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NaITO「今年は攻めの営業をしていく」新年賀詞交歓会を開く

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あいさつをする坂井社長

 NaITO(社長=坂井俊司氏)が1月9日、京王プラザホテルで新年賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った坂井社長は、冒頭、元旦に起きた能登半島地震により犠牲や被災された方々に悔やみとお見舞いの言葉を述べたあと、「昨年5月にコロナ感染症が5類に分類され会合も活発に行われるようになったことにより業界でも明るい雰囲気になっていると感じている。円安が追い風で輸出関連企業を中心に業績も改善されてきた一方、国内の中小企業に限ってはコロナ前の状況には戻っていない中でヨーロッパ、中東での戦争といった地政学的、政治的な問題、中国経済失速と言った逆風もあり昨年度は厳しい状況だったのではと感じている。」と振り返り、「今年は攻めの営業をしていきたい。」と意気込みを示した。

 続いて第3四半期の業績について触れた。それによると売上高は334億3,000万円となり、前年並みとなった。また、来年度に向けた営業販売施策として、(1)品揃えの拡充、(2)受発注のさらなる利便性、業務効率の向上、(3)エンドユーザーに直接プレゼンできる営業スタイルを目指す――――とした。

 乾杯は、長島千里 京セラ 機械工具事業本部長が行った。宴たけなわのころ、岡田一成 イスカルジャパン 代表が中締めを行い散会した。

ユキワ精工「Go Green Challenge」が始動 

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キャンペーンロゴマーク

 

 ユキワ精工(社長=酒巻弘和氏 本社:新潟県小千谷市)は、発売以来高い評価を博しているツールホルダー「グリーンG1チャック」について、販売1本につき100円を環境保護団体へ寄付する取り組みである「Go Green Challenge」を実施する。開始期間は2024年3月1日から地球温暖化が解消されるまで。

 地球の温暖化防止のためのCO2削減が喫緊の課題となっており、多くの企業がSDGs(持続可能な開発目標)を掲げ、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させてゼロにする「カーボンニュートラル」の目標を打ち出していることを背景に、工具使用量や不良品の削減、サイクルタイム短縮等の効果が期待できる同社の「グリーンG1チャック」が省資源・省エネルギーにつながる環境に優しいツールホルダーであることから、顧客がこの製品を購入した際、同社が顧客に代わって1本につき100円を国土緑化推進機構「緑の募金」へ寄付するというもの。エンドユーザーにおいて省資源・省エネルギーを実現するとともに、植林を進めて緑を増やすことでCO2を削減し、地球温暖化の防止を図り、持続可能な社会の実現を目指すことが目的。

同社は「Go Green Challenge」における3つのチャレンジとして下記を挙げている。

①    加工における省資源・省エネルギーによりユーザーの利益を増やす
②    加工改善によりユーザーの笑顔を増やす
③    植林を進め、緑を増やす

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Go Green Challengeのイメージ図

 

グリーンG1チャックの特長

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(1)工具の使用量の削減
 グリーンG1チャックは振動減衰構造を持ち、かつスーパーG1チャックと同様に総合芯振れ精度5μmを保証。工具の負担が大幅に軽減し、工具寿命が延びる。

(2)不良品の削減
 グリーンG1チャックは、従来のツールホルダーに比べ剛性を高めており、高速・重切削でも面粗度が良好。ビビリの抑制にも効果を発揮し、不良品の削減が期待できる。

(3)サイクルタイムの短縮
 グリーンG1チャックは、ホルダ内部に振動減衰構造を設け、高速・重切削での振動を減衰する。エンドミル加工時、今までのツールホルダーよりも高送りが可能となり、サイクルタイムを短縮し、御社の生産性の向上に貢献する。

 なお、グリーンG1チャックは、2012年グッドデザイン・ものづくりデザイン賞(中小企業庁長官賞)を受賞している。

▼関連サイト▼
https://www.g-mark.org/award/describe/39159

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グリーンG1チャックを使用することによるユーザーのメリット

 

■グリーンG1チャックの製品仕様

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SGコレット、ロックナット締め付け用フックスパナ、プルスタッドは付属していないので別途注文が必要

 

