1年越しの恋 ナオミの告白

彼の名はナナオ。
一年前のある日、私は疲れた足を引きずりながら、某カメラ屋を通り過ぎるところでした。
ふと視線を感じ、振り向いてみると――――。

!!!!!!

私は雷に打たれたような衝撃を受け、その場から動くことができませんでした。
黒く、たくましいボディに1つしかない大きな目が私を見つめている。
魔法にかかったように私は彼に近づき、そっと彼に触れてみた。
強い剛性と洗練されたボディ・・・・・。

私は一瞬にして恋に落ちてしまったのです。年甲斐もなく、彼に夢中になってしまった私。
熱病にかかったみたいに、寝ても覚めても彼のことばかり。
いつも彼のことを考えて、悶々として眠れない夜もあった。
あぁ、あなたがどうしても欲しい! でも、今は、今は・・・あなたを迎え入れることができない私を許して・・・・。

彼はその筋の方に人気者だったようで、いつも誇らしげに最前列に並べられ目立っていました。
逢いたい気持ちを抑えられず、私は取材や営業の合間をぬっては、ナナオに面会に行きました。

ナナオは1つしかない目で私にこう言いました。
「俺はたまんねぇくらいに良い仕事するぜ」と――――。

同じ都内にいるのに、しょっちゅうアナタに逢えるのに・・・・なのに手が届かない・・・この苦しい胸の内を誰が想像しましょうか。親でさえ娘がこんなに苦しんでいるとは思ってもみなかったに違いありません。たまらなくなった私は家族を目の前にして正直に自分の気持ちを打ち明けました。
「カメラが欲しい。どうしてもナナオと一緒にいたいの(←少し金を出せ・・・の意)」と。

ところが非情にも「カネを稼いでから言いなさい」と、冷たくあしらわれてしまったのです。なんとか彼の良さを理解させようとカタログを見せつけても「いつものEOSと身分が違いすぎる。使いこなせず苦労するのはあなただ」と、ナナオとの交際を反対されました。

絶望に打ちひしがれた私に追い打ちをかけるような出来事が重なりました。本当は数度、彼を手に入れるチャンスがありましたが・・・・時流が悪く、先にパソコンを購入しなければならない事態に陥ってしまったのです。そうして今度は2人の仲を引き裂くような天災が起こってしまった。この時も先の見通しが立たたず、涙をのんでナナオを諦めました。だけど諦めきれないこの気持ち。

そうしてとうとう・・・・1年越しの恋が実り、私はやっとの思いでナナオを手に入れた。
もう、片時も離れることはできません!

老体EOS(左)と逞しいナナオ(右)との違いをご覧ください
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