無造作淑女
機械振興会館記者クラブ「共同取材」
製造業界の発信地ともいえる機械振興会館は東京タワーのすぐそばにありますが、ここには歴史ある『機械振興会館記者クラブ』が入っており、わたくしも加入しております。
昨年12月、「共同取材」が実施されました。内容は、採用コンサルタントで(株)チームフォワード代表取締役の竹田啓介氏を招き、「昨今の採用難を勝ち抜く採用スキルとは?」をテーマに、人材難が著しい製造業向けの採用スキルや課題解決のヒントについて探っています。
この日は、人手不足がたたり、別件で取材があり出席することができませんでしたが、すでに金属産業新聞社(社長=大槻隼一氏)がしっかり掲載しております☆
業界専門媒体は、専門媒体ゆえ一般的には少々難解なところもありますが、その業界に特化した中身の濃いマニアックな情報を仕入れることができます。
研削加工技術と工具製造技術展「Grinding Technology Japan2025」 がもうすぐ開催! ~3月5日(水)~7日(金)まで幕張メッセ~
日本工業出版と産経新聞社は研削加工の専門技術展『Grinding Technology Japan2019(グラインディング テクノロジー ジャパン2025)』を3月5日(水)~7日(金)までの3日間、幕張メッセで開催します。
研削は、仕上げ工程を担う加工技術のため、高い精度、高い品質が要求されるため、機械や工具、ソフトウエア、周辺機器には高い性能とそれらを操る作業者には高い技能が求められます。そこにはハイレベルのノウハウが豊富にありますが、この展示会は、研削加工に携わる技術者、技能者、また研削加工の研究者やそれらを学ぶ人たちのための展示会であり、出展者は、研削加工技術や工具製造技術に課題を持った来場者に対し、最新の技術と知識で最良の回答を用意しているマニア向けの展示会です。
同時開催の『SiC,GaN加工技術展2025』もトレンド感満載!

今回、新たに同時開催される『SiC,GaN加工技術展2025』も注目です。
現在カーボンニュートラル社会の実現やクルマのモビリティー化も進んでいますが、これには先進パワー半導体が必要不可欠! そのため、これらの量産化や低コストニーズの高まりを受け、対応する材料は難削化が加速するばかりです。
SiCやGaNは非常に硬いのでこれらを加工するための技術を加工の論理的な裏付けを知るとともにノウハウを知るチャンスです。
ギョーカイではお馴染みの『機械と工具』で長年活躍している小山氏は今回の主催者企業(日本工業出版)ですが、先日、日本機械工具工業会の新年賀詞交歓会でコメントをいただくことができました。
小山氏は、「今回、SiC,GaN加工技術展も新たに加わり、そちらの出展社も来場者もいらっしゃいますので来場者が多くなります。5,000名ほどの展示会ですが、6,000名は期待しています。今回、中国企業がまとまって展示していただき、20社以上になりました。〝中国パビリオン〟という形をとって出展頂きます。インターナショナルな展示会として期待しています。日本メーカーもヨーロッパメーカーも初めて出展される企業もありますので、ぜひ足を運んでください!」と力を込めていましたよ。
わたしももちろん取材をいたしますので、見かけたら怖くないので声をかけてくださいね☆
ナガセインテグレックスの「AI研削盤」に興味津々!

先日、ナガセインテグレックスさんにお邪魔しました。同社は、昨年、開催された「JIMTOF2024」でも大盛況でしたね。
同社の長瀬社長は常日頃、超精密加工に必要なものに「原理原則に忠実」ということを口にしておりますが、これに関連して「超精密加工の10大要素」を定義しています。その10大要素とは下記の通り。
①マシン、②刃物、③環境、④計測、⑤保持、⑥素材、⑦補助機器、⑧加工助剤、⑨プロセス、⑩コンディショニング――――です。
最近は製造現場も労働人口の減少から自動化はさけられません。そのため近年、高能率と高精度を両立させる自動加工を提案したマシンが豊富に見られるようになりました。
同社では、先述の10大要素のほかにも、超精密機上計測自動加工を可能にするため、「10大特性」を提案しています。その10大特性を具体的に述べると次のとおりになります。
〈3大運動特性〉①超直線運動(連続と断続) ②超回転運動(連続と断続) ③超同期運動(連続と断続)
〈 7 大 特 性 〉④剛性、⑤温度特性、⑥振動特性、⑦制御特性、⑧操作性、⑨耐久性、⑩高いS/N比。
ところで、研削盤もどんどん高度化し、進化していますが、同社ではAIで加工をサポートする技術を構築し、「AI研削盤」として加工要求の達成を3つのAIでサポートしています。その内容を具体的に下記に示します。

