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台湾TMTS展が6年ぶり単独開催 7万人が来場、オンライン展には11万人
工作機械の輸出額で世界5位、生産額で世界7位の台湾で台湾国際工作機械展(TMTS2024)が3月27日から31日までの5日間、台北市東部の台北南港展示センター1、2号館で開かれた。6年ぶりの単独でのリアル開催に631社が3,350小間を超える規模で開催され、国内外から7万人が来場し、オンライン展には123カ国から11万人がアクセスした。今回展のテーマは「DX & GX 持続可能な未来」で、各出展者がDX(デジタルトランスフォーメーション)とGX(グリーントランスフォーメーション)の2つを軸に、製品とサービス、自動化や省人化に向けたソリューションを競った。台湾の工作機械業界にとり最大の輸出先の中国が不動産不況を受け、設備投資が急減速して販売を落とすなか、台湾メーカー各社が何を目指しどう取り組むのかを現地で取材した。【台北=是州煩太(文・写真)】
ファンを引き付け知名度も向上
TMTSは2010年に台湾中部の台中市で初開催され、今回で7回目の開催。6回目となるはずだった20年展は新型コロナウイルス感染症の拡大で中止に追い込まれ、2年前の22年展は会場を台北に移し、30回の節目を迎えた台北国際工作機械見本市(TIMTOS)との合同で、「TIMTOS×TMTS2022」として国内向けの開催を強いられた。海外の在住者に対しては、同時開催されたオンライン展での視聴参加の呼びかけを余儀なくされた。
半世紀を超える長い歴史を持つTIMTOSに比べ、台中で開催されるTMTSの知名度はかつては今ひとつ。初期の開催時には日本で開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF)の知名度と集客力を利用し、JIMTOF閉幕の翌日をTMTSの開幕日に当て、各国からのJIMTOF来場者に帰国前の立ち寄り、寄り道での来場を促した時期もあった。主催の台湾区工作機械工業会(TMBA)が編み出した秘策だった。
産業用機械を広範に展示するTIMTOSに対し、切削を中心とした金属加工用の工作機械と周辺機器に絞って展示するTMTSは、初開催から14年を経てより熱心なファンの引き付けに成功し、今や知名度も上げて来場者数を増やしてきた。
開催地の台中は、工作機械や周辺機器の各主要メーカーの本社と工場の集積地でもある。工場の見学も兼ねて、TMTSを目当てに台湾を目指す来場者も増えた。あえて例えるなら、TIMTOSが台湾版JIMTOFなのに対し、TMTSは台湾版メカトロテックジャパンの位置づけだ。今回はかつての台中の会場が取り壊され、新会場の建設計画の遅れも重なり、台北での開催となった。
意欲的な新興国の需要捉える
今回展には7万6776人が来場。台湾各地からはもちろん、68ヵ国・地域から3,319人の外国人が来場した。外国人来場者数の上位10カ国は、インド、日本、中国、マレーシア、フィリピン、米国、インドネシア、タイ、ベトナム、トルコで、多くの国が視察団を組織して会場を訪れた。
大手自動車メーカーが工場を持つポーランドやチェコ、メキシコやアフリカなどからも来場した。既存の工業国はもちろん、設備投資への意欲が高い、新興工業国の需要をしっかり捉えた印象だ。つまり、これらの国々が今後、日本の工作機械業界が挑むべき市場、いわば「お得意さま」へと導く国だ。台湾製の工作機械を導入したら、次は必ずより高性能な日本製の工作機械が欲しくなるはずだからだ。
TMBA理事長でYCMブランドを展開する永進機械工業の陳伯佳総経理は開会式で「今回のTMTSは、従来の台中での開催から台北での開催に変わっただけでなく、多くのユニークな取り組みに挑戦した。最新の機械の展示だけでなくソリューションを提案し、DXとGXを軸に持続可能な未来社会を提案する。ユーザーの経験や体験を基に分析を重ねて機械を改善した。これまでとは違った斬新なものづくりの世界を披露したい」と意気込みを述べた。
日本の首相に相当する陳建仁行政院長や官房長官に相当する林佳龍総統府秘書長らがあいさつし、官民挙げた応援体制もアピールした。蔡英文総統こそ来場しなかったものの、開会2日目には5月に次期総統に就任する頼清徳副総統、5日目の最終日には頼政権下で副総統に就任する蕭美琴前駐米大使も会場を訪れた。
