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世界の製造業をリードする産業見本市「HANNOVER MESSE2026」が開催 ~4月20日(月)から24日(金) ドイツ・ハノーバー国際見本市会場~

左からInternationaru Linkage ドイツメッセ日本代表(代表 竹生学史氏)、ドイツメッセ グローバルダイレクター ハノーバーメッセ フーベルトゥス フォン モンシャウ(Hubertus von Monschaw)氏、アビームコンサルティング執行役員プリンシパル未来価値創造戦略ユニット長 橘知志氏、ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会 インダストリアルIoT推進統括 中島一雄氏

 

フーベルトゥス フォン モンシャウ氏

 世界の製造業をリードする産業見本市「HANNOVER MESSE2026(ハノーバーメッセ2026)」が本年4月20日(月)~24日(金)までの5日間、ドイツ・ハノーバー国際見本市会場で開催するに先立ち、2月3日に、ステーションコンファレンス東京でInternationaru Linkage ドイツメッセ日本代表(代表=竹生学史氏)が記者発表会を開いた。

 この日は主催者であるドイツメッセのグローバルダイレクター ハノーバーメッセ フーベルトゥス フォン モンシャウ(Hubertus von Monschaw)氏が登壇。ドイツおよび世界の産業技術の動向とハノーバーメッセ2026の概要について説明した。

 同氏はまず、「ハノーバーメッセ2026は非常に特別な展示会になる」と強調。「最先端のテクノロジーが一堂に会し、出展者も来場者も質の高いプレーヤーが集う場になる」と期待を示した。そのうえで、「私たちは展示会そのもののイノベーションにも取り組んできた」と語り、イベントの進化にも言及した。

 世界の産業を取り巻く環境については、「現在、産業界は大規模な変革のただ中にある」と指摘。背景には激化するグローバル競争があり、とりわけ製造業ではコスト上昇が大きな課題になっていると述べた。

 さらに、AIに代表される新技術の導入が製造現場で急速に進んでいる現状にも触れ、「こうしたテクノロジーを活用することで、世界的な課題に立ち向かおうとしている」と説明したあと、「イノベーティブな企業にとって、優れたアイデアを取り込み、多様な知見を結集する場として、ハノーバーメッセは大いに活用できる展示会だ」と述べ、来場を呼びかけた。

 なお、今回のパートナーカントリーはブラジル。3,000を超える出展者が60カ国以上に加えて80の研究機関、さらに300近いスタートアップ企業が参加する。1万の製品とソリューションが展示され、2,700を超えるトレードフェアのプレミアムイベントも実施する。また13万人の来場者が150カ国以上から来場されると予測されている。

橘 知志 氏

 アビームコンサルティング執行役員プリンシパル未来価値創造戦略ユニット長の橘知志氏が、日本企業、大学、団体及び共同出展ブース「ジャパンインダストリアルパーク」について説明があった。

 橘氏は今回の展示会について、「フォーカスポイントは製造業、エネルギーや水素、インフラ産業だが、われわれは総合コンサルティングファームとして全ての産業をカバーする。また、競争をテーマにしながらこれからの産業変革に向けた日本企業のソリューション、価値提供などを発信していきたい」と意気込みを示した。

中島一雄氏

 ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会 インダストリアルIoT推進統括 中島一雄氏が、ハノーバーメッセの魅力や日本企業やエンジニアが〝見るべき〟ドイツの技術やソリューションに関して講演した。それによると、注目すべき技術的な点について「一つはデータ連携関連で、欧州は社会実装のところに動きつつある。二つ目は、〝8ra〟と書いてオーラと呼ぶものだが、欧州の次世代のクラウドインフラストラクチャ。三つ目は、AI」と説明した。

 

