防犯網戸

やっとメルマガ第一弾を送信することができました。
皆さんのところに届いたかな? ちょっとドキドキ。

これからはインタビュー記事や各社の技術をどんどん投入していきたいと思います。

ところで、先日、友人2人と食事をした時の話ですが、鹿児島の黒豚をしゃぶしゃぶしながら、「外出時に空気の入れ替えが出来たらどんなにいいだろう」という話で盛り上がりました。

防犯の観点から無理な話ではあるけれど、就寝時や外出時に女性が安心して網戸に出来ればどんなにいいだろう。空気の入れ替えも出来るし、なんてったってエコです。

1人がひらめきました。
「ガラスかプラスチックにたくさん穴があいた頑丈な防犯網戸があったらいいよね」と。

これぞ女性目線が活かされた工業製品! なんて素晴らしいアイディアなんでしょう。
われわれは、早急に毒女プロジェクトチームを結成しました。皆、頭の中で札束を数えているような顔をしています。

最近は繊維も優れていると教えてくれたのは別の記者。
テレビで拝見したことがある。たしかに刃物を通さない繊維があった・・・防弾チョッキだ!

わかったわ・・・。ハンマーで殴っても割れない強化ガラス(またはプラスチック)に穴をあけるタイプと、銃弾も通さず刃物でも破くことはできない防弾チョッキ繊維タイプの2通りで、淑女の身の安全を守る防犯網戸は作れるのか、専門家に聞いてみましょう。

ということで、コストがものすご~く気になったけれど、某大学教授にこの素晴らしいアイディアを尋ねてみた。

ところが。

儚い夢が打ち砕かれるまでに時間はかからなかった。

「プラスチック板単体では強度が持たないのでCFRP(炭素繊維強化プラスチック)になると思いますが、べらぼうに高くて商品にならないと思います」と返答がきたのだ。
そうして教授の説明は以下に続く。

「防弾チョッキはケブラー繊維と炭素繊維の両方を使ったものです。ケブラーはナイロンと似たようなものですが、ナイロンよりも大きなベンゼン環を主にした炭化水素です(つまり炭素と水素が限りなく結合したもの)。身の回りで一番お目にかかるのはポリ袋で、これはエチレンC2H4をやまほどつなぎ合わせたもの(重合)。ものすごく高いので軍事産業に使用されています。CFRPは高いので釣竿(1振10万円、テニスラケット(3万円)などの嗜好品か航空機ぐらいにしか使えません」

―――高いのは分かっていたけれど、ここまで高いとは。
誰か作ってくれないかしら。防犯網戸。