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ヤマザキマザックが旋削機能付き同時5軸加工・高精度多面加工マシニングセンタ「VARIAXIS i-1050T」をリリース

ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)が旋削機能を付加した同時5軸加工・高精度多面加工マシニングセンタ「VARIAXIS i-1050T(ヴァリアクシス)」を発表した。10月5日からイタリアミラノで開催の欧州国際工作機械見本市(EMO MILANO 2015)に出展し販売を開始する。

1999年10月に登場したVARIAXISシリーズは、2011年9月にさらに高速・高精度でエルゴノミクス(人間工学)デザインのVARIAXIS iシリーズに進化し、現在は、テーブルサイズφ500~800mmのVARIAXIS i-500、600、700、800と、旋削機能付のVARIAXIS i-700T、800Tに今回の「VARIAXIS i-1050T」を加え全7モデルとなった。

「VARIAXIS i-1050T」は、高速・高精度ロータリテーブル(C軸)に最大回転速度500min-1の旋削機能を追加し、同時5軸加工・高精度多面加工から旋削加工まで全てを1台で完結し、工程集約を実現する。最大ワーク寸法φ1,250mm×900mm、最大積載質量2,000kgの大物部品加工が可能である。高剛性の両端支持タイプのチルト・ロータリーテーブル、A軸にデュアル・ローラギアカム、C軸にダイレクトドライブモータを採用し、さらにインテリジェント機能も搭載することで高速・高精度加工を実現する。また、タッチパネル式CNC装置MAZATROL SmoothXを搭載し、エルゴノミクスデザインによる操作性・作業性の向上、消費電力削減等の環境負荷の低減も図っている。主たる用途は、航空機部品や各種バルブなどの加工。

主な特長は以下のとおり。

1.高生産性
①旋削加工可能なロータリーテーブル
ロータリテーブル(C軸)にダイレクトドライブモータを採用し最大500min-1の旋削加工が可能。マシニング工程から旋盤工程までの全てを1台のマシンで完結し生産性を向上する。

②剛性の高い両端支持タイプのチルト・ロータリーテーブルにより多面・同時5軸加工
通常のX、Y、Zの3軸に加え、テーブル回転のC軸と“揺りかご”の様にチルティングするA軸を持つ両端支持タイプのチルト・ロータリーテーブルを搭載し、加工物上面、側面及び任意の角度からの多面・同時5軸加工が可能。A軸にはデュアル・ローラギアカムを採用し、高剛性を実現。
 
③インテリジェント機能を搭載し、生産性向上とオペレータへの負荷を軽減
・干渉防止機能:「インテリジェント セイフティシールド」
・音声ナビゲーション機能:「マザックボイスアドバイザ」
・主軸監視機能:「インテリジェント パフォーマンス スピンドル」
・保守監視機能:「インテリジェント メンテナンスサポート」

④無人加工システム(FMS)の構築が加工
ユーザーの生産形態に合わせて、横形マシニングセンタとの組み合わせによる無人加工システム(FMS)の構築が可能。

2.高精度
①FEM解析により安定した加工精度
FEM解析(コンピュータによる構造解析)により、高加減速時の振動を抑え、安定した加工精度と長期間の高精度維持を可能にした。

②インテリジェント機能により高精度加工を実現
・振動防止制御機能:「アクティブ バイブレーション コントロール」
・熱変位制御機能:「インテリジェント サーマルシールド」
・5軸高精度チューニング機能:「インテリジェント マザチェック」

3. 操作性・作業性の向上
①エルゴノミクスデザインにより操作性と作業性の向上
・大きなドア開口部と天井カバー自動開閉による良好なクレーンアクセス
・優れたテーブルへの接近性
・バルブや潤滑装置など保守ユニットを集中配置し日常点検が容易
・旋回式操作パネルにより作業効率向上

4.環境負荷低減
①消費電力量と潤滑油消費量を削減
機内照明にはLEDライトを採用し、さらに、チップコンベア(オプション)のサイクル運転終了後の運転自動停止システム、消費電力モニタ(オプション)を採用している。また、オイル潤滑とグリース潤滑の各長所を取り込んだ潤滑油を使用し消費量を削減する。

仕様

同社では20台/年を販売目標としており、10月5日からのEMO MILANO 2015に出展し、日本でも同時に販売を開始する。 

ヤマザキマザックが#50番主軸搭載の省スペース横形マシニングセンタ「HCN-5000/50」をリリース! 

ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)が、#50番主軸を搭載して省スペースを実現した横形マシニングセンタ「HCN-5000/50」を10月5日からイタリアミラノで開催の欧州国際工作機械見本市(EMO MILANO 2015)に出展・発表する。

HCNシリーズは、安定した品質と精度、顧客ニーズに合致した機能性が評価され、自動車産業を 中心として幅広い業種で使用されている。今回発表の「HCN-5000/50」は、新開発の#50番主軸を搭載しているが、同シリーズHCN-5000の#40番主軸機HCN-5000/40と同等のフロアスペースに抑えることで、自動車産業など量産部品加工ラインの構築が容易なコンパクトマシンとなった。主軸は、低慣性な構造設計により#40主軸並の高加減速を実現しながら、アルミダイキャストや鋳鉄の中小物部品を大径フライスで加工することが可能であり、特に量産分野で求められる性能を両立している。テーブル上面のフロアからの高さは#40番仕様と同一のため、HCN-5000シリーズの#40番と#50番の両機種混成による加工ライン構築も可能。テーブルは、通常の2パレットチェンジャ仕様HCN-5000/50に加え、量産加工ライン用のシングルテーブル仕様HCN-5000/50Sも取り揃え、ユーザーの加工用途に合わせて選択可能である。高い操作性と高速・高精度制御を可能にするMAZATROL SmoothCを搭載し、エルゴノミクスデザインによる快適な操作性および環境に配慮した省エネマシンとなった。さらに、同社独自の自動化システム“モジュラテックシステム”との組合せにより長時間の無人運転が可能で、システム導入後も生産量に応じて容易に増設することが出来る。

特長は以下のとおり。

1.自動車産業などの量産部品加工ライン構築に最適なコンパクトマシン
同シリーズの#40番主軸機と同等のフロアスペースに抑えたコンパクトなマシン。 

2.#40番と#50番の両機種混成による加工ライン構築も可能
テーブル上面のフロアからの高さは、#40番主軸機と同一のため、#40番と#50番の両機種混成による加工ラインの構築も可能。

3.#40番主軸並みの高加減速を実現しながら大径フライス加工可能な#50番主軸
新開発の#50番主軸は、低慣性な構造設計により#40主軸並の高加減速を実現しながら、アルミダイキャストや鋳鉄の中小物部品を大径フライスで加工することが可能であり、特に量産分野で求められる性能を両立している。

4.2パレットチェンジャ仕様 又は シングルテーブル仕様の選択が可能
シングルテーブル仕様も選択可能で、生産量に応じた加工ラインの構築が容易。

5.高い操作性と高速・高精度制御のCNC装置MAZATROL SnoothCを搭載
19インチのタッチパネル式CNC装置MAZATROL SmoothGがオプションで搭載可能。

6.長時間の無人運転が可能
独自の自動化システム“モジュラテックシステム”との組合せにより、長時間の無人運転が可能で、システム導入後も生産量に応じて容易に増設することが出来る。

7.限りある資源の有効活用と環境保護を両立した地球に優しい省エネマシン
例えば油圧ユニットの間欠運転(アキュムレータ使用)による消費電力の削減(約90%削減)、LED照明採用によるランニングコストの削減(約70%の節電)など。(同社従来機比)

仕様

販売目標は15台/月。
10月5日~のEMO MILANO 2015に出展し、日本では10月末より販売を開始する。

タンガロイが小物部品加工用新PVDコーティング材種『SH725』、ホルダ『DoMiniTurn/External Line』(ドゥ-ミニターンエクスターナルライン)拡充

タンガロイ(社長=木下 聡氏)は、このほど小型旋盤加工に対応する新PVDコーティング材種“SH725”を外径加工用工具として市場で好評を得ている“DoMiniTurn/External Line”(ドゥ-ミニターンエクスターナルライン)と組み合わせ、発売を開始した。

自動盤や小型CNC旋盤の小物部品加工では、切れ味に優れ低抵抗なインサートが求められている。同社の新PVDコーティング材種“SH725”は、シャープエッジに最適な材種で、コーティング膜と母材の密着強度を高め、高い被膜硬度と刃立ち性を両立させた新コーティング技術。これにより、高い耐摩耗性を維持しつつ優れた切れ味と耐チッピング性の向上を実現した。また“DoMiniTurn/ExternalLine”は、ポジインサートと同等の低抵抗を維持しながら両面仕様を実現したシリーズ。新たにぬすみや倣い加工に適したV形インサート(VXGU09タイプ)用外径ホルダを拡充した。

