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「ダイジェットウィンターキャンペーン2021」スタート! ダイジェット工業

210117ダイジェット工業 キャンペーン

 ダイジェット工業が新製品発表を記念したキャンペーンを今月から実施中である。対象製品は、難削材加工用高送りカッタ「SKG-GⅡ 09 タイプSKG-09/MSG-09 形」、高能率荒加工用カッタ「マックスマスター GMX/MXG 形」、高精度刃先交換式ボールエンドミル「ミラーボール BNM/MBX 形」、新たにラジアスタイプ「ハード1ラジアスSFSR 形」を追加した高硬度材加工用ソリッドエンドミル「ハード1シリーズ」。実施期間は2021年3月31日(水)まで。

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〈対象製品〉

 ①SKS-GⅡ 09 タイプ :SKG-09/MSG-09 形(2020年11月発売)
 ②マックスマスター :GMX/MXG 形(インサートラインナップ拡張 2021年1月発売)
 ③ミラーボール :BNM/MBX 形(インサート新材種DH111 2020年12月発売)
 ④ハード1ボール :SFSB 形
 ⑤ハード1ラジアス :SFSR 形(2021年1月発売)

〈セール内容〉

A コース:他社乗り換えお試しコース
 インサート20個購入+他社本体引き取りで適用本体もしくはモジュラーヘッド1 台サービス。
B コース:本体サービスコース
 刃数×インサート10個購入につき、適用本体もしくはモジュラーヘッド1 台サービス。
 〔A・B コース対象製品 : SKG-GⅡ 09 タイプ SKG-09/MSG-09 形、マックスマスター GMX/MXG 形〕

C コース:本体サービスコース
 DH111インサート6個購入につき、適用本体1台サービス。
 (※AAA インサートとの組み合わせ可)
D コース:新インサートサービスコース
 ミラーボール本体ご購入につき、適用DH111 インサート2 個サービス。
 (※AAA インサートは対象外)
 〔C・D コース対象製品: ミラーボール BNM/MBX 形〕

E コース:新製品お試しコース
 1 本購入につき、購入価格以下品を1本サービス。
 〔E コース対象製品 : ハード1ボール SFSB 形、ハード1ラジアス SFSR 形〕

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タンガロイ 「TungCut」(タング・カット) 耐熱合金加工用材種とDGS形インサートを拡充! ~新たな材種とコーナRの設定で、より豊富なラインナップに~

210117タンガロイ

 タンガロイは、圧倒的なシリーズ群によって外径&内径溝入れから、端面、突切り加工まで幅広い加工に対応する多機能溝入れ工具『TungCut』(タング・カット)シリーズに、新たなラインアップを加える。耐熱合金加工で安定した長寿命を発揮するコーティング材種AH8005、チタン合金加工に最適なノンコーティング材種KS05Fのほか、DGS形インサートのコーナRを拡充し、さらにフルRタイプの1コーナ仕様インサートSTR形を追加して1月18日から発売を開始する。

■2つの難削材加工用材種を追加
 AH8005は、コーティング膜の密着性を大幅に向上させ、耐熱合金加工で問題となる境界損傷を抑制する。特に耐熱合金の高速溝入れ加工等において驚異的な耐摩耗性と安定した長寿命を発揮する。

 KS05Fは耐摩耗性と靭性のバランスが良く、耐溶着性も兼ね備えた超硬材種。特にチタン合金の溝入れ加工に最適。

■DGS形インサートのコーナRを拡充
 抵抗を抑え、切れ味を優先したDGS形インサートに、コーナR0.05mmと0.1mmを追加した。これによりさらに低抵抗な加工を実現し、特に自動盤を使用した小型部品の精密溝入れ、突切り加工で抜群の性能を発揮する。

■1コーナ仕様インサートSTR形
 STR形は、フルRタイプの倣い加工用インサート。1コーナ仕様としたことで反対側の切れ刃が干渉することなく、より深い箇所での倣い加工に対応できるようになった。

