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「限りない技術革新への挑戦!」 イスラエルのイスカル本社でファーストクラスディーラーと関係ユーザーを対象にセミナーを開催(前編) 

 IMC(International Metalworking Companies)グループ(会長=ジェイコブ・ハルパス氏)の中核を担うISCAR LTD.(以下イスカル社、CEO=イラン・ゲリ氏)に日本の販売上位特約店と認定されたファーストクラスディーラー(略称:FCD)および関係ユーザーが、同社に対する理解を深めることを目的として、イスラエル・テフェンにあるイスカル本社を訪ねた。

 今回の主要テーマは『Where Innovation Never Stops!(限りない技術革新への挑戦)』。参加者はグローバル規模で切削工具のイノベーションを牽引する最新工具の開発現場を見学した。この様子を徹底取材し、ドラマチックな同社の歴史とともにイラン・ゲリCEOのインタビューなどを前編と後編に分けて掲載する。
 

【この人に聞く】「日本企業にチャンス到来!」ドイツメッセ日本代表部 代表 竹生学史氏

 世界を代表する工作機械の国際展示会のひとつである『EMOハノーバー』(主催:ドイツ工作機械工業会)が、本年9月18日から23日の6日間、ドイツ・ハノーバーで開催される。この展示会は工業生産の中核を担う最新の金属加工技術をあらゆる分野にわたって広く展示することで来場者に新技術への投資を呼びかけ、新たなビジネスチャンスにスポットを当てるもので業界の注目度も高い。

 また、製造から物流までサプライチェーン全体を網羅する産業技術の専門展示会である、『ハノーバーメッセ2023』(主催:ドイツメッセ)が本年4月に開催されたが、ドイツメッセ日本代表部の竹生学史代表は、「13万人が来場し、出展社と来場者の満足度も非常に高いものになった。2024年は質・量ともにさらなる拡充が期待できる。」と意気込みをみせる。グローバル化が加速する現在、展示会を通して販路拡大のチャンスを提供する竹生代表にお話しを伺った。

日進精機が岡谷市21経営社研究会と交流

 岡谷市の若手経営者で構成する「21経営者研究会」が、超精密、特殊加工などのハイテク部品や次世代金型を手掛ける日進精機(社長=伊藤敬生氏、本社:東京都大田区多摩川)の長野飯田工場(長野県飯田市竜江)を見学した。日進精機は国内2拠点と海外4拠点(中国無錫工場、中国深圳工場、フィリピン工場、タイ工場)で約900名(うち国内130名)が高度なものづくりを行っており、品質の高さで顧客から厚い信頼を博している。

 岡谷市産業振興部工業振興課の小松主査は、今回の目的を「21経営者研究会の企業様と日進精機様とで新しい取り組みや情報交換をもとに刺激を受けていただきたい。」と期待を込めた。この日は懇親会も開かれ、双方が交流を深めた。
 

碌々産業が120周年記念祝賀会を開く ~10月から「碌々スマートテクノロジー」に社名変更 新社長に矢野雄介氏~

 碌々産業が7月7日、都内のグランドプリンスホテル高輪で「120周年記念祝賀会」を開いた。この日、矢野雄介取締役が社長に昇格し、海藤満社長が代表権のある会長に就任したことと併せ、10月1日付けで社名を新たに「碌々スマートテクノロジー」に変更すると発表があった。

 碌々産業の歴史を紐解くと、世界初の有人動力飛行にライト兄弟が世界で初めて成功した1903年に、東京銀座に工作機械の輸入商社として碌々商店を設立したことから始まる。この時代は、工作機械と呼べる国内製品がほとんど存在しない時代だったが、同社は機械工業の基礎をなす工作機械にいち早く着目し、輸入販売から自社製品の開発へと推進していく。創業当時からのモットーは、〝信用第一〟。製品は売る立場と買う立場の双方を満足させなければならないとして、堅実な商いに徹し、品質第一、技術第一の理念を貫き、個々の要求に応える特殊設計製作と、顧客に最適な製品の提供を行い、信頼を得るメーカーを目指していった。
 

三菱マテリアル 「2023年北海道・東北・上信越ブロック/関東ブロック合同DIAEDGE特約店会」を開催

 三菱マテリアルが去る5月18日、東京都内の東京マリオットホテルで「2023年北海道・東北・上信越ブロック/関東ブロック合同DIAEDGE特約店会」を開催した。

 小原和生 三菱マテリアル常務執行役員・加工事業カンパニープレジデント(以下小原常務)は、1990入社の現在56才。入社後、北米、南米、欧州、台湾韓国、ブラジル、ドイツ、日本、中国、上海と、グローバルに活躍したのち、本年4月に常務執行役員に就任した。趣味はゴルフと映画鑑賞。海釣りにも精を出すというアクティブな一面を持つ。簡単な自己紹介のあと、中期経営計画や方針について触れた。
 

