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締固め機械に採用の「後方ガードセンサ」技術がNETISに登録 ~ 公共工事の安全性向上に寄与 ~

 日立建機(社長=平野耕太郎氏)は、連結子会社の日立建機カミーノ(社長=飯野昌司氏)が製造するタイヤローラやマカダムローラなどの締固め機械に採用している「後方ガードセンサ」の技術が、このたび、国土交通省の新技術情報提供システムNETISに、事後評価未実施技術として新たに登録された。

 今回新たにNETIS登録された「後方ガードセンサ」技術は、赤外線式センサによる障害物検知を行い、運転者や周囲の作業者に対し障害物の接近を警報音と回転灯で警報することで、安全性の向上に貢献する技術。

 NETISは、公共事業等に関するさまざまな課題を解決し、同時に優れた技術を持つ企業を支援し、さらなる新技術開発を促進するために国土交通省が推進しているシステム。新技術は、登録後、全国の地方整備局や工事事務所で情報が共有され、優れた技術に関しては、各公団や地方自治体が行う公共事業全般に積極的に利用される。NETIS登録した新技術を活用することで、総合評価落札方式や工事成績評定における加点の可能性が高まる。

 日立建機グループでは、これまでも現場の安全性向上に取り組んでおり、2017年1月には、人と障害物を判別し、オペレーターに警報で知らせる視認支援装置「ブラクステール」の販売およびレンタルを開始している。

後方ガードセンサ装備例
171128日立建機

コマツがICT油圧ショベル「PC78USi-10」を新発売

171128コマツ コマツ(社長=大橋徹二氏)はこのほど、最新技術を随所に織り込み、「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律」2014年基準に適合したICT油圧ショベル「PC78USi-10」をスマートコンストラクションサポート契約とともに発売した。

 同機は、同社がこれまで他のクラスのICT油圧ショベルで蓄積してきたノウハウと技術を活かした系列拡大商品であり、業界初となる7トンクラスの後方超小旋回ICT油圧ショベル。GNSS(全地球衛星測位システム)アンテナと補正情報を用いて算出したバケット刃先の位置情報と、3次元の施工設計データをもとに、作業機(ブーム、アーム、バケット)操作をセミオート化するマシンコントロール技術「インテリジェントマシンコントロール」を実現し、自動停止制御、自動整地アシスト機能などを搭載している。

 また、日本のみちびき(QZSS)を含むマルチGNSSに対応することで衛星受信性能を向上させ、後方超小旋回とも相まって小規模な現場でも扱い易い機体となっている。キャブ内には視認性を向上させた情報化施工専用の12インチ大型モニタを搭載し、スムーズに操作を行うことができる。また、車両前方の地形を3次元データ化できるステレオカメラ(KomEye)は、目の前の地形を高速・高精度に計測する。ICT建機以外の従来型の建機が施工した地形や、人の手による施工後の地形を撮影することにより、スマートコンストラクションアプリで最新の地形データへ反映させることができ、効率的な施工進捗の管理を可能とする。

Vero SoftwareLimitedが金型加工向けAutomatic CAM 最新版「WorkNC 2017 R2」をリリース!

 Vero SoftwareLimitedが金型加工向けAutomatic CAM の最新版「WorkNC 2017 R2」をリリースした。
 今回の主な強化ポイントは、以下の通り。

Waveform荒加工にヘリカル直径設定追加
 バーション2016で新規追加されたWaveform荒加工は、ポケット形状加工時に3度傾斜したヘリカルアプローチを実施、刃長を有効活用した深切り込みを実現。自動設定であったヘリカル直径は、大きな直径では形状との干渉回避の関係で想定した深さまで加工できないケースがあったが、最新版の2017 R2ではヘリカル直径を任意値に設定可能になり、小さなヘリカル直径設定により形状深くまでの加工を実現。

ダイ平面仕上げ加工にラジアルステップ追加
 テーパーシャンクサポートや形状穴無視、加工領域延長など多彩なオプション設定が特長の「ダイ平面仕上げ加工」にラジアルステップ機能を追加。加工時の速度減速に繋がるパス折れをスムーズなステップに置き換えることで、加工時間増大の低減が期待可能。
171128ヴェロ