開催概要

■会   期:2026年4月20日(月)~24日(金)9:00~18:00
■会   場:ハノーバー国際見本市会場(Messegelände,30521 Hannnover,Germany)
■主催・運営:ドイツメッセ(株)
■入 場 料 金:1日券 35ユーロ/通し券 90ユーロ/当日券(割引)23ユーロ(*学生高齢者・身体の不自由な方など)
〈↓チケットの購入はHANNOVER MESSE公式ホームページまで↓〉
https://www.hannovermesse.de/en/for-visitors/tickets/index-2

注目すべきポイント

〈産業界はいかに変化の波を乗りこなすか〉
 グローバル競争やコスト上昇、人工知能(AI)などにより、産業界は歴史的な変換器を迎えている。ハノーバーメッセ2026はこうした課題をチャンスに変えるためのヒントを企業に提案する。今回は、構成テーマの刷新、会場案内の最適化、交流プログラムの拡大などに加え、AIを展示の中心として打ち出すことにより、出店側と来場者側の双方にとって、より価値のある目的に合った体験を提供する。

〈AIはすべての展示アリアに共通するテーマ〉
 グローバル競争やコストの上昇、AIの進化により、産業界はかつてない変革期を迎えている。こうした変革期において、製造分野の企業はイノベーションを紹介し、知識を共有し、ベストプラクティスを命じするプラットフォームを必要としているが、同展示会はまさにこの役割を担い、自動化、デジタル化、エネルギーシステム、および研究開発がどのように連携して競争力を確保できるかを実証する。防衛セクター向けの生産技術も、新たなテーマ分野の一つであり、防衛関連メーカーが安全性を損なうこと無く、できるだけ短い時間で生産を拡大するための具体的なソリューションを出展各社が紹介する。

 AIは、すべての展示エリアに共通するテーマであり、ほぼ全ての展示で中心的な役割を果たす。さらにハノーバーメッセが主催するAI関連ツアー、特別講座、フォーラム、およびネットワーキングイベントも開催する。出展企業にはAWS、マイクロソフト、SAP、シュナイダーエレクトリック、シーメンスといった世界的テック大手に加え、ベッコフ、フェスト、ハーティング、ifm、ラップ、フェニックス・コンタクト、リタール、シェフラー、SEWなど、中小企業部門の主要テクノロジー企業も名を連ねる。また、フラウンホーファーやカールスルー工工科大学などの著名な研究機関が次世代の産業ソリューションについて説明するほか、様々な技術分野から300者超のスタートアップ企業がm破壊的な変化をもたらす可能性を秘めたイノベーションの展示を行う。

〈刷新されたテーマ構成と最適化された会場案内〉
 今回の主な変更点はテーマ構成の再編とホールレイアウトの刷新。来場者にとっては、順路がより分かりアスクなり、出展者は関連分野での注目度をさらに高めることが出来るようになった。自動化とデジタル化については、ホール内の配置としてもテーマ内容としても、これまで以上に密接な関連性を持たせている。それによって同展示会は、AI制御ロボットやデータ駆動型のものづくりからデジタル化されたサプライチェーンに至るまで、ソフトウェアとハードウェアの融合の加速という明確なトレンドを映し出す展示会となっている。刷新されたテーマ構成に従い、3つの主要展示エリア「Automation & Digitalization(自動化とデジタル化)」、「energy &Industrial infrastructure(エネルギーと産業インフラ)」、「Research & technology Transfer(研究開発と技術移転)」に分けられている。

〈ビジネスチャンスを広げる新たな交流プログラム〉
 展示会では新たな知識共有や交流プログラムの導入を通じて、コンテンツのさらなる充実を図ることにより、専門家とユーザーが具体的な課題とその解決策について、実践的に意見交換が出来るようになる。マスタークラスやラウンドテーブル(円卓会議)、センターステージ(Center Stage)といった多彩なプログラムにより、ビジネスや技術革新、人脈作りのハブとしての役割を一層強めている。センターステーションでは、産業界、政界、科学界から第一人者が一堂に会し、基調講演やパネルディスカッションを通じて、いかにしてカーボンニュートラルな生産へのブレークスルーを実現するか、産業界の価値創造においてAIが果たす役割とは何か、また、欧州とそのパートナーがどのようにして技術的主導権を確保できるか、といった現代の主要な問題に迫る。さらに自動車、食品、家具、化学産業などの企業が、自社工場の取り組みを紹介し、製造における自動化、デジタル化、エネルギー効率化をどのように構想し、実現しているかを披露する。

