DMG MORIが45%の省電力を実現する「GREENmode」の標準搭載へ

 DMG MORIは、このほど従来機比45%の省電力(買替え見込み機:1997年同社製比)を実現する、「GREENmode」の標準搭載を開始した。

 加工条件の向上による加工時間の「最短化」、「見える化」、「無駄削除」、「最新技術」の視点から、機械毎に加工用途や機械特性を反映、最適化させた様々な機能を搭載。中でも、制御によって加工条件の向上、加工時間の最短化に貢献する機能が9機能と充実している点が特長。消費電力の低減を通じて、顧客の生産効率向上に寄与すると同時に、環境保護という観点から社会貢献をしていくのが狙い。

 2013年より同社独自のヒューマンマシンインタフェース(Human Machine Interface)であるCELOSの販売を開始してから、省エネルギー機能の研究にも力を入れ、納入実績15万台以上の同社では、工作機械1台あたり年間2,650 kgのCO2を削減し、20 年後にはトータル800万トン以上の削減効果を見込んでいる。

 同社では、「工作機械の省エネは地球環境に大きな影響を与えます。この新機能を全世界の生産機にGREENmodeとして順次搭載していき、さらに今後も本機能の拡充を進めていくことで、お客様のご要望の一歩先を行くサービスに繋げていく」としている。

「GREENmode」とは

●GREENコントロール
 ・ATC動作中の同時主軸加速。←Patent
 ・標準Mコードのクイック化(動作完了から次工程へ移行するまでのタイムラグを最適化)。
 ・省エネペッキングサイクル。←Patent   
(切り屑の堆積により掛かる負荷を感知し、必要最低限のペッキング実施)。        
 ・対話によるクイックMコード出力(工具交換完了から加工開始までの待機時間を短縮)。
 ・3次元干渉チェック量産モード(同一条件での加工が繰り返される場合、DMG MORI独自の高性能オペレーティングシステム「MAPPS」の干渉チェックを介さずに開始)。
 ・主軸と送り軸の同期加減速。←Patent
 ・インバータを用いた切りくず除去クーラントの制御(加工条件、切り屑の量に合わせて自動でクーラントの量を調整)。
 ・チップコンベヤ動作速度のプログラマブル制御(加工条件、切り屑の量に合わせて自動でチップコンベヤの速度を調整)。
 ・エアパージ自動停止機能(常にフル稼働するのではなく、必要最低限に制御)。

●GREENモニタリング
 ・モニタリング機能(電力使用量や機械、工具の疲労状態を見える化し、非効率・非生産的な作業を削減)。

●GREENアイドリングストップ
 ・駆動機器待機時のスリープ機能(機械停止時にサーボモータ、主軸、クーラントポンプなどの動力を遮断。一定時間、機械操作が無い場合に操作盤の画面をオフ)。
 ・多系統機における系統別動力遮断機能←Patent
(複数の刃物台を備えた機械において、稼動していない工具を自動でスリープ状態に変換)。

●GREENデバイス
 ・高輝度のLED照明を採用。
 ・アキュムレータ保圧型油圧ポンプを採用。
 ・インバータ搭載の油圧ポンプを採用。

  

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