【注目イベント】産業用からサービス用まで最新のロボットが一堂に! 「2017国際ロボット展」 ~過去最大612社が東京ビッグサイトに集結~

 日本ロボット工業会と日刊工業新聞社は、2017年11月29日(水)~12月2日(土)の4日間、東京ビッグサイトで『ロボット革命がはじまった-そして人に優しい社会へ』をテーマに、「2017国際ロボット展」を開催する。この展示会は、2年に一度開催する世界最大規模のロボットトレードショーとして、今回で22回目を迎える。

 「2017国際ロボット展」は、前回2015年を大きく上回り、612社・団体2,775小間(前回446社・団体1,882小間)の過去最大規模での開催となる。特に産業用ロボットメーカーによる大規模展示の他、ロボットに関連する要素技術、最新の介護・福祉ロボット、災害対応ロボット、生活支援ロボットが一堂に揃う。

 また、最終日の12月2日(土)は、東8ホールを開放し、来場者も楽しめる様々な「ロボット体験企画」を行うなど、最先端の技術に触れる4日間となる。

 シンポジウム・フォーラムでは、初日にロボット大手メーカー6社とユーザー2社による「iREXロボットフォーラム2017」を開催し、“働く現場を変える!ロボットとともに”をテーマに、ロボット活用の未来を探る。その他、海外から著名なロボット開発者を招いて「NEDOロボット・AIフォーラム2017」「RRI国際シンポジウム」を開催するなど、大型のフォーラムを連日開催する。

 入場料は、1人につき会期4日間通して1,000円。
 なお、招待券持参者、公式Webサイト事前登録者、中学生以下は無料。

2017年10月分工作機械受注総額は1406.6億円 日工会 

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2017年10月分の受注実績は以下の通り。
2017年10月分工作機械受注総額は、1406.6億円(前月比△5.7% 前年同月比+49.8%)となった。2カ月連続の1400億円超。10月としては過去最高(従前:07年10月1359憶円)。国内外ともに需要が旺盛。1000憶円超は12カ月連続。

 内需は567.0億円(前月比△7.1% 前年同月比+37.1%)で、展示会効果もあって8カ月連続の500億円超。堅調持続。期末効果の反動で前月から減少するも、本年2番目の高水準。
 
 外需は839.6億円(前月比△4.7% 前年同月比+59.8%)で、3カ月連続の800憶円超。欧州(展示会効果)や北米が引き続き堅調。アジアも前月からほぼ横ばい。東アジアを中心に高水準の受注継続。

 国内外ともに今後も堅調に推移するものと期待。他方、各種海外リスクや、部品調達難に伴う納期の長期化などを注視。

10月分内需

567.0億円(前月比△7.1% 前年同月比+37.1%)。

・2カ月連続の550億円超。受注額は9月に次ぐ本年2番目の高水準。
・前月比2カ月ぶり減少。前年同月比は9カ月連続増加。
・国内需要の堅調さに展示会効果も加わり、10月としてリーマンショック以降の最高額。

① 一般機械  249.1億円(前月比+3.3% 前年同月比+66.5%)
  うち金型   25.6億円(前月比+24.4% 前年同月比+12.7%)

② 自動車   177.0億円(前月比△10.3% 前年同月比+12.7%)
  うち部品   122.3億円(前月比+4.3% 前年同月比+31.2%)

③ 電気・精密 13.4億円(前月比△57.6% 前年同月比△23.8%)

④ 航空機・造船・搬送用機械 25.6億円(前月比+29.0% 前年同月比△6.0%) 

10月分外需

839.6億円(前月比△4.7% 前年同月比+59.8%)

・3カ月連続の800億円超。
・前月比3カ月ぶり減少、前年同月比11カ月連続増加。
・主要3極すべて前月比減少も以前高水準の受注が継続。

① ア ジ ア:381.6億円(前月比△0.5% 前年同月比+104.9%)
・東アジア:304.5億円(前月比△4.5% 前年同月比+115.5%)
〈韓 国〉36.9憶円(前月比△17.6% 前年同月比+48.8%) 
〈中 国〉238.2億円(前月比△1.8% 前年同月比+137.0%)
・その他アジア77.1億円(前月比+19.2% 前年同月比+71.5%)
〈イ ン ド〉29.8億円(前月比+44.2% 前年同月比+160.1%)
欧 州:209.8億円(前月比△6.6% 前年同月比+58.9%)
〈ド イ ツ〉43.6億円(前月比△33.5% 前年同月比+49.4%)
〈イタリア〉38.6億円(前月比+3.4% 前年同月比+88.3%) 
② 北   米:229.0億円(前月比△11.6% 前年同月比+15.1%)
〈アメリカ〉197.1億円(前月比△15.6% 前年同月比△8.6%)
〈メキシコ〉 15.6億円(前月比+19.1% 前年同月比+27.7%)

