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日本建設機械工業会 2022年4月度建設機械出荷金額統計まとまる

 日本建設機械工業会がこのほどまとめた2022年4月の建設機械出荷金額は次のとおり。

 4月の建設機械出荷金額は、内需は11.3%増加の640億円、外需は6.1%増加の1,585億円となった。その結果、内需は6カ月連続の増加、外需は18カ月連続の増加となった。総合計では7.5%増加の2,225億円となり、18カ月連続の増加となった。

 内需について機種別に見ると、油圧ショベル13.7%増加の196億円、ミニショベル12.9%増加の59億円、建設用クレーン42.1%増加の94億円、道路機械20.2%増加の23億円、コンクリート機械34.8%増加の17億円、油圧ブレーカ・圧砕機25.5%増加の18億円、その他建設機械10.7%増加の51億円の7機種と補給部品5.8%増加の111億円が増加し、内需全体では11.3%の増加となった。

 外需について機種別に見ると、トラクタ7.9%増加の180億円、油圧ショベル2.7%増加の618億円、建設用クレーン86.3%増加の45億円、油圧ブレーカ・圧砕機27.7%増加の9億円、その他建設機械11.8%増加の206億円の5機種と補給部品23.5%増加の211億円が増加した。

 地域別に見ると、北米が16カ月連続で増加、アジアが14カ月連続で増加するなど全9地域中5地域で増加し、外需全体では6.1%の増加となった。(増減は前年同月比)
 

岡本工作機械製作所「2021年度PSG会支部連絡会」を開催

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 岡本工作機械製作所(社長=石井常路氏)が、名古屋を皮切りに、「2021年度PSG会支部連絡会」を開いた。中部支部は4月18日メルパルク名古屋で、西部支部は19日新大阪江坂東急REIホテルで、東部支部は20日ベルサール東京日本橋でそれぞれ開催した。会場内はパーティションを設置するなどコロナウイルス感染予防対策がなされ、同社の現況報告のほか、「研削革命~超精密平面研削盤の活用について~」、「同~OKAMOTOの最先端成形研削技術~」、「同~研削加工におけるEVターゲット情報」がそれぞれ説明された。続いて毎度人気を博している伊藤 暁取締役技術開発本部長の特別講演もあり、盛り上がりをみせた。

顧客に寄り添い、高精度・高能率の研削盤やソリューションを提供

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開会のあいさつをする渡邊常務

 開会のあいさつを渡邊哲行常務が行った。この中で渡邊常務は、「コロナ禍の約2年間、社内会議、お客様の商談、展示会、様々な場面で仕事に変化があった。当初は慣れなかったWeb会議システムも今では皆様、使いこなしていることだと思う。展示会などもなかったことから新製品の説明もリアルでできずにいたが、今日の情報が皆様の販売のお役に立てればと考えている」と述べた。

 続いて、江連武彦国内営業部長が、受注環境に触れ、特に半導体関連創造装置やEV関連が継続して受注を牽引するとの見通しから、「門形・超精密研削盤の受注獲得を目指すとともにSDGs関連を見据えた環境対応・省人化などの付加価値製品の提案を行っていく」と今後の見通し説明した。

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説明をする石井社長

 石井社長が日頃の感謝を述べるととともに、「弊社は研削盤のリーディングカンパニーとして、お客様の効率化ニーズに応えるべく、効率と機能を兼ね備えた研削技術を追求し、全自動研削盤、超精密研削盤、複合研削盤、高能率加工が可能な研削技術を提供してきた。今後はAIやIoTを加味したさらに進化した新しい研削盤を提供できるようにしていく。当社は2016年より『Mission GX』、『SHINKA2022』と二つの中期経営計画を掲げてきたが、このほど終了した」と報告した。

 また、「2022年4月より2025年3月を最終年度とした新中期経営計画に入る。市場はコロナ禍の関係で先行き不透明な問題もあるが、半導体製造装置、産業向けの投資など、日本を含め中国・米国の市場は3~5%ほど伸びると予測している。工作機械事業の中でも、国内は最も大切なセグメント。国内のお客様を満足させられる高精度、高能率の研削盤やソリューションを提供していく」と意気込みを示した。
 

タンガロイ 革新的なY軸用旋削工具「Add Y-axisTurn」を市場投入!