豊富ラインナップで最高のパフォーマンス TungCutの特長

(1)びびりを抑制し安定した寿命と精度を実現
 独自のクランピングシステムの採用により、インサートのクランプ剛性に優れ、高い切削負荷の加工や横送りでも安定した加工が可能。
(2)豊富なラインナップ
 TungCutは、外径、内径溝入れから、端面溝入れ、横送り加工から突切りなど幅広い溝入れ加工に対して、豊富なチップブレーカ群と、一体型ホルダから内部給油が可能なブレードタイプまで、充実したラインアップで対応する。

■主な形番・標準価格(税抜)
 DGM3-020 AH8005:2,440円
 DGM3-020 KS05F :1,880円
 DGS1.4-005 AH725:2,370円
 DGS2-005 AH725 :2,370円
 STR4-200 AH7025:1,410円
 (全アイテム 85点)
 

DMG森精機 工作機械で使用するさまざまなオープン通信プロトコルに対応した「IoTconnector」標準搭載開始

210117DMG森精機

 DMG森精機は、このほど工作機械のネットワーク接続で使用されている、さまざまなオープン通信プロトコルに対応する「IoTconnector」を開発し、同社製の工作機械に標準搭載を開始した。

 工作機械技術の進歩に伴い、5軸・複合化といった高度な加工技術が可能となったことで、工程集約などの生産の効率化が実現できるようになり、さらに洗練された生産プロセスを実現するためにセンシング技術やIoTなどを活用したデータの蓄積や分析の必要性が高まっている。こうしたことから近年、製造現場でもデジタル技術の導入が進んでいる。

 今回、リリースした同社製工作機械へ標準搭載する「IoTconnector」は、通信専用のPC機能を持ったデバイス。工作機械の制御盤に組み込むことで、さまざまなオープン通信プロトコルを使ってネットワークに接続が可能となる。工作機械で広く使用されているオープン通信プロトコルに対応するので、同社製の工作機械と他社製品を含めたIoTシステムとのネットワーク接続が可能となり、工場のデジタル化を促進する。

主な特長

①データ接続用ソフトウェアMDC
 ・MTConnectやOPC UA、MQTTといったオープンな通信プロトコルに対応。
 ・他社製を含めたIoTシステムとDMG森精機製の工作機械とのネットワーク接続。
 ・工作機械本体のネットワーク性能が向上し、最高のセキュリティをご提供。
②オンラインサポートNETservice4.0
 ・DMG森精機の修理・復旧センタとオンラインで接続し、機械トラブルを遠隔で解決。
 ・問題解決に必要なデータをオンラインで修理・復旧センタに転送できるファイル転送機能。
 ・SERVICEcameraにより、動画によるサポートが可能(オプション)。
③オンラインアップデート DEVICE MANAGEMENT
 ・最新のセキュリティアップデートをオンラインで実施。
 ・新しいソフトウェアやアプリケーションをオンラインで提供。
 

ダイジェット工業 続々と新製品を投入

 ダイジェット工業が続々と新商品を投入している。今回リリースしたのは、ハード1シリーズの第2 弾となる「ハード1ラジアス」(SFSR 形)と、好評の両面4 コーナ仕様の高能率荒加工用工具「マックスマスター」に幅広い被削材に対応すべく用途別インサートだ。なお、同社では現在、新製品発表を記念したキャンペーン「ダイジェットウィンターキャンペーン2021」を今月から実施中である。

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ソリッドラジアスエンドミル「ハード1ラジアス」

210117ダイジェット工業 ハード1ラジアス

この商品は、焼入れ鋼などの高硬度な鋼材の直彫り加工によるリードタイム短縮が求められる中、切削熱の発生を抑える低抵抗な刃形と強靭で耐熱性に優れた高硬度材用新材種を採用し、高能率加工を実現したもので、高硬度材、合金鋼、工具鋼の荒から仕上げに威力を発揮する。