〈新たなテーマ分野:防衛産業エリア(Defense Production Area)〉
 新たに設けられた防衛生産エリア(Defense Production Area)では、最新技術が、高度な拡張性を保ちながら、いかに安全保障上重要な製造要件を満たすことができるかを示している。防衛産業の企業も他の産業分野と同様の課題に直面しているが、新たな地政学的環境かでは、できるだけ短い期間で生産能力を急速に高めることが求められている。この新たな展示テーマは、企業がセキュリティと品質を損なうことなく、いかにしてそれらを達成できるかに焦点を当てている。

〈パートナー国ブラジル:戦略的に重要な成長パートナー〉
 今回の展示会では中南米最大の経済国であるブラジルが主役として登場。グリーンエネルギーや原材料、急成長する産業市場に至るまで、同国は大きな可能性を秘めており、ブラジルではすでに1,500社を超えるドイツ企業が活動、国内工業生産高の約10%を占めている。
 

オーエスジーがタップホルダ「Synchro Master(シンクロマスター)」 CNC自動旋盤用を追加

左:コレットタイプ 右:クイックタイプ

 

 オーエスジーがこのほどA-TAPの性能を最大限に引き出す同期送り機構付き設備用のタップホルダ「Synchro Master(シンクロマスター)」にCNC自動旋盤用を追加しした。

 コレット、スパナ不要で機上で簡単に工具交換ができるクイックチェンジタイプとコレットを交換することでM1~M4.5までのタップが使用可能なコレットタイプにて、各3サイズを展開している。

■サイズラインナップ
・CNC自動旋盤用クイックチェンジタイプ
 M1~M2.6のタップサイズに適用。シャンク径Φ19.05、Φ20、Φ22の3アイテム
・CNC自動旋盤用コレットタイプ
 M1~M4.5のタップサイズに適用。シャンク径Φ19.05、Φ20、Φ22の3アイテム
 

ダイジェット工業 「アルミジェット」を新発売

 

 ダイジェット工業がこのほどアルミ高速加工用エンドミル「アルミジェット」(AL-HSM3形)を発売した。

 この製品は、近年、航空機部品関連のアルミ加工ユーザーにおいて高速加工機の導入が急速に進んでいる現状を受け、高速回転に対応したアルミ加工用エンドミルのラインナップ追加を求める声が高まっており、同社ではそのニーズに応えるべく新たに開発したもので、特長は以下のとおり。

 ①毎分30,000回転の高速加工が可能な本体設計により、従来モデルと比較して、最大16倍の加工能率改善を実現。
 ②不等分割・不等リードの採用により、加工時のビビりを抑制。
 ③30°ベースの弱ねじれにより軸方向への負荷を抑え、工具の抜けを防止。
 ④同社エンドミル初採用のDLCコーティングにより、平滑性に優れ、切りくずの凝着を防止。工具の長寿命化を実現。
 ⑤特許取得済みのギャッシュ形状により、高速回転によるふらつきを防止すると同時に、優れた切りくず排出性を実現。
 ⑥アルミ合金の肩削り、溝削り、曲面加工、ポケット加工、ヘリカル加工②威力を発揮する。

■サイズ・価格
 ・形番:AL-HSM3形
 ・工具径:φ10~φ25
 ・コーナRサイズ:R0.5(φ10のみ)、R1.0、R2.0、R3.0
 ・標準価格:45,360円~162,000円(税抜き)

 

CAMSUPS 『ENCY新発売記念』乗り換えキャンペーン実施中! ~3月31日まで50%OFF!~

AI搭載・次世代のCAD/CAMで設計から加工までシンプルに一貫対応

 