ヤマザキマザックがプライベートショー「Touch the Future 2018」を開催。「今回の見所は自動化提案」と中西常務

 ヤマザキマザックが11月30日(木)から12月2日(土)の3日間、プライベートショー「Touch the Future 2018」を開催するにあたり、10月18日から21日までポートメッセなごやで開催されたMECTの会場内で、同社の常務執行役員営業本部長の中西正純氏に意気込みを聞いた。

中小企業が導入しやすい自動化の提案に注力

171115マザック 11月30日(木)~12月2日(土)まで同社の美濃加茂製作所において開催される「Touch the Future2018」。今回は9月にドイツで開催されたEMOショーに出展した新しい機械や、10月に名古屋で開催したメカトロテックジャパンで出展しきれなかった機種を展示する。中でも注力するのは、「自動化の提案」と中西常務。

 自動化を推進する背景について中西常務は、「欧州は自動化の提案がものすごく進んでいいます。作業者、オペレータが見つからないというのは日本でも共通した認識です。人手不足やコストダウンをどう解決していくか。世界一労働時間が短くて賃金が高い国でも国際競争力があるのは、自動化が支えているからです」と話す。

 今回のプライベートショーについて、「日本のお客様にぜひ見学していただきたいのは、IoTを使った自動化です。昨年のJIMTOFに出展し、大変好評だったMPP(Multi Pallet Pool)500は、世界中で高まる自動化の要求に応えた省フロアスペースでコンパクトな多段パレットストッカシステムが特長でしたが、これが日本のお客様に大変人気が高い。人気の理由は場所を取らないうえ、拡張もできるというところにありました」とのこと。

 MECTが開催されたのは自動車産業が盛んな中部地区だが、自動車産業が求めている新技術について尋ねると、「ワイヤーアークを使った金属積層が自動車産業のニーズに合致しているようです。自動車は金型をたくさん使います。金型は消耗していくので、それを修理してまた使う。肉盛りをして加工をするのに最適です。ワイヤーアークは特殊な粉も不要なので粉塵対策にもなります。また粉は爆発することもあり、チタンやアルミは粉になると危険。暴爆を防ぐという理由からもワイヤーアークの技術が役立ちます。加工時間も早い。肉盛りをする材料費も安価なので、非常に優れた技術だと思っています。現在、お陰様で金型の補修用で多くの引き合いを頂いています」と、最新技術を搭載したマシンがトレンドとなりつつあるようだ。

 現在ヨーロッパが絶好調の同社。EMOショーでも会期中に受注目標を達成することができたという。

 「メカトロでは中部地区の産業に合致した新技術を提案しましたので、『Touch the Future 2018』では紹介しきれなかった機種を含む最新鋭の機械も多数展示します。皆様のご来場を心よりお待ちしております」(中西常務)

Touch the Future 2018概要

■日時
平成29年11月30日(木)から12月2日(土)10:00~17:00
■会場
●ワールドテクノロジーセンタ/美濃加茂製作所
岐阜県美濃加茂市蜂谷屋町中蜂屋山崎333/TEL:0574-24-1121
●ヤマザキマザックオプトニクス地下恒温工場
岐阜県美濃加茂市前平町3-1-2/TEL:0574-28-2123

参加申込み
同社のウェブサイトに必要事項を記入のうえ、11月24日(金)までに申し込むこと。

▼参加申込みフォームはこちら▼
http://www.mazak.co.jp/event/form46.html

不明な点は同社のウェブサイト、またはヤマザキマザックシステムセールス 販売企画課(TEL:0587-95-9301)まで問い合わせること。

DMG MORIが上海ソリューションセンタ グランドオープン!

171115DMGMORI DMG MORIがこのほど上海ソリューションセンタをグランドオープンしたと発表した。現地時間11月8日にオープニングセレモニーを執り行い、同社の森 雅彦社長、DMG MORI AKTIENGESELLSCHAFT Chairman of the Executive Board クリスチャン トゥーネス氏ら関係者によるテープカットを行った。

 同ソリューションセンタは2016年12月に生産を終了した上海工場を全面的に改装しショールーム、アカデミーの機能を充実させ、また、50mのラインを3案件同時に立ち上げ可能なターンキーエリアとスペアパーツ部門を新たに設置し、上海ソリューションセンタとして新たにスタート。

