ヤマザキマザックが金型や微細・精密加工に特化した高速・超高精度 同時5軸加工機「UD-400/5X」の発売を開始

 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)は、このほど金型や医療機器部品など微細・精密加工に適した超高精度 同時5軸加工機「UD-400/5X」の販売を開始した。

 金型や医療機器など微細・精密加工の分野では、高精度かつ精度安定性が高く、加工面品位の高い工作機械が求められていることを受け、同社では長年蓄積した工作機械の高精度化の技術を結集し「UD-400/5X」を開発した。

 「UD-400/5X」は構造・機能すべてにおいて高剛性化や熱変位対策などを徹底し、同社モデルの中で最も高い精度と加工面品位を実現した超高精度 同時5軸加工機。ベースやコラムなどの構造体の高剛性化と減衰性を高め、高速加工時における振動を抑制するとともに、完全左右対称の門形構造を採用して温度変化による機体のねじれの発生を低減している。

 また駆動用ギアを無くすことで振動を最小限に抑えたビルトインモータ高速主軸(45000min-1)を搭載したほか、テーブル駆動にも振動の原因となるギアやベルトが無く、応答性に優れたダイレクト・ドライブモータを採用するなど各駆動系を高速・高精度化している。主軸や高剛性ボールねじには軸心冷却方式を採用し熱の発生を抑制、さらには各軸に標準搭載した高精度スケールフィードバックと熱変位制御機能「サーマルシールド」により熱変位を的確に補正する。

 「UD-400/5X」は、これらの構造・機能により、長時間・高速連続稼働時においても安定して高い加工精度を保ち、金型や微細・精密加工において高い生産性と高い加工面品位を同時に実現する。

特長

(1)高剛性・高減衰性の構造体・駆動系を採用、完全左右対称の門形機械構造
 ベース・コラムなどの構造体、ボールねじやリニアガイドなどの駆動系の高剛性化・高減衰化を行い振動を抑制、加減速の大きい加工時においても高い加工面品質を実現。さらに完全左右対称の門形構造を採用し、温度環境の変化による機体のねじれの発生を抑制するとともに、より正確な熱変位制御を実現、精度安定性を向上。

(2)ビルトインモータ構造採用した高速主軸を搭載、チルトテーブルにはダイレクト・ドライブモータを採用
 駆動用ギアを排除することで振動を最小限に抑えた、当社では最速となる毎分45,000 回転の高速主軸を搭載、チルトテーブルには振動・熱・バックラッシュの原因となるベルトやギアなどの動力伝達装置の無い、ダイレクト・ドライブモータを採用。高い生産性と高品位な加工面を同時に実現。

(3) 全軸に高精度スケールフィードバックを標準装備
 全5 軸すべてに高精度スケールフィードバックを標準搭載、絶対位置を正確に検出することで熱変異などによる誤差を補正し、高精度な加工を実現する。

(4)主軸および高剛性ボールねじに軸心冷却を採用
 主軸とボールねじの軸心部分に温度管理された冷却油を循環させることで、モータやボールねじの発熱による影響を最小限に抑制、安定した加工精度を実現。

(5)同時5 軸制御CNC 装置「MAZATROL SmoothX」搭載
 可変加速度制御機能(VAC)・コーナー滑らか制御機能(SCC)・振動防止制御機能(AVC)により、高品位な加工面と加工時間短縮を実現する。また熱変位制御機能「サーマルシールド」を搭載し、熱変位による加工誤差を自動的に補正する。

主な仕様

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