「JIMTOF2018」がいよいよ開幕! 製造現場ドットコムが選んだ各社の見所を一挙公開!
前回の様子
「JIMTOF2018(第29回日本国際工作機械見本市)」が11月1日(木)~11月6日(火)まで東京ビッグサイトで開催される。今回のテーマは「未来へつなぐ、技術の大樹」。
この展示会は、工作機械と関連製品はあらゆる工業の基盤となることから、工業立国・日本の技術水準を映す鏡として国内外から高い感心を集めている。充実した併催企画に加えて、高度な情報交換の場として世界中から注目されている工業の祭典だ。今回は、日本をはじめとする世界21カ国・地域から1,085社から出展、JIMTOF史上最大の5,525小間で、先端技術がつまった製品を世界に向けて発信する。
製造現場ドットコムが選んだ注目企業の見所を紹介する。(アイウエオ順)
(アマダグループ<アマダ/アマダマシンツール/アマダサンワダイヤ>、イスカルジャパン、イワタツール、オーエスジー、オークマ、OKK、岡本工作機械製作所、北川鉄工所、キタムラ機械、黒田精工、住友電気工業、大昭和精機、ダイジェット工業、タンガロイ、DMG森精機、ナガセインテグレックス、日進工具、不二越、ブルーム-ノボテスト、牧野フライス製作所、マパール、三井精機工業、三菱日立ツール、三菱マテリアル、安田工業、ヤマザキマザック、ユキワ精工、碌々産業)
最先端レーザ技術、自動化技術など多彩な金属加工機械のラインナップを紹介
●アマダグループ(アマダ/アマダマシンツール/アマダサンワダイヤ)
アマダグループは『モノづくりの未来に向けた新たな挑戦』をテーマに、最新鋭のマシンによる加工技術と新素材加工、工作機械に拡大したIoT技術を紹介する。新しいファイバーレーザマシン「ENSIS-3015AJ(9kW)」は、高出力発振器の搭載と、進化したビーム可変技術により、薄板から厚板までの幅広い加工領域において高速で、究極の安定切断加工を実現する。自動化技術においては、板金の曲げ加工システムと、研削盤の自動化およびスキルレス化を提案し、さらに、アマダのIoT「V-factory」によるマシン稼働の見える化を推進することで、「お客さまのモノづくりを支援していく。」としている。「LOGIQ」をテーマに高能率、高生産、コストダウンに貢献する工具群!
●イスカルジャパン
同社は高能率、高生産性によりコストダウンを実現する最新工具シリーズをズラリと展示。特に注目したいのは、①8コーナー使いトップ縦置きミーリング工具「ロジック8タング」、②小径穴あけ加工対応ヘッド交換式ドリル「スモウカム」。「ロジック8タング」は、8コーナー使いで大きなワイパー部を備えたチップ採用で、90°肩削り加工対応が特長。ダブテイル形状のため、断続加工や厳しい条件下での加工時も高い送りや耐久性を実現する。縦置きチップ構造により、剛性が向上するので、鋼・鋳鉄の安定した加工が可能という嬉しい工具だ。一方、「スモウカム」は最小ヘッド径Φ5.0mm~をレパートリーしている。ロボットを使用した斬新なブース展開を披露! 世界初のシステムも!
●イワタツール
今回のJIMTOFでは、新しいロボットを使用した斬新なブース展開で来場者を楽しませてくれる。ロボットATCがスピンドルまで交換するというから驚きだ。なんと、このシステムは世界初! 一押し商品は、ユーザーの期待に応えて最近、生産量をアップしたHRC40~72の焼入れ鋼に穴があく「トグロン®ハードロングドリル」。焼入れ鋼に直接穴をあけることができる商品だ。金型のエジェクタピン穴加工をはじめ、ワイヤ放電加工のスタート穴、部品加工でも精度向上や工程短縮ができると大好評。工作機械メーカーの碌々産業とコラボ展示も見どころのひとつ。加工現場に高い経済効果をもたらす秘策がいっぱいだ!