  CAMSUPS(社長=佐野泰治氏)は、本年1月より、ENCY Software Let.が開発するソフトウェア『ENCY』の日本国内販売およびサポートを開始したことを記念して、「乗り換えキャンペーン」を実施中である。キャンペーン期間は、3月31日までで、50%OFFとなる。なお、サブスク加入3年契約後は永久ライセンスになる。また、乗り換えが不安なユーザーに対し、全面サポートを実施する。

 ENCYは、AI支援に加え、設計から加工データ生成までの工程をわかりやすい操作で行える直感的な操作性を特長としたソフトウェアで特長は以下のとおり。

■AIが加工を支援
 AIのサポートで品質のばらつきを押さえ、安定したNCデータを作成できる。

■すぐに使える操作性
 直感的UIで経験の浅い担当者も即戦力になる。

■幅広い加工対応
 2軸から多軸加工まで、複雑加工もこれ1本!

製品デモ、導入、乗り換えの相談、見積もり依頼は下記のお問い合わせフォームへ▼
https://www.camsups.co.jp/contact
 

DMG森精機「Adaptive Coolant Flow」を開発 ~加工時の高圧クーラント流量を自動で最適化、省エネに貢献~

Adaptive Coolant Flow イメージ図

 

 DMG 森精機株式会社がこのほど切削加工時に使用する高圧クーラントの流量を自動で最適化する「Adaptive Coolant Flow(アダプティブクーラントフロー)」を開発したと発表した。最適な流量でクーラントを吐出することで、工具寿命やワークの面品位を維持しつつ、過剰なクーラントの使用を抑えて消費電力やCO2 排出量を削減し、生産現場のGX(グリーン・トランスフォーメーション)を推進する。

 近年、世界的なエネルギー価格の高騰により、生産に使用する電力コストも年々上昇しているうえ、生産現場では、環境に配慮した生産体制の実現がますます重要となっていることを受け、同社では、工作機械の省エネルギー化に貢献する「GREEN MODE」機能の搭載など、環境に配慮した設計を進めてきたが、工作機械で最も電力を消費するのはクーラント関連装置などの周辺機器のため、クーラント流量を最適に制御することが、消費電力およびCO2 排出量の削減に大きく貢献するとして「Adaptive Coolant Flow」を開発した。

 同製品は、加工時に使用する切削工具に合わせて高圧クーラントの流量を最適に調整するアプリケーション。最適な流量を制御・算出するソフトウェアと、正確に流量を調整して吐出可能なクーラント装置のハードウェアから構成される。従来は、高圧クーラント装置を用いて、最大圧力でできるだけ多くのクーラントを吐出しており、必要以上のクーラントを使用し、多くの電力を消費していた。

 「Adaptive Coolant Flow」により、工具寿命とワークの面品位を維持しながら、高圧クーラントポンプの消費電力量を従来比80%以上の削減が可能。独自開発したクーラント装置には、当社の金属積層造形機「LASERTEC 30 SLM」で製造した高圧配管部品を採用し、切削加工では困難な複雑形状を積層造形で実現している。これにより圧力損失を低減したクーラントの流れの最適化を図るとともに、省スペース化を実現し、クーラントタンク上へのビルトイン搭載を可能にした。また、各種センサを設置しており、クーラントの流量や圧力、濃度、温度といった数値をリアルタイムで検知して、ユーザーインタフェースERGOline X with CELOS からモニタリングできる。

 また、消費電力やCO2 排出量の削減だけでなく、加工時のミスト発生量、クーラント蒸発量も削減可能なため、クーラントの消費量が抑制される。その結果、クーラントの補充頻度が減り、オペレーターの作業負担を軽減できる。自動化システムによる夜間や休日の無人稼働の際もクーラント補給頻度を低減し、安定した生産に貢献する。

Adaptive Coolant Flow 使用時 / 非使用時の高圧クーラント吐出の比較



 

