平成23年度上期産業機械受注状況及び輸出契約状況 (平成23年4~9月) 産機工
日本産業機械工業会がこのほどまとめた平成23年度上半期の産業機械受注総額は、前年同期比117.3%の2兆5044億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては4期連続で前年同期を上回った。
外需は、前年同期比134.5%の9198億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては4期連続で前年同期を上回った。
1.需要部門別受注状況
(1)内需
①製造業
化学、旧一般機械(注:「旧一般機械」は、平成23年3月までの旧分類での「一般機械」+「精密機械」であり、新分類の「はん用・生産用機械」+「業務用機械」に対応する)向けが増加し、前年同期比107.7%の5258億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては2期ぶりに前年同期を上回った。
②非製造業
電力、その他非製造業向けが増加し、前年同期比119.8%の6674億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。
③民需計
①と②を加算した民需の合計は、前年同期比114.2%の1兆1932億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。
④官公需
国家公務、地方公務等のすべての需要部門が減少し、前年同期比94.0%の2550億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を下回った。
⑤代理店
前年同期比100.6%の1363億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては3期連続で前年同期を上回った。
なお、内需で増加した機種は、ボイラ・原動機(114.2%)、鉱山機械(122.4%)、化学機械(冷凍含む)(109.3%)、タンク(140.3%)、プラスチック加工機械(103.2%)、ポンプ(106.4%)、送風機(120.4%)、運搬機械(102.9%)、変速機(108.0%)、金属加工機械(130.5%)、その他機械(104.2%)の11機種であり、減少した機種は、圧縮機(95.3%)の1機種である(括弧の数字は前年同期比)。
(2)外需
中東、アフリカを除くすべての地域で増加したことかr、あ前年同期比134.5%の9198億円となった。
なお、外需で増加した機種は、ボイラ・原動機(153.0%)、化学機械(冷凍含)(128.9%)、タンク(233.4%)、ポンプ(111.4%)、圧縮機(136.6%)、運搬機械(101.4%)、金属加工機械(166.3%)、その他機械(132.3%)の8機種であり、減少した機種は、鉱山機械(42.7%)、プラスチック加工機械(87.3%)、送風機(69.5%)、変速機(95.7%)の4機種である(括弧の数字は前年同期比)。
2.機種別受注状況
(1)ボイラ・原動機
電力、外需の増加により、前年同期比125.9%の8497億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。
(2)鉱山機械
鉱業の増加により、同102.3%の71億円となり、年度上半期としては3年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。
(3)化学機械(冷凍機械を含む)
化学、旧一般機械(注:「旧一般機械」は、平成23年3月までの旧分類での「一般機械」+「精密機械」であり、新分類の「はん用・生産機械」+「業務用機械」に対応する)、全力、外需の増加により、同114.8%の5951億円となり、年度上半期としては4年ぶり、年度半期としては3期ぶりに前年同期を上回った。
(4)タンク
石油、石炭、外需の増加により、同187.8%の270億円となり、年度上半期としては4年ぶり、年度半期としては2期連続で前年同期を上回った。
(5)プラスチック加工機械
外需の減少により、同93.2%の866億円となり、年度上半期としては2年ぶり、年度半期としては4期ぶりに前年同期を下回った。
(6)ポンプ
電力、外需、代理店の増加により、同107.9%の1398億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては2期ぶりに前年同期を上回った。
(7)圧縮機
外需の増加により、同115.3%の1591億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては3期連続で前年同期を上回った。
(8)送風機
運輸・郵便の増加により、同106.7%の103億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては3期連続に前年同期を上回った。
(9)運搬機械
繊維、非鉄金属、その他製造業、情報サービスの増加により、同102.5%の1696億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては4期連続で前年同期を上回った。
(10)変速機
化学、自動車、造船、その他製造業の増加により、同104.9%の300億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては4期連続で前年同期を上回った。
(11)金属加工機械
外需の増加により、同156.7%の1418億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては4期連続で前年同期を上回った。
その他機械
その他非製造業、外需の増加により、同108.0%の2877億円となり、年度上半期としては2年連続、年度半期としては2期ぶりに前年同期を上回った。
■平成23年度上半期 産業機械輸出契約状況(平成23年4月~9月)
1.概要
平成23年度上半期の主要約70社の産業機械輸出は、中東、アフリカを除くすべての地域で増加したことにより、前年同期比139.9%の8667億円となった。
単体機械は中東を除くすべての地域で増加したことにより、前年同期比134.5%の7398億円となった。
プラントはアジアの増加により、前年同期比182.5%の1269億円となった。
2.機種別の動向
単体機械
①ボイラ・原動機
アジアの増加により前年同期比167.2%となった。
②鉱山機械
アジアの減少により前年同期比43.2%となった。
③化学機械
アジアの増加により前年同期比198.2%となった。
④プラスチック加工機械
アジアの減少により、前年同期比95.9%となった。
⑤風水力機械
アジアの増加により前年同期比126.1%となった。
⑥運搬機械
ヨーロッパ、北アメリカ、ロシア・東欧の増加により、前年同期比110.2%となった。
⑦変速機
アジアの減少により前年同期比95.1%となった。
⑧金属加工機械
アジア、ヨーロッパの増加により、前年同期比108.9%となった。
(2)プラント
製鉄非鉄プラント、その他プラントの増加により、前年同期比182.5%となった。