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 タンガロイがこのほど、ターニングセンタでの外径旋削加工において、1本であらゆる方向や部位の加工に対応可能な革新的なY軸を利用した旋削工具「Add Y-axisTurn」(アド・ワイ・アクシス・ターン)の発売を開始した。

 この製品は、工具回転主軸を備えるターニングセンタでの外径旋削加工において、工具主軸をワークの側面に配置し、Y軸の動きによって切込み角を変化させる工具。また、工具軸の回転によって工具の位相を無段階に調節できるので、一種類の工具で単純外径から高送りでの引き加工、端面加工まで、あらゆる加工を可能とする。

 1本であらゆる方向、部位の加工に対応できるため工具集約が可能で、それに伴って工具コストの大幅な低減が可能となる。合わせて工具交換や段取り時間の短縮にも貢献。機械稼働率もあがり、生産性が大幅に向上する。

また切れ刃がワークの側面に位置するため、すくい面は下を向いている。そのため切りくずはワークに接することなく常に下方へ落下するため、切りくずによる加工面の擦過や巻き付き等のトラブルも大幅に低減される。

 インサートには、多方向旋削工具「AddMultiTurn」(アド・マルチ・ターン)用のポジタイプ3C-TCMT**TM形が利用できる。このインサートは、中切削加工から荒加工まで幅広く適用可能で、従来のISO工具に比べ高い生産性を発揮する。材種には、鋼加工における第一推奨材種「T9215」を設定。耐摩耗性と耐チッピング性のバランスに優れ、長寿命化に貢献する。

■主な形番と標準価格(税抜価格)
・C6STECN00125-29-Y-CHP:77,900円
 計1アイテム
 

ダイジェット工業 好評の「ヘプタミル」と「ストライクドリル」にラインナップ拡充!

 ダイジェット工業がこのほど高能率加工用工具「ヘプタミル」にワイパーインサートを、超硬コーティングソリッドドリル「ストライクドリル」に面取り刃付きをそれぞれ追加し、ラインナップを拡張した。

ヘプタミル用ワイパーインサートXDHW080610ZER-W

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 ミーリング荒加工の大きな切込み深さにおいて切りくず排出量を高め、高能率加工を可能にした「ヘプタミルHEP形」にワイパーインサートを追加した。炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、焼き入れ鋼、ねずみ鋳鉄、ダグタイル鋳鉄、ステンレス鋼、チタン合金、耐熱合金等の仕上げ加工に威力を発揮する。

〈特長〉

 (1)「ヘプタミルHEP形」は、名前の通り7角形(ヘプタゴン)のインサートを使用したカッタ。7コーナ使用可能最大切込み深さが5mm、また切れ刃最大切込み深さは12mmまで可能であり、形状部荒加工においてエアカット時間を短縮し、高能率加工が可能。

 (2)全周研削(H級)のワイパーインサートは、ワイパー刃の大R形状と良好な切れ味 で優れた仕上げ面精度が得られる。

 (3)ワイパーインサートの径方向の当たり面を大幅に増大することで、強固なクランプを実現し、「ヘプタミルHEP形」による荒~仕上げ加工までを可能とした。

■形番と標準価格(税抜)
・XDHW080610ZER-W(インサート材種:JC8011):1,400円

超硬コーティングドリル「ストライクドリル」ラインナップ拡張

220526ダイジェット2 この製品は、好評の超硬コーティングソリッドドリル「ストライクドリル」に穴開けと面取り加工が一度にできる面取り刃付きタイプ。炭素鋼、合金鋼、プリハードン高、ねずみ鋳鉄、ダクタイル鋳鉄、ステンレス鋼などの穴開けや面取加工に威力を発揮する。

〈特長〉

 (1)穴あけと面取り加工が一度にでき、工程短縮が可能。
 (2)低スラスト力で良好な食いつき性を示し、安定した穴径精度と長寿命を実現する 。
 (3)クーラント穴付きを使用することでステンレス鋼の穴あけ加工が可能。
 (4)M4~M12タップ下穴用をラインアップ。
 (5)M4~M6はC1まで、M8~M12はC1.5までの面取りが可能。

■サイズ
・EZN2D-M形(2Dタイプ、クーラント穴なし:φ3.4~φ10.3(全6形番)
・EZN3D-M形(3Dタイプ、クーラント穴なし:φ3.4~φ10.3(全6形番)
・EZN2DCH-M形(2Dタイプ、クーラント穴付き):φ3.4~φ10.3(全6形番)
・EZN3DCH-M形(3Dタイプ、クーラント穴付き):φ3.4~φ10.3(全6形番)
 

ヤマザキマザック ファイバーレーザ発振器を搭載した3次元レーザ加工機「FG-400 NEO」を新発売

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 ヤマザキマザックが、このほどファイバーレーザ発振器を搭載した3次元レーザ加工機「FG-400 NEO」の販売を開始した。

