された「J350G」が展示されていた。最大の特長はなんといっても広範囲な砥石自動切込みストロークを実現していること。砥石自動切込み(U軸)の-3~+50mmというストロークは、あらゆるジグ研削盤の中でも世界最大級を誇っている。遊星回転で穴径の異なる穴を加工する際に、1本の砥石で小さな穴から大きな穴までを連続で自動加工もできる。

 実際の操作を徹底解析してレイアウトした主操作盤『G-MAPS(ジーマップス)』にも注目である。この制御装置は最新のHMIを搭載した15インチ液晶パネル(タッチパネル)を採用し、加工に必要なデータを入力するだけで最適な研削加工プログラムを自動生成する。画面内のシンボルまたはデータ表示部をタッチすることで直感的な入力が可能だ。また、従来方式のカーソル移動による選択でも入力可能である。

訴求効果がバッチリだった刃先交換式異形工具シリーズ「GF1形」
●三菱日立ツール

 ブース内にドーンと加工サンプルとして置かれていたのは緩やかなS字曲線を描くピカピカの壁だった。壁部の仕上げ加工といえば、ボールエンドミルやラジアスエンドミルが多く使用されており、通常はカスプハイトを小さく設定する。これに伴い、加工ピッチは小さくなり、さらなる高能率加工は困難になる。特に難削材における仕上げは面粗さと工具寿命が密接に関係し、ピッチを細かくすると切削長が伸び、工具の擦過時間が増加することによる工具寿命の低下があった。そんなユーザーの悩みを受け、今回、新世代工具として展示していたのが、「GF1形」だった。

 この工具は、同社独自の外周刃形の研究を用いて、壁部の仕上げ加工において切削長を短くし、面粗さの改善が可能なインサート式異形工具である。従来ボールエンドミルやコーナラジアス工具同径を比較した場合、約3倍以上のピッチで仕上げ加工が行え、経路長は約3分の1となり、「加工時間の短縮」、「高能率」、「長寿命」、且つ「良好な加工面」を実現した工具として華やかにPRしていた。また、同社では、このインパクトのある“異形工具シリーズ”を展開していくとしている。

一般鋼から高硬度鋼の金型材や部品加工に幅広く活躍する「MS plus」シリーズが拡大! 近日復活工具も!
●三菱マテリアル

 一般鋼から高硬度鋼の金型材や部品加工の幅広い範囲に対応し、安定した寿命を発揮する“MS plusシリーズ”から、今回新しく出たのは、スクエアエンドミル「MPMHV/MPJHV」。ステンレス鋼や炭素鋼などの部品加工に制振性能とバリエーションにより高能率かつマルチに対応するという。“MS+コーティング”を採用し、50HRC程度の高硬度鋼まで優れた耐摩耗性を発揮する。「MPMHV」は、汎用性をアップしたのが特長で、不等リード形状を持つ。これがビビリ振動を抑制し、突き出しの長い加工での安定切削を可能にするという。一方のセミロング刃永の「MPJHV」は立ち壁の仕上げ加工に最適。

 またこのシリーズから、ボールエンドミル「MP252B/MP25B/MP2MB/MP2XLB」も展示されていた。炭素鋼やプリハードン鋼など、高硬度材の加工に対しても耐摩耗性を大幅に向上させており、「MS plus」シリーズは、汎用エンドミルのさらなる進化を遂げたシリーズとして注目されている。
 
 今回、タービンブレードなどの荒加工用に高能率を高めた難削材加工用ラジアスカッタ「ARP」シリーズも展示、そして“ミツマテファン”に喜びの声があがったのは、深切込み用カッタ「DCCC」。近日復活すると、告知を交えて展示されていた。



