新会長に横山ジェイテクト副会長 日工会

110603日工会a日本工作機械工業会が都内のホテルニューオータニで第33回通常総会を開催し、横山元彦ジェイテクト副会長が新会長に就任した。副会長の牧野二郎牧野フライス製作所社長、稲葉善治ファナック社長、森雅彦森精機製作所社長は留任。



世界最高の工作機械を供給する

110603日工会b総会終了後の懇親会で横山新会長が、「当工業会でも会員企業は被災されたユーザー企業の復旧支援、夏場にかけた節電対応など当面の震災対策に全力をあげて取り組んでおります。このたび理事全員のご推薦を頂きまして、中村前会長から日本工作機械工業会会長のバトンを引き継ぐことになりました。会長職の責任の重さを痛感しております。まさに今年、日本工作機械工業会は60周年を迎え、大変恐縮しておりますが、一方で、なんとしても皆様のご期待に応えられるよう皆様のお力添えをいただきながらこの使命をまっとうしたい。先人たちが築き上げた長い歴史は重んじつつ、新しい時代でのさらなる飛躍を期して新たな礎を築くというのが会長たる私の重要な役目であろうと考えております。この大任を果たすためには私自身、必死に、一生懸命努力してまいりますので、皆様方のご指導とご支援をよろしくお願い申し上げます。さて、この工作機械産業をとりまく環境の変化を本日まとめました。まず、平成22年度の工作機械の受注実績は前年度比で約2倍の1兆1100億円強となりました。これは年度での史上最高額を記録した平成19年度以来、3年ぶりの1兆円超えであります。これは国内市場を含めた世界市場でわが国の工作機械のファンの多さ、需要の強さの表れだと思っております。一方で、工作機械産業を取り巻く環境というのはリーマンショックを経まして極めて大きく変化をしております。外需比率は中国をはじめとする新興国市場の急成長により今やほぼ7割まで伸長しています。これら新興諸国による工作機械の急速な需要増に加えて生産だけでなく、技術レベルにおいても急速な向上が見られます。日本、中国、韓国、台湾の4カ国を合わせますと世界生産の65%を占めるという状況になりました。まさに工作機械産業は新しい新興国地域が牽引するという新しい時代に突入したのだと思います。市場構造が内需中心から外需へ転換する中で、昨年来の大幅な円高、あるいは原材料の高騰など、私ども工業会の会員企業の皆さまは総じて厳しい状態が続いているとも言えます。また、技術や労働面において、ひとつは少子高齢化の伸展、あるいは団塊世代の定年退職もあり、若年労働力の不足、あるいは技術や技能の継承問題も顕在化など、われわれ工作機械産業を取り巻く経営環境はかなり転換期を迎えています。こうした現状で、わが業界としては時代の変化に即応するとともに、世界最高の工作機械を供給するというのがミッションだと思います。これが世界のものづくりを支えてゆくと確信しています。そのためには業界が結束をして共通の課題に取り組まなければならないと思っています」とあいさつした。

変化を先取りして日本経済を復興を

110603日工会c来賓を代表して、鈴木正徳経済産業省製造産業局長があいさつした。この中で鈴木局長は、「今回の大震災で感じたことですが、復旧の速さには驚くものがありました。被災された地域には1万以上の部品の工場が工作機械を使われて部品を製造されていました。当初は復旧までに時間がかかるのではないかと危惧をしていましたが、工作機械メーカーの余震の中での復旧活動、業界を挙げて1500名以上のメンテナンスの方々が被災地に入られたと伺っております。余震が続く中、大変だったとは思いますが、ほとんどの企業が1週間から2週間で復旧されたとのことで、こんなことができる国が他にあるのかとつくづく感じた次第です。日本の部品、素材、様々な機械が世界にとって不可欠なものである、ともう一度世界各国も認識したのではないかと思っています。私ども、復旧のために第一次補正予算で、大企業・中堅企業向けに2兆8000億円の融資の規模など復旧のための予算措置をとりました。これは単なる復旧には終わらせたくない、ぜひ、復興につなぎたいと。変化に対応するような10年後、20年後を見据えた復興にしたいと考えております。新たな生産システムを皆様で考えてゆけば、これまで海外に出て行った工場も国内に回帰することができるのではないかと感じています。今回の震災を踏まえて、次のリスクを少なくするような工場をどうするべきか、政策的にもご支援申しあげまして新たな生産システムを今回ぜひやらせていただきたいと思っております。ぜひ、変化に対応し、変化を先取りするような日本経済にしていきたいと思います」と述べた。