「第20回切削加工ドリームコンテスト」受賞作品が決定! ~MECT期間中にDMG森精機ブース内にて応募全作品を展示!~
DMG森精機はこのほど、「第20回切削加工ドリームコンテスト」を開催し、その受賞作品が決定したと発表した。
切削加工ドリームコンテストは、加工業に携わり、切削型工作機械、アディティブ・マニュファクチャリングやレーザ加工機などの先端加工機を使用している企業および学校、研究機関を対象に、技術・技能の研鑽と向上、交流を目的として2004年より開催している。
本年は、審査委員長の広島大学 茨木 創一教授をはじめ、6名の審査委員を迎え、厳正な審査の結果、全応募作品64点の中から、産業部品加工部門より2点、試作・テスト加工部門より8点、芸術造形加工部門より4点、先端加工部門より4点、アカデミック部門より4点を選出した。
表彰式は、11月18日(火)に東京會舘(東京・丸の内)にて開催し、受賞者には賞状と賞金が贈られる。また、10月22日(水)から10月25日(土)に開催されるメカトロテック ジャパン(MECT)2025の期間中、DMG森精機ブース内にて応募作品全64点の展示を行う。表彰式後には、同社の東京グローバルヘッドクォータ (江東区潮見)にて全作品を展示する。
▼ドリームコンテストの概要や歴代の受賞作品はコチラ▼
https://www.dmgmori.co.jp/corporate/dreamcontest/
産業部品加工部門
■金賞 「ミニチュア精密ボールねじ」 ケーエスエス(株)
■銀賞 「UPPER TERMINAL」 (有)湘南オートカット工業

〈審査委員による金賞作品の評価ポイント〉
医療用ロボットの関節部に用いられている小型ボールねじを量産している、加工技術と組立技術を高く評価した。難度の高いナット内径加工や、微細な部品を組立、滑らかな動作を実現していることから精度の高さが分かる。
試作・テスト加工部門
■金 賞 「超極細真鍮hair」TOTO(株)
■銀 賞 「地球の皆さんこんにちは」(株)山之内製作所
■銅 賞 「おろし」京セラ(株)
■銅 賞 「はな」京セラ(株)
■銅 賞 「世界最小の星の砂」サークルアンドスクエア(株)
■銅 賞 「Impossible Ring」(株)新庄
■技能賞 「デンタル インプラント ディスプレイモデル」(株)スズキプレシオン
■技能賞 「ハメアイパズル」MASUYAMA-MFG(株)

〈審査委員による金賞作品の評価ポイント〉
普通旋盤で真鍮をφ0.06mm、長さ45 mmという微細な棒状を加工した点に驚嘆した。切りくずの処理や作品のたわみを考慮し、加工方法に工夫を凝らした点も非常に素晴らしい。
芸術造形加工部門
■金 賞 「メタルフェニックス」(株)キャステム
■銀 賞 「ものづくりは綱渡り」サークルアンドスクエア(株)
■銅 賞 「ぐるぐる」(株)三栄機械
■技能賞 「世界で一番小さい鳥」アスカ工業(株)

〈審査委員による金賞作品の評価ポイント〉
微細で複雑な形状のフェニックスを、高硬度材から削り出した高い技術と芸術性を評価した。羽の先端やつばさの躍動感、目・足・尾の細部まで美しく加工しており素晴らしい。
先端加工部門
■金 賞 「Metal Rose」 静岡県工業技術研究所 浜松工業技術支援センター
■銀 賞 「ノートルダム大聖堂」ティーケーエンジニアリング(株)
■銅 賞 「ドローバー用クーリングノズル」AeroEdge(株)
■技能賞 「Illuminated Hokusai」ニッシン・パーテクチュアル(株)

〈審査委員による金賞作品の評価ポイント〉
生花のばらをX線CTでスキャンし、内部まで3Dモデル化したことで、バラの花びらの薄さや形状、多重的な構造を実現した芸術性の高い作品。3Dモデル生成やサポート材の形状、加工条件、表面処理など多くの工夫を施した点も評価した。
アカデミック部門
■金 賞 「デファレンシャルギヤ」中部大学
■銀 賞 「琥珀インタリオペンダント」岩手大学
■銅 賞 「筒の中の二次元バーコード」神戸高等技術専門学院
