DMG森精機の谷戸宏之氏が「卓越した技能者(現代の名工)」に選出される

ボールねじ組立作業風景
ボールねじ組立作業風景
 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)の社員である谷戸宏之(たにど ひろゆき)氏(伊賀横形・大型マシニングセンタ製造部 横形基本精度課 横形基本精度係 係長)が、厚生労働大臣が表彰する「卓越した技能者(現代の名工)」に選出された。「卓越した技能者(現代の名工)」は、卓越した技能を持ち、日本におけるその道の第一人者と目されている技能者を表彰するもので、昭和42年の創設以来、技能の世界で活躍する職人や、技能の世界を志す若者に目標を示し、誇りと希望を与えてきた。

 谷戸氏は昭和60年(1985年)に入社し、オペレータとして機械加工に従事した後、23年にわたり工作機械の組み立て業務に携わってきた。今回表彰された「ボールねじの平行精度調整基本作業」は、工作機械において、可動部の移動精度を決定する最も重要な要素であり、加工精度の根底を支える技能である。谷戸氏はその第一人者として、工作機械の精度を極限まで引き出しながら効率よく短時間で作業することについて卓越した技能を有していると認められた。

 谷戸氏は、移動部分に対するボールねじの取り付け誤差(平行度)を、通常は0.01mm以内にするところを半分以下に抑えることができ、さらに、たわみやひずみなく組み立てを行うことで、ボールねじの寿命を長くし、切削時の安定性を高めることができる。

 また、長年にわたり鍛錬を重ねて技能向上に努めてきただけでなく、「正・速・美」をモットーに、次世代の技能修得者に育成にも取り組んできた。
同社では、「今回の選出をこれからの励みとし、当社としても、さらなる技能者の育成、技能の伝承に努めていく」としている。

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