DMG森精機 CELOS Clubに「Condition Agent」を搭載 ~工作機械の予兆保全を標準機能へ~

ERGOline X with CELOS X搭載機で標準搭載

 

 工作機械単体の性能向上にとどまらず、自動化やソフトウェア、サービスを融合し、顧客の製造プロセス全体を最適化するMX(マシニング・トランスフォーメーション)を推進するDMG森精機。このほど同社は、その中核となるデジタルサービス「CELOS Club」の機能を拡充し、新たな予兆保全サービス「Condition Agent」の提供を開始した。ヒューマンマシンインタフェース「ERGOline X with CELOS X」搭載機では標準機能として採用し、2026年4月受注分から適用している。

 近年、工程集約や自動化の進展に伴い、設備停止が生産へ与える影響はこれまで以上に大きくなっている。一方で、保全業務の属人化や機械の高度化に伴う保全人材不足も製造現場の大きな課題となっており、突発的な設備トラブルを未然に防ぐ予兆保全の重要性が急速に高まっている。

 こうした課題を背景に、同社は従来提供してきた予兆保全サービス「WALC CARE」をさらに進化させ、診断対象や分析機能を大幅に強化した「Condition Agent」を開発した。工作機械の状態を可視化するとともに、熟練者の勘や経験に依存しない高精度な設備診断を実現し、計画保全の高度化を支援する。

 「Condition Agent」は、主軸や送り軸に加え、ツールチェンジャやパレットチェンジャなど幅広いコンポーネントを診断対象とする。専用NCプログラムを実行して取得したデータをクラウド上で分析し、経年変化や異常の兆候を高精度に把握する。

 分析には、同社が長年にわたり工作機械の設計・製造を通じて蓄積してきたデータとAI技術を活用。異常の兆候を自動で検知し、高い信頼性を備えた診断を可能にしている。診断結果はカスタマーポータル「my DMG MORI」で確認でき、工作機械本体はもちろん、コンポーネント単位の状態も一覧で把握できるため、設備管理の効率化にもつながる。

 さらに、特別な測定機器を必要とせず、現場で数分程度の簡単な操作で診断できる点も大きな特長だ。設備状態を日常的に把握できるため、保全業務の属人化を抑えながら、診断データに基づく計画保全を実現。突発的な故障によるダウンタイムの削減と、生産性向上に貢献する。

 また、「Condition Agent」はDMG森精機製だけでなく、対象機種であれば他社製の既設機にも専用キットで後付けが可能。工場内の保有設備を横断的に予兆保全の対象とできるため、生産現場の監督者やオペレーターのメンテナンス負荷軽減にも寄与する。

同社既設機・他社機にもキットで追加搭載可能

 

 DMG森精機では、設計寿命の長期化やキーコンポーネントの保証期間延長にも取り組んでいる。今回の「Condition Agent」の投入は、単なる保全サービスの拡充にとどまらず、MXの考え方に基づき、工作機械のライフサイクル全体を通じた安定稼働と生産性向上を実現する。

■動画はこちら↓(カタログはWeb会員限定で公開。無料の会員登録を行うと限定コンテンツが見られる)
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=8406

主な特長

  Webアプリケーション画面(コンポーネントの状態表示)

 

①工作機械の状態を定量的に把握し、計画的な設備保全を実現
 ・送り軸・主軸・ツールチェンジャ・パレットチェンジャなど幅広いコンポーネントを診断
 ・診断結果は分かりやすいWebアプリケーション画面で確認可能
 ・異常兆候検知時に通知し、迅速な対応を支援

②ERGOline X with CELOS X搭載の製品に標準搭載(2027年までに全機種展開予定)

③他社機を含む既設機にも追加搭載で導入可能

Webアプリケーション画面(各軸の分析結果)


 

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