要求の多い金型加工への欲望を満たすマシン「YBM640V Ver.Ⅲ」
●安田工業

 同社は、サブマイクロメートルの精度を追求する「超高精度化」、高い生産性を追求する「自動化」、そして、高度な加工を追求する「多機能化」をコンセプトにマシンを開発している。INTERMOLDで展示されていたのは、高精度加工、高速加工、そして高精度なコンタリング加工を含む金型加工を主目的に開発した「YBM640V Ver.Ⅲ」。このマシンの特長は、プリロード自己調節型スピンドルを搭載し、重切削と後面品位加工を両立していること。高精度補間機能を搭載することで、高品位なNCデータを正しく加工に反映するマシンだ。大型ボールスクリューを採用した剛性の高い送り機構で、要求度の高い高速・高精度加工を実現する。
・移動量X/Y/Z:600/400/350mm、主軸最高回転:24,000min-¹
・早送り速度X/Y/Z:20,000/20,000/20,000min
・テーブル作業面700mm×450mm

 また、「YBM640V Ver.Ⅲ」には、新しいソリューションとして、非接触工具長測定装置「Dyna Line(ダイナライン)」が搭載されていた。このDyna Lineは業界ではお馴染み、BIGの愛称で知られる大昭和精機の機器である。「YBM640V Ver.Ⅲ」は、精度への要求が高い金型加工の現場において、最適な加工を実現するための知恵が盛り込まれており、来場者の足を止めるブースとなっていた。なお、同社では今春、新組立工場が増設されたばかりであり、熱い工作機械メーカーのひとつである。

新開発のダイヤモンドコートが抜群の硬さと靱性を誇る! 新発売の「UDCLRSF」
●ユニオンツール

 微細工具で高い評価を博しているユニオンツール。新製品は、UDC COAT を母材にまとった2枚刃 超硬合金・硬脆材加工用 ハイグレードロングネックラジアス「UDCLRSF」。同社のダイヤモンド被膜は、熱CVD法により成膜される。これが非常に高い密着力と耐摩耗性を誇るという。しかも、被膜の微細組織を制御することで硬度と靱性を飛躍的に高めた特殊ダイヤモンド被膜を新規開発し、さらなる耐摩耗性の向上を果たしている。“超硬合金を切削できるエンドミル”をスローガンに、加工時間もコストも大幅に減少する工具として注目されていた。

 この新製品「UDCLRSF」は、最適な刃形状を採用することで、驚異的な深い切込みが可能となり、工具寿命も延長。切れ刃に特殊処理を施すことで、被削材のコバ欠けや段差を最大限に抑制し、中粗から仕上げ加工に幅広く適応する。

▼前編はコチラ▼(アマダマシンツール、イワタツール、オーエスジー、オークマ、OKK、岡本工作機械製作所、キタムラ機械、黒田精工、ジーベックテクノロジー、ダイジェット工業)
http://seizougenba.com/node/7269

DMG森精機 石橋氏 “キサゲ”鍛錬し 黄綬褒章を受章

 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)の社員である石橋 一明(いしばし かずあき)氏が、平成28年春の褒章において、黄綬褒章を受章した。

 黄綬褒章は、農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有すると認められた方に授与される。

 石橋氏は昭和57年(1982年)に入社し、今回表彰された技能である「キサゲ作業」に34年にわたり携わってきた。「キサゲ作業」とは、工作機械の稼動部分の接地面に、手作業で微細な凹凸を削り出すことで、機械が滑らかに稼動するよう加工を施す作業で、高精度な工作機械を製造するために欠かせない最も重要な行程の1つ。

 石橋氏は長年にわたり鍛錬を重ねて技能向上に努めてきただけでなく、2011年には「キサゲ道場」を社内に立ち上げ、次世代の技能修得者の育成にも取り組んできた。
 また、2014年には厚生労働大臣が表彰する「卓越した技能者(現代の名工)」にも選出されている。

アマダホールディングスが土岐事業所に金型IoT工場建設 投資総額100 億円 ~生産能力1.5 倍、納期50%短縮 ~

 アマダホールディングス(社長=磯部 任氏)は、板金加工機械のパンチングマシンに装着する金型の生産工場を、岐阜県土岐市にある「アマダ土岐事業所」内に建設する。同社では2016 年度から新たに策定する新中期経営計画では、「レーザビジネス」、「サービスビジネス」、「自動化ビジネス」を成長戦略の柱としており、今回の金型工場の建設はその第一弾として「サービスビジネス」の強化を図っていくもの。