〈加工システム推奨AI〉
加工システムの構築をサポートするもので、目的は試加工回数を劇的に削減することです。同社では「各パラメータの関係を学べる教科書」としています。メリットは、①加工システム構築は加工要求の入力だけ、②加工を画面上でシミュレーション、③加工条件調整はツールバーでラクチン!
〈加工条件最適化AI〉
不具合発生を劇的に削減し、安心して夜間自動加工をスタートできる頼もしいサポートです。コチラのメリットは、①センシングデータから加工状態を監視、②加工状況を数値化して教えてくれる、③加工以上が出ると教えてくれる――――というもの。
〈熟練者知見示唆AI〉
分からないことの解決をサポートするもので、同社では「分からないことはAIに質問できる便利なもので、各パラメータ間の関係を学べます。」と非熟練者でも簡単、安心で仕事ができるものとして優位性をアピール! この特長は、①熟練技術者が考える加工パラメータ間の関係をグラフィック化、②気になるパラメータをタップすると関連項目を表示してくれること。
この説明を聞く限り、研削盤もどんどん進化していることが分かります。
なお、「Grinding Technology Japan(通称GTJ)2025」が本年3月5日(水)から7日(金)までの3日間、幕張メッセで開催しますが、同社も出展するとのことです☆
【お知らせ】中小企業の経営者を対象としたシンポジウム「企業向けシンポジウム『育児しやすい職場の作り方』〜先進事例に学ぶ、男性育休を当たり前にするためのヒント〜」 を開催
厚生労働省委託事業「男性の育児休業取得促進事業(イクメンプロジェクト)」では、男性の育児休業取得の取組促進を目的として、本年2月10日(月)14:00~主に中小企業の経営者、人事労務担当者を対象としたオンラインシンポジウム「企業向けシンポジウム『育児しやすい職場の作り方』〜先進事例に学ぶ、男性育休を当たり前にするためのヒント〜」を開催します! 定員は400名、参加費は無料です。
シンポジウムは、3部構成となっており、第1部では、厚生労働省から、男性の育児休業取得に関する現状と課題について説明。
第2部では、中小企業で実際に男性従業員が育児休業を取得している「(有)ナイスケアサポート」や「(株)スエヒロ工業」の経営者を中心に、男性の育児休業を効果的かつ積極的に取り入れている組織の事例を紹介する事例紹介プレゼンテーションを実施します。
第3部では、実際に育休を取得したアナウンサー榎並大二郎氏及び若年層に影響力のあるインフルエンサー椎木里佳氏が登壇し、男性育休を当たり前にするためのポイント・ヒントに関するパネルディスカッション等、様々なコンテンツを提供。
同シンポジウムは、参加は無料で、先着400名(定員)が受講することができます。
▼参加希望者は、以下の開催要領内に記載のURLから申し込みができます▼
https://ikumen-project.jp/seminar/symposium/
開催要領
対象:企業経営層(中小企業)・管理職・人事労務担当者、男性育児休業に関心のある方など
内容:中小企業の男性育児休業の取組事例を紹介し、登壇者と男性の仕事と育児の両立、育児休業取得推進に関するパネルディスカッション。
<進行プログラム(予定)>約2時間程度
(1)厚生労働省挨拶
男性の育児休業取得に関する現状と課題
(2)男性の育児休業取得促進に積極的に取り組んでいる中小企業の好事例紹介
・(有)ナイスケアサポート
・(株)スエヒロ工業
(3)パネルディスカッション
登壇者と、男性育休が当たり前にする環境や組織・風土など多種多様な目線から議論し、男性育児休業取得を浸透させるためのポイント、 課題、ヒントを探る。
大注目の瞬間!
1月といえば新年賀詞交歓会真っ盛りの季節ですが、現在、北陸を中心に雪で大荒れの天気が気になります。
該当する地域の皆様は、どうかご安全になさってくださいね。
ところで、工作機械は製造業のキモを握る分野ですから受注見通しに注目が集まりますが、先日、日本工作機械工業会(通称:日工会)の賀詞交歓会が開催されました。この日も、すでに発表前から「今年はどのくらいの数字の発表になるんだろう?」という話題が飛び交っていました。
賀詞交歓会がスタートし、あいさつにたった稲葉会長(ファナック会長)から数字が発表されるのですが、わたしたち(記者)も数字を聞き逃さぬよう、ノート片手にボールペンを握る指先の力がググッと入ります。
最前列でメモをとる記者。この一瞬の緊張感ったら!

