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12月分超硬工具主要統計

日本機械工具工業会がまとめた2015年12月分超硬工具主要統計は以下の通り。【超硬合金重量】457トン(前年比96.6)。【超硬工具生産額】切削工具190億2700万円(前年比95.3)、耐摩工具30億3100万円(同94.0)、鉱山土木工具6億6200万円(同85.5)、その他工具13億4400万円(同309.0)、焼結体・工具19億3600万円(同98.6)、合計260億100万円(同98.6)。【輸出入】輸出102億5300万円(前年比101.2)、輸入57億400万円(同93.9)。【超硬工具出荷額】切削工具202億9900万円(前年比92.8)、耐摩工具30億8800万円(同96.2)、鉱山土木工具6億9800万円(同79.1)、その他工具14億600万円(同384.2)、焼結体・工具21億9000万円(同96.3)、合計276億8100万円(同96.7)。【刃先交換チップ】生産2668万9000個(前年比100.9)、出荷2727万3000個(同96.9)。

「IoTを取り入れることで日本の強みを証明する」 日本工作機器工業会が賀詞交歓会を開く

寺町会長
寺町会長
 日本工作機器工業会(会長=寺町彰博 THK社長)が1月14日、都内の芝パークホテル別館で賀詞交歓会を開催した。

 壇上に立った寺町会長は日頃の感謝の意を表したあと、「私どもの数字の発表だが、2015年度の最終予想が1840億円で前年度比5.1%増と予想されている。また、2016年度については1870億円の受注予想が出ているが、先日の日工会の発表では1兆5500億円が掲げられており、そういうことならば私どもは1900億円を超えなければならないと思っている。年初の新聞では経営者の皆様の今年の国内GDPの成長率予想は1.5%と出ていた。また、株価も2万2000円から2万3000円くらいと、久方ぶりに安定的に2万円台を超えるのか、と、久しぶりに良い正月を迎えられたな、と思ったところ、すぐさまサウジの問題が出てきた。1月8日は株式市場が大波乱。これは中国経済が非常に良くないということがベースになっている。日本の株式市場も6日連続で下がった。昨日上がって良かったな、と思ったとたんに今日は下がっているという状態で、なかなか難しい時代を迎えた。昨年、わたしはここで、IoTやインダストリー4.0の話をした。当会でもこの件について勉強会が進んでいる。IoTについては、我々日本は積極的にやらなければいけない、という気がしている。情報発信等をどのようにご提供申し上げたらいいのか、ということを考えなければならない。われわれの提供している部品、ユニット、工具、いろいろなものがどういう状況にあるのか、また、このままいくと、どのような変化をおこしていくのか、という情報を提供していくとはハッキリしているが、それ以外にもまだあるのかもしれない。そういうものを探り、情報をしっかり提供していくということは日本にとっても大変重要なことである。日本の特性としていわれている高品質、安全、安心も、残念なことに最近、廃棄しなければならない肉が売られてしまうという問題が起きた。大変残念なことだが、われわれのところはIoTを使って関連的に起こっていくことがデータとして蓄積されていくということは、日本の強みを証明していける1番の強みではないか」と述べた。

「イノベーションをベースとしたものづくりに大きく挑戦」

佐脇 経済産業省産業機械課長
佐脇 経済産業省産業機械課長
 来賓を代表して佐脇紀代志 経済産業省製造産業局産業機械課長が、「今年の幕開けからマーケットの株価を中心とした様々な動きが、ある種の不安をかき立てるような状況になっているが、皆様のお顔を拝見する限り、今年は期待が溢れている感じがしている。ダイナミックにいろいろなことができる年でありますよう、それを支える行政でありたいと思っている。今年は様々な政治行政の動きがある。皆様の懐具合が良くなるような施策もつくっていくという心構えでいきたい。日本のものづくりは、新しい飛躍の時期に来ているのではないかと思う。新しいテクノロジーを使ったものづくりのためのツールも以前よりは使いやすくなったと感じている。皆様方は特に工作機械を中心にこういった機器の類いを売られているが、ITの時代は、最終需要の状況を極力把握できるところにどんどんバリューが寄っていく性質があるようである。こうしたことから皆様方の立ち位置はこれから魅力ある新しいイノベーションをベースとしたものづくりに大きく挑戦していけるポテンシャルの高いのではないかと思う」とあいさつした。

