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三井精機工業 工場見学会をレポート! ~加藤社長に意気込みを聞く~

  三井精機工業(社長=加藤欣一氏)が、3月9日(水)~11日(金)までの3日間、「2022年 三井精機工業工場見学会」を開催した。来場者への安全と健康の配慮から、密を避けるため午前・午後の2部制を設け、各テーブルでは飛散防止パネルが設置されるなど、コロナウイルス感染予防対策を徹底した中での開催となった。

 5軸微細加工に新たな可能性を拓く「PJ303X」をはじめ、プレシジョン・プロファイル・センタ「PJ812」、ジグ研削盤「J350G」「J4GDN」などが展示され、微細金型、医療機器、電極、燃料電池、半導体・光学系部品などをターゲットにしている同社の意気込を感じる内容に来場者もじっくりリアルなマシンを堪能していた。加藤社長に工場見学会への意気込みをお聞きするとともにレポートを掲載する。
 

三菱マテリアルが提案する新時代の加工技術

 人と社会と地球のために―――――。これは三菱マテリアルの企業理念だが、同社の中でも加工事業は〝成長促進事業〟のひとつであり、同社を牽引していくものとして位置付けられている。加速する自動化、省エネ化、IoT、AI等の流れの中で工具メーカーとしてあるべき姿、求められる切削工具を追求している同社は現在、デジタル活用をした切削シミュレーションなどを軸にしたソリューションを提供し、営業と開発、それぞれの部隊が手をとりあって新製品の開発に注力している。

 今回、新時代の加工技術として切りくず処理を根本から変える低周波振動切削(以下LFV)対応工具シリーズについて取材した。

牧野フライス精機 清水社長に聞く 「継続して存続することが発展の鍵」

 工具研削盤の開発・製造・販売・アフターサービスを手がける牧野フライス精機(社長=清水大介氏、本社:神奈川県愛甲郡愛川町)。同社の工具研削盤の歴史は、万能工具研削盤『C-40』からはじまる。長年愛され続けているこのマシンは、「歴史的価値のある工作機械(ロングライフ・ベストセラー)」にも選ばれており、50年以上経った今なお作り続けている。また、1982年には世界初10軸制御CNC工具研削盤を開発、現在、工具の溝、外周、底刃までの全工程を行う〝ワンチャック全加工機〟と言われるものから工程を限定させた工具研削盤、太径工具から極小径工具対応の工具研削盤など多様なマシンを生産している。ここまで幅広い製品ラインナップを揃えている工具研削盤メーカーは世界中を探してもないだろう。

 常に時代の要求に応えながら進化している同社。清水社長にお話しを伺うとともに工場内を見学した。
 

化粧品業界に一石を投じた安田工業「Labonos」

 去る1月12日(水)~14日(金)までの3日間、東京ビッグサイトで開催された「第12回化粧品開発展」(主催=RX Japan)に安田工業新規事業開発課が出展し、「Labonos」が展示された。このマシンは、3Dプリンタと同等以上の使いやすさに加え、精度の高い切削加工を行う3Dプリンタとマシニングセンタの良いとこ取りをしたマシンだが、同社では、煌びやかな化粧品業界の展示会にマシン本体を展示するという画期的な展開を見せ、容器メーカーや化粧品メーカーの商品企画やデザイン部門に一石を投じることに成功した。

 現在、製造業のデジタル化が進んでいる。「Labonos」が生み出したものは、そのまま製品として使用できる便利さが特長だ。誰もが簡単に製品をつくることができるシステムを搭載しているので、従来の切削加工機を扱うための専門知識も不要であるうえ、意匠性の高い複雑形状でも、このマシン一つで製品を作ることができる。

不二越工具事業部 加工テストで新製品工具の実力を見せつける!

 「もっと加工に革命を!」のスローガンを掲げている不二越工具事業部。1本の工具でなんでも加工できる汎用工具、用途に合わせてダントツの性能を誇る専用工具を有する『アクアREVO』ブランドの工具は、ユーザーからの評価も高く、豊富なラインナップを有しており、昨年10月に名古屋で開催された「メカトロテックジャパン」でも大きな注目を浴びた。