「shaping your dreams~お客様の夢をカタチに」
●オーエスジー
同社では、さらなるマーケットシェア拡大を目指して「Aブランド」の充実をはかるべく、Aブランドの新商品を多数お披露目する。ブース内では、航空機、自動車に関連したワークと工具を展示し、最先端加工技術をアピールする。特に注目したい2商品は、Aブランドから、超硬防振型エンドミル「AE-VMSシリーズ」に新規追加されたロング刃長「AE-VML」と、初お披露目される高能率3枚刃超硬ドリル「ADO-TRSシリーズ」。この工具は、高能率・低抵抗・高精度の全てを叶える夢の工具として同社も自信をもって押し出す。新開発のRギャッシュ(PAT.P)が、嫌な切りくずトラブルの低減を可能にした。また、11月2日(金)10:30~同社ブース内において、この新商品の名付け親を発表する。「誰もが自在に、未来とつながる」をテーマに全14台を出展! 注目は日本初公開の2機種!
●オークマ
今回は「誰もが自在に、未来とつながる」をテーマに、複合加工機、5軸制御マシニングセンタや門形マシニングセンタ、研削盤など、全14台を出品する。大注目である日本初公開の新機種は、プレス金型をはじめ、従来より一層高いレベルの要求にこたえる加工を実現する門形マシニングセンタと、量産加工で求められる高い耐久性と信頼性を実現する横形マシニングセンタの2製品。新機種以外にも、ティーチング不要で簡単に導入、立上げができ、小規模な事業所でも導入がしやすい新自動化システムや、幅広い産業分野での実用が進む3D積層造形、レーザ焼入れが可能な超複合加工機「LASER EXシリーズ」、世界に先駆けて開発し、技術伝承の課題を解決する知能化技術、AIを用いた機械診断機能を提案するなど、見どころが盛りだくさん!よく削れる機械からさらに、工場環境に強い機械へ進化を遂げる!
●OKK
同社が来場者に向けて、「絶対に見逃して欲しくないマシンは3機種ある!」と力強くコメントする機種は、①主力の高剛性・重切削性能を追求した「VM53R」、金型・精密部品加工分野で高い評価を博している立形マシニングセンタVB53をモデルチェンジした「VB53α」、③古くから研削加工にも注力している同社のGCシリーズの中から中型クラスの「VP1200GC」。いずれも技術的にも基本に忠実な機械構造が特長だ。また、機械に設置した複数の温度センサからの情報を本にその立方体の変形を推定して環境熱変位を補正する技術「ソフトスケールCube」も見どころのひとつ。前回のJIMTOFよりも、さらに進化した同社が目指すIoT関連技術も紹介してくれる。OKAMOTOならではの「研削加工全体の総合提案」が強み!
●岡本工作機械製作所
「TOTAL SOLUTION OF GRINDING 研削加工の総合提案」をテーマに計7機種、「超精密」・「超能率」・「全自動」をキーワードに3機種を出展。特に注目すべき3機種は、①『「超精密」-UPG84CALi 2』。3軸可変静圧スライドシステム、といし軸静圧仕様により、平面度1μm以下の精度を実現する加工をサポート。クラウニング・コンタリング・マルチポジション研削、マルチポジション等の複雑加工にも対応する。②『「超能率」-UPG208CHLi』は、高能率といしとGRIND-BIXのコラボにより100μmの切込みを実現する超精密門型平面研削盤。本機も左右可変静圧スライドシステムを搭載している。③『「全自動」-PSG63CA3-SELF』は、全自動平面研削、ロボットによるワーク自動搬送と進化をしてきたが、今回さらに進化した全自動平面研削を披露する。同社では、「“研削加工全体の総合提案”をブースにてご覧頂きたい。」としている。段取り時間の大幅短縮による“働き方改革”に貢献!