■デザイン賞「和の趣をテーマにした四季灯」中国職業能力開発大学校

〈審査委員による金賞作品の評価ポイント〉
モジュール0.1mmの微細なデファレンシャルギヤの加工技術と組立技術を高く評価した。動作も滑らかで精度の高さが分かる。また微細ギヤを加工し、創り上げるという課題は教材として非常に良い。
日本機械工具工業会「令和7年度 日本機械工具工業会賞」決定
日本機械工具工業会(会長:佐橋稔之氏)がこのほど、日本の機械工具産業の発展に貢献した個人や企業、具体的な技術開発や環境活動を表彰する「令和7年度 日本機械工具工業会賞」を下記の通り決定したと発表した。なお、表彰式は10月29日開催の「2025年度春季総会」で行う。■業界功労賞 ・石川則男氏(オーエスジー(株)会長兼CEO)■技術功労賞(社名50音順)(1)技術功績大賞 ・「SCPT-Ni合金」の開発 日本特殊合金(株)(2)技術功績賞 ・溝入れ,突切り用PVD材種PR20シリーズの開発 :京セラ(株) ・チタン合金旋削用新材種AC9115/25Tの開発 :住友電工ハードメタル(株) ・ダイヤコーティングエンドミル「AVIX型」の開発 :住友電工ハードメタル(株) ・高切りくず排出性BTA工具「BSG」の開発:(株)タンガロイ ・二軸押出機用部材「MZⅡ」の開発 :日本タングステン(株) ・EV部品加工用フォーミングラック :(株)不二越 ・ステンレス鋼旋削材種MC/MP71シリーズの開発 :三菱マテリアル(株)(3)技術奨励賞 ・「押圧FSWホルダ」の開発 :富士精工(株)■環境賞 (社名50音順) (1)環境大賞:(株)タンガロイ (2)環境賞 :京セラ(株) (3)環境特別賞(3社):日本新金属(株)、三菱マテリアル(株)、三菱マテリアルハードメタル(株)
サンドビック・コロマント 「CoroMillⓇ MS20」を拡充! 鋼加工用チップ、防振機構付き円筒シャンクホルダの発売を開始

サンドビック・コロマントはこのほど、 CoroMillⓇ MS20の新製品として鋼加工用チップ及び防振機構付き円筒シャンクホルダの販売を開始した。
CoroMill® MS20は、肩削り、正面フライス、溝加工、ランピング、プランジ加工など幅広いフライス加工に対応する高汎用性フライスカッター。革新的デザインコンセプトと製造技術により、多様な切込み量やアップ/ダウンミリングに関わらず、これまでよりも、高い壁面精度と長い工具寿命を達成する。肩削り加工において、高い加工安全性で、顧客の生産性向上とコストダウンを実現する。
今回新たに鋼(ISO-P)用チップがラインナップに加わり、従来のステンレス鋼(ISO M)および耐熱合金(ISO S)加工向けに加えて、加工領域が拡大した。チップは、最適化されたブレーカを備えた片面2コーナ仕様で、優れたパフォーマンスと長寿命を両立。厚みを厚く一定に保つことで欠けを防止し、軸方向の切込み量に左右されない安定した性能を発揮する。
さらに、新たに導入された防振機構付き円筒シャンクホルダは、先端部に軽量なスチール材を使用し、シャンク側には高剛性なカーバイド材で補強されていることにより、質量が後方に集中し、回転軸に対して安定した慣性モーメントが生まれ、振動の抑制効果がさらに高まる。加えて、先端に内蔵された制振機構との相乗効果により、加工時の安定性が向上し、工具寿命や加工精度のさらなる向上が期待できる。
ラインナップは、カッター径φ16~φ84㎜、シャンクは、アーバ取付、円筒シャンク、Coromant Capto、EHカップリング、ねじ式カップリング、防振タイプ円筒シャンクの6種類。チップはノーズR0.2mm~3.1mmまで、鋼(ISO-P)用37品目、ステンレス鋼(ISO M)および耐熱合金(ISO S)用49品目を展開している。
芝浦機械が、LWB Steinl GmbHを買収
芝浦機械がこのほど、同社の100%子会社であるSHIBAURA MACHINE EMEA GmbHを通じてLWB Steinl GmbHの発行済株式総数の80%を取得する株式譲渡契約を締結したと発表した。 これにより欧州における同社の射出成形機事業の生産拠点と販売・サービス力を強化するとともにブランド力を活かしながら、欧州市場参入の強力な足掛かりとし、先に拡張した同社グループのインド工場等のリソースを活用することで、製品コストの削減や、アジア市場向けの拡販にも取り組んでいく。 こうしたシナジー効果の創出を通じて、射出成形機を中心に同社グループの欧州における事業拡大が見込めることから、株式譲渡契約を締結するに至った。なお、新社名は「SHIBAURA MACHINE LWB GmbH」となる予定。