アマダ 3次元レーザ統合システム「ALCIS-1008e」が第68回(2025年)「十大新製品賞 本賞」を受賞 ~多様なレーザ加工の集約と、ブルーレーザによるヘアピン溶接技術が高く評価~

左から日刊工業新聞社 神阪社長 アマダ 山梨社長。受賞した「ALCIS-1008e」

 

 アマダ(社長=山梨貴昭 氏)が開発した、3次元レーザ統合システム「ALCIS-1008e」が、日刊工業新聞社(社長=神阪 拓 氏が主催する第68回(2025年)「十大新製品賞」において「本賞」を受賞した。これに伴い、2026年1月27日に東京都内にて贈賞式が行われた。

 「十大新製品賞」は、その年に開発・実用化された新製品の中から、モノづくり産業の発展や日本の国際競争力の強化に大きく貢献した製品を選定・表彰する伝統ある賞。なかでも「本賞」は、応募製品の中から特に優れた10製品前後に贈られる。

 「ALCIS」は、ブルーレーザとファイバーレーザの2種類のレーザ発振器が搭載でき、切断、溶接、積層造形といった多様なレーザ加工を、1台のマシンで可能にした3次元レーザ統合システム。今回受賞したブルーレーザ・スキャナーヘッド仕様の「ALCIS-1008e」は、EV用モーターにおける平角銅線のヘアピン溶接や、バスバーの溶接加工に最適化されたシステム。選考においては、レーザの可能性を追求し、多様なレーザ加工を単一のシステムに統合した開発姿勢に新規性が認められた。また技術面では、銅に対する吸収率がファイバーレーザより10倍以上高いブルーレーザを採用し、高速・高品位な溶接を実現したスキャナー加工技術の独創性が評価され、今後の製造現場における高い市場性が期待されている。

 なお、「ALCIS」は、アマダが培ってきたレーザ開発の技術と経験を結集し、レーザの活用領域を従来の板金加工のみならず、新たな領域へ拡大することを目指して開発したものである。
 

DMG森精機 欧州最大フロンテン工場にトレーニングセンタを開設 ~若手育成と未来を見据えたスキル強化~

テテープカットの様子 (左から右へ)当社取締役Alfred Geißler / 当社取締役Irene Bader / バイエルン州欧州・国際問題担当首相府大臣Eric Beißwenger 氏 /DMG森精機 取締役社長 森 雅彦 氏 / フロンテン市長 Alfons Haf 氏 / DMG MORI Pfronten GmbH Managing Director Cornelius Nöß氏

 

開所式の様子

 DMG 森精機株式会社(以下、DMG MORI)は、欧州最大の開発・生産拠点であるフロンテン工場(ドイツ・バイエルン州)で開催中のオープンハウスにて、現地時間2月2日にトレーニングセンタの開所式を行った。

 同センタは3フロア、約4,500 ㎡の規模からなり、最新技術、自動化、デジタル化に重点を置いた最先端の設備、プロジェクトルームが整備されており、最大150名の研修生を受け入れ可能である。実践的かつ柔軟に活用できる設計となっており、継続的な学習を支援する環境を整えている。

トレーニングセンタで技術を磨く若手技術者

 同社は、若手人材の育成と専門性の強化に力を注いでいるため、今回のトレーニングセンタの設計には、現在在籍する研修生も積極的に参画した。高水準の研修プログラムを維持しつつ、継続的に改善を図り、将来の製造業を担う若手人材を育成し、主体的に成長できる環境づくりを目指している。これは、工業国ドイツにおけるイノベーションと競争力の基盤を支える重要な取り組みでもあるとしている。

 DMG MORI Pfronten GmbH のManaging Director、Cornelius Nöß(コーネリウス・ヌス)氏は、「新しいトレーニングセンタの開設は、次世代のための場を創出するという強い意思表示だ。若い世代こそが未来を形づくる存在。彼らは新しい発想やデジタルスキル、技術や持続可能なソリューションに対する自然な親和性を備えているからこそ、彼らが自信を持って業務に取り組み、変革を主体的に推進できるよう、必要な準備を整えることが何より重要だ。革新的な技術、実践的な学習環境、そして機械工学への情熱を持って若い人材を支援していく。」と述べている。