問い合わせ先

本社営業グループ:TEL:0258-81-1111
東京営業所     :TEL:048-434-7101
名古屋営業所      :TEL:0561-64-0300
大阪営業所         :TEL:06-6748-2020
アジア営業部      :TEL:0561-61-1400
ホームページ      :https://www.yukiwa.co.jp
 

イスカル社 「LOGIQ F GRIP」好評発売中

240205イスカル1 イスカル社は、「驚愕の送り4倍」を実現する、高剛性 突切・溝入工具「LOGIQ F GRIP」(ロジックFグリップ)を好評発売中である。

 このほど最大突切径Φ42mmの小型ブレード及びブロックを新たに追加。タレット型小型旋盤など、使用できる機械が増え、様々な加工ニーズに対応する。

 「LOGIQ F GRIP」の最大の特長は、正方形のブレードである。従来の長方形ブレードと比較して、下顎部分を大幅に強化し、高剛性 突切・溝入加工を可能とした。特許取得済みのこの高剛性システムは、ビビリを抑制し直進性や加工の安定性を大幅に向上させ、仕上げ面及び工具寿命の延長に大きく貢献する。常識にとらわれない発想の、次世代突切工具である。

 

240205イスカル2<レパートリー拡大>
 最大突切径Φ42mmの小型ブレード及びブロック
 1コーナー仕様 TANG-GRIPインサート用
  ・ブレード:2mm / 3mm幅
  ・ブロック:16 / 20 / 25角シャンク
  ・高圧クーラント仕様(14MPa Max)
 

タンガロイ 「TinyMiniTurn」に「SH725」材種 油穴付きソリッドバーを追加

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 タンガロイは、このほど極小径内径加工用工具シリーズ「TinyMiniTurn」に耐摩耗性&耐チッピング性に優れた「SH725」材種の油穴付きソリッドバーを追加し販売を開始した。

 「TinyMiniTurn」(タイニー・ミニ・ターン)は、優れた性能と充実した品揃えで、多種多様な極小内径加工に対応可能な工具シリーズ。最小加工径φ0.6mmに対応する極小径加工用ソリッドバーから、CBNろう付けバー、用途に合わせた3次元チップブレーカ付きインサートを最小加工径φ5mmから使用できる刃先交換式工具まで、幅広いラインアップを取り揃えている。

 ソリッドバーシリーズには10種類の刃型形状を設定し、単純内径から、内径倣い加工、溝入れや奥端面加工、ねじ切りまで幅広い内径加工をカバーする。また、スリーブの端面4箇所から切削油を吐出する「4つ穴クーラントスリーブ(JBBS-4N形)」を使用することで、クーラントが確実に加工内径部へ供給され、優れた切りくず排出性と安定した工具寿命を実現する。

 今回、油穴付きソリッドバーシリーズに「SH725」材種を146アイテム新たに設定します。「SH725」材種は、優れた耐摩耗性と耐チッピング性を両立したPVDコーティング材種です。この「SH725」材種を油穴付きソリッドバーシリーズに採用することで、切りくず排出性の向上と安定した長寿命を同時に実現している。
 

2023年(暦年)工作機械受注実績まとまる 日本工作機械工業会

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2023年(暦年)工作機械受注実績は次のとおり。

受注額

■概 況
 2023年の工作機械受注額は、3年ぶりの減少で、前年比▲15.5%の1兆4,865億円となった。コロナ禍からの回復を牽引したペントアップ需要や半導体関連需要、自動車関連需要が落ち着き、不動産不況による中国の減速もあり、3年ぶりに1兆5,000億円を下回ったものの、過去7番目の受注額を記録した。

 このうち、NC工作機械は、1兆4,630億円(同▲15.3%)となった。受注額全体に占めるNC工作機械の比率は98.4%(同+0.2pt)と、8年連続で98%を超えた。受注総額の内訳をみると、内需は4,768 億円(同▲21.0%)、外需は1兆97億円(同▲12.7%)で、外需比率は同+2.4pt の67.9%となった。