〈特長〉

 ① 荒加工から仕上げ加工まで幅広く対応し、刃長1D のスーパーショートタイプで工具剛性を向上させた、4 枚刃のソリッドラジアスエンドミル。
 ② 高精度なコーナR 切れ刃と外周切れ刃はシームレス形状を採用、不等分割・不等リードで切削抵抗を低減し、良好な仕上げ面と加工時のチッピングを抑制できる。
 ③ 彫り込み加工が可能な広い切りくずポケットを有する中心刃形状で、(L/D=0.2)以下のドリリング加工も可能。
 ④ 高速回転における剛性と精度を有した焼きばめホルダ(シュリンク)やハイドロツーリングに適応可能なシャンク精度を有している。
 ⑤ 超硬コーティング材種に高硬度材加工用新材種「DH110」を採用した。超硬母材は、超微細なWC を用い、優れた刃立ち性が得られる。被膜「DH1」は、ナノ多層膜で構成された耐高温酸化性、耐衝撃性、被膜靭性および密着性において優れた材種である。

■サイズ・価格
 Φ2~Φ12(4枚刃)(全15形番)
 標準価格:5,000円~20,500円(税抜き)

「マックスマスター」に高硬度材用インサート等シリーズ拡張

210117ダイジェット工業マックスマスター

 好評の両面4コーナ仕様の高能率荒加工用工具「マックスマスター」に、幅広い被削材に対応する用途別インサートのシリーズ拡張した商品。高能率な安定加工の要望に応え、様々な加工被削材に対応するブレーカ付きインサートのラインナップ追加により、さらなる性能向上を実現した。炭素鋼から焼入れ鋼・高強度ステンレス鋼・チタン合金などの難削材の平面・ポケット、ヘリカル、曲面、溝削り加工に威力を発揮する。

〈特長〉

①ENMU-PH形 材種JC8050(汎用ブレーカ)
 ・切れ味と刃先強度を兼ね備えたブレーカにより、耐欠損性に優れ高負荷切削に対応し、幅広い被削材及び幅広い切削条件下での安定加工が可能。
②ENMU-SL形 材種JC7518(低抵抗形ブレーカ)
 ・シャープな刃先形状と低抵抗形ブレーカにより、チタン合金や耐熱ステンレス鋼等の難削材の安定加工を実現。
③ENMU-HL形 材種DH102(高硬度材加工用ブレーカ)
 ・フラット刃形と弱ブレーカにより刃先強度を確保し、ダイカスト金型材やプラスチック金型材等の60HRC以下の高硬度材加工に最適。
④ENMQ形 材種DH102(高硬度材加工用ノンブレーカ)
 ・上下面研磨により刃立ち性と刃先強度を両立したノンブレーカ形状で、60HRC以上の高硬度材加工に最適。

■サイズ・価格
 全インサート共通:標準価格 1,180円(税抜)

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DMG森精機 超高速 非接触機上計測システム 販売開始 ~加工機と計測技術の融合~

210,117DMG森精機 非接触機上計測システム
非接触機上計測システムによる計測の様子

 DMG森精機がこのほど、加工ワークの形状計測を自動化する「非接触機上計測システム」の販売を開始した。

 製品を設計通りに作り、品質を保証するために重要なことは、正しく計測を行うことだが、工作機械を使用した加工現場でも加工精度を保つために計測工程があり、例えば、加工ワークが公差内に収まっているか、寸法精度の計測が必要であり、計測作業は、加工精度を維持するために重要な工程の一つとされている。

 この作業には時間が掛かるため作業者の負担も大きく、また全員が正確に計測できる技術がなければ生産性低下やクレームの要因となる。そこで同社では、こうした現場のニーズを背景に、最新のセンシング技術を用いて工作機械上でワークの自動計測を行う「非接触機上計測システム」を開発した。システムに使用する非接触タイプのレーザスキャナは、2019年11月に包括的な業務提携を行うことで基本合意したニコンの製品を使用している。ニコンが持つ計測技術のノウハウと同社の最新のセンシング技術を融合させることで、高速に、より高精度な計測を実現する。