 今回の新工場は、IoT 技術・自動化による最新設備で構築。IoT システムをベースとする新工場と、Web システムをベースとする新販売システムを構築し、顧客個別の依頼から金型納品まで全工程をサポート。短納期での納品が可能となる。

 新工場は従来の金型工場とは異なり、顧客から発注を受ける金型フロントシステムから金型製造、そしてアフターサービスまでをIoT 技術でつなぎ、QCD すべての面でお客さまに大幅な付加価値アップを提供できるシステムとなる。新システムの完成により、同社の顧客は24 時間365 日、いつでもどこからでも金型発注が可能となるばかりでなく、自社の保有する金型の寿命などの管理も可能となる。またWeb を通して加工方法のガイダンスやアマダの持つ板金加工技術の利用も可能となり、利便性が飛躍的に向上する。

 また、従来は、顧客が金型を発注後、手元に届くまでの時間が読めず仕事を失うこともあったが、今回の新システムにより、在庫や納期の見える化が実現し、安心して生産準備ができるようになる。

 昨今の板金加工業界はグローバル大競争のなかで、変種変量生産への対応、自動化、長時間運転への対応等のニーズが高まっている環境を背景に、特に先進的なユーザーは、近年積極的に長時間無人化運転可能な設備を導入する傾向にある。一方、加工機メーカーは、厳しいグローバル競争下にある先進的な工場の長時間稼働、無人化への動きをサポートする必要に迫られていた。このような時流を受け、同社は、1971 年にNC タレットパンチプレス(NCT)を市場投入して以来、差別化商品を提供し、多くの支持を得ており、45 年経った今日、世界で32,500 台のNCT とパンチ・レーザ複合マシンが動いている。現在、ブランク加工はパンチングからレーザに変わる中でも、既存機の顧客工場の稼働率向上を支援するために今回の設備投資を決断した。

 新金型供給システムの完成により、金型の納期が50%短縮し、さらに加工履歴を蓄積し、正確で迅速なマシン稼働をサポートできるアマダ独自のQR コード付きのID 金型の量産体制も整うことになり、「究極の止まらない工場を目指す顧客の大きな後押しになる」としている。世界的に高まっているIoT 技術利用を自社工場でトライすることでノウハウを蓄積し、ソリューション提案の幅を広げ差別化を図っていく考え。

 また、工場管理にIoT 技術を利用することで大幅な生産性の向上、省エネ、省力化などランニンググコストの軽減が図れる。

・生産能力:1.5 倍 (20,000 本/月→30,000 本/月)
・PH生産高:4倍 (1,250 本/人→5,000 本/人)
・要員:1/3(16 名→6 名 ▲10 名63%)
※伊勢原再編も含めると製造110 名→78 名 ▲32 名30%
・省エネ:▲40%(工場無窓化、LED 照明,設備省エネ化)
・着工:2016 年3月
・生産開始時期:2017 年7月稼働予定
・生産延床面積:6,100 ㎡
・投資総額:約100 億円(設備+工場関係 約80 億、システム関係 約20 億)
(※ 現在、伊勢原にある金型工場は再編し、引き続きベンディングマシンの金型と、特型など一部のパンチングマシンの金型を製造する)。

新しい金型供給システムの「お客さま専用Web マイページ」とは

 マイページを設定していたユーザーは、事務所のPC はもとよりタブレットやスマホを使っていつでもどこからでも次のサービスが受けられる。

①必要な金型が、Web で何時でも見積りができる。
②金型を納期が見えた状況でオーダーできる。
③金型の技術データが、Web により金型納入前にセットアップできる。
④発注した金型の納期と出荷、配送予定までが確実に見える。
⑤顧客が必要とする加工情報をサポートする。
・特殊な金型のセット、加工方法のWeb ガイダンスが24 時間、活用できる。
・正しい金型技術データがWeb から正しくセットアップできる。
・金型頻度管理からコンディションBefore チェックができる。
⑥生産実績の振返り(PDCA)、最適な生産への備えをサポートする。
・加工された製品情報と金型情報のすべてがセットで記録され、何時でも取り出せる。
 