■内需の動向
 2023年の内需は、3年ぶりに減少し、前年比▲21.0%の4,768億円と3年ぶりに5,000 億円を下回った。2022年後半まで受注を牽引したコロナ禍のペントアップ需要や部品不足に伴う能増投資、半導体関連需要等が徐々に落ち着く中で、底堅くも緩やかな減少傾向が年間を通じて見られ、2023年後半は400億円を下回る月が多く見られた。

 業種別にみると、全11業種中10業種で前年比減少となった。主要4業種では「航空・造船・輸送用機械(同+7.0%、202億円)以外は前年比10%以上の減少となった。特に、半導体関連での受注が多い、「電気・精密(同▲33.3%、577億円)」、内燃機関、EV関連の投資がどちらも低調な「自動車(同▲25.3%、1,006億円)」は大きく減少した。その他の業種でも、「商社・代理店(同▲32.8%、46億円)」、「金属製品(同▲27.2%、368億円)」が2割を超える減少となった。

■外需の動向
 2023年の外需は、3年ぶりに減少し、前年比▲12.7%の1兆97億円と3年連続で1兆円を超え、過去6番目の受注額となった。アジアでは中国を中心に減少したものの、欧州、北米は強いインフレ懸念にも関わらず底堅く推移し、円安傾向もあって月平均84億円と堅調な水準を維持した。

 地域別にみると、アジアは3年ぶりに減少し、前年比▲23.2%の4,276億円で、3年ぶりの5,000億円割れとなったものの、4,000億円台の受注は維持した。このうち、東アジアは同▲28.3%(3,198億円)で、韓国(同▲24.0%、250億円)、台湾(同▲43.5%、203 億円)、中国(同▲27.3%、2,740億円)が軒並み前年比2割以上の減少となった。特に中国では、前年の受注を牽引したEMSやEV関連投資が影を潜め、不動産バブル崩壊による経済の不安定化もあり、設備投資は伸び悩んだ。その他アジアは、多くの国・地域で前年割れとなる中、唯一好調だったインドが増加したことで、同▲2.8%の1,078億円と3年ぶりの減少も、2年連続で1,000億円超えとなった。インド(同+26.5%、511億円)は、自動車関連を中心に堅調に推移したほか、半導体やEMS関連の受注も増加し、一般機械と電気・精密が過去最高額を更新し、インド計も初の500億円超えで過去最高額を更新した。欧州は、2022 年2月からのロシアによるウクライナ侵略、イスラエル軍とハマスの戦闘が続くガザ地区などの地政学リスクに加え、エネルギー問題や金利高等の影響が懸念される中にあっても、3年連続で前年比で増加し、同+1.1%の2,335億円と過去4番目の受注額となった。

 国別では、EU(同▲3.9%、1,699 億円)域内のドイツ(同+6.3%、565 億円)、“その他”(同+2.7%、384億円)がともに過去2 番目の高水準の受注を記録したほか、“その他西欧”のトルコ(+38.9%、227億円)、スイス(+27.9%、148億円)は、統計区分開始(2015 年)以来の最高額を2年連続で更新した。

 北米は、同▲6.9%の3,206億円と3年ぶり減少も、2年連続で3,000億円を超え、過去3 番目の受注を記録した。アメリカ(同▲9.6%、2,820億円)は、自動車で日本と同様、やや回復が遅れているほか、金利高によりジョブショップの動きがやや鈍かったものの、医療や半導体、航空宇宙関連を中心に堅調に推移し、過去3番目の受注額となった。また、カナダ(同+15.3%、199 億円)は3年連続の増加で、過去最高額を2年連続で更新した。メキシコ(同+21.9%、187億円)は、3年連続で増加した。

 各地域別の受注シェアは、アジアが42.3%(同▲5.8pt)、欧州が23.1%(同+3.1pt)、北米が31.8%(同+2.0pt)となった。国別シェアでは、1位がアメリカで27.9%(同+0.9pt、前年2位)、2位が中国の27.1%(同▲5.5pt、前年1位)、3位はドイツで5.6%(同+1.0pt、前年3位)、4位がインドで5.1%(同+1.6pt、前年5位)、5位がイタリアで3.3%(同▲0.3pt 前年4位)、6位が韓国で2.5%(同▲0.3pt、前年7位)、7位がフランスで2.4%(同+0.3pt、前年8位)、8位がトルコで2.3%(同+0.9pt、前年13位)と、首位が交代した他、台湾が順位を下げ、今年受注が目立ったインド、トルコが順位を上げた。