DMG森精機 「NLX 2500 2nd Generation」に心間1250仕様が登場

DMG 森精機はこのほど、2024年9月に発売を開始したNLX 2500 | 700 2nd Generationに加え、心間1250仕様の「NLX 2500 | 1250 2nd Generation」を新たにラインアップに追加した。 これにより、シャフト系の長尺ワークの加工においても、高い加工精度と加工能力を兼ね備えたNLX 2500 2nd GenerationによるMX(マシニング・トランスフォーメーション)を実現できるようになった。
NLX 2500 2nd Generationは、従来のNLX 2500 を活用している顧客の声を反映し、最新技術を活用して設計を最適化したことで、MXを実現する次世代のターニングセンタへと生まれ変わった。従来機に比べ、棒材作業能力はΦ105 mmへ、Y軸移動量は120 mmへと拡大したことに加え、切りくず除去量、並びに加工面精度で40番マシニングセンタと同等のミーリング能力を備えたことにより、さまざまなワークの加工を工程集約することが可能となった。
剛性と振動減衰性を追求したX / Y / Z 軸の摺動面案内構造により、長尺ワークの重切削加工でも安定した加工を実現する。出力を大幅に向上したBMT(ビルトインモータ・タレット)により、パワフルなミーリング能力と12,000 min-1のミーリング主軸の最高回転速度を両立しており、ハードミーリングや難削材加工、スピード重視のアルミ加工などフレキシブルに対応が可能だ。
さらに、設計段階からデジタルツインを活用した構造の最適化や、グループ会社であるマグネスケール社製のMAP補正機能により、C軸の位置決め精度0.001°を実現し、マシニングセンタと同等レベルの真直、直角 加工および輪郭追従性を達成した。C軸の割り出し精度を大幅に改善したことで、主軸と回転工具の同期 精度を必要とするホビングやスカイビングなどのギヤ加工の精度も向上した。
また、機械の動力熱・加工熱・環境温度変化の三要素に対する最適設計により、一日中連続加工した場合でも、径方向の変位を7 μm以下に抑え、クラス最高レベルの安定した加工精度を実現する。
加工3悪(切りくず、クーラント、ミスト)の革新的なソリューションである洗浄システム内蔵の大容量クーラントタンク zero-sludgeCOOLANT (OP)やビルトインミストコレクタ zeroFOG(OP)も備えている。長時間の連続加工に必要な高圧 クーラントユニット(OP)やクーラント冷却装置(OP)、サイクロンフィルタなども1ヵ所に集約し、省スペース化を実現した。
長尺ワークの安定した加工に不可欠な、振れ止め、心押し、右主軸のバリエーションも充実し、さらにワーク質量115 kgまで対応可能なワークハンドリングシステムRobo2Go MAXでの自動化によって、従来は困難であった長尺・重量ワークも無人加工も可能となる。
ミネベアミツミのルビーボールベアリングが大塚ローテックの腕時計「9号」に採用

ミネベアミツミの製造する特性ルビーボールベアリングと外径1.5mmの世界最小ボールベアリングが9月22日、国産時計ブランド大塚ローテックの複雑機構搭載腕時計「9号」に採用されたと発表した。これに伴い大塚ローテックとミネベアミツミは同日、国立科学博物館 地球館2Fで会見を開いた。
大塚ローテックは、時計界のアカデミー賞と呼ばれているジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ2024のチャレンジ部門(3000スイスフラン以下の時計部門)でグランプリを受賞した現代の名工である片山次朗氏の国産時計ブランドで、今回発表した「9号」片山氏がモジュールだけでなくベースムーブメントから手掛けた自社製ムーブメントを搭載した腕時計。アワーストラインキング、トゥールビヨンなどの複雑機構を、縦44ミリ、横30ミリのスクエアケースに収めている。