さらに、加工中の切りくずの噛込みを抑制し仕上げ加工が容易となるネックダウン形ホルダや、タレット型自動盤に対応する20角ホルダの販売も開始した。

主な特長
●新PVDコーティング材種“SH725”は、シャープな切れ刃の維持、かつ優れた耐摩耗性と耐チッピング性を兼ね備え、加工品位の向上と大幅な工具寿命の改善を実現。
●“DoMiniTurn/External Line”にぬすみや倣い加工に適したV形インサート(VXGUタイプ4コーナ仕様)用外径ホルダを拡充。V形インサートでも4コーナ仕様を実現。
●外径加工用DoMiniTurnに自動盤ブッシュから切れ刃位置をオフセットさせたネックダウン形ホルダを追加。ワークの寸法精度が高い粗仕上げ加工では、仕上げ加工時にワークがガイドブッシュから外れることがないため、高精度な加工が可能となり、ブッシュへの切りくずやバリの噛込みを回避。
●シャンクサイズ20角のDoMiniTurnホルダを追加し、タレット型自動盤での適用範囲を拡大。

【学生限定】産学連携特別企画「工作機械トップセミナー」がメカトロテックジャパンの会期中に開催 参加無料! 

10月21日(水)~24日の4日間、ポートメッセなごやで「メカトロテックジャパン2015」の開催に伴い、日本工作機械工業会(会長=花木義麿 オークマ社長)が10月24日(土)、25日(日)の両日、学生限定の「工作機械トップセミナー」を開催する。セミナーでは、工作機械メーカーの経営者や、月面探査を目指して極限状態でも活躍可能なロボットの研究に挑戦する大学研究者、生産技術の革新を追究し続ける自動車メーカーのエンジニアなどを講師に迎え、ものづくりと工作機械について幅広い視点から分かりやすく紹介する。また、工作機械メーカーにおける技術者の仕事や将来像について語り合う、パネルディスカッションも行う予定。10月24日(土)にはセミナーに先立ち、最新の工作機械に触れることを目的として、メカトロテックジャパン2015の見学も予定している。花木会長は「工作機械の魅力を感じ取っていただけるまたとない機会です。皆様のご参加をお待ちしています」とコメントしている。↓詳しくは日本工作機械工業会ホームページまで↓http://www.jmtba.or.jp/

ケナメタルがボッシュグローバルサプライヤーアワードを受賞

ケナメタルは、このほどテクノロジーおよびサービスの世界トップクラスのサプライヤーであるRobert Bosch GmbH(「ボッシュ」)よりボッシュグローバルサプライヤーアワード2015を授与されたことを発表した。この賞は、2年に1回、製品またはサービスの製造および供給において、とりわけ品質、コスト、ロジスティクス、およびイノベーションの分野で特に優れたパフォーマンスを示した企業に贈られる。「一工具メーカーとしてボッシュより認められ、グローバルサプライヤーアワードを授与されたことは、大変光栄なことです」と、ケナメタルの社長兼CEOであるDon Nolan氏。「今回の受賞は、革新的な製品、優れた品質、卓越したパフォーマンスを毎日絶えることなくお客様にお届けすることに努めているケナメタルのグローバルチームが認められたことを示すものです」とコメントしている。「ボッシュグローバルサプライヤーアワードは、ボッシュの成功に重要な役割を果たしているトップサプライヤーを賞賛するためのものです」と、ボッシュの役員会の会長であるVolkmar Denner博士は述べている。

日立建機が振動ローラ4 機種をモデルチェンジ

ZC50C-5
ZC50C-5
日立建機(社長=辻本雄一氏)は、このほど新型振動ローラ「ZC35C-5」、「ZC50C-5」、「ZC35T-5」、「ZC50T-5」の4 機種を発売した。ZC35C-5(運転質量2.80t)、ZC50C-5(運転質量3.61t)は、ZC35C-3 およびZC50C-3 の後継機で、コンバインド型(前輪は鉄のドラム、後輪はタイヤ)で、ZC35T-5(運転質量3.03t)、ZC50T-5(運転質量4.08t)は、ZC35T-3 およびZC50T-3 の後継機で、タンデム型(前後輪ともに鉄のドラム)である。

従来機を踏襲した安全性能に加え、作業性・整備性を向上させた。国土交通省排出ガス対策型建設機械3 次基準値をクリア、また国土交通省指定の超低騒音型建設機械の基準値もクリアした、道路機械で、道路工事など様々な現場における転圧作業での活躍が期待される。

