【タンガロイ】『MATRIX』で時間の有効活用を! 

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MATRIX専任担当の奥野さん

 タンガロイ(社長=木下 聡氏)が製造現場のコスト改善に着目したのは、〝工具管理システム〟だった――。現在、製造現場では、利益向上を目的として能率が良く長寿命の工具で加工を行い、総合的に製造コストを削減していく流れにある。もちろん同社でも品質の高い高能率工具を市場に提供し高い評価を得ているが、今回はこれに加え、さらなる製造現場のコスト改善を目的にしたシステムを提案し、話題を呼んでいる。タンガロイが提案する工具管理システム『MATRIX(マトリックス)』とは!? 


工具管理で時間の無駄を省くということ

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「日本は厳しいコスト競争にさらされている」と奥野さん

 加工現場では、海外メーカーとの価格競争が激しく、消耗品である切削工具に求めるニーズも多岐に渡る。工具費用の削減を考えるのはもちろん、手配漏れや二重発注の防止もしたいし、欠品も防ぎたい。在庫過多による無駄も気になるうえ、高価な工具が盗難に合う可能性も否定できない。

 製造現場のコスト削減といえば、加工の改善や工具費削減を思い浮かべる方も多いだろうが、すでにこの分野では競争が激しく、どこの切削工具メーカーも注力している印象を受ける。
 
 そこで同社が目を付けたのは〝工具管理〟だった。同社営業本部MATRIX専任担当の奥野直也さんは、「工具管理にかかる費用で一番大きく占めるのは人件費です。工具がどこにあるか、どの工具が不足しているか、工具を誰が持っていったのか、など切削工具を探すにも時間がかかってしまいます。他にもデータをまとめて分析する時間もないといった時間の問題は、最終的には人にかける時間、つまり人件費にかかり、多くの加工現場ではこれが消耗されています。」と工場運営の観点から時間と人件費の関係について言及している。

 『MATRIX』は既に約10年前に商品化されており、日本のマーケットだけで見ると、システム管理については同社が一番早く手をつけたといっても過言ではない。ところが『MATRIX』を導入している地域を聞くと、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、イギリスなど、欧米が最も多く、一般的に活用しているとのこと。

この話を聞くと、欧米に比べ変化を嫌う日本の風土が見え隠れしている。日本における中小規模の工場内では、多くの場合、担当者が工具を取りに行ったり、工具の保管場所を決めたり、発注をしたりといった業務の進め方が一般的だが、今は令和の時代。昔のような大量生産が主流ではなくなり、多品種小ロット生産に適した設備のニーズが高まっている。少子高齢化による労働人口の減少が問題視され、高能率化による生産性の向上が求められるようになった。ましてや価格競争も激化の一途をたどり、利益を確保するのも一苦労である。

 『MATRIX』を導入している欧米では、日本よりもさらに人件費が高い地域もある。営業本部MATRIX専任担当に所属する奥野直也さんは、「グローバル的にみても日本は厳しいコスト競争にさらされています。利益を確保し、価格競争に打ち勝つ仕組みが必要です。」と力を込める。

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