↓Webサイトで動画を公開↓
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=5485

主な特長

① 計測作業時間の短縮
 ・工作機械上で計測できるため計測専用機への乗せ換え不要。工程集約により段取り時間を1/10に削減(加工機と測定位置やワークサイズ等の条件により異なる)。
 ・1秒間に70,000点/200,000点の点群データを取得する2種類のレーザスキャナにより短時間で計測を実現。
 ・大型ギヤやタービンブレードなど、大型・複雑形状ワークでも短時間で計測。

② 簡単な計測方法
 ・レーザスキャナを工作機械の主軸に取り付けるだけで、使用している工作機械ですぐに使用可能。
 ・専用計測機と比べて1/5程度のコストで導入が可能(同社調べによる大型歯車測定機の導入と比較した場合の価格比で算出)。
 ・レーザ照射により点群をμm単位で計測。
 ・計測結果はパソコンに即座に表示。
 ・ワーク寸法ではなく、形状をデータ化できるため、CAD図面と重ねて測定結果を確認。
③ 高精度な計測
 ・面で計測を行うため測定時間を短縮、さらに高精度な測定が可能。
 ・同社の主軸制御技術と計測専門メーカーの計測ノウハウにより、専用機と同等の測定精度を実現。
 ・専用のワーク計測評価ソフトウェアにより、計測結果の評価を自動で実施。

日工会 飯村会長 2021年の見通しを示す

 日本工作機械工業会(会長=飯村幸生氏)が、このほど同会員向け年頭所感で2021年の見通しを示した。概要は以下のとおり。

2020年の内外情勢・受注状況

 2020年は米中対立の激化や世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によって、国際情勢は、政治・経済両面にわたり極めて厳しくかつ不確実な様相を呈した一年となりました。世界経済は、年前半はリーマンショックを上回るインパクトの不況との見方がされておりましたが、世界各国が自国の感染対策に取り組む中、4-6月期を底に徐々に回復に向かい、その中で中国ではインフラ投資や半導体関連の他、自動車などの設備投資が比較的早期に立ち上がりました。一方、欧米・日本の設備投資は緩やかな持ち直しの動きが続き、年初の想定を大きく下回る水準で推移しました。この結果、2020年の受注総額は、2010年以来10年ぶりに1兆円を下回る水準に止まったと見込まれます。

 このような状況の中、当会ではオンラインを活用して委員会活動やイベント等の主要事業を進めました。昨年11月に開催したJIMTOF2020 Onlineは、WEB開催として初の試みとなりましたが、世界9カ国・地域から約400社に出展頂き、日本が誇る世界最先端の工作機械技術・製品を世界に向けて発信致しました。学生諸君に工作機械産業の魅力を伝える工作機械トップセミナーをオンラインで開催したほか、時流に沿った講演も併催し、参加された多くの方からご好評を得ました。

2021年の受注見通し

 2021年の工作機械市場を展望致しますと、新型コロナウイルス感染症や各国対立による通商や安全保障面の不安が引き続き足かせとなる可能性があるものの、旺盛な需要を背景に、中国では幅広い業種での好況が継続するほか、新政権による経済政策の効果が期待される日米をはじめ、欧州やインド等でも追随して景況改善が進むと思われます。業種別ではデータセンター増設やテレワークの普及、巣ごもり需要、次世代携帯端末の製造等が追い風となって半導体製造装置関連需要が高水準で推移し、また新車販売の回復を受けてCASEやMaaSへの対応等多様なテーマを抱える自動車関連需要も、外需を中心に回復が進むと期待されます。

 以上を総合的に勘案致しまして、私と致しましては、2021年の工作機械受注額は総額で1兆2,000億円(内需:4,500億円、外需:7,500億円)になるものと見通しています。

工作機械業界を取り巻く環境変化

 社会・経済が不確実性を内在している状況にあっても、製造業のイノベーションは着実に進んでおります。製造業の人手不足への対応や生産性向上のため、ロボットや周辺機器との連携が進み自動化技術が進化しております。5Gの普及に伴い高速・大容量通信により多数機器の同時接続が普及していくと見込まれます。また、コロナ禍でデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、カスタマートランスフォーメーション(CX)も起きていると考えられます。地球環境問題への対応から、全世界的に2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みが進められており、自動車産業では電動化に拍車がかかっております。一方で、環境に関する規制も強化されており、ライフ・サイクル・アセスメントやカーボンフットプリントへの対応が求められております。