 FGシリーズは、建設資材や農業機械などに使われる鋼材の高精度・高効率加工を実現する3次元レーザ加工機。3次元ヘッド搭載により、鋼管(パイプ材)以外にH形鋼・溝形鋼などの加工も可能であり、鋼材の加工分野における生産性向上に貢献している。

 「FG-400 NEO」は、大径長尺のパイプ・形鋼向け3次元ファイバーレーザ加工機で、エネルギー変換効率の高いファイバーレーザ発振器の搭載により、高速加工を実現するとともに、アルミ・真鍮・銅などの高反射材の容易な切断を可能としている。さらにFG-400 NEOは、ビーム径とビーム形状をコントロールする独自機能を搭載。この2つの機能を組み合わせることにより、薄板から厚板までさまざまな板厚の高効率加工が可能となった。

 同社は環境問題を重要な経営課題のひとつと位置付け、顧客の生産現場における脱炭素化に貢献する製品開発を進めている。FG-400 NEOは、ファイバーレーザ発振器の特長である高いエネルギー変換効率により従来機と比較して消費電力を4割削減し、レーザガス消費量をゼロとしている。

FGシリーズの特長

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 ●鋼材加工の生産リードタイムを大幅に短縮
 従来の鋼材加工の工程では、人力によって素材を搬入し、専用機を用いて穴あけ加工・タップ加工が必要だったため、各工程間の移動や待ち時間などが発生し、生産リードタイムが長くなっていた。FGシリーズは、自動搬送機能の搭載により素材の自動搬入出が可能。さらに穴あけ加工・タップ加工を行えるため専用機は不要となり、FGだけで全工程を完結させることができる。これにより段取り時間や待ち時間を削減し、生産リードタイムを大幅に短縮することができる。

FG-400NEOの特長

●ビーム径変更機能 / ビーム形状変更機能を搭載

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 レーザビームの径と形状を変更する機能の搭載により、さまざまな材質、板厚の高効率な切断が可能となった。薄板~中板の加工速度の向上、厚板の加工品質の向上を実現した。

●高速加工
 さまざまな材質の高速加工が可能。薄板~中板のパイプ加工の生産性が飛躍的に向上。さらにFG-400 NEOは、CO₂レーザ加工機では困難であった高反射材(ステンレス、アルミなど)の加工にも対応する。

 

〈角パイプ 軟鋼(板厚:4.5mm〉
 従来機(Co2仕様)と比較して約45%短縮

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〈角パイプ ステンレス(板厚:3.0mm〉
 従来機(CO2仕様)と比較して約50%短縮

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●高品位加工
 従来型のファイバーレーザ加工機では困難だった厚板の高品位加工が可能。良質な切断面を得ることができるため、加工後のパイプ同士の組付け・溶接におけるリードタイムの短縮に貢献する。

〈FG-400NEOの応用例〉
 角度をつけた加工が可能なため、パイプや形鋼の長尺材を高品質に加工できる。資材同士の組付け・溶接工程の削減により、建築物などの大幅な工期短縮に貢献する。

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●省エネ性
 従来機(CO₂仕様)と比較して電力消費量を約40%削減。CO₂排出量を抑制するとともに、ランニングコストを大幅に抑えている。

主な仕様
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アマダ ハンディファイバーレーザ溶接機のNEWスタンダード! 「FLW-1500MT」を発表

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 アマダはこのほど、作業者を選ばずにワイドレンジな溶接が可能なハンディファイバーレーザ溶接機「FLW-1500MT」の販売を開始した。

 「FLW-1500MT」は、熟練の技術を必要とするTIG溶接から、誰にでも使いやすいファイバーレーザ溶接への変革を行うことのできるスタンダードモデルのマシン。光の周期、振幅を自由に可変できる「ウォブリング機能」を新たに搭載し、板厚、材質、仕上がりによって溶接の幅を変えることが可能になった。

 細く鋭いビームを揺動させることで、従来は難しかったR面溶接や隙間への溶接範囲の拡大、フィラー溶接が容易になり、ステンレスや軟鋼だけでなく、アルミも板厚4mmまで高品位な溶接が可能になった。さらに、安全性や操作性の向上に加えて省エネ、省スペース化などを実現した。

 「板金加工業界では、少子高齢化による人手不足に加え、熟練技能の継承が大きな課題となっている。特にTIG溶接における工程では手動で行うトーチの送り調整やワークとノズルの高さを一定に維持させる必要があるなど、熟練工による高い技術と経験が必要」と同社。

 対象業種は半導体、医療機器、食品加工器具などステンレスを中心とした精密機械業から、パイプやアルミの溶接を必要とする装置カバー、筐体などの金属部品業まで幅広く対応し、多品種少量生産にも最適。また、ナット溶接やスポット溶接の置き換えなどにも対応する。