 オープニングでは、最新機種である「DMU 50 3rd Generation」を始め、「CMX 600 V」、「LASERTEC 65 3D」などの注目機種を含む25台で実演加工をした。さらに、インダストリー4.0 / IoTを駆使した自動化の提案を行い、「CELOS」のアプリケーションを活用したスマートファクトリーの実演は好評を博した。

 同社では、自動化システム需要の拡大、EVシフトによる自動車産業への注目の高まりを背景に、これまで中国全土に約17,000台以上の工作機械を納入している。今回オープンした上海ソリューションセンタについて同社では、「中国をはじめ近隣国のお客様に最高の製品とソリューションをご提供するため、グローバルに展開するDMG MORIの販売・サービス活動の重要な役割を担ってまいります」としており、そのため、航空機、金型といった高精度を求められる産業に欠かせない5軸加工機のエキスパートであるアプリケーションエンジニア約30名、保守・保全の際に顧客のもとに駆けつけるサービスエンジニア約260名を中心に、約330名の社員が活躍する。

<上海ソリューションセンタ>
●所 在 地:No.178 West YinDu Road, Songjiang District, Shanghai 201612, China
●敷地面積:1,735㎡
●社  員:約330名

ダイジェット工業がソリッドモジュラーヘッド「防振Sヘッド」を新発売!

17111ダイジェット工業 ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)が、航空機や金型向け部品の深堀加工の市場ニーズの増加に伴い、防振タイプSヘッドの開発が望まれていたことを受け、このほどソリッドモジュラーヘッド「防振Sヘッド」を発売した。航空機や金型向けなど各種部品の仕上げ加工に威力を発揮する。

■特長

 ・新PVDコーティング『DHコート』と超微粒子超硬合金の組合せによる、新材種『DH115』を採用。炭素鋼、プリハードン鋼はもとよりステンレス鋼、チタン合金など幅広い被削材に対応。

 ・不等分割・不等リードの採用により防振性に優れ、安定した加工を実現。オール超硬シャンクアーバ「頑固一徹」との組合せによる相乗効果で、薄肉ワークやポケットの隅部加工でも加工面粗さが良好。

 ・ポジ刃形及び内部給油対応により、チタン合金やインコネルなどの耐熱合金の加工にも最適。

■サイズと価格
Φ16(R0.5~R3)、Φ20(R0.5~R3)、Φ25(R1~R3)、Φ30(R1~R3)、Φ32(R1~R3)の合計17型番

標準価格:Φ16 19,000円(税抜き)~

三菱マテリアルが続々と新製品を発表 ~「iMXエンドミルシリーズ」に高硬度鋼加工用2枚刃ボールヘッドを、「FMAX」にバリ抑制形インサートをそれぞれ追加~

 三菱マテリアル 加工事業カンパニー(カンパニープレジデント=鶴巻二三男氏町)が、続々と新製品を市場投入している。ヘッド交換式エンドミル「iMXエンドミルシリーズ」に高硬度鋼加工用2枚刃ボールヘッドを、高能率アルミニウム合金仕上げ正面削りカッタ「FMAX」にバリ抑制形インサートをそれぞれ追加し、販売を開始した。

ヘッド交換式エンドミル「iMXエンドミルシリーズ」に高硬度鋼加工用2枚刃ボール
ヘッドを追加

171115三菱マテリアル1 ヘッドとホルダの締結面を全て超硬製とすることで、ソリッド工具に近い剛性を発揮する「iMXエンドミルシリーズ」は、多彩なヘッド交換が可能で経済性に優れ、高精度・高剛性・高能率加工の実現により、多くのユーザーから高い評価を受けていることを受け、このほど高硬度鋼加工用2枚刃ボールヘッド「iMX-B2S」を追加し、シリーズの拡充を図る。

■主な特長
 ① 芯結び先端刃と弱ねじれにすることにより、長い突出しの仕上げ加工に最適。
 ② 新材種「EP8110」は、耐酸化性と潤滑性に優れるコーティング層と、耐摩耗性と高密着性に優れるコーティング層の組み合わせにより高硬度鋼加工に最適。

■標準価格(いずれも税抜価格)
・IMX10B2S10010 EP8110:12,600円
・IMX12B2S12012 EP8110:15,800円
・IMX16B2S16016 EP8110:22,800円
・IMX20B2S20020 EP8110:29,300円