 なお、Web 環境のない(非会員)でも、アマダサービスマンに問い合わせすることで、現場や出先から上記オペレーションにより、同様のサービスが受けられる。

新工場の自動化工場の概要

 パンチング金型を究極の年間8760 時間(但し夏休み、年末年始とメンテを除く)、自動化、完全無人化で生産する工場を目指すため、ロボット設備は安川電機とIoT システムは日立産機システムや富士通とのコラボレーションで構築した。

 従来の材料搬入から仕上げ工程までのFMS 型一貫ライン(18 年前に構築)ではなく、各工程を最新鋭の設備による自動化セルラインで構成し、多様化したニーズ(変種・変量)にフレキシブルに対応する。また、工場のすべての設備と加工ワーク(ワークに刻印されたID を介し)をネットワークで接続することで、稼働状況・工程進捗・負荷状況・製品トレーサビリティ情報等をリアルタイムに管理し、Webを介して必要とする在庫や納期情報等が“いつでも・どこでも”見えるIoT 工場(V-factory)を実現する。

①設備やセルの稼働・進捗・生産負荷状況等がWeb を介して24 時間どこでも参照可能。
②金型ID をキーとして、素材から完成までの製品トレーサビリティを管理するため、製品出荷後も金型ID を読み込むことで、製品トレーサビリティが24 時間どこでも参照可能。
③各ラインをセル単位で構成することで、トラブル発生時にも他の工程を止めることなく、セル単位で容易に切り離しが可能となり8760 時間稼働を実現。
(※従来は工程の途中でトラブルが発生した場合、最悪全ラインの停止となり復旧に際しても数時間を要している)。
④完成工程(リサイズ)セル化により、受注後3時間以内の加工出荷対応可能。
(※従来は、素材からの一貫ラインのため、完成には4日かかっており、当日受注対応は人によるオフラインで対応)。
⑤リモートメンテナンス機能により、予防・予知保全に加え、トラブル発生時の原因究明がどこからでもリモートで可能。
⑥画像処理技術による五感検査やバフ掛け等の自動化により、無人運転の拡大と品質安定化を実現。
(※ 従来、微細キズやバリ等の除去および検査は、人によるアナログで対応)。
⑦工具ID による工具管理(寿命・補正・搬送)自動化や、切削液集中管理等によりチョコ停を極限まで削減。
⑧工場は完全無窓工場で、年間を通して一定温度で管理されるため、品質の安定化が図られる。
(※ 完成工程(刃先仕上げ)は、恒温室で23℃±1℃で管理)。

ヤマザキマザックが欧州で14カ所目のテクノロジーセンタをハンガリーにオープン ~急伸する中欧の製造業をサポート~

外観
外観
 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)は、欧州で14 カ所目のテクノロジーセンタとなる「ハンガリーテクノロジーセンタ」を5月11日にオープンした。

 成長著しい中欧の製造業をサポートするため、2012年のチェコ、ポーランドに続き、このたび新たにブダペスト近郊にテクノロジーセンタを開設した同社。延床面積1,780㎡の施設内には、複合加工機、CNC旋盤、マシニングセンタ、レーザ加工機などの最新工作機械計10台を展示する736㎡のショールーム、最大50人収容のラーニング・オーディトリアム、トレーニングルーム、会議室などを備えている。

 ハンガリーでは、政府の積極的な企業誘致支援策により欧州内の自動車・エネルギー・鉄道車輛産業の大手企業の工場進出が増加しており、これら産業の顧客に向けて質の高いソリューションを提案してくとしている。また、ハンガリー隣国のクロアチア、セルビア、ルーマニア、スロバキア、スロベニアとの国境からも車で3時間以内の高速道路沿いに位置しており、これら近隣諸国の顧客のサポートも行う。

 同社の「テクノロジーセンタ」は、単に機械を展示する従来型のショールームではなく、顧客の身近な場所で、最新の工作機械による加工実演や、加工技術支援や設備合理化の相談などのビフォアサービス、機械購入後のトレーニングなどのアフターサービスを提供する施設であり、今回のハンガリーテクノロジーセンタを含め、全世界79カ所のサポート拠点から世界中のお客様に万全のサポートとソリューションを提供していく方針。