北川祐治副会長(北川鉄工所社長)の乾杯の発声で開宴した。
宴もたけなわのころ、黒田浩史副会長(黒田精工社長)の中締めで散会した。

2年続けて売上高1000億円を達成! オーエスジーが賀詞交歓会を開く

日本で4着しかないといわれているNASAのジャケットを着用してあいさつする大沢会長
日本で4着しかないといわれているNASAのジャケットを着用してあいさつする大沢会長
 オーエスジー(社長=石川則男氏)が1月18日、同社アカデミー内のゲストハウスにて新年賀詞交歓会を開催した。賀詞交歓会の壇上で大沢輝秀会長は、「皆さんにご努力をいただいて2年続けて売上高が1000億円を達成した。その後、利益も私が夢にまで見た年間200億円を超える営業利益、経常利益を達成することができた。日本の需要があるということと、その日本の強い需要のうえにオーエスジーは海外市場に打って出るタイミングを逃さず、着実に世界中に展開したことがある。そうして一歩一歩積み上げてやっていくのがいかに大事か、ということを知った。国内だけを意識せず世界中に伸びていくオーエスジーは、世界中にユーザーさんがいるんだ、ということで、皆様もぜひオーエスジーとともに歩んでいただきたい」と活況あるあいさつをした。

「2020年には売上高1500億円を目指す!」

石川社長
石川社長
 続いて石川則男社長が、「世の中もずいぶん変わってきており、転換期かと感じる中で、われわれがなんとかやって来られているのは、日本の事業がしっかりしており、その基盤の上でオーエスジーは海外進出をしてきたことが現在のオーエスジーに繋がっていると思っている。皆様の厚いご支援がなければ今のオーエスジーはない」とし、日頃の感謝を表したあと、2015年11月期の決算の概要に触れた。この中で石川社長は、「売上高1119億円(対前年度比+10.8%)、営業利益215億9700万円(同+24%)、経常利益215億1000万円(同+22.4%)、当期純利益125億1800万円(同+25.3%)となり、過去最高の業績をあげることができた。また、ROEも12.9%で前年度比1.2ポイントほど上がっている。今後もオーエスジーは中期経営計画でも発表しているが、2020年の東京オリンピックの年に売上高1500億円、営業利益300億円、そしてこれを達成するために超硬エンドミルの売上を現在の1.7倍、超硬ドリルの売上げを現在の2倍に掲げ、そして今年度には売上高1170億円、営業利益230億円、当期純利益140億円を目指したい。超硬製品の売上と生産を加速させるために設備投資も125億円、とかなり高い水準を継続する。この豊川市に所在する超硬製品のマザー工場である大池工場の無人化比率を高めるとともに自動車・航空機産業向けに差別化製品の増産を整える。本年11月にはJIMTOFも開催されるがAブランド製品を11月のJIMTOF前には大幅に皆様にご紹介できると思っている。また、長期的な視野に基づいて九州・佐賀県に約30億円を投資し、日本ハードメタルが超硬素材の増産を行う。オーエスジー独自の超硬素材戦略を強化し、素材から差別化を図りたい。海外ではメキシコ・レオンに現在第2工場を建設中である。また、ドイツ・ゲッピンゲンの工場拡張も現在進めている。インドではプネとコルカタの新工場2工場が同時に増設する。今年もかなりの設備投資を行う。今年は大変不透明な2016年になろうかと思う。おそらく転換期かな、と内心では思っているが、皆様とのパートナーシップを通じて共に成長していきたい」と述べた。