■機種別の動向
 受注額を機種別(含むNC機)でみると、全11機種中9機種で前年比減少となった。主な機種別の受注額は、旋盤計が前年比▲12.8%の5,071億円で、3年ぶりに減少したものの、3年連続の5,000億円超えとなった。内訳では「うち横形(同▲14.2%、4,725億円)」は減少したが、「うち立て・倒立形(同+10.9%、346億円)」は3年連続で増加した。また、旋盤計における「うち複合加工機(同▲3.0%、2,136億円)」は旋盤計よりも減少幅は小さく、生産効率化、省人化のためのニーズを感じる結果となった。なお、旋盤計に占める複合加工機の割合は42.1%と前年から4.2pt上昇し、2年ぶりに4割を上回った。

 マシニングセンタは、同▲15.3%の6,147億円と、2 年ぶりに7千億円を下回ったが、3 年連続で6,000億円を上回った。「うち立て形(同▲16.5%、3,377億円)」、「うち横形(同▲16.5%、2,171億円)」、「うちその他(同▲1.9%、600 億円)」と全ての区分で減少したが、「うちその他」の減少率が最も小さかった。また、マシニングセンタ計における「うち5軸以上」は同▲2.2%(1,574億円)で、2年連続で1,500億円を超え、複合加工機同様、マシニングセンタ計よりも減少幅は小さく、「うちその他」の「うち5 軸以上」は、5割以上の増加を示した。その結果マシニングセンタに占める“うち5 軸”の割合は25.6%(同+3.4Pt)と2年連続で上昇し、6年連続で20%を超えた。その他の機種では、ボール盤(同+1.4%、2 億円)、中ぐり盤(同+11.4%、163 億円)の2機種のみ前年比増加となった。

販売額

 販売額は前年比+3.1%の1兆6,166億円で、3年連続で増加した。高水準の受注があった一方、部品不足等によって多くの受注残を抱えていた同業界は、部品不足が徐々に解消に向かう中、販売額も高水準を維持し、5年ぶりに1兆6千億円を超え、過去2番目の水準となった。うちNC機は、同+3.0%の1兆5,913億円となった。

機種別(含むNC機)にみると、全11機種中6機種で前年比増加となった。主な機種別販売額は、旋盤計が同+3.4%の5,484億円、マシニングセンタ計が同▲0.8%の6,638億円、研削盤計が同+9.0%の989億円、レーザ加工機などの「その他」計が同+17.0%の1,603 億円となった。

受注残高

 2023年末の受注残高は、前年末比▲12.4%の7,858億円で、3年ぶりに減少し、2年ぶりに8,000億円を下回った。受注が調整局面入りし、部品不足が徐々に解消する中で、2022 年10月に9,201億円まで膨らんだ受注残高は、2023年11月に8000億円を下回ったものの、依然高いレベルにあると言える。当該年末の受注残高を直近3カ月(23年10~12月期)の販売平均で除した「受注残持ち月数」は5.8カ月で前年末から0.7カ月低下した。また、NC工作機械の受注残高は同▲12.5%の7,605億円となった。
 

2023年12月分工作機械受注総額は1,270.9億円 日本工作機械工業会

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2023年12月分の受注実績は以下の通り。

 2023年12月分工作機械受注総額は、1,270.9億円(前月比+9.7% 前年同月比△9.6%)となった。受注総額は、調整局面が続くなか、まとまった受注や季節要因により内外需とも前月比増加し、3カ月ぶりの1,200億円超。

 内需は382.5億円(前月比+17.0% 前年同月比△9.5%)で、全般的に調整局面が継続するなか、主要業種を中心に増加が見られ、3カ月ぶりの1,200億円超。

 外需は888.4億円(前月比+6.8% 前年同月比△9.6%)で、主要3局では欧州のみ前月比減少。その他アジアや中国等アジアで増加を示し、3カ月ぶりの850億円超。

