2017年を振り返って

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 今年はご承知のとおり、「不正」が流行言葉のように報道された。無資格者検査、データ改竄等でもわかるとおり、不正行為が発覚した時の対応は大変厳しいものとなった。この損失額が甚大なだけでなく、メイド・イン・ジャパンの信用が失墜し、日本企業全体の印象が悪くなるというトバッチリも心配になった。

 さて、ほとんどの方は、職場や友人、コミュニティなど、「シガラミ」のある環境に身を置いている。心の中で不満を持っても利害がぶつかり合わないように、“上手に折り合い”を付けながら過ごしている。ところが、まとわりついて切りたくても切れないシガラミは、様々な問題のタネになっているといっていい。これが仕事方面で出てきたときに、本来解決できるはずのチャンスが狭められてしまう場合もあるのだ。互譲、玉虫色、根回しといった曖昧な文化も和を保つための方策ともいえるが、ゆくゆくはなぁなぁ文化の成れの果て、緊張感の欠落に繋がる。

 なにをいいたいのかというと、わたしは今年起きた一連の不正問題を風土の問題と捉えている。例えば仮に、「この精度で充分高精度なはずですが、この厳しい納期でこれ以上の精度を要求するなら、今の金額の10倍かかりますよ」と先方に説明することができない、あるいは時代とともに製造現場が変わっても、もし、「昔からこのやり方でやってきたからこれでいいんだ」という風潮があったとするならば、問題の本質がうっすら見えてくる。企業間のシガラミ、あるいは上司と部下等のシガラミが負の方向に流れていったならば、おそらくこうした問題は企業規模問わず、どこの会社でも起こりうる危険性を孕んでいる。「うちの会社は絶対にあり得ない!」と胸をはっていい切れる企業はどのくらいあるだろうか。

 たまたま表面に出てしまったから大問題になった、というのも考えもので、こうした問題が世間に発覚してしまうのは、ほとんどの場合、内部告発者によるものだといわれている。不正という名の弾をつめたピストルの引き金を内部告発者が世間に向かって引くと、冒頭述べたとおり、不正行為が発覚した際の企業における損失と対応は大変厳しいものになる。こうした問題を避け、不正行為を防止するための策が必要だ。

 以前、月刊ベルダにも書かせていただいたのだが、それには従業員も目を光らせる仕組みの構築が必須であり、企業の「内部通報制度の拡充」が鍵となる。従業員が職場などでルール違反や不祥事を発見したら、例えば、設置した「内部通報ホットライン」など、こうした機能のある担当窓口に連絡する。これは、不正や不祥事を早期に発見・対応することが目的だ。そうした仕組みを採り入れている企業は少なくないが、コンプライアンス・コーポレートガバナンス・リスクマネジメントの側面もあり、うまく機能しているとは言い難い。

 従業員の間にも「通報したら密告者として不利な扱いを受けるのではないか」という不安も当然あるだろう。しかし社内で問題を解決するための「内部通報制度」を活性化するためには、「匿名の者による密告」というネガティブなイメージを払拭する必要がある。

 そこで通報内容を可能な限りオープンにすることを提案したい。通報した内容を担当窓口で止めるのではなく、社長や監査部門にも自動的に届くシステムにする。これらは社長が直接、調査や対策を指示する仕組みだ。通報を「前向きな問題提起」ととらえ、それによって問題が改善した暁には通報者に『報奨金』(←これ重要☆)を支給するなどの表彰制度を設ける。我ながら良いアイデアだ、と実は思っている。

 いつの時代もピンチは改善のチャンス! さぁ、2018年もはりきっていってみよう!