●ハンガリーテクノロジーセンタの概要

(1) 所在地 : 2038, Sóskút Ipari Park, Hungary (ブダペストの南西部近郊)
(2) 従業員 : 計28名 (内、営業技術4名、サービス16名)
(3) 敷地面積 : 6,241㎡
(4) 延床面積 : 1,780㎡ (内、ショールーム736㎡)
(5) 施設概要 : 事務所、ショールーム、ラーニング・オーディトリアム、トレーニングルーム他
(6) 展示機 : 計10台 (下記 工作機械9台、レーザ加工機1台)/複合加工機: INTEGREX i-630V 、INTEGREX i– 400S、VARIAXIS i– 600 、VARIAXIS i-500(2PC) /NC旋盤: QUICK TURN PRIMOS 150 S(GL付)、QT-COMPACT 300M /立形マシニングセンタ: VERTICAL CENTER SMART 430A L/横形マシニングセンタ: HCN-8800、HCN-5000/50 /レーザ加工機: OPTIPLEX 3015 FIBER Ⅱ

【動画】ユキワ精工がツールホルダ「スーパーG1チャック」のプロモーション動画を作成

 ユキワ精工(社長=酒巻酒巻和男氏)が、このほどツールホルダ「スーパーG1チャック」のプロモーション動画を作成した。  切削加工においては、工作機械、切削工具、クーラントなどが重要視され、見た目に大差はないツールホルダは価格だけで選択する傾向が強くなっているが、ツールホルダは、工作機械の主軸と切削工具をつなぐ重要な機器であり、ツールホルダを変えるだけで、加工精度や生産性に大きな違いが出るということはあまり知られていないことを受け、切削加工において、ツールホルダの違いにより享受できるメリットを動画によって説明するのが狙い。 同社では、①ワーク面祖度の向上、②回転数・送りを上げ、サイクルタイムを短縮、③1本の工具での加工個数の増加、④工具交換回数の削減――をツールホルダの違いにより享受するメリットとしている。各動画にかかる時間は、それぞれ説明が3分以内となっており、様々な比較もあるので分かりやすい内容となっている。

スーパーG1チャックの特長(各動画)

①高い振れ精度http://&feature=youtu ツールホルダメーカー各社は、振れ精度を独自の表記でカタログに記載していますが、重要なのは実機上での振れ精度。「スーパーG1チャック」は、総合振れ精度表記で振れ精度を保証しているので、実機上でもカタログ値通りの高い振れ精度を実現する。高い振れ精度のツールホルダを使用することで、1本の工具での加工個数の増加が十分に期待でき、工具交換回数も減り、加工費の削減に大きく寄与する。②高い剛性http://&feature=youtu 一般的なミーリングチャックは、把握力は高いが剛性が低いので、横方向に倒れが発生し高い加工音が発生する。「スーパーG1チャック」は、高い剛性を持ち合わせているので、横方向に加工負荷が掛かってもホルダの倒れが少なく、加工音が非常に静か。ツールホルダの剛性はワークの面粗度にも大きく差が出る。ワークの面粗度に問題が無ければ、回転・送り速度を上げることで、加工サイクルタイム短縮も可能である。③高い把握力http://&feature=youtu ツールホルダの把握力は、切削工具をしっかりと掴み、安定した加工を行う上で必要不可欠な要素。「スーパーG1チャック」の把握力は、他社製コレットホルダに比べて約1.5~2.5倍の高い把握力を持っているので、切削中の工具の抜けや沈み込みを防止し、より負荷が掛かる切削加工が可能となる。また、高い把握力は、1本の工具での加工個数の増加が十分に期待でき、工具交換回数も減り、加工費の削減に大きく寄与する。 同社では、「“コストダウンは出来る限りの対策はやり尽くして、なにか他に良いコストダウン策は無いか・・・”とお考えのユーザー様、是非スーパーG1チャックによるコストダウンをお試しください。弊社は、今後ともユーザー様へスーパーG1チャックを使用することによる切削加工のコストダウンを提案していきます」としている。なお、同社では無償でサンプルの貸し出しも行っている。