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化粧品業界に一石を投じた安田工業「Labonos」

 去る1月12日(水)~14日(金)までの3日間、東京ビッグサイトで開催された「第12回化粧品開発展」(主催=RX Japan)に安田工業新規事業開発課が出展し、「Labonos」が展示された。このマシンは、3Dプリンタと同等以上の使いやすさに加え、精度の高い切削加工を行う3Dプリンタとマシニングセンタの良いとこ取りをしたマシンだが、同社では、煌びやかな化粧品業界の展示会にマシン本体を展示するという画期的な展開を見せ、容器メーカーや化粧品メーカーの商品企画やデザイン部門に一石を投じることに成功した。

 現在、製造業のデジタル化が進んでいる。「Labonos」が生み出したものは、そのまま製品として使用できる便利さが特長だ。誰もが簡単に製品をつくることができるシステムを搭載しているので、従来の切削加工機を扱うための専門知識も不要であるうえ、意匠性の高い複雑形状でも、このマシン一つで製品を作ることができる。

不二越工具事業部 加工テストで新製品工具の実力を見せつける!

 「もっと加工に革命を!」のスローガンを掲げている不二越工具事業部。1本の工具でなんでも加工できる汎用工具、用途に合わせてダントツの性能を誇る専用工具を有する『アクアREVO』ブランドの工具は、ユーザーからの評価も高く、豊富なラインナップを有しており、昨年10月に名古屋で開催された「メカトロテックジャパン」でも大きな注目を浴びた。

 今回、同社が新しく市場投入した3商品。人気のアクアREVOドリルシリーズ第三弾として小径ドリルの『アクアREVOドリルマイクロ』、そして〝青いエンドミル〟と呼ばれて親しまれている『アクアREVOミル』からは深い立壁加工を実現する4Dタイプがラインナップ、加えてタップからは、切りくずを出さない〝盛上げタップ〟『ZTフォーミングタップ』――が登場した。工具事業部を訪ね、干場俊洋 技術部 部長にお話を伺うとともに、加工テストによる新製品工具の実力を取材した。
 

令和4年 萩生田光一 経済産業大臣 年頭所感

はじめに
 令和4年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 昨年は、新型コロナウイルスとの厳しい戦いを余儀なくされた一年でした。足下では、国内の感染者数は落ち着きを見せておりますが、新たに報告されたオミクロン株が多くの国で確認されるなど、新型コロナウイルスとの戦いは続いています。コロナ禍で傷ついた事業者・国民の皆様への支援や、次なる危機への備えに万全を尽くさなければなりません。

 しかし、春の来ない冬はありません。今こそ、新型コロナによる危機を乗り越えた先の新しい社会を見据え、着実に成長の種をまいていく必要があります。社会課題の解決のために企業と政府がともに大胆に投資し、イノベーションを促すことが、その鍵となります。米欧などでは既に、政府が一歩前に出て、こうした取組を大規模に支援する動きが強まっており、我が国においても積極的な対応が求められます。
 

技術革新の一翼を担う岡本工作機械製作所 渡邊常務に聞く

 「技術は正しく」をモットーに、出荷先は世界80カ国、ユーザー数においては世界20,000社以上を誇る岡本工作機械製作所。同社の強みは日本、シンガポール、タイの生産工場で開発設計を行い、鋳物の生産から加工・組立までを自社で完結するグローバルな一貫生産体制にある。これら一連のスムーズな流れにより、高品質・低コスト・短納期が実現し、世界での高い競争力、迅速なサービス体制で現在、研削盤・半導体関連製造装置分野で圧倒的な世界シェアを獲得している。また、研削、ラップ、ポリッシュの3工程において、ひと続きに装置を生産しているのは世界で同社だけであり、OKAMOTOの製品は世界中の電子機器を始め、飛行機や人工衛星といった最先端産業の技術革新の一翼を担っている。

 同社営業のトップである渡邊哲行常務にお話しを伺うとともに工場内を取材した。
 

イワタツール 岩田社長に聞く 徹底的に工具を使いこなすユーザーのために

 イワタツール(社長=岩田昌尚氏)は、1928年、岩田社長の祖父である名古屋市熱田区金山の地に岩田千代吉氏により創業された。この年すでにセンタードリルを国産化し、製造と販売を開始している老舗の工具メーカーだ。

 切削工具は種類も豊富で多岐にわたる製品だが、同社は近年、〝単機能工具〟に注力している。単機能工具とは、ある分野に特化した性能を持つ工具のことで、同社では特定分野に特化した工具で〝極限加工〟へのノウハウをユーザーに提供している。また、最近ではSNSや動画配信などにも力を入れ、拡販に努めている。
 