中田 山善社長
中田 山善社長
 続いて卸売代行店・特約代理店を代表して、中田 繞 山善社長が、「世界はもとより宇宙に羽ばたくオーエスジー様の今年のカレンダーはつなぐ、というテーマだった。人と人、商品から商売へ、そして世界へ繋がっていくということは素晴らしい。昨年の11月にAクラブがスタートされたが、国内でもわれわれが頑張っている。オーエスジー様の海外も繋がっていくんだ、という自負を持ちながら頑張っていきたい。わたしが日頃社内で申し上げていることは、当たり前のことを真剣になってちゃんとやろう、ということ。これがなかなか出来にくいのだが、それぞれ一人一人が、それぞれの会社、一社一社が、それぞれの責任をしっかりと受け持っていくことが大切である」と力強くあいさつをした。

新春を祝って、中田 山善社長、村井正夫 東京山勝専務取締役、矢野茂雄 滝川物産社長、山出谷武俊 山勝商会社長、大沢会長、石川社長による鏡開きが行われた。

乾杯の発声は三橋 誠 テヅカ社長が行った。
宴もたけなわのころ、山下隆蔵 山下機械会長兼社長が中締めを行った。大沢伸朗オーエスジー常務の締めのあいさつのあと、散会した。

「グローバル化した社会経済の動きに迅速に対応していく」 日本フルードパワー工業会が賀詞交歓会を開く

梶本会長
梶本会長
 日本フルードパワー工業会(会長=梶本一典 CKD社長)が1月14日、都内の東京プリンスホテルで賀詞交歓会を開催した。

 梶本会長は、日頃の感謝の意を表したあと、「昨年12月に米国のゼロ金利政策が終了し、その影響が新興国にどのように影響するか各国が見守っている中、今年は年明け早々、サウジアラビアとイランとの国交断絶のニュースが飛び込み、中東地域に一段の緊張が走った。また原油安からの資源国経済の低迷やGDP世界第二位の中国の成長鈍化など新興国景気の減速などを背景にアジアや日・米・欧株が大きく下がるなど波乱含みの状況でスタートした。このような世界情勢の中、新年早々に招集された国会では3.3兆円規模の補正予算、そしてTPP関連、また、GDP600兆円を目指す来年度予算などのわが国経済を大きく左右する多くの重要な審議がされると聞いている。安倍内閣は今年を内外課題に対する挑戦の年、経済最優先の年と位置付けており、デフレ脱却を目指すアベノミクス政策の更なる進化とその果実に期待したい。さて、私たち日本フルードパワー工業会は、今年創立60周年の節目を迎える。もはや戦後ではないといわれた昭和31年に前身である油圧機器工業会、日本自動機器工業会が設立され、お陰様で、今や販売高約7000億円にまで発展した。しかし、周囲の環境は大きく変化をしている。世界経済の一層のグローバル化の進展により様々な地域のリスクなどが世界経済に大きな影響を与える時代である。フルードパワー業界が今後とも成長発展していくためにはこのようなグローバル化した社会経済の様々な動きに迅速に対応していかなければならない。その意味でも新技術への挑戦、どこにも負けない生産効率の向上、新規市場開拓などの持続的活動が求められる。そのためには学会の先生方をはじめとした多くの学校による産学連携研究開発の推進や工場の革新、そして、女性やシニアの方々の働きやすい環境作りが大切であり、工業会としてもこれらをサポートする活動を強化していきたい。今年は参議院選挙の年である。初めて18歳以上の若者が参政権を得て国政に関与する選挙であり日本の政治も変化する予感がしている。昨年の北陸新幹線の開業に続き、今年3月には北海道新幹線が函館まで開通する。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催、2027年のリニア新幹線開業に向けて東京をはじめ国内各地で様々な工事が始まってきており、日本の都市の姿が大きく変わりつつあるが、日本の国民が忘れてはならない東日本大震災から早5年が経とうとしている。交通網などのインフラは計画通りに復旧しているようだが、被災された方々が1日も早くもっと安心して暮らせる街になって欲しいと願っている」とあいさつした。