 工作機械業界を巡る競争軸は、加工精度や速度、剛性などの単体の性能的品質から、ユーザビリティの向上、工程の集約化、自動化、生産体制の構築など、生産設備全体のエンジニアリング提案力に変化しつつあります。工作機械業界は、IoT・AIを活用したスマート・マニュファクチャリング技術、三次元積層造形技術、少子高齢化時代に適応した自動化技術との融合を進化させるなど、製造業のイノベーションに対応して需要開拓していかねばなりません。日本の工作機械産業はこれらの急速な時代の変化に柔軟に対処し、世界の製造業の発展に貢献して参ります。

 新型コロナウイルス感染症は、既存の社会秩序やグローバル経済のみならず、人と人との関わり方、生活様式、価値観などにも大きな影響を与える可能性があり、世界は新たな枠組みに向かっていると言えます。業界各社にとって、本年こそ真の忍耐力が試される局面、『ありたい姿』に向けてなすべきことをやり遂げる正念場、との認識を持ち、経営基盤強化への取り組みを進めて頂きたいと存じます。

2021年の日工会活動

 当会は、本年12月1日に創立70周年を迎えます。2012年に「工作機械産業ビジョン2020」を取り纏めました。その中で、中長期的視点から我が国工作機械産業が対処すべき四つの課題として、①JIMTOFの求心力の強化、②産学官連携の強化、③標準化戦略の強化、④人材の確保・周知策の強化、これら普遍的ともいえる四つの課題が指摘されました。本年は、市場、経営、技術、人材の4分野での検討を通じ、業界一丸となって2020年代の業界戦略となる「工作機械産業ビジョン2030(仮称)」を策定し、併せて「70周年誌」の編纂作業を進めて参ります。また、委員会活動が中心となって、当業界の関心事項をはじめ、業界に共通する付加価値の高い情報の発信、及び会員間の共有領域の拡大に極力努めて参ります。

 関係各位には当工業会の事業に対する一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 本年が皆様にとって更なる飛躍の年となることを祈念致しまして、年頭のご挨拶とさせて頂きます。
 

コロナ禍でも安心・安全な社会のために! ロボット工業会がサービスロボットの27事例を公開

 新型コロナウイルスの感染拡大の第三波は収まる気配が見られず、さらなる社会の変化、働き方の変化が加速している。感染拡大を防ぐための対策として、非対面、非接触で様々な活動のできるサービスロボットの活用は有効であり、多くの産業分野でサービスロボットのニーズが高まっている。

 こうした状況のもと、日本ロボット工業会では、新型コロナウイルス感染予防対策に苦慮する企業、団体、個人に、安全・安心な社会を築き上げていくために、活用されているサービスロボットを広く紹介している。サービスロボット製造・販売企業19社が協力し、実証段階のものも含めて実用化されているサービスロボットの27事例をホームページに掲載している。

↓コロナ禍におけるロボット活用事例↓
https://robo-navi.com/servicerobot_covid/index.html

【年頭所感】アマダ 代表取締役社長執行役員 磯部 任  

200117アマダ 新年、明けましておめでとうございます。

 昨年は、新型コロナウイルスの影響により、世界の人々の生活が一変しました。収束の目処は立っていませんが、感染拡大の防止策を講じつつワクチンの接種が始まれば、社会経済活動のレベルが上がることが予想されます。今年は明るい方向に転じることを期待しています。

 昨年のアマダグループは、4月にグループ機構改革を行い新生アマダとしてスタートしました。各事業の新商品の展開が始まり、北米や日本に板金事業の商品の新工場が完成するなど、技術開発や生産体制の整備が進展した一年となりました。

 2021年はウィズコロナが続くと見ており、米中関係や英国のEU離脱問題などの影響も引き続き注視する必要があると考えています。一方で、私たちのお客さまである金属加工業の現場は、人手不足への対応に加え、人の接触を伴わない労働環境への変革が急務となるでしょう。