 今回、同社が新しく市場投入した3商品。人気のアクアREVOドリルシリーズ第三弾として小径ドリルの『アクアREVOドリルマイクロ』、そして〝青いエンドミル〟と呼ばれて親しまれている『アクアREVOミル』からは深い立壁加工を実現する4Dタイプがラインナップ、加えてタップからは、切りくずを出さない〝盛上げタップ〟『ZTフォーミングタップ』――が登場した。工具事業部を訪ね、干場俊洋 技術部 部長にお話を伺うとともに、加工テストによる新製品工具の実力を取材した。
 

令和4年 萩生田光一 経済産業大臣 年頭所感

はじめに
 令和4年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 昨年は、新型コロナウイルスとの厳しい戦いを余儀なくされた一年でした。足下では、国内の感染者数は落ち着きを見せておりますが、新たに報告されたオミクロン株が多くの国で確認されるなど、新型コロナウイルスとの戦いは続いています。コロナ禍で傷ついた事業者・国民の皆様への支援や、次なる危機への備えに万全を尽くさなければなりません。

 しかし、春の来ない冬はありません。今こそ、新型コロナによる危機を乗り越えた先の新しい社会を見据え、着実に成長の種をまいていく必要があります。社会課題の解決のために企業と政府がともに大胆に投資し、イノベーションを促すことが、その鍵となります。米欧などでは既に、政府が一歩前に出て、こうした取組を大規模に支援する動きが強まっており、我が国においても積極的な対応が求められます。
 

技術革新の一翼を担う岡本工作機械製作所 渡邊常務に聞く

 「技術は正しく」をモットーに、出荷先は世界80カ国、ユーザー数においては世界20,000社以上を誇る岡本工作機械製作所。同社の強みは日本、シンガポール、タイの生産工場で開発設計を行い、鋳物の生産から加工・組立までを自社で完結するグローバルな一貫生産体制にある。これら一連のスムーズな流れにより、高品質・低コスト・短納期が実現し、世界での高い競争力、迅速なサービス体制で現在、研削盤・半導体関連製造装置分野で圧倒的な世界シェアを獲得している。また、研削、ラップ、ポリッシュの3工程において、ひと続きに装置を生産しているのは世界で同社だけであり、OKAMOTOの製品は世界中の電子機器を始め、飛行機や人工衛星といった最先端産業の技術革新の一翼を担っている。

 同社営業のトップである渡邊哲行常務にお話しを伺うとともに工場内を取材した。
 

イワタツール 岩田社長に聞く 徹底的に工具を使いこなすユーザーのために

 イワタツール(社長=岩田昌尚氏)は、1928年、岩田社長の祖父である名古屋市熱田区金山の地に岩田千代吉氏により創業された。この年すでにセンタードリルを国産化し、製造と販売を開始している老舗の工具メーカーだ。

 切削工具は種類も豊富で多岐にわたる製品だが、同社は近年、〝単機能工具〟に注力している。単機能工具とは、ある分野に特化した性能を持つ工具のことで、同社では特定分野に特化した工具で〝極限加工〟へのノウハウをユーザーに提供している。また、最近ではSNSや動画配信などにも力を入れ、拡販に努めている。
 

独立時計師 浅岡 肇氏に聞く ~碌々産業の「MEGA-SSS400」を新たに導入~

 世界で29人しか存在しない独立時計師で構成された独立時計師アカデミーの会員でもある浅岡 肇氏(東京時計精密社長)。設計、加工、組み立てまでの全工程をほぼ1人で手がけ、希少性の高い時計の数々を生み出している。その作品の美しさに加え、精度の高さは世界中から高い評価を博しており、王族や世間に名を知られた時計コレクターが顧客として名を連ねている。
 
 浅岡氏は2019年、作業現場(アトリエ)を都内に増設し、ファナックの「ロボドリル」を導入、そして2021年8月、新たに碌々産業の超精密微細加工機「MEGA-SSS400」を設備した。世界中の時計ファンを魅了する浅岡氏に今回の設備導入に至った経緯などお話しを伺った
 

DMG森精機 伊賀事業所で見た最新技術の数々!

 去る9月30日にDMG森精機(社長=森 雅彦氏)が、同社伊賀事業所(三重県伊賀市)にてコロナウイルス感染症対策を万全に行った中で、メディアデーを開催した。森社長によるプレゼンテーションに加え、日本初公開となるレーザ金属積層造形機「LASERTEC 3000 DED hybrid」やグローバルソリューションセンタの最新製品・技術を紹介した。また、新設されたサービスエンジニア研修施設「修理復旧技能研修センタ」もお披露目されたほか、精密加工工場、組み立て工場、地域貢献の取り組みなども紹介した。