「経済の好循環の実現を期待」

若井 経産省大臣官房審議官
若井 経産省大臣官房審議官
 来賓を代表して若井英二 経済産業省大臣官房審議官が、あいさつをした。この中で若井審議官は、「アベノミクスは4年目を迎え、引き続き経済最優先で政策を展開していく。この政策を考えるとアベノミクスがスタートする前、この時期は六重苦ともいわれ、為替の問題、通商交渉の遅れ、法人税など様々な課題が指摘されていた。昨年末の税制大綱で法人税の問題についても一年早く20%台を実現し、TPPについても大筋合意を取り付けたなど、アベノミクスの第一ステージに中において、ビジネスの観点からみて大きな課題であるといわれていたものについては、かなり目鼻が付きつつあるのではないかと思っている。経営者の皆様方からすると、やはり経済政策がコロコロ変わるようでは安心して投資も事業もできないということではないか。これまでのビジネスをしっかりと進めていただくための政策をわれわれはきちんと続けていく覚悟なので、ご協力をいただきたいと思っている。世界経済、特に中国経済、資源国経済、相当不安を抱えている中で設備投資もなかなか難しいところがあるが、投資というのは生産能力増強の投資ばかりではなく、全体を見通せない時期には少し縮みながら、新しい準備をする、例えば研究開発投資、人材投資、様々な投資がある。ぜひ、こういったところにも目配りをしながら経済の好循環の実現をしていただき、デフレ脱却、日本経済をしっかり支えていただく道筋をつけていきたいと考えている。」と述べた。

「お客様の動向を注視思いきった経営を」日本金型工業会東部支部が賀詞交歓会を開く

加藤支部長
加藤支部長
 日本金型工業会東部支部(支部長=加藤忠郎 日進精機相談役)が1月21日、東京・上野精養軒で賀詞交歓会を開催した。懇親会に先立ち、山本 聡 東京経済大学経営学部 准教授が「国内金型企業・ものづくり中小企業の現状と方向性~外部環境の変化に対峙する経営者の姿~」をテーマに講演を行った。

 懇親会では、加藤支部長が「昨年はインダストリー4.0やIoT等が賑やかだった。確かにものづくりにITを活用することは非常に結構なことだと思っている。人間が携わらないでモノが自動的に情報を吸収して分析してまた自動的に発信することによって、だいぶ世の中が便利になった。例えば、スマートフォンは位置情報を発信するが、それを利用して、発信体が時速30キロ以上で動いていればそのルートは交通渋滞ではないということが分かる。ただ、日本人は横文字のお題目に弱いんじゃないか、少し騒ぎすぎじゃないか、という気もしている。ドイツがインダストリー4.0の本場だということで日本のビジネスマンがドイツに押しかけるそうだが、お題目的な要素が強いので、向こうも驚いているという話も耳にしている。いずれにせよ、良いものは活用しなければならないが、単にブームで踊らされることのないようにしたい。話は変わるが、中国に進出している企業は人件費の高騰で悩んでおられるようだ。経済成長率が鈍化しているのになぜ人件費が高騰しているか、というと、生産人口が減っているので、有効求人倍率がどんどん上がり、人件費が上がると聞いている。私どものお客様の中にも国内回帰を考えている会社がある。昨年の中国のGDPも7%を切っているのではないか、といわれているが、実際の発電量のような現実に即したものでみると、もっと低いのではないか、という見方もあるようだ。タイも一昨年ほどから台数も落ち込んで、これもやはり景気の踊り場に来ていると感じている。いずれにしても今年は良い方向にも悪い方向にも大きく変化する年ではないか。われわれもお客様の動向を注視して思いきった経営をしていかなければならないと感じている」と開会のあいさつをした。

