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「変化の厳しい時代に即応する体制強化へ」 三井精機工業 加藤社長に聞く

 約92年前、ブロックゲージの国産化、高圧圧縮機の製造をスタートし、国産初のジグボーラを開発した三井精機工業(社長=加藤欣一氏)。戦後はオート三輪をはじめとした小型トラックの製造も手掛け、ここで培われた技術を用いて自動車部品用に加工精度と量産性に優れた専用機やトランスファーマシンなどを次々に開発し、市場に提供してきた。同社の高精度加工に対する積極的な姿勢と、新技術へのチャレンジ精神は、脈々と受け継がれ、現在に至る。同社では、工作機械部門とコンプレッサ部門の2つの柱を持っており、産業の発展と地球環境保全、その両立を目指すことは、これからの企業の課題であると捉えている。その象徴が、本社のある川島工場(埼玉県比企郡)であり、各種製品はこの豊かな自然環境の中でつくられている。

「製造現場の自動化・省人化に貢献」 ~ブルーム-ノボテスト 山田社長に聞く~

 近年、製造現場において、急速に自動化・省人化が加速している。効率良く安定して高品質なモノを生み出すためには高度な技術が必要不可欠だ。そのため、工作機械もさらにパワーアップしているが、この工作機械用コンポーネント分野において画期的な製品を提供しているのがグローバル企業のブルーム-ノボテストである。熱変位などの物質的なパラメータと加工対象物の変数を識別し補正をする技術を用いて世界中の工作機械産業、自動車産業、航空機産業などに貢献している。

 同社日本法人の山田 亨社長は、世界中を飛び回りながら、グローバルな視点で製造現場の時流を見つめており、国際性豊かな視点を持っている。山田社長に自動化・省人化をテーマにお話を伺い、また、同社の最新技術についても取材した。
 

MOLDINOファン必見! 「MOLDINO WEB EXPO」の魅力に迫る! 

 本年4月、三菱日立ツールがMOLDINO(社長=菊池 仁氏)に社名を変更し、4カ月以上が経過したが、その名は早くも製造業界に浸透している。MOLDINOとは、MOLD&DIE(金型)+Innovation(革新)の意味を持つ。社名からも金型業界に貢献するという姿勢が強く表れており、評判も上々だ。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を懸念して、ビジネスチャンスである大型展示会が続々と中止され、出展メーカーにとっては痛い年となってしまったが、新たにWEB展示会が予定されるなど、インターネットを活用した新たな〝見せ場〟が登場している。最近は、機械・工具・周辺機器メーカーも、どんどん自社サイトでWEB展示会を開催しており、今までにはない工夫を見ることができる。新たに生まれ変わったMOLDINOでは、現在、「MOLDINO WEB EXPO」を展開しており、培われた技術の蓄積を武器に〝とんがった〟イメージをさらに際立たせながら、最新技術の詰まった商品群を示している。
 

ナガセインテグレックス 新技術が詰まったコンテンツを充実! ~全てはお客様のために~ 

 新型コロナウイルスの影響から、主力展示会が国内外を問わず中止となり、開発新製品のお披露目をする機会がめっきり減ってしまったが、ナガセインテグレックス(社長=長瀬幸泰氏、本社:岐阜県関市武芸川町跡部)は、超精密加工を極める加工現場の〝お役立ち情報〟の発信を目的として、動画コンテンツを充実させている。現在、様々な産業が停滞している中においても、期待が高い分野に5Gを背景とする半導体産業が挙げられるが、ここで必要とされるのは、ナノメータの面粗さ、サブミクロンの形状精度を実現させる超精密加工を実現させるマシンである。

 今回、長瀬社長に、動画コンテンツを充実させたいきさつや、今後の展開についてオンラインにてお尋ねし、同社の最新技術についても掲載する。

【最新加工技術】三菱マテリアル 自動盤加工向け工具『MS9025』が満を持して登場! その舞台裏を拝見! 

 加工現場の市場ニーズに応えるべく、日々奮闘している三菱マテリアル・加工事業カンパニー。近年、難削材の増加と高い加工精度が要求されるケースが増えていることを受け、同社では、小物高精度加工向けインサート材種『MS9025』の開発を行っていたが、この製品開発が最終段階に入り、自動盤加工に適したインサートの市場投入を行っていく姿勢を打ち出した。一般的に自動盤といえば、困るのは、〝切りくず処理〟だが、この問題をクリアする新しい技術に〝振動切削〟による切りくず処理の向上が挙げられる。同社は兼ねてより、従来の加工方法は基より振動切削を使用した条件下でも最適なインサート材種を模索していた。なぜならこの分野は、どの工具メーカーも未開発だったからである。

 営業企画部が捉えた市場の背景と、それに応える開発本部の精鋭たち。振動切削に対応し、安定した性能を発揮する最新工具が満を持して今、市場投入される―――。
 

【オンライン】かながた小町座談会 ~女性が活躍しやすい職場環境を~

 日本金型工業会(会長=小出 悟・小出製作所社長)が昨年発足した「かながた小町」プロジェクト。これは近年における働き方の多様化により、女性就業者が増加していることを受け、金型業界の職場環境改善や長時間労働の是正を期待し、立ち上がったものだ。