 12月の受注は内外需で前月比増加も、受注状況に大きな変化はないものと捉えており、今後の持ち直しの時期等、動向を注視。

12月分内需

382.5億円(前月比+17.0% 前年同月比△9.5%)。

・3カ月ぶりの350億円超。
・前月比3カ月ぶり増加。前年同月比16カ月連続減少。
・内需は緩やかな減少傾向も、12月は主要業種を中心に増加し、底堅い動き。

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(出所:日本工作機械工業会)

12月分外需

888.4億円(前月比+6.8% 前年同月比△9.6%)

・3カ月ぶりの850億円超。
・前月比2カ月連続増加。前年同月比12カ月連続減少。
・中国をはじめアジアで前月から増加し、900億円近い受注となる等底堅い動き。

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(出所:日本工作機械工業会)

日本機械工具工業会 2023年12月分 会員統計生産額まとまる 

 日本機械工具工業会がこのほどまとめた2023年12月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。

■生産額
 切削工具 337.4億円(93%)、耐摩耗工具 30.6億円(95%)、総合計 375.3億円(93%)。

■ドリル生産額
 特殊鋼工具 14.4億円(91%)、超硬工具 35.2億円(91%)、ダイヤ・CBN 0.7億円(61%)、総合計 50.4億円(90%)。

■エンドミル生産額
 特殊鋼工具 3.4億円(76%)、超硬工具 31.5億円(82%)、ダイヤ・CBN 1.5億円(119%)、総合計 36.4億円(82%)。

■カッタ生産額
 特殊鋼工具 0.9億円(95%)、超硬工具 4.9億円(96%)、ダイヤ・CBN 0.4億円(127%)、総合計 6.2億円(97%)。

■ギヤカッタ生産額
 総合計 7.5億円(102%)。

■ブローチ生産額
 総合計 7.5億円(107%)。

■ねじ加工工具生産額
 特殊鋼工具 28.2億円(87%)、超硬工具 3.4億円(102%)、総合計 31.6億円(88%)。

■バイト生産額
 特殊鋼工具 0.2億円(45%)、超硬工具 9億円(103%)、総合計 9.2億円(100%)。

■リーマ生産額
 特殊鋼工具 1.1億円(75%)、超硬工具 2億円(77%)、総合計 3.1億円(77%)。

■鋸刃カッタ生産額
 特殊鋼工具 1.3億円(95%)、超硬工具 0.4億円(90%)、総合計 1.8億円(94%)。

■インサート生産額
 超硬工具 136.5億円(95%)、ダイヤ・CBN 19.9億円(107%)、総合計 156.4億円(97%)。

■ボディ関係生産額
 総合計 15.7億円(94%)。

■超硬合金生産額
 切削用 114.1億円(82%)、耐摩耐触用 14.2億円(96%)、総合計 130.2億円(83%)。
 

経産省・2023年11月度機械統計 機械工具生産動態調査

 経済産業省の2023年11月度 機械工具生産動態調査(機械統計)は以下のとおり。

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 *機械工具(機械統計)との差はダイヤモンド工具のダイヤモンドドレッサー、グライディングホイール、カッティングソー、セグメント工具、その他ダイヤモンド工具。
 *耐摩工具の一部はその他超硬工具に含まれる。
(表出所:日本機械工具工業会)
 

日本ロボット工業会 2023年 10月~12月期および年間 マニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績まとまる 

 ロボット工業会がこのほどまとめた2023年7~9月期のマニピュレータ ロボット統計 受注・生産・出荷実績は次のとおり。

業況について
 2023年10~12月期は、受注額が対前年同期比28.6%の減少、生産額が同19.8%の減少となった。受注額は同期では2017年以降最も低い水準となっている。

 出荷実績をみると、国内向けは、用途別では組立用や半導体用で減少となったものの、実装用やマテハン用は堅調さを維持している。輸出は溶接用が大幅減となったほか、実装用や半導体用など他主要用途でも減少となった。

 2023年年間としては、受注額が対前年比24.3%の減少、生産額は同11.1%の減少と、ともに前年を大きく下回った。世界的な自動化需要がある中で、世界経済を覆う各種リスクと先行き不透明感の更なる高まり、一部地域や用途における設備投資意欲の急速な弱まりが顕在化している。