●北川鉄工所
時代を変える次世代スタンダードチャックBRシリーズ。これまでの常識を覆す把握精度0.01mmT.I.R.を実現した緻密な仕上げ加工にも最適なチャックだ。オプションのPlus Tナット使用で、ジョーを脱着しても再成型不要の再現精度0.01mmT.I.R.以下を実現し、段取り時間の大幅な短縮による「働き方改革」に貢献する。ジョーの浮上りについても小さく抑えられており、安定した把握が可能だ。同社のB-200・BB200シリーズと取付け互換性があり、既存のシリンダが使用できることも嬉しい。チャックサイズは6・8・10・12インチと豊富にラインナップを揃えている。同社では、「チャックのキタガワによる新たな技術をJIMTOF2018の会場で是非ご覧ください。」としている。
テーマは「Machining Challenges-Simplified」1台完結型のスマートファクトリー
●キタムラ機械
今回、インターネットテクノロジーを駆使したあらゆる操作をオンデマンドでガイダンスするシステムや機能を初公開! これらを全てのマシニングセンタに搭載している。全ての出品機は、部品の複雑形状化や多品種少量生産の長時間無人化運転可能で、拡張性に優れた省スペース多面パレットチェンジャーや多本数工具収納マガジンを搭載。また遠隔機械稼動管理アプリ「Anywhere-Remote」(登録商標)は、IoT技術を駆使し、加工完了を予測して知らせるAI機能ほか、スマートフォンやパソコンで、世界のどこでも即時に機械の稼働状況を把握できる画期的システム。注目の新商品は、自動化システムに容易に対応可能な同時5軸制御立形マシニングセンタ「Mytrunnion-2G」。このマシン1台でスマートファクトリーが完結。豊富な機能を持ちながら価格を抑え、導入しやすさを重視して開発した機械だ。「SMART」をテーマに加工と計測の総合ソリューションを提案
●黒田精工
今回は新たに開発した精密平面研削盤「GS-86CV」を出展。このマシンは高剛性ベースを採用し、コラム移動型で作業性を維持したまま大きな加工面積を確保。左右送り機構にACサーボモータを採用し自社製高精度ボールねじによるダイレクトドライブによりフリクションロスを低減、新技術の開発により左右高速駆動と高精度な位置決め精度を可能にした省スペースと油圧作動油レスによるECOを実現したマシンだ。会期中は機上計測システムやウルトラファインバブルなど豊富なアプリケーションを搭載して実演展示をする。また、全機に搭載した新開発の対話型オペレーションソフト「GS-SmartTouchTM」による次世代型ヒューマンマシンインターフェースの卓越した操作性に注目してもらいたい。その他にも同社史上最小フットプリントを実現した新開発の精密成形平面研削盤「GS-30Vs」なども展示する。壁面精度や加工面粗さへの改善要求に力強く応える
●住友電気工業
近年、機械加工分野で要求される寸法制度や加工品位は厳しさを増す一方で、切削工具に対しても壁面精度や加工面粗さへの改善要求が強まっている。今回、同社の特に注目したい商品は、こうした加工現場のニーズに応えた高精度隅削りカッタ「SEC-ウェーブミル™WEZ型」だ。超硬インサート刃先形状の最適設計と、高精度なインサート造形技術の組み合わせにより、隅削り加工において、優れた壁面精度と仕上げ面品位を実現する。また、大きなランピング角を有する刃径Φ14~Φ160mmまでの幅広いカッタラインアップと、新たに開発したミリング専用のインサート新材種を揃えており、自動車や航空機、造船、産業機械分野などの様々な加工に対応できる。加工現場の改善要求に力強く応える工具がズラリと並ぶ!
豊富な品揃えで加工現場をガッチリサポート!
●大昭和精機
今回もBIGは豊富な品揃えで加工現場をガッチリサポートする商品が盛りだくさん! 特に注目すべきは、「スイス型自動旋盤用ハイドロチャック」。この商品は、CNC自動旋盤における高精度ドリル・リーマ加工を実現するハイドロチャックで、狭い機内でもレンチ1本で確実に刃具の着脱がスピーディーかつ安全に行えるうえ、BIGハイドロチャックの特長である繰り返し振れ精度3μm以下を実現している。他にも独自開発の自動芯出し機構を内蔵し、作業者ごとの刃具締め付け方による振れ精度のバラ付きを軽減する「メガUPE(ユーピーE)チャック」や、C4対応のCNCタレット旋盤や複合加工機に、機内スペースの有効活用とワーク干渉を回避する「ビッグキャプトC4旋削用ショートツール」など、見どころが満載である。難削材・高能率加工ソリューションを提案
●ダイジェット工業
ますます難削化する被削材へ対応する工具群をズラリと並べる同社。中でも、高能率・高精度な肩削り加工が可能な刃先交換式カッタ「ショルダーエクストリーム」に注目したい。この商品は、最大軸方向切込み量(ap)が15mmと大きくでき、平面・溝削りおよびプランジ加工など幅広い用途で使用可能。インサート材種は2材種を揃え、一般鋼、プリハードン鋼から50HRC以下の焼入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼まで対応する。他にも、金型形状加工において安定した荒加工や肉盛り加工が可能な刃先交換式ボールエンドミル「スウィングボールネオ」を展示する。ブース内では最新工具によるプレゼンテーションも実施する。難削化する被削材への対応、コーティング被膜による高精度化・高能率化について新製品を交えて紹介する。倍速切削で優れた生産性が実現!