遠山 経産省 素形材産業室長
遠山 経産省 素形材産業室長
 来賓を代表して、遠山 毅 経済産業省製造産業局素形材産業室長があいさつをした。この中で遠山室長は、「昨年の経済全体は、特に大手を中心として非常に回復基調にあり、デフレ脱却という視野に入っていると思う。こうした中において、素形材産業をみると、なかなかそういったことが実感できないという話をちらほら聞く。この金型産業について統計上では昨年の生産高は前年比の8%増ということもあり、所管業種の中では結構調子が良いと承知している。こうした中において、年初から株価が下がったり、世界的に治安の問題が発生したりと不透明なところがあるが、一時期に比べれば円安であったり、海外における人件費が高くなったりして生産が国内に戻ってきていると聞いている。こうした傾向が進んでいくということで、経済の好循環に繋げていきたいということで、われわれも産業界、政府が一体となって取り組んでいきたい。TPPも大筋合意をしたので、ものづくりにおいてはまさに追い風になる。為替の問題も過去に比べると相当改善をしているので、ぜひ、この追い風に乗っていっていただきたいと思っている」と声援を送った。

牧野 日本金型工業会会長
牧野 日本金型工業会会長
 続いて牧野俊清 日本金型工業会会長(長津製作所会長)が、「ドイツに関しては最近インダストリー4.0という話題があるので調べてみた。驚いたのはドイツができたのはちょうど明治維新の頃にできたということ。州がいくつかあるのだが、ハンザ同盟ブレーメン市など時代錯誤ともいうような名前の街があった。フラウンホーファーは、その州ごとにまとめてやる、大学も州立や国立があってもひとつやふたつくらいで、その地域で研究開発等して技術を高めているようである。台湾もITCからいろいろなベンチャーが育てられているわけだが、日本においても研究所と協力いただきながら展開していくということだろう。それぞれの県の産業技術研究所などとの連携をもっと産業界とできるシステムになると力強いものになるのではないか、今後はそういう形になるのではないかと思っている」とあいさつをした。

 新入会員の紹介のあと、牧野二郎牧野フライス製作所社長の発声で乾杯をした。宴もたけなわのころ、森谷長治副支部長(森谷鉄工所社長)の中締めで散会した。

牧野フライス製作所が3 次元CAM システム 「FFCAM 2016」 の販売を開始

牧野フライス製作所(社長=牧野二郎氏)は、3 つのCAM システム(FF/cam、STLCAM、FF/Five)の機能を統合した3 次元CAM システム FFCAM 2016 の販売をこのほど開始した。

従来の「FF/cam」を基本機能として、同時4・5 軸加工機能(FF/Five)、STL モデル加工機能(STLCAM)をオプション化することで、必要に応じて追加できる商品構成としている。また、割り出し加工機能を標準付属し、同時4・5 軸加工機能の価格を下げた。

販売価格は、2,950,000 円 (消費税別)。
(同時4・5 軸加工機能選択 3,950,000 円)、(STL モデル加工機能選択 3,200,000 円)。


DMG森精機 システムソリューション工場稼動!

 DMG森精機(社長=森雅彦氏)が、このほど創業地・登記上本社である奈良事業所(奈良県大和郡山市)に新設したシステムソリューション工場の稼動を開始した。

 自動車関連の顧客のグローバル展開、及び新興国を中心とした自動車産業の拡大に伴い、顧客に納品後すぐに量産が開始できる、複数台でシステムアップされたターンキーと呼ばれる案件の需要が増えている。同社のシステムソリューション工場は、完成車や自動車部品を中心とした部品加工システムラインが構築可能なターンキー案件専用の工場で、長さ80mの生産システムラインが4本設置でき、また、3次元測定機を始め、真円度測定機、表面粗さ測定機など最新の測定機器を取り揃えており加工ワークの品質を即座に確認することができる。さらに、顧客が発注してから、システム組立~検証を行い、出荷時には専用のトラック搬出スペースから出荷する。これにより、全ての工程をシステムソリューション工場内で完結することができるため、外部からの接触を断ちお客様の大切な機密情報が守られる。

 同社では、「システムソリューション工場で、全世界のお客様のターンキーに対するご要望にさらに迅速にお応えし、お客様の近くで最適なソリューションを提供してまいります」としている。

