レーザ加工機能を搭載した5軸マシニングセンタ「LASERTEC 210 Shape」を販売開始

レーザーヘッド
レーザーヘッド
森精機製作所は、提携先である独国・DMG社製のレーザ加工機能を搭載した5軸制御マシニングセンタ「LASERTEC 210 Shape」の販売をこのほど開始した。

「LASERTEC 210 Shape」は、Y軸移動量2,100 mmの大型マシニングセンタ。HSKインタフェースを介してレーザ加工用のファイバレーザスキャニングヘッドを装着することで、5軸での切削加工に加え、「レーザによるシボ加工」が可能である。シボ加工とは、ワーク表面に皮革調、ハニカム調といった模様を施す、特に金型業界で要求される微細な仕上げ加工。レーザによるシボ加工は、化学薬品で金属表面を腐食させて行う従来のエッチング法に比べ、正確で多彩なパターンが得られるメリットがある。「LASERTEC 210 Shape」は、金型の中でも大型となる自動車のダッシュボードやハンドルなど内装部品用金型の加工に適している。

工程集約

シボ加工面
シボ加工面
1台のマシニングセンタに5軸の切削加工とレーザ加工が集約、荒加工からシボ加工による表面仕上げまで、一貫した加工が可能である。段取り換えに時間と手間を要する大型の金型において、段取り換えが不要となりワンチャッキングで加工を完了する。またレーザヘッドは切削工具とは異なり摩耗・破損の心配がなく、光源寿命も100,000時間と長いため、長時間無人運転を行う金型加工を安心して行うことが可能である。

簡易操作を実現する「LASERSOFT-3D-TEXTURE」
「 LASERSOFT-3D-TEXTURE」は、自由なデザインを実現するソフトウェア。ビットマップ形式のモノクロ画像データや紙に出力したプリント情報からレーザ加工用プログラムを作成が可能である。つなぎ目なしで、広い表面や自由曲面に複雑な形状の投影ができる。簡易操作を実現するため、標準で三次元干渉チェック機能や5軸レーザ加工用の自動プログラミング機能を装備し、5軸レーザ加工をサポートする。

ヒューストンソリューションセンタを新装開設

同社では、回復基調にある米国市場において顧客のサポート体制を強化するため、主要販売店であるEllison Technologies,Inc(以下Ellison)と共同でヒューストンソリューションセンタを新装開設した。

この建物はEllisonが米国およびカナダに所有する21の拠点の中で最も規模が大きい。Ellisonのサービス、アプリケーション、営業担当、DMG/Mori Seiki USAのエンジニアリング社員あわせて25名が駐在している。ソリューションセンタ内に603.9㎡あるショールームを設け、最新設備と最新加工技術を紹介してくれる。また、最適な機械をチョイスできるようデモ加工を見学することもでき、要望するワークの加工図面に対するテスト加工を顧客立会いのもと実施し、テスト加工を通じて熟練の技術者が最適な加工法、工具、治具、切削条件など提案してくれる。

なお、米国市場は航空機やエネルギー、自動車産業を中心とした肥沃な市場であり、ヒューストンは石油・天然ガス掘削関連の中心地である。

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