【年頭所感】日本歯車工業会/日本工作機械輸入協会/日本工作機械販売協会/日本金型工業会

「歯車業界の活力を高める技術者、経営者育成に注力」
■日本歯車工業会 会長 栄野 隆

190101年頭3-1 新年おめでとうございます。平成31年の年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 旧年中は、当会の事業運営に格別のご支援、ご協力を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

 昨年度は、特に下半期には、大国間の貿易摩擦の深刻化とその影響が当事国のみならず、市場全体にも影響が及び、景気減速の懸念が膨らむという世界経済の頭打ち感の中で年を越した感がいたします。当歯車業界に於いても同様の傾向が受注推移にも見られ、前半は生産性向上と省力化ニーズの設備投資の上げ潮の中、需要堅調、リーマン前の生産水準の中で推移した企業が多く見られたものの、後半失速気味で先行きの舵取りも状況変化に機敏に対応する経営が求められる年明けになりました。

 こうした経済動向の中ですが、昨年当会は80周年の峠を越え、更なる100周年に向かって我が国機械産業界の下支え役として、更なる貢献を持続して参ります。

 日本歯車工業会の役割は何かという問いに応えながら、今年度は将来を見据えて、特に新技術による製品品質向上のための鋼材品質評価法の規格化と実用化を目指す事業、及び、次世代経営者による歯車業界の活力を高める技術者、経営者育成に注力して参りたいと存じます。

 第一は、当会が永年継続して担って参りました機械要素「歯車」に関する日本工業規格(JIS)及び国際規格(ISO)の制定或いは改訂に深くかかわるという基本的役割に関連した事業です。

 規格化という品質確保の観点での基本を踏まえ、鋼材に起因する製品事故ゼロを図る試みとして、新技術を取り入れた世界でも例を見ない高速多点硬度分布測定装置による品質評価法の活用を図ります。即ち、評価法を日本歯車工業会規格として制定し、工業会会員を初め、鋼材を使用する一般の機械メーカーへの実用鋼材への適用を視野に、規格に照らした品質の同定を実現し、品質向上に役立てることを目的とします。今年度はその最初の年として、評価装置の実用化元年のスタートを切ることと致しました。言わば歯車業界の競争力強化につながる事業という視点に於いても、従来の延長線上にはない一つ上の成果を期待でき、我が国機械産業の持つ日本品質向上を目指します。

 第二は、将来を見据えて、当会を構成する多くの歯車メーカー及び関連ものづくり企業の経営にも関わる次世代人材の育成事業です。今社会は、変化のスピード自体も加速し続け、例えば、加工法、設計と製造の間もITによる連携が必須となって参りましたが、同時に中小企業の持つ固有の課題も共有しつつ、歯車業界が将来如何にあるべきか、課題解決を業界一丸となって解決する一助ともなる次世代技術者による経営研究会として、発足致しました。

 当会は100周年に向かって「規格、技術、教育」の3つの柱を中心に、歯車産業ひいては日本の機械産業の発展を願い、創業の精神「技術水準の向上と経営の合理化の促進に業者は一致団結の努力を傾倒せねばならぬ」を改めて思い起こして、皆様のお役に立てる工業会をめざし努めて参りたいと存じます。皆様方の温かいご協力をお願い申し上げます。
今年が皆様にとって良い年になりますよう祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

「日本人のものづくりを支える」
■日本工作機械輸入協会 会長 中川貴夫

190101年頭3-2 2019 年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 旧年中は当協会の事業活動にご支援ご協力を賜りまして、誠にありがとうございました。

 輸入工作機械は日本の近代化や工業化の基盤を成すものであり、当協会はその発展と推進において貢献してまいりました。今後も、グローバル時代における「日本人のものづく
り」を支えるため、一層の努力をしていく所存です。

 昨年2018 年の工作機械の輸入通関実績は、約1060 億円(予想)となり、一昨年2017 年
の約890 億円から約19%増となりました。

 昨年11 月に開催されたJIMTOF2018 は、15 万人を超える来場者を迎え、大盛況に終わりました。協賛団体といたしまして、来場者、出展者そして関係者の皆様に厚く感謝申し上げます。また、当協会会員企業様におきましては、これを機に社業ひいては業界の益々の活性化に導かれるものと信じております。

 さて、今年は平成最後の年、来年2020 年は、東京オリンピック・パラリンピックと、こ
の2 年間、我が国は世界中の注目を集めます。当協会でも、ものづくりを通じて日本経済をしっかりと支え、世界の注目に恥じない貢献をしてまいる所存です。

 最後に、皆様にとりまして、本年が最良の年となりますよう祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

「製販一体で努力」
■日本工作機械販売協会 会長 冨田 薫

 

190101年頭3-3 皆様 新年明けましておめでとう御座います。健やかに新春を迎えられた事と、謹んでお慶び申し上げます。 旧年中は当協会に対し一方ならぬご厚情と温かいご支援を賜り有難う御座いました。あらためて御礼申し上げますと共に本年も引き続き宜しくお願い申し上げます。

 昨年11月に米国中間選挙が行われ、上院は共和党、下院は民主党が過半数を押さえるねじれ議会となりましたが、トランプ大統領は2年後の大統領再選に向けて対外的には引き続き強硬な政策を推し進める事が予測されます。中国も米国との貿易摩擦の結果もあり、半導体投資に陰りもみられ国内景気への影響が懸念されるため今後どの様に推移していくのか注視したいと思います。

 平成30年の工作機械受注は日工会が上方修正された受注予測1兆8500億円、内需も7800億円に到達したと思われます。このまま推移すれば、2019年も引き続き国内は好景気が持続されと考えています。日本の工作機械年間受注2兆円時代の到来に向け、製販一体で努力したいと思います。