●タンガロイ
新商品が続々と登場している同社。今回の注目すべき点は、画期的な被膜処理技術が詰まった“プレミアムテック”が新しくなっていること。新プレミアムテックは、被膜強靱化処理インサートの突発的な欠けの要因の一つである被膜中のクラック発生・進展を大幅に抑制し、安定加工を実現している。目玉となる新プレミアムテックを適用した鋼旋削加工用材種『T9200シリーズ』は、厚膜化と均一組織化を実現した耐摩耗性強化アルミナ被膜と従来よりも硬い高硬度セラミクス層を採用し、耐摩耗性と耐欠損性に優れており高生産性を実現する。これらの技術は、工具の寿命が伸びるうえ、機械停止時間の削減にもつながるので、高い経済効果を期待できる商品として必見の価値ありだ!
「デジタルファクトリー ~CELOSでつなぐ、人と機械と工場~」
●DMG森精機
会期中、東8ホールで出展企業中最大となる2,160㎡のブースを単独出展する同社は、今回、日本初披露機種4台を含む計22台の工作機械を展示する。また、工程集約を実現する5軸・複合加工の活用事例、小規模から実現可能な自動化ソリューション、機械と工場をつなぐデジタルソリューションなど、最先端技術を用いた今すぐ使える多彩なソリューションを提案する。中でも注目したいのは、日本初披露となる究極の精度と高速加工を実現した大型5軸加工機「DMU 340 Gantry」と「DMU 200 Gantry」。高い動的性能と切削能力により自動車金型や航空機部品など大物の難削材加工に対応する。他にも組合せ自在のモジュラーロボットシステム「MATRIS」や、今年5月の伊賀イノベーションデーにて初披露したMATRISminiやD-Carryを紹介する。「Be a high performer NAGASEでいこう」 新規開発5機種を展示!
●ナガセインテグレックス
今回はなんと新規開発5機種を展示。「お客様が本来目指している生産性向上を実現するマシンを提案したい!」という同社の思いが詰まったブース展開となっている。中でも特に注目したいマシンは、小型平面研削盤の概念を変える超精密成形平面研削盤「SGi-520α」。これは、可能な限りの諸要素の最適化により辿り着いた理想的な機械構造による圧倒的な加工性能が特長。小型の樹脂金型や半導体の封止金型、コネクタ金型などの超精密パーツの加工に最適だ。従来機の44%の省スペース化を実現している。他にも、ワークを置くだけでセッティング可能な6面体の両平面を簡単に、短時間で超精密に研削加工することができる両頭研削盤「NSF-440WS」を展示。常に砥石にかかる圧力を検知し、切込み量と圧力を複合的に制御、ワークの歪みを修正しながら、常に最高の条件での加工を実現する画期的なマシンだ。微細・精密切削加工ニーズに応えた商品を展示
●日進工具
注目の新製品は、銅電極加工用ロングネックエンドミル「DHR237」。加工現場が待ち望んでいた銅電極加工に特化したロングネックスクエアエンドミルが新登場する。加工現場の救世主として、粘っこい銅合金や銅タングステンでも長寿命で安定した精度が得られるという加工現場の救世主的工具。ねじれ角を37.5°にし、切れ味と剛性を両立させる刃形状が特長。側面加工時の面品位を向上させることにも成功した。また、アルミ切削のビビリを抑え幅広い加工条件で高能率加工を実現するアルミ専用エンドミルに3枚刃3D刃長タイプ(型番:AL3D-345)も新登場! 他にもアルミ用高能率エンドミルが規格拡大して展示される。東館には工作機械、西館には工具を出展! 加工の悩みに総合力で解決!