販売目標は、国内向けに4 機種合計で年間600 台を見込んでいる。

主な特長は以下のとおり。

1.環境対応
・排出ガス対策型建設機械3 次基準に適合。(指定申請中)
・国土交通省指定の、超低騒音型建設機械の基準に適合。(指定申請中)
・直噴式エンジン搭載により大幅な燃費低減を実現。
・鉛フリーの配線やアルミラジエータ、アルミオイルクーラを採用。

2.優れた安全性能
・停車時や作業時など、周囲への意思表示として有効なハザードランプを標準装備。
・前後進レバーの中立だけでなく、駐車ブレーキが掛かっていなければエンジン始動できないシステムを採用。

3.整備性の向上
・定格出力18.2kW の直噴式エンジンの採用により、マフラフィルタが不要で、メンテナンスも不要。
・フルオープンエンジンカバーを採用し、点検・整備箇所へのアクセスをさらに向上。
・ヒューズボックスに工具不要の専用カバーを設け、交換作業性を向上―――など。

8月分工作機械受注総額は1,070.4億円 日工会 

日本工作機械工業会がまとめた8月分の受注実績は以下の通り。2015年8月分工作機械受注総額は、1,070.4億円(前月比△17.6%・前年同月比Δ16.5%)となった。18カ月ぶりの1,200円割れ。前年同月比は23カ月ぶり減少。1,000億円超えは24カ月連続。内需は477.3億円(前月比△20.2% 前年同月比+13.8%)で、政策効果の剥落や夏期休暇の影響もあって前月比減少するも、前年同月比は26カ月連続増加と堅調持続。外需は593.1億円(前月比△15.4% 前年同月比△31.2%)で、中国での電気機械向け特需の剥落や、夏期休暇の影響もあって、23カ月ぶりの600億円割れ。8月は、政策効果や特需の剥落による影響により減少。基調変化の判断は、現時点では難しく、今後の動向を注視。

8月分内需

477.3億円(前月比△20.2% 前年同月比+13.8%)。・前月比2カ月連続減少、前年同月比26カ月連続増加。・政策効果の剥落や夏期休暇の影響で前月比減少。・前年同月比は26カ月連続増加。国内需要は堅調持続。① 一般機械  181.7億円(前月比△23.2% 前年同月比+3.4%)  うち金型   33.0億円(前月比△2.7% 前年同月比+61.6%)② 自動車   169.8億円(前月比Δ16.1% 前年同月比+19.6%)  うち部品   90.3億円(前月比Δ36.8% 前年同月比Δ16.5%)③ 電気・精密 32.5億円(前月比△41.7% 前年同月比Δ1.7%)④ 航空機・造船・搬送用機械 33.6億円(前月比+56.9% 前年同月比+269.9%) 

8月分外需

593.1億円(前月比△15.4% 前年同月比△31.2%)・23カ月ぶりの600億円割れ。主要3極はすべて前月比減少。・前月比は5カ月連続減少。前年同月比は3カ月連続減少。・中国の電気機械向け特需の剥落や夏期休暇が影響。①ア ジ ア:264.9億円(前月比△12.7% 前年同月比△45.6%)・東アジア:197.7億円(前月比△19.2% 前年同月比△51.4%)〈中国〉149.5億円(前月比△21.2% 前年同月比△55.9%)・その他アジア67.2億円(前月比+14.6% 前年同月比△16.4%)〈タ  イ〉12.3億円(前月比Δ36.3% 前年同月比△44.6%)〈ベトナム〉4.2億円(前月比△15.8% 前年同月比-)〈イ ン ド〉30.5億円(前月比+56.1% 前年同月比+120.5%)②欧 州:132.7億円(前月比Δ24.1% 前年同月比Δ5.8%)〈ド イ ツ〉 41.8億円(前月比Δ14.1% 前年同月比△17.4%)③北   米:186.6億円(前月比△13.1% 前年同月比△16.7%)〈アメリカ〉 170.3億円(前月比△5.5% 前年同月比△11.5%)〈メキシコ〉 9.9億円(前月比Δ39.9 % 前年同月比△58.5%)