 同工業会の川田明美事務局長は、「一般的に金型業界は男性の職場と思われていますが、多くの女性が活躍しています。技術者や技能者、営業、会社の運営を支える事務職など比較的女性が活躍しやすい業界でもあるのです。」と話す。

 今回は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、それぞれの仕事が終わった夜の7時からオンラインシステムを使用し、金型業界で活躍する「かながた小町」たちに活動や近況をゆる~く語って頂いた。

〈出席者:アサヒダイテック 総務課 課長 小川朋加さん、七宝金型工業 営業部 松岡咲希さん、名古屋精密金型 営業部長 渡辺祐子さん、ムツミ工業 取締役総合統括本部長 近藤紗也子さん、日本金型工業会 事務局長 川田明美さん〉
 

大平工具製作所 水谷社長に聞く「未来のために削り続けていく」 

 大平工具製作所(社長=水谷秀樹氏、本社:三重県松阪市大平尾町)は、今年で創業68年を迎え、長い歴史の中で、工具製作から培われた加工技術・技能で様々な苦難を乗り越えて、常に新しい分野へと挑戦してきた従業員数12名の会社だ。数物部品加工と金型製作技術に高い評価を得ており、信頼も厚い。現在、新型コロナウイルスの悪影響が暗い影を落としているが、3代目にあたる水谷社長は、「私が経営者となって初めての苦難であり、弊社の本質が試される時ですが、導入した新設備が打破してくれるはずです。」と、勢いがいい。
 
 水谷社長に時短に成功した加工事例を含め、会社の歴史や、導入した新設備への思い入れ、現在の様子についてお話を伺った。

金型加工特集 「切削工具・周辺機器」編

 われわれの生活を豊かにする生活用品の数々――――。
 高付加価値商品の自動車やデジタル家電などを生み出すための基礎には品質の高い金型製作が必要不可欠である。金型の善し悪しが商品の品質を左右するのだから金型メーカーが大きな使命を背負っていっても過言ではない。ところが、現在、労働時間の制限や作業者の不足といった悩ましい現実に直面しつつ、仕事量が増えても短納期やコストダウンの要求が厳しい現状がある。これらの課題を解決しつつ、経済効果を上げるための〝金〟を生む〝型〟の製作において利益向上の鍵を握るのは、ものをつくるモト―――すなわち、「工作機械」、「切削工具・周辺機器」などの設備である。

 前回の工作機械編に引き続き、「切削工具・周辺機器」編を掲載する。
 (イスカルジャパン、イワタツール、オーエスジー、キタガワ鉄工所・キタガワグローバルハンドカンパニー、住友電気工業、タンガロイ、大昭和精機、ダイジェット工業、日進工具、不二越、ブルーム-ノボテスト、MOLDINO、ユキワ精工)

金型加工特集 「工作機械編」

 われわれの生活を豊かにする生活用品の数々――――。
高付加価値商品の自動車やデジタル家電などを生み出すための基礎には品質の高い金型製作が必要不可欠である。金型の善し悪しが商品の品質を左右するのだから金型メーカーが大きな使命を背負っていっても過言ではない。ところが、現在、労働時間の制限や作業者の不足といった悩ましい現実に直面しつつ、仕事量が増えても短納期やコストダウンの要求が厳しい現状がある。これらの課題を解決しつつ、経済効果を上げるための〝金〟を生む〝型〟の製作において利益向上の鍵を握るのは、ものをつくるモト―――すなわち、「工作機械」、「切削工具・周辺機器」などの設備である。今回は、金型加工をテーマに、前編を「工作機械」、後編を「切削工具・周辺機器」として、注目各社の最新動向を掲載する。

(アマダ、OKK、岡本工作機械製作所、キタムラ機械、黒田精工、芝浦機械、ナガセインテグレックス、牧野フライス製作所、三井精機、安田工業、ヤマザキマザック、碌々産業)

トレンドはロボットを活用した自動化! ~ キタガワグローバルハンドカンパニー 自動化システムチームの力強さとは ~

 北川鉄工所(会長兼社長=北川祐治氏、本社:広島県府中市)は、2018年に創業100周年を迎えたことを機に、事業のさらなる成長と専門組織として対応力の強化を狙い、各事業分野のカンパニー制を導入した。これにより一層グローバルな事業基盤確立し、積極的に新たな展開を見せている。その中でも、目覚ましい飛躍を遂げているのが、キタガワグローバルハンドカンパニーだ。

 現在、製造業における自動化の進展に伴い、産業用ロボットの需要が伸びている。ここで必需品となるのが〝産業用ロボットハンド〟だが、チャックで培った〝モノを掴む技術〟を存分に活かして工作機器分野にイノベーションをもたらした商品製品の数々を市場投入しているのは、発足して丸1年が経過した同社の〝自動化システムチーム〟である。製造現場の自動化や省人化を推進し、現場の効率化に貢献する専門部隊だ。妥協のない品質と性能でkitagawaブランドを牽引している。