高能率アルミニウム合金仕上げ正面削りカッタ「FMAX」にバリ抑制形インサートを追加

171115三菱マテリアル2 高能率アルミニウム合金仕上げ正面削りカッタ「FMAX」は軽量化と高剛性を両立させ、従来品以上の多刃設計により、アルミニウム合金などの非鉄金属を、工具径125mm24枚刃にて、テーブル送り速度毎分20m以上の高能率で加工することが可能となり、自動車部品などの加工の高能率化を実現できる正面削りカッタ。このほどバリ抑制形インサートを追加し、使用用途をさらに拡大した。

■主な特長
 ① コーナ角を設けて、切りくず厚みを薄く生成することにより、バリの発生を抑制することが可能。
 ② エッジ部を微小なR形状にすることにより、チッピングなどの異常損傷を防止。
 ③ 耐摩耗性重視の材種「MD220」は、刃先エッジの微小損傷が原因のバリ発生を抑制し、安定した寿命を実現。

■標準価格(税抜価格)
・ GOER1401ZXFR2 MD220:7,500円

日立建機の油圧ショベルの省エネ油圧システム「TRIAS」が特許庁長官賞を受賞 ~評価を受けた新技術とは~

171115日立建機1 日立建機(社長=平野耕太郎氏)は、このほど油圧ショベル向けに開発した油圧省エネシステム「TRIAS(特許第5572586 号)」が、公益社団法人発明協会の主催する平成29 年度関東地方発明表彰「特許庁長官賞」を受賞した。

 関東地方発明表彰は、各地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的として、1921 年に開始された全国を8 ブロックに分け実施される地方発明表彰の一つで、関東地方において優秀な発明、考案または意匠を完成した者や、実施化に尽力した者、指導、育成、奨励に貢献した者の功績を称え顕彰する制度である。

 油圧ショベルの掘削作業を効率良く行うためには、オペレータの操作に合わせ、ブームやアーム、旋回装置などに圧油を適切に分配・供給することが必要である。同社は、これまでも快適な操作を実現する「複合操作性」を追求しており、その追求は、1965年に前身の日立製作所建設機械事業部時代に開発した純国産技術で初の油圧ショベルである「UH03」(日本機械学会機械遺産第48 号)を起端としている。「UH03」 は、それまで主流であった1 ポンプ1 コントロールバルブ方式に対し、自社技術で開発した2 ポンプ2 コントロールバルブ方式の油圧システムを採用することにより、ブームを上げながら旋回する複合動作の快適な操作を可能とし、油圧ショベルの作業性を飛躍的に向上させた。

 受賞した「TRIAS」は、約50年間培ってきた油圧制御技術を生かし、同社の強みである操作性を維持しながら、燃費性能の向上や、環境負荷の低減などのニーズに応え開発した
3ポンプ3コントロールバルブ方式を採用した省エネ油圧システム。従来の2ポンプ2コントロールバルブシステムに、新たに第3油圧ポンプを設け、ブームを上げながらアームを引き込む複合操作時に、高負荷となるブームに第3油圧ポンプから優先的に十分な圧油を供給する技術を用いている。

 今回受賞した技術の中で特に、ブームとアームの複合操作時のブームの速度低下を防止して操作性を確保するとともに、従来のアーム側への油圧経路の途中に設けた絞りによるエネルギー損失を無くすことで、顧客のニーズである燃費性能の向上に貢献する点が評価されての受賞となった。

 同社は今回受賞の技術をはじめとする自社の技術に加え、日立グループのさまざまな技術を活用する「One Hitachi」の取り組みや、パートナー企業が持つ技術を活用するオープンイノベーションを推進し、顧客の課題である「安全性向上」「生産性向上」「ライフサイクルコスト低減」の解決と環境負荷を低減することを常に念頭に置いた高付加価値な製品を開発するための技術革新を進めていくとしている。

●油圧ショベル掘削作業のイメージ
171115日立建機2

評価を受けた制御技術とは

171115日立建機3

 従来の2 ポンプ2 コントロールバルブシステムに設けられていたアーム用方向制御弁の上流側に設けた絞りに代えて、新たに第3 油圧ポンプを設け、この第3 油圧ポンプに対し、第3 ブーム用方向制御弁と第3アーム用方向制御弁とをタンデムに接続している。この構成によりブームを上げながらアームを引き込む複合操作時に、第3 油圧ポンプの圧油を、第3 ブーム用方向制御弁を介してブームへ優先的に供給することにより、高負荷側となるブームに圧油を十分に供給させながら、燃費性能を向上させる技術。