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「未来の扉を開くエンジニア集団」新川製作所 新村社長に聞く

 「シンプル&スピード」をモットーに安定した高品質と高能率化を目指し、高性能工作機械の導入でDX化を積極的に推進している新川製作所(社長=新村佳之氏、本社:静岡県磐田市)は、〝多品種生産工場〟を追求しており顧客の信頼も厚い。同社の特長は、金属の切削加工をメインとした金型・機械部品に加え、治具開発試作品製造を行い、さらに量産に向けた課題解決のためのサポートを行っていることだ。 新村社長にお話を聞くとともに、MOLDINO(モルディノ)の工具を用いた加工技術の数々や、実際にどんなシーンで、加工改善と共に高能率・高精度加工を実現したのかを徹底取材した。 

「ものづくりは工具で進化する」 不二越 トレンドを押さえて人気のバリレスシリーズを拡充!

昨年、市場に登場した不二越の『バリレスシリーズ』は、〝バリの極小化により生産性を飛躍的に向上する〟という画期的な製品としてユーザーの評価も高い。本年10月に発表された「令和6年度日本機械工具工業会賞」では「技術功績賞」を『アクアREVOドリル バリレス』が、「“超“モノづくり部品大賞」では「モノづくり日本会議共同議長賞」を『バリレスシリーズ』が、それぞれ受賞している。同社では、EV車の製造にあたりギガキャストやメガキャストの需要増を受け、このほど非鉄金属用(アルミ)用工具などを新たに開発、バリレスシリーズの拡充を発表した。この新製品は、本年11月5日(火)~10日(日)までの6日間、東京ビッグサイトで開催する「JIMTOF2024」で初披露する。 今回は一足早く、被削材や用途に対応したバリレスシリーズの新製品にスポットをあて、同社富山事業所にて工具事業部 技術部に在籍する干場俊洋部長(以下干場部長)に話を聞くとともに加工デモ拝見、徹底取材を行った。

「日本のものづくりは金型とともに」 MOLDINO 金子社長に聞く

 工具メーカーとして独創的な切削工具を提供しているMOLDINO(社長=金子善昭氏)は、素材から開発・生産・検査まで自社完結し、加工全体を見据えた加工イノベーションで顧客の様々なニーズに応えている。特に金型製造の短納期化やコスト削減を狙った『PRODUCTION50™ ~加工半減~』は、製造費(時間的コスト)に着目し、高性能工具を活用することで加工能率を高めて金型加工におけるトータルコストの削減を実現し、ユーザーの利益拡大に貢献しているとして評価も高い。 本年4月1日付けで社長に就任し、半年が経過した金子社長に現在の心境や今後の目標などについてお話しを伺った。

30周年を迎えたイスカルジャパン 岡田代表に聞く

 1952年、イスラエルの建国直後に創業し、世界でも急成長を遂げている企業のひとつであるイスカル社。独創的でユニークな工具群で金属加工業界をリードし、高い評価を得ている。その日本法人であるイスカルジャパン(代表=岡田一成氏、本社:大阪府豊中市)が本年創立30周年を迎えた。 イスカル社は常に生産性を向上させる新製品の開発を続けており、あらゆる曲面で活躍する、高い品質と効率的な製造を実現するための最先端切削工具ソリューションを提供している。岡田代表にお話を伺った。 

「ファクトリーオートメーションで生産性向上に寄与」 牧野フライス製作所 宮崎社長に聞く

 近年、各国でスマート工場化が進んでいるが、企業が持続可能な開発に対してどのように寄与できるかが問われており、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みにも関心が集まっている。製造業は省エネへの改善努力やCO2削減など、循環型社会への実現に向けて関連性も多く、企業が戦略的にSDGsに取り組むことは持続的成長を促すことにつながり、経営戦略としても欠かせない重要課題である。そのため製造現場ではDX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)などのデジタルテクノロジーを活用して、新たな価値創造に対応できる工作機械を求めている。 金型、自動車、航空機、医療、情報通信など、ありとあらゆる産業に貢献している牧野フライス製作所(社長=宮崎正太郎氏)の宮崎社長に話を聞くとともに、同社の取り組みを取材した。 

「諦めずに削り抜く覚悟」松本興産×「スモールツールを拡充」三菱マテリアルがコラボレーション!