7月分超硬工具主要統計

【超硬合金重量】529トン(前年比101.5)。【超硬工具生産額】切削工具234億2700万円(前年比110.2)、耐摩工具32億3700万円(同96.7)、鉱山土木工具8億2300万円(同107.2)、その他工具5億3300万円(同109.7)、焼結体・工具23億4900万円(同112.0)、合計303億6900万円(同108.6)。【輸出入】輸出115億1100万円(前年比115.1)、輸入71億9200万円(同118.3)。【超硬工具出荷額】切削工具241億8900万円(前年比108.7)、耐摩工具31億9800万円(同97.1)、鉱山土木工具9億5100万円(同115.3)、その他工具4億4700万円(同114.6)、焼結体・工具26億1800万円(同106.6)、合計314億300万円(同107.4)。【刃先交換チップ】生産3216万6000個(前年比103.3)、出荷3175万5000個(同102.8)。

マザックが「MAZATROL SmoothX」に続き「MAZATROL SmoothG」と「MAZATROL SmoothC」を新たにラインアップ! ~I o T対応により工場経営も効率的にサポート~

ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)は、昨年発表した対話型CNC装置「MAZATROL SmoothX(マザトロール・スムースエックス)」に続き、「MAZATROL SmoothG」と 「MAZATROL SmoothC」の2タイプを新たにラインアップすると発表した。10月5日からイタリアミラノで開催される「欧州国際工作機械見本市(EMO MILANO 2015)」に出展・発表します。

「MAZATROL SmoothX」は、第7世代MAZATROLとして、19インチのタッチパネル採用など飛躍的な操作性の向上、加工時間の大幅な短縮、工場経営のサポートなどをコンセプトとして開発した製品だが、今回の「MAZATROL SmoothG」は、「MAZATROL SmoothX」と全く同一の外観・性能で、同時4軸制御までの複合加工機、立・横形マシニングセンタ、NC旋盤に搭載される。

一方、「MAZATROL SmoothC」は、従来のCNC装置「MAZATROL SMART」の機能を大幅に向上させ、メカニカルキーボードによるデータ入力、厳選したメニューキー、プロセスホーム画面など基本機能を絞り込んだコンパクトタイプで、汎用タイプのNC旋盤やマシニングセンタに搭載される。

工場経営のサポートでは、工場内をネットワーク化し、オフィスのパソコンで、設備の稼動状況・加工プログラム・工具・生産スケジュールなどの全ての情報を一括管理・分析することで、リアルタイムに工場を管理し、生産性の改善に寄与するアプリケーションセットも取り揃え、スマートフォンやタブレットなどから設備の稼働状況を監視。さらに、顧客のシステムとの親和性を高めたソフトインターフェイス(API)も準備するなど IoTに対応する。

■対話型CNC装置「MAZATROL」とは
MAZATROLは、1981年に業界初の対話型CNC装置として誕生した。従来は専門知識を有するオペレータでしかプログラムすることのできなかったEIA/ISOプログラムを、対話方式により数々の自動決定機能を採用し、初心者でもCNC装置と対話するように簡単に加工プログラム作成できる革新的な“対話型CNC装置”である。

MAZATROL SmoothGとMAZATROL SmoothCの特長

1.操作性の飛躍的な向上
●スマホ・タブレット感覚の新次元の操作性 (SmoothG)
キーボードは入力時に自動表示 し、3Dモデル操作もスマホ・タブレット感覚で、移動や回転、拡大/縮小が自由自在。

●エルゴノミクス・デザイン (SmoothG)
薄くフラットな操作盤形状と、自由な角度調整で誰にでも使い易くした。

●19インチタッチパネル (SmoothG)
マルチタッチパネル採用で、操作盤を小型・薄型化 し、2軸回転位置決め可能な操作盤と、表示画面の拡大・縮小・回転(3D表示)が指先で簡単にできる。

●3Dモデルによる全く新しい対話型プログラム作成 (SmoothG)
ツールパスをタッチすればEIAプログラムの該当個所へ瞬時に移動する「QUICK EIA」機能、加工形状や工程を確認しながらプログラムすることでプログラムミスを防止する「QUICK MAZATROL」により、プログラム作成時間を短縮。また、高速リアルシミュレーションにより、加工シミュレーションの時間を大幅に削減する。

2.加工時間の大幅な短縮
●最先端のハードウェア採用とソフトウェアの機能向上 (SmoothG、SmoothC)
サーボ制御のハイゲイン化とCPU能力アップにより、基本制御性能は従来のMAZATROL
MATRIXに比べ4倍。

●革新的な新加工機能と簡単チューニング技術 (SmoothG、SmoothC)
①コーナー滑らか制御/スムース コーナー コントロール
コーナー部の不要な減速を排除することにより、振動低減、切削面の形状精度向上、加工時間を短縮。

