第6回環境大賞はオーエスジーが受賞

日本工具工業会(理事長=増田照彦氏)が11月22日、東京・高輪和彊館で「第6回環境賞表彰式」を開催した。

この賞は自主行動計画に基づいて、温暖化対策エネルギー起源二酸化炭素を2004年度に基準年として、絶対量及び生産高原単位を削減する改善活動と、廃棄物の総量削減及びリサイクル率向上活動の両面から2011年度の環境調査結果を厳正に評価したものである。

オーエスジー 4年連続で廃棄物再資源化率99.9%以上を達成

環境大賞を受賞したオーエスジーは、高い完成度で維持されている環境マネジメントシステムのもとで環境管理活動が進められ、近年の生産縮小およびその後の生産拡大の局面であっても、送水ポンプのインバーター化などによりエネルギー原単位を向上させ、スラッジ・洗浄廃液の改修改善・削減などにより4年連続で廃棄物再資源化率99.9%以上を達成された。その高く維持された環境パフォーマンスとそれを生み出した環境マネジメントシステム、環境管理活動は他社の規範となると評価されるので環境大賞に賞する。

■環境特別賞
(1)地球温暖化防止
本項目は該当なし。

(2)廃棄物対策
●トットリレッキス工業
再資源化のための産業廃棄物処理業者との契約を見直すなど、継続的な改善活動の結果、再資源化率が向上し(18.39→31.49→58.76→73.85→62.62→77.32→92.5→99.2%)、2011年度には99%を超えるまでに至った。その活動は他社の規範と評価されるので環境特別賞に賞する。

■環境貢献賞
(1)エコプロダクト部門
●オーエスジー
対象:Phoenix PXM フェニックス ヘッド交換式エンドミル。
〔技術の特徴〕
・シャンク部が繰り返し使用可能なヘッド交換式エンドミル。
・独自の端面+テー派の2面拘束による高精度、高剛性な締結実現。
 ・バッドレスねじの採用で着脱の作業性を改善。
〔結果〕
省資源:ソリッドエンドミル比 1/7。
加工能率:66%向上。
省エネルギー(ユーザーにおける):10.1%。

●三菱マテリアル
対象:一体型大径ヘリカルブローチ。
〔技術の特徴〕
大型ヘリカルブローチを一体型にすることにより、工具製作側はシェル部別体時の材料削減、製作工程削減、工具使用側は一体形高剛性化による加工能率向上・加工精度改善。シェル部仕上代削減による加工寿命向上を実現することができた。
〔結果〕
省資源:50kg/本(シェル部分)。
加工寿命:加工数増(1000→1500個、摩耗量減少0.13→0.09mm)。

●宇都宮製作所
対象:3DシミュレーションとITPSの連動による工具政策改善。
*ITPS=インテリジェント・プログラミング・システム
〔技術の特徴〕
製造前にNC工具研削盤とCAMソフトと連動することにより、工具形状の加工前確認を行い、自社及びユーザーに形状確定までの加工時間短縮、砥石の種類源、廃棄物削減、テスト加工の廃止等の環境負荷低減を実現した。

(2)エコファクトリー部門
●不二越
〔技術の特徴〕
自社開発の油圧ユニットを使用することにより、ポンプ効率をUP、自動機効率UP、インバータ駆動等の改善により従来システムより、20%~40%の省エネを実現した。
〔結果〕
 ・更新台数 214台。
 ・効果電力 60,750kWh/月。
 ・CO2排出削減量 262.4 ton/年。
 (CO2換算係数0.36ton/千kWh)。

彌満和プレシジョン会津工場
〔技術の特徴〕
遮光・遮熱ネット設置に伴い太陽光抑制による屋内温度上昇軽減とヒートポンプ式空調機(屋外機)の消費電力抑制装置(原理:気化熱)使用水の噴霧ノズルを変更し節水(資源枯渇)抑制を図った。
〔結果〕
 ・遮光・遮熱ネット(遮光率65%)の導入による室温の低下。
網戸だけ:2,200LUX(照度計計測) 35°(平均〈室温〉気温)。
網戸+遮光ネット:840LUX(38%)(照度計計測) 31°〈-4°〉(平均〈室温〉気温)。
 ・ヒートポンプ式空調機(屋外機)の消費電力抑制装置(原理:気化熱)使用水の最適化。
 メーカー標準ノズル:218.OL /h×44個=9592.OL /h。
 微粒子型ノズル:5.3L/h×85個=450.5L(4.2%の使用量)。

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