独立時計師 浅岡 肇氏に聞く ~碌々産業の「MEGA-SSS400」を新たに導入~

 世界で29人しか存在しない独立時計師で構成された独立時計師アカデミーの会員でもある浅岡 肇氏(東京時計精密社長)。設計、加工、組み立てまでの全工程をほぼ1人で手がけ、希少性の高い時計の数々を生み出している。その作品の美しさに加え、精度の高さは世界中から高い評価を博しており、王族や世間に名を知られた時計コレクターが顧客として名を連ねている。
 
 浅岡氏は2019年、作業現場(アトリエ)を都内に増設し、ファナックの「ロボドリル」を導入、そして2021年8月、新たに碌々産業の超精密微細加工機「MEGA-SSS400」を設備した。世界中の時計ファンを魅了する浅岡氏に今回の設備導入に至った経緯などお話しを伺った
 

DMG森精機 伊賀事業所で見た最新技術の数々!

 去る9月30日にDMG森精機(社長=森 雅彦氏)が、同社伊賀事業所(三重県伊賀市)にてコロナウイルス感染症対策を万全に行った中で、メディアデーを開催した。森社長によるプレゼンテーションに加え、日本初公開となるレーザ金属積層造形機「LASERTEC 3000 DED hybrid」やグローバルソリューションセンタの最新製品・技術を紹介した。また、新設されたサービスエンジニア研修施設「修理復旧技能研修センタ」もお披露目されたほか、精密加工工場、組み立て工場、地域貢献の取り組みなども紹介した。

「メカトロテックジャパン(MECT)2021」 一足早く注目各社の目玉製品を公開!

 10 月20 日(水)から10 月23日(土)までの4日間、ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で「メカトロテックジャパン2021(通称MECT) 」(主催=ニュースダイジェスト社)が開催する。

 今回は過去最多となる426社・団体が出展。そのうち50社が初出展となる。展示規模は1,796小間で、国内における今年の工作機械見本市としては最大規模になる。また、海外からの参加は24カ国・地域を越える。

 製造現場ドットコムでは一足早く、「工作機械編」と「切削工具・周辺機器編」に分けて、注目メーカー各社の新技術や目玉製品を公開する。

 〈工作機械編:アマダグループ/OKK/岡本工作機械製作所/黒田精工/芝浦機械/DMG森精機/ナガセインテグレックス/牧野フライス精機/牧野フライス製作所/三井精機工業/安田工業/ヤマザキマザック/碌々産業〉

 〈切削工具・周辺機器編:イスカルジャパン/イワタツール/オーエスジー/北川鉄工所/住友電気工業/タンガロイ/大昭和精機/ダイジェット工業/日進工具/不二越/ブルーム-ノボテスト/三菱マテリアル/MOLDINO/ユキワ精工〉

タンガロイ 木下社長に聞く ~年間60件もの新製品を市場投入!~ 

 新製品の開発を加速させているタンガロイ(社長=木下 聡氏、本社:福島県いわき市)は、金属加工技術が急速に進化していることから、生産性の高い製品群をつくるために日々注力している。コロナウイルス感染拡大の影響でオンライン開催となったが、本年4月に新製品発表会が開催され、同社会長兼IMC社長のジェイコブ・ハルパズ氏も創造性溢れる新製品のプレゼンテーションを行った。また、10月にポートメッセで開催される「メカトロテック(MECT)ジャパン2021」でもユーザーの生産性を向上させる革新的な「ADDFORCE製品群」などを展開する予定だ。

 木下社長にお話しを伺った。
 

鋳造から加工まで一貫生産 田島軽金属の凄み ~砂型アルミ鋳造技術で未来を創造~

 製造業には特殊な技術を有している企業が存在する。世界が求める軽量高剛性材料の鋳造技術を有する田島軽金属(社長=田島正明氏、本社/工場:埼玉県羽生市)は、大型アルミ鋳造、大型低圧鋳造、アルミ基複合材料(MMC)低圧鋳造を得意として複雑な形状や多品種小ロットにも対応し、新材料や・高剛性材料の開発にも注力、鋳造から加工まで一貫生産する強みを持つ。特急案件や納期短縮化も実行しており、これらを支える技術もさることながら、現場の効率化により女性の活躍も目立つ。また、多国籍採用も実施しており、約30社の多様な協力会社や大学および外部機関との連携が強いのも特長だ。本社/工場は、東北自動車道羽生インターチェンジに隣接し、全国にタイムリーな配送も実現している。

 田島社長にお話しを伺うとともに工場内を取材した。