【切削工具業界初!】ダイジェット工業の新企画 一度聞いたら忘れない「ストライクドリルの歌」

 いかにも高剛性を彷彿させるモジュラーヘッド用オール超硬シャンクアーバ「頑固一徹」に「G-Body」(←合わせると頑固Gボディ)、先端角が180°の平らだから「タイラードリル」など、切削工具の個性的な製品ネーミングで深い印象を残すといえば、ダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏)を思い浮かべる方も多いだろう。1938年の創業以来、超硬合金製造技術を糧とした粉末冶金技術で世界初となるサーメットチップの実用化を実現したという超硬工具に進化を与えた大阪の老舗切削工具メーカーである。

 新緑がまぶしい某日――――。現在、売り出し中である「ストライクドリル」の歌を制作中との新企画情報を仕入れた筆者。ワクワクを秘めながらカメラを引っ下げ、大阪のレコーディングスタジオへと取材に向かった。

安田工業 5年ぶりにプライベートショーを開催

 今年で創業94年を迎える安田工業(社長=安田拓人氏)が、4月19日(水)~20日の2日間、「ヤスダでカイケツだ!!」をテーマに本社工場でプライベートショーを開催した。前回の開催は2018年で、5年ぶりの開催となった。最新機種をはじめ、普段は見学することが難しい大型のマシニングセンタも製造工場で直接見学できる貴重なチャンスとなった。また、高精度な自動化の実現には欠かせない協賛メーカーによる「高精度なモノづくりの自動化」をテーマにしたセミナーも併催し、ショールームには7社の協賛メーカーの独自企画展示やYASDAのマシニングセンタによるデモも実施した。

 安田社長は、「コロナ禍も落ち着き、実際に工場に来て頂いて高精度なマシニングセンタをつくる製作の工程もリアルに見学していただき、われわれの製品をより深く理解していただければと思っている。」と意気込みを見せた。

牧野フライス精機「GTJ2023」で来場者を魅了 ~最新技術の要を探る~

 「歴史的価値のある工作機械〝ロングライフ・ベストセラー〟」にも選ばれた万能工具研削盤「C-40」を作り続けている牧野フライス精機(社長=清水大介氏)。1982年には世界初10軸制御CNC工具研削盤を開発するなど、常に最先端の技術開発に取り組んでおり、その成果の賜を昨年の「JIMTOF2022」に続き、本年3月に開催された「Grinding Technology Japan 2023(以下:GTJ2023)」でも披露し、話題を集めた。

 自動化と効率化の両輪で製造現場に変革をもたらす同社の技術について、清水社長にお話しを伺った。
 

ナガセインテグレックス 長瀬社長に聞く 「開発スピードが加速」

 1950年創業のナガセインテグレックス(以下NAGASE、社長=長瀬幸泰氏)の強みは、長年蓄積された超精密要素技術にある。顧客が有している加工技術にNAGASEの超精密要素技術がつまったマシンを融合させ、応用することが、顧客の〝差別化〟につながるとして、顧客が持つ専門的な技術や知識に基づき、加工システムの開発や提案を行っている。

 昨年11月に開催された「JIMTOF2022」では、7機種を出展し、本年3月に開催された「Grainding Technology Japan2023(以下GTJ2023)」でも未来を見据えたAI研削盤の一部を披露し来場者を大いに沸かせた。同社のモットーは、〝マシン開発を通してお客様の製造・工程革新を支援〟することだ。現在、開発スピードが加速している同社の長瀬社長にお話しを伺った。
 

マキノ&オーエスジー 注目のコラボセミナー 裏側に潜入!  

 近年、急速に広まりをみせたインターネットを活用したオンライン会議やビジネスチャットの活用。企業も従来は対面で開催していたセミナーなどもコロナ禍によりWeb開催に切り替えた。オンラインセミナーのメリットは、地域を問わず参加でき、会場までの移動における時間の制約が少ないうえ、交通費がかからない点だ。チャット機能を利用すればコミュニケーションもとれるため、非常に合理的だといえる。

 こうした背景もあって最近はオンラインセミナーも各社、趣向を凝らしており、よりきめ細やかな技術的話題を提供するようになった。今回、加工業界では名高い工作機械メーカーの牧野フライス製作所(以下マキノ)と切削工具メーカーのオーエスジーが『上手な工具の使い方ドリル編』をテーマにコラボレーションするということを聞きつけ、その裏側を取材した。