アマダが世界で初めて可能にした新技術!

アマダさんが先月、ドイツ ハノーバ市で開催された「EuroBLECH2014」でダイレクト・ダイオード・レーザ(以下、DDL)で板金切断を実現した新レーザテクノロジー「ExC(エグザック)」の技術発表しました。

会場では「ExC Oscillator (2kW 発振器)」を搭載したマシンによる実演加工を行い、かなり注目されたようですよ。

この「ExC」とは、次世代のレーザ技術としてアマダが世界で初めて可能にした新しいレーザ切断技術の総称なんですが、ちょいと説明すると、これまでのDDL は励起源のダイオードを直接レーザ加工で用いるため、小型で発振効率が高く、溶接や焼き入れ加工等で使用されていたけれど、高出力では光の品質が悪く、集光性に乏しいことから切断加工を行うことはできなかったというわけ。

そこで、板金加工を知り尽くしたアマダさんが、アメリカのJDSU社とのコラボレーションにより、従来のDDL 技術を独自の視点で見直し、切断加工が十分に可能なレベルの発振器(出力2kW)の開発に成功したわけなのです。

特長としては、エネルギー効率の向上により発振効率40%を実現し、加工機メーカーとして世界で初めてのDDL 切断を可能にしたこと。また、発振器本体の構造および発振器からマシン本体への伝送にファイバーケーブルを採用したことなどにより光学系部品が少なくなり、従来のような交換作業などの保守が軽減されること。

さらにコストパフォーマンスに優れると同時に小型化した発振器は、従来に比べ約60%の省スペースという、まさにエコを実現した発振器! この「ExC」の開発により同社のレーザマシンは、ファイバーレーザ、CO2レーザ、DDL(ExC)とラインナップが揃い、加工条件や用途に合わせた選択肢から選ぶことが可能になってるのも魅力的ですね。

同社では、「近年、ファイバーレーザ、CO2レーザに限らず、レーザ関連技術の進歩と多様化は著しく、次世代技術の開発競争は業種・業態を越えて参画する企業が相次ぎ、グローバル競争が激しさを増しています。また世界各国の電力価格高騰を踏まえ、生産財などの設備においてもランニングコストや電力などは必須項目となっています。アマダでは、常に最新のレーザテクノロジーの研究を重ね、マシンの開発と同時に自社製発振器の開発を行うことで、板金加工にもっとも適したレーザ加工技術の開発を実現し、お客さまに必要とされる最適なソリューションをご提案してまいります」とコメント。

世界が注目するアマダの技術ですが、今後はDDL(ExC)ファイバーレーザともに発振器単独の外販についても検討してゆくとのこと。今後の展開が楽しみですね☆