 また、開所式に出席されたバイエルン州欧州・国際問題担当首相府大臣のEric Beißwenger(エリック・バイスヴェンガー)氏は「バイエルン州は、イノベーション、パフォーマンス、そして持続可能な成長を象徴している。今回、最先端のトレーニングセンタが開設されたことにより、DMG MORI が未来をどのように切り拓いていくのかが明確に示された。テクノロジーと教育こそが、私たちの経済的未来を支える基盤。質の高い職業教育は、若者に最良のキャリアの展望を提供し、企業にとって将来の技能人材を確保する。DMG MORI のような世界的マーケットリーダーが、ここフロンテンでバイエルン州、ドイツ、そしてヨーロッパの未来に向けた投資を行うことは、この地域全体にとって非常に力強いメッセージです。」と述べた。

 現在、DMG MORI では、44か国に13,500名を超える社員が製造業向けのトータルソリューションの開発を推進しており、その約3分の1の社員がドイツ国内で働いている。フロンテン工場は、欧州最大の生産拠点であり、研究開発の重要な拠点としての役割も担っている。5 軸加工と工程集約に強みを持ち、100年以上の経験を持つ同工場では、50種類以上の機械を生産している。

 「機械の未来は、それを開発し、操作し、そして未来を思い描く“人”から始まる。」と同社はコメントしており、今回フロンテン工場に開設されたトレーニングセンタは、〝明日の産業界を支える次世代への投資〟と位置付け、若手人材が業界を未来へ導く力となるよう、今後も積極的に支援を続けていく方針。
 

大林組 岩谷産業 コマツ 日本初! 水素燃料電池搭載油圧ショベルの実証実験を実施

上信越自動車道(落石対策)北野牧(その2)工事における実証実験の様子

 

 大林組、岩谷産業、コマツが3社共同で、2025年12月に上信越自動車道(落石対策)北野牧(その2)工事(発注:東日本 高速道路 関東支社)において、水素燃料電池を搭載した中型油圧ショベル(以下、FCショベル)の実証実験を実施した。FCショベルを施工中の建設現場で使用する試みは日本初となる。

 現在、日本国内の建設現場におけるCO2総排出量の約7割が軽油燃料に由来しており、CO2排出削減に取り組むうえで、バイオディーゼル燃料の採用や電動式建設機械の導入と併せて、水素を活用した建設機械の導入は有効な手段の一つと考えられている。

 コマツは、2023年からFCショベルの実証実験を重ね、ディーゼルエンジン駆動式と同等の力強い掘削性能と高い操作性に加え、排気ガスゼロや騒音・振動が低減することを確認している。水素を活用する方式は、バッテリー駆動式と比べて、エネルギー密度が高く高出力のメリットがあるため、中型油圧ショベルを使う現場のカーボンニュートラル実現に向けた動力源の選択肢の一つとして活用が期待されている。社会実装に向けては、これまで実作業環境での性能検証や水素充填方式の確立の必要性が認識されていた。

 こうした背景を踏まえ、東日本高速道路 関東支社長野工事事務所の協力のもと、2025年 12月10日~2025年12月23日、上信越自動車道(落石対策)北野牧(その2)工事の現場(仮置きヤード)内において、FCショベルによる掘削残土の移動作業と、車載水素タンクへの水素充填の 実証実験を行った。この実験により、建設現場でのFCショベルの実用性検証と、水素の供給・充填方法における今後の改善点の抽出を行った。

〈各社の役割〉
 ●大林組 建設現場(実証フィールド)選定、実証実験の立案と実施
 ●岩谷産業 水素供給、技術支援(差圧充填設備)
 ●コマツ FCショベル(コンセプトマシン)の提供、実証実験の立案、技術支援