 会員と非会員を含めた年間実績は、受注額は対前年比23.6%減の約8,490億円、生産額は同11.2%減の約9,060億円を見込む。

 受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。

受注
〈10~12月期〉

 ・受注台数(台) : 36,430(前年同期比▲39.9%) 【5四半期連続の減少】 
 ・受注額(億円) : 1,579(同▲28.6%) 【5四半期連続の減少】
〈年間〉
 ・受注台数(台) : 18,214(前年同期比▲33.3%) 【4年ぶりの減少】 
 ・受注額(億円) : 7,237(同▲24.3%) 【4年ぶりの減少】

生産
〈10~12月期〉

 ・生産台数(台) : 43,274(前年同期比▲32.2%) 【4四半期連続の減少】
 ・生産額(億円) : 1,750(同▲19.8%) 【3四半期連続の減少】
〈年間〉
 ・生産台数(台) : 203,328(前年同期比▲20.3%) 【4年ぶりの減少】
 ・生産額(億円) : 7,815(同▲11.1%) 【4年ぶりの減少】

出荷
〈10月~12月期〉

 ・総出荷台数(台) : 46,201(前年同期比▲28.3%) 【4四半期連続の減少】
 ・総出荷額(億円) :  1,829(同▲19.6%) 【3四半期連続の減少】
  ―国内出荷台数(台): 9,748(同▲13.3%) 【3四半期連続の減少】    
  ―国内出荷額(億円):  466(同+0.4%)  【2四半期ぶりの増加】    
  ―輸出台数(台) : 36,453(同▲31.4%)  【4四半期連続の減少】
  ―輸出額(億円)   : 1,363(同▲24.7%) 【3四半期連続の減少】
〈年間〉
 ・総出荷台数(台) : 207,293(前年同期比▲18.9%) 【4年ぶりの減少】
 ・総出荷額(億円) :  7,998(同▲10.5%) 【3年ぶりの減少】
  ―国内出荷台数(台): 41,005(同▲5.0%) 【3年ぶりの減少】    
  ―国内出荷額(億円):  1,900(同+0.3%)  【3年連続の増加】    
  ―輸出台数(台) : 166,288(同▲21.8%)  【4年ぶりの減少】
  ―輸出額(億円)   : 6,099(同▲13.4%) 【4年ぶりの減少】

国内出荷内訳
〈10~12月期〉
■電機機械産業向け

 ・国内出荷台数(台) : 3,250(前年同期比▲14.9%) 【2四半期連続の減少】
 ・国内出荷額(億円) : 152(同▲6.2%) 【2四半期連続の減少】
■自動車産業向け
 ・国内出荷台数(台) : 2,844(前年同期比▲10.7%) 【3四半期連続の減少】
 ・国内出荷額(億円) : 138(同+11.5%) 【2四半期ぶりの減少】
〈年間〉
■電機機械産業向け
 ・国内出荷台数(台) : 13,658(前年同期比▲1.6%) 【3年ぶりの減少】
 ・国内出荷額(億円) : 644(同+5.2%) 【3年連続の増加】
■自動車産業向け
 ・国内出荷台数(台) : 11,755(前年同期比▲6.4%) 【3年ぶりの減少】
 ・国内出荷額(億円) : 546(同+1.5%) 【2年ぶりの増加】

輸出内訳
〈10~12月期〉
■電子部品実装用

 ・輸出台数(台): 2,911(前年同期比▲6.2%) 【9四半期連続の減少】
 ・輸出額(億円): 461(同▲15.9%) 【8四半期連続の減少】
■溶接用
 ・輸出台数(台): 7,471(前年同期比▼26.4%) 【3四半期ぶりの減少】
 ・輸出額(億円): 183(同▲24.8%) 【3四半期ぶりの減少】
〈年間〉
■電子部品実装用

 ・輸出台数(台): 11,338(前年同期比▲29.2%) 【2年連続の減少】
 ・輸出額(億円): 1,860(同▲25.7%) 【2年連続の減少】
■溶接用
 ・輸出台数(台): 37,400(前年同期比▲7.0%) 【4年ぶりの減少】
 ・輸出額(億円): 940(同▲0.7%) 【3年ぶりの減少】