時刻表示は文字盤の右半分に配置された畜光ブロックによって下から照らされている。上のディスクが時、下のディスクが分を表し、正時になるとアワーストライキングが作動し、文字盤左のパイプラインのようなゴングをハンマーが叩く仕組み。アワーディスクの中心軸、アワーストライキングのハンマー稼働軸には、ミネベアミツミが「9号」のためだけに開発した特性ルビーボール・ボールベアリングが採用されている。
今回、「9号」に採用された世界最小ボールベアリングと特製ルビーボール・ボールベアリングは、アワーストライキングやトゥールビヨンといった複雑機構の心臓部で、精密で滑らかな動きを支える重要な役割を担っており、特にこの特製ルビーボール・ボールベアリングは、時計の伝統的な部品素材であるルビーと現代の超精密技術を融合させた革新的な部品。
ルビーの輝きはその芸術性に加えて機構のアクセントとなり、ルビー固有の硬度と滑らかさがベアリングの摩耗を極限まで抑制する。また、温度変化にも強く、複雑な機構に長期的な精度と信頼性をもたらすことに成功した。伝統に新たな価値を与える発想と、それを超精密部品として形にするミネベアミツミの技術力が、「9号」の独創性を支えている。

会見の席で片山氏は、「トゥールビヨンはまるごと動くダイナミックさがとても格好良いので搭載した。また、合理的に考えようとするとマスを集中させてコンパクトにし、余計な遠心力がかからないようにするのが高精度とされているが、テンプごと1周動く動きが見られるようなダイナミックなデザインにしたくてこのような機構にした。」と話した。また、今年初めに発表した「5号改」もボールベアリングの魅力を押し出したものだったが、今回もミネベアミツミ製のボールベアリングを採用しており、片山氏は「5号改の時に新規でつくって頂いたものを使わせてもらい、引き続き、すごいベアリングを搭載したいなという話から発展し、今回のルビーボールを開発していただいた。何度も試作をしたり、手間と時間をかけたルビーボールが入ったベアリングが2箇所使われている。」と説明した。
オーエスジー 製品価格の改定を実施
オーエスジーがこのほど、品質維持とサービスの向上、安定供給体制を維持するため、製品価格の改定を実施すると発表した。 対象製品と改定率は以下の通り。 ①タップ(ハイス・SKS・超硬)/+5~7% ②ハイスエンドミル、ハイスドリル/+5% ③超硬エンドミル、超硬ドリル、ダイヤ、CBN/+7% ④ゲージ/+5% ⑤圧造工具/+10%以上 ⑥その他の製品/最大+7% ⑦上記①~⑥の修正品/+7%以上〈価格改定実施日〉 ・計画品:2025年12月1日受注分より ・特殊品:2026年2月2日受注分より
日立建機 リオ・ティントと超大型油圧ショベルの遠隔操作技術開発に関する基本合意書を締結

日立建機は、このほど資源大手リオ・ティントの技術開発を担う子会社であるTechnological Resources Pty Limited(本社:オーストラリア連邦メルボルン/テクノロジカル リソースズ社)と、超大型油圧ショベルの遠隔操作技術開発に関する基本合意書を締結したと発表した。合意に基づき、日立建機とリオ・ティントは今後5年間にわたり、超大型油圧ショベルのオペレータの運転支援、遠隔操作、掘削・積み込み作業の半自動運転について、次世代の鉱山運営を支える技術開発における協業を進めていく。
今回の協業では、日立建機は遠隔操作技術の開発を担い、リオ・ティントは西オーストラリア州ピルバラ地域の鉱山現場において、各技術を搭載した超大型油圧ショベルによる掘削作業、稼働データの提供、フィードバックを行う。半自動運転機能では、オペレータが掘削の開始位置とダンプトラックへの積み込みの位置をシステムに指示することで、その後の一連の操作を自動で繰り返すことが可能になる。
日立建機は、2030年までに半自動運転機能を備えた複数の超大型油圧ショベルが鉱山現場で稼働できる、拡張性のあるプラットフォームの構築をめざす方針。
「メカトロテックジャパン(MECT)2025」過去最高の524社が出展 ~10月22日からポートメッセ名古屋で開催~