「FLW-1500MT」 主な特長

●溶接能力の向上と省エネを実現
 最大ピーク出力2500W、最大定格出力1500Wの高出力化により、従来の溶接機と比較して材料を貫通する際の板厚や、R面溶接の溶け込み能力が大幅に向上した。さらに電力消費量を約76%削減(SPCC板厚1.6mmの溶接加工時)し、省エネも実現した高効率な溶接機。

●新たなセンサー技術による安全性の向上
 レーザ溶接用無線ヘルメットにより、溶接加工時に発生する素材からの反射光や、ヘルメット非装着時のレーザ出射を完全に防止する。また、材料からトーチの先端が外れた場合、レーザ出射が止まる「材料センサー」と、空打ちを瞬時に防止する「プラズマセンサー」を組み合わせることで、溶接中やその前後の誤出射を防止する。

●アプリケーションと連動し、操作性を向上
 本マシンは専用のアプリケーションをインストールすることで、モバイルでの操作ができる。板厚や材質、CW(連続波)発振とパルス(単発)発振のレーザ出力モードを、モバイル上で条件変更ができる他、アラームを即時に確認できる。従来から好評の導電性カーボン製ノズルを採用することで、ワーク上での滑りが良くスムーズで安定した送りが可能。さらにトーチをL型にし、ノズルを細くすることで加工点の視認性が向上し、狭小部への溶接も容易になる。

●溶接機、パーテーションの省スペース化を実現
 空冷発振器(チラー不要)とコントローラ-を一体化し、溶接機もコンパクトに設計することで、従来機に比べ設置面積を約42%削減できる。さらに、パーテーションは折り畳みが可能なキャスター付きのため、省スペースかつ納入後すぐに活用可能。

仕様
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令和4年春の褒章 ヤマザキマザック大口製作所 小幡氏が「黄綬褒章」を受章

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テーブル組立の様子

 

 ヤマザキマザック 大口製作所に勤務する小幡悟資氏が、令和4年春の褒章において「黄綬褒章」を受章した。

 「黄綬褒章」は農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する個人に対して与えられる褒章。

 小幡氏は1979年の入社以来、工作機械の組立作業に40年以上にわたり従事。特に、工作機械の重要部品であるNCテーブルの組立において高度な技能を有し、品質向上と量産化に貢献したほか、技術指導においても社内の技能レベル向上に貢献したことなどが評価され今回の受章となった。

 ヤマザキマザックグループで「黄綬褒章」を受けた社員は、今回の受章で累計5名となった。

 同社では、今後も高度な技能を有する人材の育成に努め、高性能な工作機械の提供を通して世界のものづくりの発展に貢献していく方針。

功績・貢献の概要

■複合加工機の量産化に貢献
 複合加工機のNC テーブルは、ベアリングやシャフトなどの部品から構成されている。このうち、ベアリングとシャフトの精度出しには、熟練の技能と経験が必要だが、小幡氏はその組立手法を確立し、複合加工機の量産化に貢献した。

■大型複合加工機の高寿命化に寄与
 大型複合加工機では、最大重量7 トンの加工物をテーブルに載せて加工するため、駆動
部のギア(歯車)にズレがあると機械寿命に影響がある。このズレを最小化するには、精密な
作業が必要となる。小幡氏は、この作業においてズレのない駆動部を仕上げることができ、
工作機械の高寿命化に貢献した。

■若手技能者の指導育成に関する功績
 組立作業や機械調整における若手社員への教育を継続してきたことに加え、技能検定の指導員としても技能育成に携わり、5年間で32名の仕上げ技能士を育成した。

【主な表彰歴・取得検定】
 表 彰 歴 :卓越技能者 愛知県知事表彰/卓越した技能者表彰(現代の名工) 厚生労働大臣
 技能検定 :特級技能士(機械組立仕上げ作業)
 

アマダマシナリー 大型コラム材切断バンドソー「HK-1000W」を開発

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HK-1000W(12m 自動測長装置標準搭載 写真は6m )

 アマダマシナリーがこのほど、大型コラム材切断バンドソー「HK-1000W」を開発し、9月から販売を開始すると発表した。

 「HK-1000W」は、鋼材加工業界と鉄骨ファブリケーターのニーズに応え、1000mm×1000mmサイズの大型コラム材切断に対応したマシン。特長は、従来とは反対の逆仰角(ぎゃくぎょうかく) 〈右上がり〉の角度のブレードで材料を切断する方式を採用し、切断面のバリの発生を大幅に低減したこと。加工品質の向上のみならず、切断後のバリ取り工程を大幅に削減できるため、加工全体の生産性向上につながる。

