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求められる精度に応える安田工業 国内営業部 高橋部長に話を聞く

 安田工業(社長=安田拓人氏、本社:岡山県浅口郡里庄町)といえば、〝高い精度〟と〝耐久性〟を備えたマシニングセンタのイメージを持つ方が多い。実現する加工精度は0.001mm。「最大ではなく、最高を目指す」の社是にあるとおり、厳しい品質管理のもと、徹底したつくり込みで世界中のトップメーカーを魅了している。

 「精度に対する要求もますます高くなり細分化している」と話すのは、同社営業本部・国内営業部の高橋 章 部長。本年4月にインテックス大阪で開催された「INTERMOLD大阪」では、ベストセラーマシンYMC430の特長を継承しながらストロークを拡張した最新鋭のハイエンドマシン「YMC650」を展示し、新領域の微細かつ高精度加工を実現するとして大きな注目を浴びた。高橋部長にお話しを聞いた。
 

ゼロから1を生み出す! これがオーエスジーのNEO(ネオ)新城工場だ!

 オーエスジー(社長=大沢伸朗氏)が2020年に国内主要工場のひとつである新城工場を「NEO新城工場」としてリニューアルし、建物だけでなく、設備のレイアウトや従業員の働き方を含め、業務の進め方なども一新した。ここでつくられる超硬ドリル、超硬タップ、ハイスエドリル、ハイスエンドミルの生産能力は、月産70万本、生産品種は毎月平均6,000種、8,000ロット。デジタル技術を駆使してモンスター級の超多品種少量生産を実現している。

 去る4月22日、コロナ禍で延期になっていた報道陣向けの工場見学会が開催された。生まれ変わったNEO新城工場を取材した。

【レポート】INTERMOLD(大阪)で見た注目各社の動向

 去る4月20日(水)~23日(土)の4日間、「INTERMOLD2022/金型展2022/金属プレス加工技術展2022〈大阪〉」(主催=日本金型工業会、テレビ大阪)がインテックス大阪で開催され、約2万3900人が来場した。近年のトレンドである自動化や省力化に貢献する製品が目立った。直接製品に触れられる機会とあって各社のブースでは来場者の対応に追われ、活況を呈していた様子が見受けられた。注目各社の動向をレポートする。

 なお、7月6日(水)~9日(土)はポートメッセ名古屋にて「INTERMOLD2022/金型展2022/金属プレス加工技術展2022〈名古屋〉」が開催される。
 

「INTERMOLD2022/金型展2022」〈大阪〉、「金属プレス加工技術展2022」〈大阪〉の見どころ

 4 月20日(水)から4 月23 日(土)までの4日間、インテックス大阪で「INTERMOLD2022/金型展2022」〈大阪〉(主催=日本金型工業会/テレビ大阪)、「金属プレス加工技術展2022」〈大阪〉(主催=日本金属プレス工業協会)を開催する。製造現場ドットコムでは一足早く注目メーカー各社の新技術や目玉製品を公開する。

 (アマダマシナリー/アマダプレスシステム、オーエスジー、OKK、キタムラ機械、ダイジェット工業、日進工具、大昭和精機、牧野フライス製作所、三井精機工業、MOLDINO、安田工業、碌々産業)

三井精機工業 工場見学会をレポート! ~加藤社長に意気込みを聞く~

  三井精機工業(社長=加藤欣一氏)が、3月9日(水)~11日(金)までの3日間、「2022年 三井精機工業工場見学会」を開催した。来場者への安全と健康の配慮から、密を避けるため午前・午後の2部制を設け、各テーブルでは飛散防止パネルが設置されるなど、コロナウイルス感染予防対策を徹底した中での開催となった。

 5軸微細加工に新たな可能性を拓く「PJ303X」をはじめ、プレシジョン・プロファイル・センタ「PJ812」、ジグ研削盤「J350G」「J4GDN」などが展示され、微細金型、医療機器、電極、燃料電池、半導体・光学系部品などをターゲットにしている同社の意気込を感じる内容に来場者もじっくりリアルなマシンを堪能していた。加藤社長に工場見学会への意気込みをお聞きするとともにレポートを掲載する。
 