 こうした中、アマダは「デジタルと環境」をキーワードとして「改革の継続」を推進し、来たるアフターコロナを見据えて攻めに転じる準備を着実に実行していきます。

 まず、幅広い領域においてデジタル化を加速させます。営業活動のツールやコンテンツ、業務基盤のデジタル化を軸としたビジネスプロセスの再構築を目指します。また、新たな製造拠点において、IoTやAIを用いた物流・生産の効率化を図るとともに、オフィスなど拠点ありきからテレワークなどを活用した柔軟な働き方への転換を推進し、生産性の向上に取り組みます。

 グローバルで脱炭素社会に向けた動きが広がる中、改めて環境経営を強化します。新たな中長期環境目標を掲げ、商品のライフサイクルおよび工場やオフィスにおける温室効果ガスの排出量削減を目指していきます。特に、省エネルギーと高生産性を特長とするファイバーレーザマシンをはじめとするCO2排出量を大幅に抑制する商品に注力していきます。

 コロナ禍の中で、安心、安全への意識が高まり、企業への信頼やブランドがより重視されていくと考えます。商品・サービスの品質はもちろん、環境面を含めた社会への貢献についても、“アマダなら任せて大丈夫、安心”と言っていただけるよう不断の改革に努めます。
 

シュマルツ バーチャル展示会 「 Schmalz EXPO 」 開催中

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ブース内の様子

 真空機器専門メーカーのシュマルツがオンラインのバーチャル展示会「Schmalz EXPO」を開催中である。

 同社では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、展示会の開催中止や規模の縮小など、従来通りの展示会開催・参加が非常に難しい状況であることを受け、新製品の発表や製品の案内の場として、バーチャル展示会を開催した。

 「Schmalz EXPO」は 2021年春まで公開予定。

来場登録はコチラ↓
 https://expo.schmalz.com/jp/
 

牧野フライス製作所 田島軽金属などと共同で新素材「ATHIUM(アシウム)」を開発 ~従来のねずみ鋳鉄より60%の軽量化を実現~

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写真右から牧野フライス製作所 井上社長、田島軽金属 田島社長、ヒノデホールディングス木塚常務、日之出水道機器 浅井社長

 牧野フライス製作所が12月24日、田島軽金属、ヒノデホールディングス、日之出水道機器と共同で従来のねずみ鋳鉄より60%の軽量化を実現した新素材「ATHIUM(アシウム)」を開発したと発表した。

 持続可能な社会への貢献を目指すにためには素材からイノベーションを起こすことが重要であると考え、今回の共同開発がスタート。ヒノデホールディングスと日之出水道機器は、金属組織の制御手法を研究し、化学成分を最適化することで従来にない高剛性アルミ鋳造合金を、田島軽金属は鋳造法案の最適化を図った方案技術、クリーンな溶湯・注油管理を行う鋳造技術、バラツキを押さえる高度なプロセス管理、牧野フライス製作所は工作機械に活用した具現化技術など、それぞれの強みを融合させたことにより、ATHIUMの実現化に成功した。

共同開発に至った背景

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ATHIUMの名は4社の頭文字から命名(商標を4社共同で出願中)

 

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各種材料(材料提供:ヒノデホールディング、日之出水道機器)

 世界の工作機械市場変化について説明があった。それによると、市場規模約7兆円、国別生産高、国別消費高に関しては中国が世界1位となっている。日本の工作機械生産額は1982年~2008年まで27年間連続世界第1位を誇っていたが、2008年後半からの景気減速の影響を大きく受け、2009年に中国、ドイツに続く第3位にとどまった。その後、中国を中心とした新興国の旺盛な設備投資に支えられ、2010年にはドイツを抜き第2位に回復をしている。