●不二越
優位性は総合力! の同社は、東館に工作機械ブース、西館に工具ブースをそれぞれ設置する。今回、東館・工作機械ブースでは「多様化するニーズに“ALL IN ONE”」をテーマに、旋削・穴あけ、スカイビング加工も可能な複合加工機「GMS200」を中心として、ロボットを組み合わせた自動化セルや、スカイビングカッタをはじめとする精密工具も提案する。また油圧機器・軸受・特殊鋼など、同社ならではの幅広い商品もあわせて展示。西館・工具ブースでは、「ものづくりの世界に革命を起こす」をテーマに超硬ドリルの革新的な新商品を発表するほか、日頃の困り事に対し、発生メカニズムから最適工具での解決方法を提案する。独自の“DIGILOG技術”工具刃先の振れを見える化
●ブルーム-ノボテスト
今回同社で注目したい新商品は、工具測定システム「LC50-DIGILOG」。これは、従来の機上測定から、速度、精度、また加工環境での計測信頼性を高める為に開発されたもの。特長は、アナログスキャニングとデジタル計測を融合した独自の「DIGILOG技術」にて回転工具を計測し、従来の工具長・径計測に加え工具刃先の振れを見える化した点だ。計測時間は従来比約50%に短縮、且つレーザ焦点光も従来よりも縮小し切削工具に対し高精度測定が可能である。レーザ本体の長さは、150 ~500 mmが標準仕様。コンパクトなサポートシステムにて、様々な機械タイプに搭載可能だ。加工において、信頼性を高めるヒントがここにある!
「ヒトを支援する」をテーマに、使う人にとって優しい機械を提案
●牧野フライス製作所
同社では、機械を使う人にとって優しい機械を提案する。注目したい点は、①同時5軸加工用CAM、②ティーチングレスで導入できる自動化システム、③人の言葉で操作できる機械――だ。同社ならではのマシン群も豊富に展示。金型向け加工には俊敏な軸移動に優位性を誇り、仕上げや磨きにかかる時間を大幅に短縮する5軸制御立形マシニングセンタ「V90S」や微細精密加工機「iQ500」、高精度ワイヤ放電加工機「UP6H.E.A.T」など、部品加工には5軸制御横形マシニングセンタ「a500Z」や5軸制御立形マシニングセンタ「DA300」などが展示される。また、自動車部品に対応する金型製作の提案など、同社の強みが詰まったブース展開が期待される。より少ない投資コストで高効率生産に貢献
●マパール
現在、EV用スターターハウジングにおけるメイン穴の高精度加工はツール及びマシンにとって難題となっていた。加工時に発生する最大トルクと工具交換時の最大重量および許容最大モーメントの制限により、これまでメイン穴の加工はHSK A100 の主軸搭載マシンでおこなわれてきたが、これらメイン穴の加工ニーズを背景に、今回、同社は約 10キログラムの超軽量設計のファインボーリングツールを開発、出展する。これまでよりも小さな主軸HSK A63の搭載マシンによる全加工が可能となり、より少ない投資コストと低いエネルギー消費によりコスト効率の高い生産が可能となる。
テーマは「“人”と“技術”を未来へ」。3機種中2機種がJIMTOF初出展!
●三井精機工業
今回は3機種出展中、2機種がJIMTOF初出展。中でも注目すべきマシンはねじ研削盤「GSH200A」だ。担当者いわく、「一般にはなじみのない、ニッチでマニアックな機械ですが、精密ボールねじの生産には欠かすことのできない重要な機械です。」とのことで、従来機GSE200Aのフルモデルチェンジ機になる。従来機に比べて“精度1/2、加工能率2倍”を開発目標に掲げ、ねじ研削加工では難しかった自動化にも挑戦したという、開発部隊の力の入れっぷりが窺えるマシンだ。もうひとつ初公開になるのはコンパクトなボディーにもかかわらず大型ワークの積載が可能な5軸立形マシニングセンタ「Vertex100 X」。他にも砥石自動切り込みストロークの大幅拡張で、異径穴の自動加工範囲が拡大するジグ研削盤「J350G」が展示される。金型加工分野に注力し続け「加工イノベーション」をもたらす
●三菱日立ツール
毎度、開発技術へのあくなき挑戦を見せつけてくれる同社。今回は、金型の加工現場での困りごとを、最新の工具と加工ソリューションで解決するための方策を見せつけてくれる。中でも注目して欲しい商品は、「エポックディープボールエボリューションハードTH3」。これは高硬度鋼加工用の刃形を採用したエンドミルで、鍵は“TH3コーティング”にある。ナノ組織の適用で被膜の破壊単位を小さくすることに成功した同社の被膜技術が工具に活用されているのだ。したがって60HRCを超える高硬度鋼でも高品位に長時間加工することができるという、磨き工程を消滅するパワーを秘めている工具なのだ! 他にも「エポックDスレッドミルPT・NPTネジ用」も、60HRCの焼入れ鋼に下穴無しのねじ切り加工を実現した。機械の稼動時間の向上を目指した自動化に貢献する工具として要チェック!最適な切削工具が並ぶ! 生産効率向上で経済効果抜群!