<システムソリューション工場概要>
所在地:奈良県大和郡山市井戸野町345番1 (奈良県大和郡山市:創業地・登記上本社)
敷地面:約9,000㎡(奈良第一工場の敷地面積は、現状の67,000㎡から76,000㎡に増加)
総投資額:約20億円 (奈良事業所全体。第一工場の外壁工事などを含む)
生産内容:自動車関連生産ライン、航空機、エネルギー等多種多様な産業向け工作機械の組立て、システム立ち上げ等

三菱マテリアルが新製品を続々投入! ~「MS plusシリーズ」、「SE高精度ドリルシリーズ」ほか~

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=鶴巻二三男氏)が、続々と新製品を市場投入させている。今回発表したのは、超硬エンドミル“MS plusエンドミルシリーズ”にステンレス鋼や炭素鋼などの部品加工に高能率加工を実現するスクエアエンドミル「MPMHV」、「MPJHV」を、SE高精度ドリルシリーズ”に溝長の短いショートサイズ「SEPDS」を、荒・中仕上げ加工用ボールエンドミル「SRM2」に積層PVDコーテッド超硬材種の鋼加工用「MP6120」、チタン合金・耐熱合金加工用「MP9120」を追加し、それぞれシリーズの拡充を図る。

超硬エンドミル“MS plusエンドミルシリーズ”を拡大

 一般鋼から50HRC程度までの高硬度鋼の金型材や部品加工の幅広い範囲で、安定した寿命を発揮する“MS plusシリーズ”に、ステンレス鋼や炭素鋼などの部品加工に高能率加工を実現するスクエアエンドミル「MPMHV」「MPJHV」を追加した。

 超硬エンドミル“MS plusエンドミルシリーズ”「MPMHV」「MPJHV」の主な特長は、以下の通り。

 ① 「MS+(エムエスプラス)コーティング」を採用。炭素鋼から50HRC程度の高硬度鋼まで、幅広い被削材で優れた耐摩耗性を発揮。

 ② 異なるねじれ角による不等リード形状により、びびり振動を抑制し、突出しの長い加工での安定した切削が可能となり、特にセミロング刃長の「MPJHV」は、縦壁の仕上げ加工に最適。

 ③ ミドル刃長の「MPMHV」は、刃長と全長を従来品より長い設定としたことでより高い汎用性を実現。

●型番
「MPMHV」刃径 1mm~13mm 17型番/「MPJHV」刃径 1mm~12mm 19型番
●標準価格
4,240円~24,900円

ハイスミーリングシャンクドリル“SE高精度ドリルシリーズ”に「SEPDS」を追加

 ハイスミーリングシャンクドリル“SE高精度ドリルシリーズ”は、切れ味が良く、耐溶着性と切りくず排出性を向上させることにより、鋼・鋳鉄・ステンレス鋼から非鉄金属のドリル加工に低コストや良好な仕上げ面と高精度な穴あけ加工を実現し、抜けバリが抑制されるなど、ユーザーから高い評価を得ていることを受け、このほど溝長の短いショートサイズ「SEPDS」を追加し、シリーズの拡充を図る。

 ハイスミーリングシャンクドリル“SE高精度ドリルシリーズ”「SEPDS」の主な特長は、以下の通り。

 ① 歯切工具などで、耐摩耗性を向上させるための表面処理「STH処理」をドリル用に最適化した独自表面処理「D-STH処理」により、ノンコーティングの切れ味を保ちながら、コーティング品並みの耐摩耗性を実現。
 ② 一般的コーテッドハイスドリルに比べ高精度なドリル径公差を実現。
 ③ コーテッドハイスドリルに比べて、独自表面処理「D-STH処理」は母材の微小な穴を残すことにより、クーラントの潤滑性が向上。