 どんな不可能なことも諦めず削り抜く覚悟がある――――――という意気込みのもと顧客から厚い信頼を得ている松本興産(社長=松本直樹氏 本社:埼玉県秩父郡小鹿野町)。その根底にあるのは、「削りで人を幸せにする」という思いだ。同社の製品は、CNC旋盤でひとつずつ丁寧に加工していることが特徴で、低価格、短納期で高精度部品を提供している。 昨年秋に同社と三菱マテリアル 加工事業カンパニーがコラボレーションをした。必要な工具を『DIAEDGE』で全て揃え、直径約3cmの小さな〝打ち出の小槌〟を製作して注目を浴びたが、今回は肉球スタンプを製作! 両社が精密機械加工を通じて訴求したのは加工技術だった――――。 

日本最大の金型メーカー キヤノンモールド 斎藤社長に聞く ~多品種大量化への道~

 キヤノンモールド(社長=斎藤憲久氏)は茨城県内に本社・友部事業所(笠間市柏井)と阿見事業所(稲敷郡阿見町)がある。また海外には協力会社としてキヤノングループ3社(Canon Virginia,Inc.、Canon Hi-Tech(Thailand)Ltd.、佳能大連事務機有限公司)があり、海外展開にも目を向けるプラスチック金型専業では日本最大の金型メーカーだ。 以前はJR友部駅の直径5Km圏内に、小規模工場が6ヶ所に分散していた。各工場で生産が完結せず非効率であったため、2021年4月に分散していた工場を移転・集結し、新しく本社・友部事業所としてスタートさせている。「強みは高い技術力を持っていること。」と話す斉藤社長にお話しを聞くとともに、本社・友部事業所(以下友部事業所)を取材した。 

アマダプレスシステム プレス周辺装置製造拠点の伊勢原鈴川事業所を拡大 ~生産能力70%増~

 アマダプレスシステム(社長=堀江喜美雄氏 本社:神奈川県伊勢原市石田)が、伊勢原鈴川事業所(神奈川県伊勢原市鈴川)を増改築し、6月より本稼働を開始した。 プレス周辺装置の製造拠点である伊勢原鈴川事業所は、プレスマシン用の大型コイルフィーダラインおよびロボットラインを主に製造しており、これまで自動車業界を中心に多くの自動化商品を市場に供給してきた。昨今の労働人口減少、働き方改革を背景にプレス加工におけるさらなる自動化、省力化のニーズに応えるべく、大掛かりな増改築工事と生産能力強化を進め、これに伴い、6月18日に竣工式を行ったあと、19日~20日の2日間は顧客や協力会社関係者を招いて竣工披露式を行った。この様子と新工場のレポートを掲載する。 

「使う身になって造れ」 サイトウ製作所が創立90周年を迎える

 サイトウ製作所(社長=齋藤智義氏、本社:東京都板橋区蓮沼町)が本年4月1日に創立90周年を迎え、6月11日に東京ステーションホテル(東京都千代田区丸の内)で記念祝賀会を開き、多数の関係者がお祝いにかけつけた。創業からの精神である「使う身になって造れ」は、同社の核になる考え方として根付いている。

「世界切削工具会議(WCTC)2024」が大阪で開催 ~切削工具業界からみた各国製造業の現状と展望~

 「世界切削工具会議2024」(主催=日本機械工具工業会 会長:松本克洋〈不二越 執行役員工具事業部長〉)が5月21日(火)~24日(金)の4日間、大阪で開催され、海外65名、国内70名が参加した。アジア圏では2013年に日本が初めて開催しており、今回は11年ぶり2度目の日本開催となった。世界の切削工具業界を取り巻く環境をみると、地球規模で活動している製造業の現状と展望が見えてくる。各国の代表が説明した内容をまとめた。この国際会議はECTA(European Cutting Tool Association)の元理事長であるAnders Ilstam氏が発起人となり、米国USCTI(United States Cutting Tool Institute)への働きかけにより、世界切削工具会議(WCTC)として開催企画されたもので、第1回目の米国フロリダに始まり、第7回のドイツ・ミュンヘンに続き、今回が8回目となる。