三菱マテリアルが提案する新時代の加工技術

 人と社会と地球のために―――――。これは三菱マテリアルの企業理念だが、同社の中でも加工事業は〝成長促進事業〟のひとつであり、同社を牽引していくものとして位置付けられている。加速する自動化、省エネ化、IoT、AI等の流れの中で工具メーカーとしてあるべき姿、求められる切削工具を追求している同社は現在、デジタル活用をした切削シミュレーションなどを軸にしたソリューションを提供し、営業と開発、それぞれの部隊が手をとりあって新製品の開発に注力している。

 今回、新時代の加工技術として切りくず処理を根本から変える低周波振動切削(以下LFV)対応工具シリーズについて取材した。

牧野フライス精機 清水社長に聞く 「継続して存続することが発展の鍵」

 工具研削盤の開発・製造・販売・アフターサービスを手がける牧野フライス精機(社長=清水大介氏、本社:神奈川県愛甲郡愛川町)。同社の工具研削盤の歴史は、万能工具研削盤『C-40』からはじまる。長年愛され続けているこのマシンは、「歴史的価値のある工作機械(ロングライフ・ベストセラー)」にも選ばれており、50年以上経った今なお作り続けている。また、1982年には世界初10軸制御CNC工具研削盤を開発、現在、工具の溝、外周、底刃までの全工程を行う〝ワンチャック全加工機〟と言われるものから工程を限定させた工具研削盤、太径工具から極小径工具対応の工具研削盤など多様なマシンを生産している。ここまで幅広い製品ラインナップを揃えている工具研削盤メーカーは世界中を探してもないだろう。

 常に時代の要求に応えながら進化している同社。清水社長にお話しを伺うとともに工場内を見学した。
 

化粧品業界に一石を投じた安田工業「Labonos」

 去る1月12日(水)~14日(金)までの3日間、東京ビッグサイトで開催された「第12回化粧品開発展」(主催=RX Japan)に安田工業新規事業開発課が出展し、「Labonos」が展示された。このマシンは、3Dプリンタと同等以上の使いやすさに加え、精度の高い切削加工を行う3Dプリンタとマシニングセンタの良いとこ取りをしたマシンだが、同社では、煌びやかな化粧品業界の展示会にマシン本体を展示するという画期的な展開を見せ、容器メーカーや化粧品メーカーの商品企画やデザイン部門に一石を投じることに成功した。

 現在、製造業のデジタル化が進んでいる。「Labonos」が生み出したものは、そのまま製品として使用できる便利さが特長だ。誰もが簡単に製品をつくることができるシステムを搭載しているので、従来の切削加工機を扱うための専門知識も不要であるうえ、意匠性の高い複雑形状でも、このマシン一つで製品を作ることができる。

不二越工具事業部 加工テストで新製品工具の実力を見せつける!

 「もっと加工に革命を!」のスローガンを掲げている不二越工具事業部。1本の工具でなんでも加工できる汎用工具、用途に合わせてダントツの性能を誇る専用工具を有する『アクアREVO』ブランドの工具は、ユーザーからの評価も高く、豊富なラインナップを有しており、昨年10月に名古屋で開催された「メカトロテックジャパン」でも大きな注目を浴びた。

 今回、同社が新しく市場投入した3商品。人気のアクアREVOドリルシリーズ第三弾として小径ドリルの『アクアREVOドリルマイクロ』、そして〝青いエンドミル〟と呼ばれて親しまれている『アクアREVOミル』からは深い立壁加工を実現する4Dタイプがラインナップ、加えてタップからは、切りくずを出さない〝盛上げタップ〟『ZTフォーミングタップ』――が登場した。工具事業部を訪ね、干場俊洋 技術部 部長にお話を伺うとともに、加工テストによる新製品工具の実力を取材した。
 

令和4年 萩生田光一 経済産業大臣 年頭所感

はじめに
 令和4年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 昨年は、新型コロナウイルスとの厳しい戦いを余儀なくされた一年でした。足下では、国内の感染者数は落ち着きを見せておりますが、新たに報告されたオミクロン株が多くの国で確認されるなど、新型コロナウイルスとの戦いは続いています。コロナ禍で傷ついた事業者・国民の皆様への支援や、次なる危機への備えに万全を尽くさなければなりません。

 しかし、春の来ない冬はありません。今こそ、新型コロナによる危機を乗り越えた先の新しい社会を見据え、着実に成長の種をまいていく必要があります。社会課題の解決のために企業と政府がともに大胆に投資し、イノベーションを促すことが、その鍵となります。米欧などでは既に、政府が一歩前に出て、こうした取組を大規模に支援する動きが強まっており、我が国においても積極的な対応が求められます。