ニュースダイジェスト社(社長=八角 秀氏)と愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏)は、10月22日(木)~25日(土)の4日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで工作機械見本市「メカトロテックジャパン(MECT)2025」(以下MECT2025)を開催するにあたり、9月18日、愛知県産業労働センター ウインクあいち(名古屋市中村区名駅)で会見を行った。
今回のテーマは「この発見、激アツ!!!!」。出展社数は加工最高の524社・団体で、そのうち84社が初出展となる。展示規模は過去2番目の2,092小間で、世界27カ国・地域から製品が一堂に会する。
今年国内で開催される工作機械見本市としては最大規模となる。会場内に展示される工作機械および鍛圧・板金機械は大小含めて281台の見込み。また、554点の新製品(1年以内に発表されたもの)が展示される予定。
毎回、世界最先端の技術実演展示に挑戦するコンセプトゾーン(主催者企画展示)では、「医療を支える加工技術-異業種に学ぶ成功のヒント」をテーマに高度な加工技術を培ってきた3社による加工実演を披露する。驚きのスゴ技を持つ企業の加工実演を通じて、技術ニーズに応えるためのヒントを提示するとともに、これからの加工の可能性に迫る。
▼コンセプトゾーン 関連記事はこちら▼
https://seizougenba.com/node/14156
また主催者の企画セミナーではトヨタ自動車やマツダ、ボーイング、インターテスラテクノロジーズ、日立製作所、HILLTOPと各分野に精通した6人の講師が「自動車」、「航空機」「先生の工場」をテーマにものづくりの最先端事例と将来像について講演する。
▼主催者セミナー概要 関連記事はこちら▼
https://seizougenba.com/node/14183
会見の席で主催者のニュースダイジェスト社 八角社長は、「お陰様で過去最多となる524社・団体に出展頂ける運びとなった。これは有数の製造業の集積地である中部地区における期待の大きさが数字として表れたと考えている。工作機械の国内市場は厳しい状況が続いている。関税の問題等を含め、様々な問題があり国内の設備投資が少々停滞している状況ではあるものの、明るい兆しがそろそろ見えるタイミングで今回のメカトロテックジャパンが開催できる。起爆剤となる良い展示会になるよう入念に準備を進めている。」と意気込みを示した。
共催者の愛知県機械工具商業協同組合の水谷理事長は、「前回展が過去最高の出展社数だったが、今回はそれを上回って最高を更新するということで、多くのお客様に来場頂ける期待が持てる展示会になると感じている。ぜひ、皆様には会場に足を運んで頂き、この展示会を楽しんで頂ければと思っている。」と期待を込めた。
MECT事務局長を務める平野清嗣ニュースダイジェスト社取締役は、「今回は新しい取り組みとして〝中小スタートアップゾーン〟コーナーを新設した。また、業界が抱える問題のひとつに人手不足があるが、省人化、自動化に貢献する商品や、環境に配慮したエコ、省エネ商品等も出展者から積極的に提案があると思っている。テーマにあるように、来場者がこの展示会へ来て熱いもの、ヒントになるものを見つけて会場で体感していただければ嬉しい。」と思いを述べた。
MECT2025概要
●会場:ポートメッセなごや
●開催期間:2025年10月22日(水)~10月25日(土)
●開場時間:10:00~17:00(最終日25日(土)は16:00まで)
●主催:ニュースダイジェスト社
●共催:愛知県機械工具商業協同組合
●入場料:大人1,000円、10人以上の団体は1人500円
(事前来場登録車、海外来場者、学生は無料)
●出展対象製品:工作機械、鍛圧・板金加工機、射出成形機、3Dプリンター、機械工具、のこ刃、切削工具、工作機器、測定機器、試験機器、研削砥石、研磨材、油圧・空圧・水圧機器、歯車・歯車装置、環境・安全対策機器装置、CAD/CAM/CAE、制御装置・関連ソフトウエア、産業用ロボット、搬送装置、洗浄機械装置、品質管理・安全・試験認証機関、新素材、マイクロマシン、ナノテクノロジー関連など