●型番
「SEPDS」ドリル径 0.5mm~4.0mm 41型番
●標準価格:
708円~1,480円

荒・中仕上げ加工用ボールエンドミル「SRM2」にPVDコーテッド超硬材種を追加

 荒・中仕上げ加工用ボールエンドミル「SRM2」は、インサートとボディの中心肉厚に厚みを持たせ、インサートやボディの割損に強く、中・大型金型の加工用の刃先交換式ボールエンドミル。このほど、独自技術TOUGH-Σ(タフ・シグマ)テクノロジーを適用したAl-Ti-Cr-N系積層PVDコーテッド超硬材種の鋼加工用「MP6120」、チタン合金・耐熱合金加工用「MP9120」を追加したことで、シリーズの拡充を図る。

 PVDコーテッド超硬材種「MP6120」「MP9120」の主な特長は、以下の通り。

 ① 独自技術TOUGH-Σテクノロジーは、Al含有量を高め高温下での耐摩耗性・耐溶着性を向上したベース層と、被削材別の最適被膜を積層構造にすることにより、クラック進展を阻止し耐欠損性も大幅に向上。
 ② 鋼加工用「MP6120」には、(Al,Cr)N系コーティング層を採用し、熱の膨張と収縮により発生する熱亀裂を抑制。
 ③ チタン合金・耐熱合金加工用「MP9120」には、CrN系コーティング層を採用し、刃こぼれの原因である溶着による構成刃先を抑制。

●型番
「MP6120」20型番/「MP9120」20型番
●標準価格
1,950円~5,690円

タンガロイが2 コーナ多機能溝入れ加工用工具 TungCut(タングカット)新汎用PVD 材種『AH7025』を新発売

 タンガロイ(社長=木下 聡氏)が2 コーナ多機能溝入れ加工用工具『TungCut』(タングカット)に汎用PVD 材種『AH7025』を拡充し、このほど発売を開始した。

 2 コーナ多機能溝入れ加工用工具TungCut は、独自のインサートクランプ方式により、インサートのクランプ剛性が高く、安定した長寿命を提供する。また、小物加工向けから一般加工向けまで幅広くカバーし、あらゆる溝入れ加工に対応する。

 『AH7025』は新被膜と新母材の組み合わせにより、耐摩耗性と耐チッピング性をより高次元で両立させた新汎用PVD 材種で、新たなメイン種として位置づけられる。適用可能な被削材は鋼やステンレスを中心に耐熱鋼までをカバーし、多様な被削材に幅広く対応するうえ、溝入れや横送り加工だけでなく、突切りまであらゆる溝入れ加工に幅広く適用できる。

■主な特長
 ●高Al 含有の高強度・高密着性の積層被膜により耐摩耗性と耐チッピング性を大幅に改善
 ●適用被削材は鋼、ステンレス鋼から耐熱鋼まで幅広くカバー
 ●溝入れ、横送りから突切りまですべての加工に対応

セコ・ツールズが新しい T 刃先処理サイアロンセラミックチップを追加

 セコ・ツールズは、Secomax™ CS100 サイアロンセラミック材種に T 刃先処理チップをこのほど追加し、シリーズの粗加工と中仕上げ機能を強化した。新しいチップは快削で極めて鋭利な形状が特長で、不安定な条件でもニッケルベースの超合金加工を安定して加工する。

 切削抵抗を抑えながら、厳しい公差が要求される旋削用途にT 刃先(面取り)の CS100 チップは、幅 0.05 ~ 0.1mm までの 20˚ 面取りに使用できる。これらのチップに鋭利なネガティブ強化刃先を取り付けると、加工機械の設定や被削材に負荷の多い、高い切削力と圧力を一部吸収、その結果、特に薄肉壁コンポーネントで被削材の変形リスクが排除されるほか、工具寿命を縮め、表面仕上げに悪影響を及ぼす過剰な振動が軽減される。また、T 刃先処理チップは、高い剛性と安定性がある加工条件において高い切削抵抗に対応するよう設計された従来の S 刃先(面取り、ホーニング)の CS100 製品にない特長を補間している。