牧野フライス製作所 生産性向上を追求した「部品加工技術展」を開催

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 牧野フライス製作所が去る12月7日~8日の2日間、同社富士勝山事業所(山梨県南都留郡富士河口湖町勝山)にて生産性の向上を追求する「部品加工技術展」を開いた。

 今回は昨年10月に名古屋で開催された「メカトロテックジャパン(通称MECT)2023」で発表した新製品5軸制御立形マシニングセンタ『DA500』を主体に、5軸制御横形マシニングセンタ『a500Z』+パレット搬送システム、自動化パッケージされた5軸制御立形マシニングセンタ『DA300』の加工デモを行ったほか、工場見学を行った。

生産性を追求した『DA500』誕生のきっかけ

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実機を見学

 2023年10月にリリースした新製品、『DA500』の特長はなんといっても非切削時間の短縮。主軸加速度、位置決め時間、工具交換時間、工具破損検出時間、パレット交換時間といった切削を行っていない時のあらゆる動作時間を大幅に短縮し、コンパクトな設計の機械に最大φ800mmワークの積載が可能であることだ。

 このマシンの開発における背景について同社では、「お客様から部品加工でのお困り事を2つ聞いている。ひとつは加工ワークが大きくなっても工場は大きく出来ないこと。ふたつ目は、加工工数が増えているが人手を増やすことができないこと。」と話す。

 これらのニーズに対応するため『DA500』が誕生したわけだが、加工ワークが大きくなっても工場が大きくできない課題に対して、今回、最小の設置面積で最大のワークが加工できるように開発している。設置面積は16.3㎡、最大ワークは直径800mm、高さ500mmの大きいワークを加工できるほど。

 また、加工工数が増えても人手が増やせない課題に対しては、無人で稼働する時間を増やして自動化する自社製のパレットマガジン仕様を用意している。今回展示しているパレットマガジンは5枚で、2つのパレットはφ800mmをのせ、残りの3つはφ550mmのワークが載せられる特殊な仕組みとなっていたが、他にも最大ワークがφ550mm×8パレット、φ680mm×6パレット(通常仕様)、φ800×4パレットと、設置面積はそのままに顧客のニーズに合わせて選べるパレットマガジンが魅力だった。

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パレット搬送システムによる自動化を推進。夜間および休日の無人運転が可能だ

 加工現場ではうっかり使用する工具を間違ったり、最大ワークよりも大きいワークを載せてしまうといったアクシデントと隣り合わせだが、同社ではそういったトラブル回避のために、パレットマガジン内にカメラを設置している。アラートで注意喚起をすることで干渉や加工不良を未然に防ぎ安心してマシンを使える仕組みがあった。

 同社が考えるFA(ファクトリーオートメーション)システム、FMSシステム(フレキシブル生産システム)についても説明があった。これらは、コンピュータ制御技術を用いて生産工程の自動化を図り、多品種少量生産に対応したフレキシブルな生産システムを指すものだが、同社では、「スケジューリングと工務管理が非常に大きなポイント。」と捉え、それらを実行する人材にも着目し、リスクの先読みをして操作をサポートする画期的な開発を行っていた。

 工場見学では、自動で切削加工を行った後の洗浄やバリ取りをしているマシンの様子など、高能率生産を目指した姿勢を示していた。また、同社製の専用機で摺動面に直接焼き入れをする現場も披露、温度変化を極力無くした高精度加工技術も来場者に見せることで、同社の徹底した機械作りについて理解を深めていた。

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移動式なので使い勝手が良い!

 他にも会場内ではマキノ技術サービスが提案する「移動式スラッジ除去装置マグネットタイプ」が展示してあった。これは、強力な磁力で液中の微鉄粉まで捉えクーラントを正常化するシステムでその効果は10μm以上の粉塵捕集効率は95%! 磁石を使用した特殊な構造を採用しているため、消耗部品はなく、機械から独立しているため、機械を止めずに設置やメンテナンスができる。また、キャスター付きで使いたい機械まで簡単に移動できるうえ、複数台の機械で兼用もできるというからありがたい。

 なお、同社では『makino Online』にて過去に配信したオンラインセミナで好評だったコンテンツを毎月6本セットにして販売している。(1視聴権:税込1,000円)

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