 牧野フライス製作所は、「国の産業別での国際競争力を示す指数の貿易特化係数では、日本の工作機械産業は世界をリードできる国の基幹産業となっているが、工作機械業界は中国の台頭に加え、最大の需要家である自動車産業において100年に1度といわれる大変革期にあるなど大変厳しい競争にもさらされており、日本の重要な輸出産業としてさらに競争力を向上させていく必要があると認識している。加えてSDGsに向け製造業に関わるものとして工作機械の性能と効率を高め、地球環境への負荷を低減することも求められている。こうした中で工作機械の競争力の維持拡大、さらには持続可能な社会への貢献を目指すには、日本の技術を結集させて取り組む必要があるとの視野に立ち、素材から変革を起こそうという志を持って4社の共同開発がスタートした。」と今回の開発背景を述べた。

工作機械の競争力強化と持続可能な社会への貢献に向け日本の技術を結集

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説明をする牧野フライス製作所 土屋技術本部長

 従来、工作機械には〝ねずみ鋳鉄〟が使用されていたが、工作機械は高速で動きながら切削力を受けるため、強い剛性が必要とされている。また短い距離で往復運動をするという特長もあるが、例えばトランスミッションケースだと穴の数が非常に多く、この穴を俊敏に加工するためには加減速を繰り返さなければならず、止まるときのショックが大きい。工作機械にはカバーなど、様々なものがついており、そのため、急減速急加速を繰り返すと機械の信頼性が落ちてしまうという課題があった。

 工作機械にはボールネジがあるが、機械を軽くすることでこれを細くすることができ、そうすればイナーシャ(慣性の力)も小さくなり動かしにくさが軽減される。ところが、軽いと機械がゆられやすくなるため、従来は機械がゆられにくいよう大きなモータを使うことで剛性を確保していた。このように、製造現場で生産性を高めるためには、大きなモータで電力をどんどん使ってきた背景があるが、どうしても機械本体が大きくなるうえ、環境負荷も高くなってしまうが、牧野フライス製作所では〝特別な〟モーションコントロール技術を利用して、この揺られにくさを軽減する技術を有している。今回、4社で共同開発に成功した新素材ATHIUMの登場で、省エネも機械剛性も確保し、イナーシャをトータルで約50%も削減することができた。

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ねずみ鋳鉄とATHIUMの重量比較(材料提供:田島軽金属)

 これは機械の高速性を実現するとともに、社会課題でもある環境負荷低減にも大きく貢献することを意味している。ATHIUMの開発成功で、軽量化、高速性に加え、ピークの電流も45%削減し、環境負荷低減、省エネが実現するとともに、生産性は85%も向上した。

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田島軽金属 サンプル「スポーツカー用クラッチケース」

 

 このようにATHIUMの最大のポイントは、生産性と環境負荷の低減を両立していること。今後、牧野フライス製作所では、持続可能な社会への貢献として、生産性、環境負荷の低減を高度なレベルで組み合わせていくとしており、「グリーンのエコのジーとイノベーションと組み合わせて〝グリーノベーション〟として旗印を掲げ、差別化に取り組んでいきたい。」と意気込みを示した。

 

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意気込みを示す牧野フライス製作所 井上社長

 牧野フライス製作所の井上社長は、「これだけの軽量でねずみ鋳鉄とほぼ同じヤング率(ヤング率=フックの法則が成立する弾性範囲における同軸方向のひずみと応力の比例定数)を実現する夢の技術がついに出来た。弊社の役目はこの技術が工作機械ビジネスを通して世の中に実用化できることを証明していくことだが、この材料は単に工作機械のためだけに開発されたものではない。」と、ATHIUMが持つ潜在能力の高さを滲ませ、「ATHIUMはあらゆる高速移動体に適用できる特別な材料。これから日本がものづくり大国としてもう一度復活をかけ、打って出るための重要な技術要素なる。私たちはこの材料を活用し、工作機械に適用して、日本発のこの技術が非常に付加価値の高いものであり、高速移動体にも適応できるということを証明していく。ビジネスを成功に導くインフレーションの役目を私たちは担っている。これが私たち4社の日本のものづくりを元気のするわれわれからの発信です。」と、ATHIUMの発展性に意気込みを示した。