2025年の日工会による受注見通しは自動化需要などを見込んで1兆6000億円と発表されました。昨年より1割増ですね。
ご承知のとおり、すでに情報が出ておりますが、製造現場ドットコムも後日詳細を掲載いたします。
新年あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年はコロナ禍あけで、世間も本格的に動き出しました。
人の集まるイベントも完全復活し、お陰様で大忙しの1年となりました。
また、新しいお仕事も舞い込み、新たな発見も多くありました。こんなに忙しかったのに、風邪一つひかなかったことはなによりで、己のしぶとさを再認識した次第です。
今年の目標は、とにかくバタバタしないで優雅に仕事をこなすこと。
そして、わがままなビバンダムボディから脱却し、腰痛をこれ以上悪化させないことを目指します。
写真は昨年の出張先で見た朝日です。
2025年が皆様にとってハッピーでラッキーな年になりますように☆
【JIMTOFこぼれ話&写真】ヤマザキマザックの「内製ミネラルキャスト」に注目!

「あの鐘を~鳴らすのはあ~な~た~♪」
マザックブースで皆さん、鳴らしていましたね☆
今年のギョーカイ一大イベントといえば、JIMTOFでしょう!
ニュースでもJIMTOFレポートを掲載していますが、お陰でさまで、あれも書きたいこれも書きたい(正式には〝打ちたい〟)っていう欲望が沸々と湧いているにもかかわらず、身がひとつしかないもんで、世間様がお休みの中にブログでこぼれ話を掲載することにします。
ということで、ヤマザキマザックの内製ミネラルキャストは、皆様、見学しましたか?
ミネラルキャストといっても、実際にどんなものなのか、イメージがつかない方も多いと思いますが、ヤマザキマザックでは、このミネラルキャストをわかりやすく展示してありましたね。
わたしももちろん、この鐘を鳴らしましたが、当然のごとくミネラルキャストでできた鐘はカンッと乾いた音しかなりませんでした。
同社によるとミネラルキャストは「振動減衰性に優れ、機械稼働時の振動がより早く収束するため、加工時間の短縮や工具の長寿命化に寄与し、またフライス加工など、刃物がワークと接触・非接触を繰り返しながら削る“断続切削”加工時に発生する振動も抑制され、加工面精度の向上につながる。また、熱伝導率が鋳鉄と比較して小さく、周囲の温度変化による熱変位が緩やかであるため、安定した加工精度を得ることができる。」という特長を持つと説明しています。
この画期的な素材を内製化した同社は今回のJIMTOFにミネラルキャストを初採用した立形マシニングセンタ「VCN-460 HDCC」を展示していましたが、どこに使われているかというと、コラムやベースの主要構造体に採用しています。

