【タンガロイ】『MATRIX』で時間の有効活用を! 

 

探し物で効率は低下する! ~見えないコスト~

210517タンガロイ3 中小規模の工場内では、工具類のグチャ置き(グチャっとまとめて置いている様子)や、加工現場で働いている人がそれぞれの専用棚に工具の在庫を保有しているうえ、別に設置してある工具室にも工具があるという二重置きもざらである。同じ現場に身を置きながら、誰がどんな工具を持っているかを把握できなければ、工場内のどこかに必要な工具があったとしても、自身の周りに在庫がなかったら発注してしまうだろう。そうなると、いつの間にか在庫も膨らんでくるうえ、在庫を保管しておくスペースがなくなっていくのも当然だ。しかも、切削工具はノーズR違い、材種・ブレーカー違い、溝幅違いなど、細かな違いがあり、整理するのも一苦労である。

 必要のない在庫が増えれば会社の資金も在庫費で圧迫され、必要なところに投資ができず、新技術が入れられないので、生産効率も上がらない。切削工具の在庫管理というのは、経済的視点でみると、とても重要なことなのだ。

 探し物にかける時間を考えると、シチュエーションによりまちまちだが結構な時間がかかる。工具を探す時間も1分~2分で済めばいいが、普段はあまり使用しないような工具だと20分以上を費やして探す場合もあるだろう。探すのは〝人〟なので、「これを人件費で掛けると年間でものすごい金額になるのです。」と話す奥野さんが示した加工現場での〝見えないコスト〟は下記のとおり。

 (1)工具等探す時間
 (2)工具欠品による対応
 (3)二重発注、過剰在庫
 (4)付け間違いによるスクラップ
 (5)管理業務に費やしている時間
 ―――その他、発注業務、工具受け入れ、払い出し、棚卸、データ収集など。

 「発注業務も発注漏れがあるとすぐに欠品につながり、工具がないとラインが動かない。その日に生産すべき数がつくれないとそれもまた損害になってしまいます。」(奥野さん)

『MATRIX』のメリット

 『MATRIX』の利点は、発注アラームが付いており、自動発注機能で欠品の防止をしてくれることだ。最小基準点を下回ると発注アラームがメールで自動配信してくれる。自動発注機能を使えば発注書を作成する手間も省けるので、その分に費やす時間を有効活用できるメリットが生まれる。また、使用した工具の実績データを基に在庫基準点を自動修正し、各工場の在庫の遠隔管理、分析が可能になので、二重発注、在庫過多、欠品の防止に大いに役立つ。

 データ自動集計・簡素化の一例だが、①自動発注レポート、②余分在庫レポート、③在庫不足レポート、④遅延オーダーレポート、⑤不動在庫のデータ、⑥在庫総額データ、⑦使用量データ―――を自動集計し、製品、ラインごとの工具使用量やトップ5アイテムを表示するので、異常値を発見し、工程改善に貢献する。

 また、既存の〝棚〟をソフト上に登録できるので、既存棚に収納しているアイテムも在庫管理ができる。工具の他にも治具や文房具に至るまで、全て管理できるのが嬉しい。

 使い方は簡単。

 引き出しはオートロックがかかっているので、まずは画面上で指紋認証、バーコードなどでログインをする。これで誰が操作をしたか分かる。タッチパネルで必要な工具を選び、数を選択すると、必要箇所のLEDが点滅してオートロックが解除され引き出しを引くことができる。

 ご承知のとおり、海外では悲しいことだが高価な工具が盗難に逢うことも多い。グローバル化が加速する日本でも、備えあれば憂いなしなのだ。

 なお、タンガロイのyoutubeページには、DMG MORIとタイアップし、『MATRIX』を利用した動画が掲載されている。


 
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