 今後、大林組、岩谷産業、コマツの3社は、本実証実験で得られた成果を活用して、水素燃料電池を搭載する建設機械の開発や移動式水素充填システムの検討、導入現場の選定や運用基準の検討を行い、さまざまな条件に応じた建設現場での建設機械への水素充填方法を検証する。
 

DMG森精機 豊富な受注残で増収を見込む

 DMG森精機(社長:森 雅彦氏)は、2025年12月期(1~12月)の連結決算を発表した。 当期における連結業績は、売上収益5,150億円、営業利益190億円、税引前当期利益282億円、親会社の所有者に帰属する当期利益240億円となった。 当期の連結受注額は、5,234億円となり、前年度(2024年1~12月)比で6%増加した。四半期ベースでは第3四半期(2025年7~9月)から前年同期比でプラスに転じ、第3四半期、第4四半期の受注額は、それぞれ1,333億円(前年同期比16%増)、1,415億円(同24%増)となった。機械受注平均単価は79.6百万円(2024年度71.0百万円)へと大きく伸長した。MRO(メンテナンス・リペア・オーバーホール)、スペアパーツ、エンジニアリング受注額が1,259億円と前年度比同水準と堅調に推移し、MRO、スペアパーツ、エンジニアリング事業の受注構成比は24%を占める。 地域別受注動向は、EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)、米州、インドが好調だった。EMEAの好調により、ドイツを含む欧州(構成比:55%)は前年度比5%増、米州(同:24%)は15%増となり、中国(同:6%)も底堅く推移した。日本(同:10%)は横ばい、中国を除くアジア(同:5%)は10%減と弱含みであった。産業別には、航空、宇宙、防衛、メディカル、電力、エネルギー関連向けの受注が堅調。さらに第4四半期(10~12月)からは、データプロセス、半導体、通信関連向けの受注が回復してきた。 機械本体の受注残高は、2025年12月末時点で2,400億円と前年(2024年12月末:2,180億円)から増加している。この豊富な受注残高は、2026年度の増収に貢献する見込みである。2026年度の連結受注見通しは、2025年度比3%増の5,400億円を計画している。 同社は、工程集約・自動化・DX(デジタル・トランスフォーメーション)により、顧客へより付加価値の高いソリューションを提供し生産性を向上させること、これにより環境負荷を低減させ持続可能な社会にも貢献するといった、MX(マシニング・トランスフォーメーション)を推進している。MX推進をさらに加速させ、サステナブルな社会へ貢献すると同時に、顧客とともに持続的成長を目指す。 ちなみに同社は、2026年1月には国際環境非営利団体CDPによる「CDP2025」において、気候変動分野で2年連続となる最高評価「Aリスト企業」に認定され、さらには水セキュリティ分野でも「Aリスト企業」に認定された。また、グループ最大の生産拠点である三重県伊賀事業所では、2025年2月より国内最大級となる自家消費型太陽光発電システムで全量の発電を開始した。この取り組みに関連して、8月には事業活動に必要な電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目標にした国際環境イニシアティブである「RE100」へ正式に加盟し、今後、同社グループにおいて、再生可能エネルギー電力の割合を、2035年までに90%、2040年までに100%にすることを宣言した。     2026年12月期(1~12月)の業績見通しについては、同社グループでは開発、製造、販売、修理復旧の各分野での活動を通じて、さらなる企業価値の向上に努め、売上収益5,350億円、営業利益225億円、親会社の所有者に帰属する当期利益105億円、年間配当金1株当たり105円を見込んでいる。なお、為替レートは、米ドルレート150.0円、ユーロレート175.0円を想定している。 

経産省・2025年12月度機械統計 機械工具生産動態調査

 経済産業省の2025年12月度 機械工具生産動態調査(機械統計)は以下のとおり。

 *機械工具(機械統計)との差はダイヤモンド工具のダイヤモンドドレッサー、グライディングホイール、カッティングソー、セグメント工具、その他ダイヤモンド工具。
 *耐摩工具の一部はその他超硬工具に含まれる。
(表出所:日本機械工具工業会)