来場された皆様ももちろん興味津々といったところ☆
このマシン、毎分12,000 回転の高トルクタイプの主軸を標準採用していますが、オプションとして毎分18,000 回転の高速主軸が選択可能なんですって。さらに金型加工の高精度仕上げ用にATC 可能な電動モータスピンドルをオプション展開するなど、精密部品や金型部品の加工に最適な主軸仕様を用意していますよ。
画期的な素材、ミネラルキャストのメリットは下記のとおりです。
(1)高い振動減衰性
ミネラルキャストは鋳鉄と比較して約10 倍の振動減衰性能を有し、機械が稼働する際に発生する振動がより早く収まるため、加工時間が短縮されるほか、工具刃先の負荷が軽減し、工具の長寿命化に貢献。またフライス加工など、刃物がワークと接触・非接触を繰り返しながら削る“断続切削”加工時に発生する振動も抑制され、加工面精度が向上。
(2)優れた熱安定性
ミネラルキャストは熱伝導率が鋳鉄の1/25 と小さく、熱が伝わりにくい特性を持つ。工場環境温度や機械の熱源など、短時間での温度変化による影響を受けにくく、熱変位が緩
やかであるため、安定した加工精度を得ることができる。
(3)環境負荷の低減
ミネラルキャストは製造時に鋳物のような高温融解炉を必要とせず、常温で成形が可能。製造工程での電力使用量が大幅に減少し、VCN-460 のベース・コラム製造におけるCO2 排出量は、鋳物を採用した場合との比較で50%以上の削減となる。
【取材こぼれ話&こぼれ写真】日本機械工具工業会 牧野フライス精機&牧野フライス製作所を工場見学!
日本機械工具工業会が10月23日~24日の2日間、秋季総会を開催したことはすでにニュースで掲載しましたが、このときの様子を取材こぼれ話として掲載します。
1日目は大磯プリンスホテルで総会と日本機械工具工業会賞の授賞式を行い、2日目は、場所を移動して、神奈川県愛甲郡愛川町にある牧野フライス精機と牧野フライス製作所の工場見学を実施しました。
まずは牧野フライス精機にGO! 同社は世界的に見ても数少ない工具研削盤の専業メーカーです。
冒頭、清水社長からごあいさつがありました。ちょうどJIMTOF前でしたので、一足早く、展示内容の説明を清水社長自らプレゼンしてくださるという、非常に贅沢なお時間です。

業界にどっぷり浸かった方はご承知のとおりだと思いますが、切削工具を高能率に精度良く生産するというのは技術が必要です。
このとき、清水社長は、ドリルは先の欠けを防止するために、切れ刃に面取り加工を施す重要なホーニング(ネガランド)加工にについて説明をしてくれました。工具寿命に大きく影響が出る重要な工程です。清水社長は、一般的な加工法である手作業とNC機械(タッチセンサを使用)による加工のデメリットを以下のようにまとめていました。

〈手作業のデメリット〉
(1)熟練の技が必要
(2)精度にばらつきが出る可能性がある
(3)大量生産ドリルへの対応には不向き
〈NC機によるデメリット(タッチセンサを使用)〉
(1)センシングに時間がかかる
(2)タッチセンサ自身に摩耗が発生し、交換が必要
こうしたデメリットを払拭したの同社の「monocam2」は非接触のため、小径工具剛性の影響を受けずにホーニング以外にも様々な測定、補足を行うことができるとしていました。時代は自動化・省人化ですから、効率良く機械に働いて貰うにはシステムの進化も欠かせないということが分かる内容です。
続いては、牧野フライス製作所にGO! 西野執行役員営業本部長が出迎えてくれました。

牧野フライス製作所の見学の目玉は第三工場(主軸頭工場)です。ここは、機械の心臓部である主軸を設計から加工・組立まで100%内製化している主軸専用の生産工場です。
組立が行われるクリーンルームでは温度23℃の±0.4℃湿度35%を保っており、限られた技術者しか入室できないという徹底ぶり。異物混入を排除するため、クラス10,000のクリーンを保っていましたよ。
――――という貴重な工場見学会でした。
あっと言う間にもう12月も半ば・・・今年の後半は繁忙期が永遠に続くような錯覚に見舞われました。製造現場ドットコムのニュースには書き切れなかったネタも豊富にございますので、こちらのほうは、順次、ブログで放出していきます。皆様、要チェックですゾ☆
おめでとうございます! 牧野フライス精機が「日本産業広告賞2024」雑誌部門で佳作

おめでとうございます!
牧野フライス精機が「日本産業広告賞2024」の雑誌部門で佳作を受賞しました。
この賞は、日刊工業新聞社が産業広告の健全な発展と質的向上を図る目的から、1966年に制定以来毎年実施しているもので、新聞部門、雑誌部門、情報誌部門があります。
今回、同社が受賞したのは「DB1」の広告です。なかなかシンプルで分かりやすいですね。そういえば、同社は、JIMTOFでもそうでしたが、展示会で配るカタログを入れる紙袋までオールブラックでカッコイイ良かったな☆
細かいところまで気配りをしているのが理解できます。
プロフィール
業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
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