 長年蓄積した加工技術データを基にした独自制御による高速切断で、加工時間を従来比で約35%削減する。さらに、独自の材料切断長さを自動で測る装置を搭載しているため、材料の状態に影響を受けず、安定した定寸切断が可能。

 オペレーターの使い勝手を損なわない形で安全性や作業環境を改善し、加工時間の短縮に伴い電力消費量も低減することで、人にも地球にも優しいモノづくりを実現した。

  同社では、「近年の建設業界では、物流倉庫をはじめとする大型建築物の増加や建築に使われる部材そのものの大型化の潮流があり、鋼材加工・販売メーカーはより大きな部材を切断できるマシンへの更新ニーズを抱えている。加えて、大手の鉄骨ファブリケーターの中には、短納期化に対応するためコラム切断ラインの新規導入を検討するメーカーが増加している」と認識しており、同社では、このような建設業界と鋼材業界全体を取り巻く課題に対応すべく、人手不足や短納期化を解決する生産性の向上、工場内の環境改善、脱炭素社会への貢献など顧客に寄り添う製品開発を積極的に行うことで、モノづくりの現場を支えていく方針。

「HK-1000W」シリーズ 主な特長

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逆仰角切断方式

 

(1)逆仰角切断方式の採用による高品位加工、工数削減
 ・従来の鋼材切断マシンとは逆の、逆仰角(右上がり仰角)切断方式を採用。
 ・ブレードの刃で材料をかき上げるため、切断面のバリが大幅に抑制される。また、切断時の切粉の巻き込みを抑制できる。
 ・加工面精度が向上し、次工程のバリ取り作業を大幅に削減できる。

(2)独自のCNC切断制御による高速切断、省エネ性向上
 ・アマダマシナリーが長年蓄積してきた加工技術を基に開発したCNC制御を搭載。
 ・ CNC制御に材料の情報を入力すると、ブレードの回転スピードや降下スピードを自動で最適な速度に調整する。
 ・加工時間を従来比で約35%削減。加工時間短縮に伴い消費電力も低減する。

(3)独自の自動測長装置による重たい材料の安定自動定寸切断、製品精度向上
 ・材料をマシンに送り出す際に長さを計測する装置に独自の機構を採用。
 ・材料に追従して長さを測るため、材料の反りやねじれ、表面状態の影響を受けにくい構造。
 ・材料の状態に左右されずに安定した寸法精度で切断できる。

(4)チップコンベアやセミドライ方式の切削油供給による作業環境の改善、地球環境への貢献
 ・切粉を排出するチップコンベアを改良。排出能力が向上した。
 ・切削油の供給には、ごく微量の油をミストにして吹き付けるセミドライ方式を採用。従来のウェット(かけ流し)方式に比べて、切削油の飛散を防止できる。
 ・作業環境の改善と環境にやさしいモノづくりに貢献する。

(5)非熟練オペレーターにも配慮した安全性の向上
 ・鋼材加工業の現場の非熟練オペレーターや外国語話者に配慮し、直感的にわかりやすいガード柵やセンサーで安全性を向上。
 ・作業者の使い勝手を損なわずに安全性を向上させた。

仕様
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ナガセインテグレックス 九州出張所を新設

 ナガセインテグレックス(社長=長瀬幸泰氏 本社:岐阜県関市武芸川町跡部1333-1)が、このほど九州出張所を開設した。

【新住所】福岡県大野城市瓦田2丁目7-32 ミモザ102号

■ナガセインテグレックス Instagram↓
https://www.instagram.com/nagasei_jp/
 

住友電気工業 切削工具製品 2022年7月1日受注分から価格改定

 住友電気工業は、現在、新型コロナウイルス感染症の感染リスクや政治的・地政学リスクの長期化に加え、半導体等の部品不足、資材価格高騰、物流費の上昇などの懸念材料が継続しており今後も不透明な展開が続くことを予想することから、ハードメタル事業の切削工具製品について2022年7月1日受注分から価格改定を実施する。

 切削工具製品は、主原料であるタングステンの鉱石生産量の80%以上を中国に依存しており、中国国内や欧米諸国での需要回復に加え、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う供給不安などを背景に、国際相場の指針となるタングステン中間原料APTの原料価格が前年同期比から3割以上上昇している。さらにコバルトについても、EV社の普及に伴う電池材料としての需要の急拡大のほか、物流混乱や生産コスト上昇の影響を受けて国際相場の上昇傾向が続いている。

製品別の改訂内容
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