②可変加速度制御/バリアブル アクセラレーション コントロール
駆動する軸の組合せに応じて最速な加速度が選択でき、加工時間を短縮。

③加工パラメータ設定機能/スムース マシニング コンフィギレーション
様々な業種、アプリケーション毎に最適な機械パラメータ設定を切り替え可能で、また、個々の機械パラメータは編集ができ、ノウハウを蓄積することで加工能率を向上する。

3・I o T対応により工場経営をサポート
●オープン化によるデータ一括管理・生産システム統合 (SmoothG、SmoothC)
データ内容の公開により、顧客独自のアプリケーションの開発が可能。

●I o T対応により工場経営を効率的にサポートする ”スムース プロセス サポート ソフト ウェア”  (SmoothG、SmoothC)
工場内をネットワーク化し、オフィスのパソコンで、設備の稼動状況、加工プログラム、工具、生産スケジュールなど全ての情報を一括管理・分析することで、リアルタイムに工場を管理し生産性を改善する以下のアプリケーションセット。スマートフォンやタブレットなどから設備の稼働状況を監視できる。
① Smooth CAM RS (加工プログラム作成およびシミュレーション)
② Smooth Scheduler (加工スケジュール作成・管理)
③ Smooth Tool Management (工具情報管理)
④ Smooth Monitor (機械稼働状況確認)
⑤ Smooth

                                                「MAZATROL SmoothG」と「SmoothC」は同時4軸制御までの複合加工機、NC旋盤、立・横形マシニングセンタに搭載する。販売開始時期はイタリアミラノで開催される欧州国際工作機械見本市(EMO MILANO 2015)にあわせて10月5日から。日本でも同時期から順次各機種に搭載し販売を開始する。

三菱マテリアルが続々と人気シリーズを拡大!~「MS plusエンドミルシリーズ」、「iMXエンドミルシリーズ」~

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニ-(カンパニ-プレジデント=鶴巻二三男氏)が、人気シリーズを拡大している。今回拡大したのは、超硬エンドミル「MSplusエンドミルシリーズ」とヘッド交換式エンドミル「iMXエンドミルシリーズ」。

超硬エンドミル「MSplusエンドミルシリーズ」


一般鋼から50HRC程度までの高硬度鋼の金型材や部品加工の幅広い範囲で、安定した寿命を発揮する人気商品「MS plusシリーズ」に、今回、耐欠損性に優れ、鍛造型などの荒加工や中荒加工に最適なボールエンドミル「MP2SDB」を追加し、シリーズの拡充を図った。

主な特長は、以下の通り。
① 「MS+(エムエスプラス)コーティング」を採用。炭素鋼から50HRC程度の高硬度鋼まで、幅広い被削材で優れた耐摩耗性を発揮。
② 荒加工に対応する強S字切れ刃は優れた耐欠損性を発揮。
③ 深堀り加工に対応した首ぬすみ設計によりL/D(突出し長さ/エンドミル外
径)=7まで対応可能。

【標準価格】   : MP2SDBR0050:3,370円/ (代表型番) MP2SDBR0100S06 :4,558円/ MP2SDBR0600 :18,036円/ MP2SDBR0600A140 :20,736円(いずれも税込み)。

ヘッド交換式エンドミル「iMXエンドミルシリーズ」

ヘッドとホルダの締結面を全て超硬製とすることで、ソリッド工具に近い剛性を発揮
する「iMXエンドミルシリーズ」は多才なヘッド交換が可能な経済性に優れ、高精度・高剛性・高能率加工の実現により、多くのユーザーから好評を博しているが、このほど、さらなる加工形態に対応可能とするため、ヘッド・ホルダを追加しシリーズの拡充を図った。

今回追加となる「iMXエンドミルシリーズ」の主な特長は以下の通り。

① ブレードなどの3次元自由曲面加工に適した、底刃中心クーラントホール付多刃テーパラジアスヘッドを追加。

② 面取り加工用として、輪郭面加工用は能率・寿命を重視し、穴面取り加工用は耐びびり性を重視した、加工部位に最適化された面取りヘッドを追加。

③ 短い突出しや低切込みなどの加工用に、経済的な鋼ホルダを追加。

【標準価格】
ヘッド11,700~35,200円・ホルダ14300 円~25,400円/(代表型番) IMX10CH3L100A45 EP7020 :12,636円/IMX20C15T190R10T080C EP7020 :38,016円/IMX10-G12L060S :15,444円(いずれも税込み)