●三菱マテリアル
ものづくりの課題や加工改善について顧客とともに対処していく同社。顧客は技術パートナーであるとの考えのもと、加工能率改善への取り組みを押し出している。今回、同社のブースで注目したいのは、高能率加工用両面インサート式ラジアスカッタ「WJXシリーズ」。この商品は、独自の逃げ面形状を持つ両面インサートを採用し、ネガインサートの経済性、高強度とポジインサートの切れ味、多機能性を融合させた荒切削領域用のカッタ。他にも、航空機エンジン部品などの加工に求められる高品位・高能率を実現するチタン合金仕上げ加工用バレルエンドミル「VQT6UR」や、複合旋盤、小型自動旋盤で使用されるセンタリングや面取り加工などに対応した超硬ドリル“リーディングドリルシリーズ”の「DLE」など、加工現場に合わせたベストなソリューションとサービスを提供してくれる。機械作りのノウハウが高い位置決め精度を実現!
●安田工業
今回も見どころ豊富な同社。中でも立形マシニングセンタ「PX30i」は、標準で323本ATCと33面APCを採用している特長あるマシンだ。長時の無人連続運転ができるのも剛性のあるマシンならでは。標準搭載している独自のスケジュール機能でパレットへのプログラムの登録、加工順番の決めや変更などを行うことにより高い生産性を実現している。また、傾斜円錐加工試験で芯円度3.1µmを達成! これこそ同社の機械作りのノウハウとキサゲによる作り込みにより高い精度を実現している結果といえる。他にもCNCジグボーラーシリーズ3軸機の高精度・高剛性な基本構造を踏襲した立形5軸マシニングセンタ「YBM Vi40 Ver.Ⅱ」、HSK-E40スピンドルを開発し、従来のHSK-E32スピンドルよりも高い剛性を備え、重切削性を向上させている立形マイクロセンタ「YMC650+RT20」など、見どころは盛りだくさん。「DISCOVER MORE WITH MAZAK™ ‐共に未来へ‐」をテーマに、レーザ加工機を含む23台(うち新製品12台)の工作機械を展示!
●ヤマザキマザック
来場者が「見学して楽しい」と名を挙げるほど、毎回趣向を凝らした展示で魅了する同社。今回は出品機23台中、新製品がなんと12台! ①自動化システム、②工程集約、③IoT×AI、④次世代の総合サービス提供、をテーマにさまざまなソリューションを提案する。中でも主な見どころは、ギア加工の工程集約を実現した「INTEGREX AG(Auto Gear)シリーズ」や対話式プログラミング操作するQUICK TURN用ロボット自動化セル「TA-20/270」、加工時のびびり振動をAI適応制御で抑制し生産性を向上させる「Smooth AI Spindle(スムースAI主軸)」、製品とサービスが一体化するIoTを活用した総合サービス「Mazak iConnect™(マザック アイコネクト)」。以上を含め、自社生産工場である“Mazak iSMART Factory™”で検証を進めてきた技術やノウハウをソリューションとして提供する。「お客様を幸せにするツールホルダ」スーパーG1チャック!
●ユキワ精工
同社はユーザーのコストダウンに直結するツールホルダとして評価が高い「スーパーG1チャック」を展示。日々、ユーザーの生声を拾い集めて研究開発に活かしているが、この「スーパーG1チャック」のメリットは、切削中の工具の摩耗を抑え、1本の工具での加工個数は飛躍的にアップすることと、ミーリング加工時にはワーク面祖度が向上すること。なにより、「主軸回転数・送り速度を上げるなどの切削条件を変えることで、サイクルタイムを短縮できた!」とユーザーが喜びの声を上げているという強みを持っている。会期中はブース内で「スーパーG1チャックのクーラントコレット噴射」を実演し、飛散が少なく、的確なクーラント噴射を見せてくれる。なお、同社では新潟県小千谷市からの出展6社とコラボし、小間を訪問してスタンプを集めるスタンプラリーを実施。「応募ハガキは各社小間にありますので、是非ご参加ください。」とコメントしている。