 ここでJIMTOF(2018)を見学した感想を述べます。デザインも格好良く、無人で凄いスピードで動き、正しく日本の工作機械は世界のトップレベルであると実感しました。展示機は自動化、省力化の機械、ロボット、ローダー、AGVの組合せ、5軸制御の複合マシン、金属3Dプリンター、そしてそれら機械、機器を繋ぐIoTの実演が多く見られ、やはり多品種少量生産の工場現場をなるべく省力化してうまく運営するにはどうすればよいかの解決策が展示されていました。

 中期的に見るとやはりEV(電気自動車)の影響で自動車用エンジン、トランスミッションの部品は減少して行く事が予測されます。工作機械の販売を世界レベルで伸ばす為には、自動車以外の分野の開発(航空機産業、メディカルその他)、金属以外の素材の加工技術の開発、金属3Dプリンターの高速実用化等のDIVERSITY(多様性)が必要になると感じました。

 さて、最後に日工販の役割についてですが、まず第1に営業マンレベルアップ教育の強化です。ユーザーの要望により、工作機械、エンジニアリグメーカーの選択、システムアップが出来るプロの営業マンが必要であり、日工販としては、各種教育セミナーを提供して、営業マンのレベルアップにサポートしていきます。

 第2に各種情報の提供です。補助金、税制改正、PL保険等の情報を、会員各社には迅速且つ的確に提供し更に工作機械の重要市場である自動車、航空機、他産業の将来について、専門家に依頼して勉強会を開催します。

 第3にメーカー各社との情報交換及び人脈作りです。メーカーのご協力を得て新製品勉強会、工場見学会、またメーカー営業マンと会員各社との交流を積極的に実施し、より一層連携を深めて行くことを目的として取り進めたいと思います。

 上記の内容をひとつ、ひとつ実行していく所存ですので、本年も引き続き皆様のご理解とご支援を宜しくお願い申し上げます。

 最後となりますが、皆様の益々のご多幸とご健勝を祈念申し上げて、私の年頭のご挨拶とさせて戴きます。

「金型マスター認定制度の更なる進化を」
■日本金型工業会 小出 悟

190101年頭3-4 平成31年の新年を迎えるにあたり、会員の皆様を始め関連官公庁、関連団体の皆々様に謹んで新春のお喜びを申し上げます。

 日本の経済はリーマンショック後10年を過ごし、それ以前の水準には回復していないものの概ね順調に推移し本年を迎えるに至りましたが、米国発の貿易摩擦が中国を始めとし、世界経済に影響を与え始め、日本経済にも影を落とし始めたことは一つの不安材料であり、不測の事態を想定しながら慎重な舵取りが要求される状況でもあると考えます。

 また、労働力不足問題に目を向ければ、今後の日本経済にとって避けて通れない出来事であるといわざるを得ず、この問題には作業者レベルの不足と、中核人材者の不足という二つの問題があり、前者の問題はまさに昨年の後半で外国人技能実習生制度をめぐり国会でも激しい議論がなされ、具体策が検討され始めたことは改善に向かう一つの現われだと認識いたしますが、問題は中核人材の確保問題に有ると私は考えます。

 このような現状を踏まえ日本の金型業界を代表する一般社団法人日本金型工業会としてどう対処するのか、一つには一昨年スタートした金型マスター認定制度の更なる進化を追及することがあります。本年は二次募集を計画する年と位置づけており、一次募集にて認定されたマスター認定者71名にも深く参画していただきながら、金型業界の次代を担う人財作りに取り組みたいと思っております。

 昨年も新聞、テレビなどでも数多く採り上げられたAI、IoT、ロボット技術に関し、当工業会としても積極的に取り組み、会員企業各社の省人化、効率化のお手伝いが出来るよう努力したいと思うと共に、新時代・新技術をマスター認定者が率先し道を開き、その事実を受け会員会社の従業員の方々にも影響が及ぶような存在と成ることが私の悲願でもあります。また、そのような人財があまた出現すれば日本金型工業会としての素晴らしい広告塔にもなりえます。

 広告といえば当工業会の広報委員会でも新たな取り組みがなされ始めました。新しく作成した第二弾のDVDを日本各地の教育の現場など広く広報活動を行い、金型業界の存在を会員自らが未来の社会人に広く周知させるため、様々な検討を加えながら実行して頂き、将来的有力な人材確保の手段となるように会員の皆様にはご協力をお願いしたいと考えております。

 2014年には「新金型産業ビジョン」を工業会にて作成し、会員企業様にもご努力していただいているところではありますが、本年でビジョンも5年目となり時代の変化を加味する必要があると考えます。経済産業大臣の肝いりにより2016年の9月に世耕プランが発表され、指導されたことはご存知かと思いますが、その一つの好影響とし代金支払いの現金化が現在進んでいます。公の支援はさらにお願いするとしても、新金型産業ビジョンを意識しながら自らも、変化する新時代を先行するような大胆な提案たる行動指針を作成し、発信できればと考えております。出来うる限り会員企業様すべてに当てはまり参考としていただけるような、幾種類かの指針を多年に亘りながらも打ち出せれば幸いであると思いますが「言うは易く行うは難し」です。まずはその初年度として本年は皆様へのアンケートなどをとりながら、ワーキンググループを構成し進めて行きたいと思います。

 今年は新たな元号が発表されます。どのような未来が来るのかは誰にも分からないからこそ一致団結し、会員企業の皆様のお力添えはもとより、関連官公庁、関連団体の皆様のご協力も得ながら、じっくりと進めていく所存でいますので、皆様のご理解ならびにご指導ご鞭撻の程お願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。