「日本はトップレベルの実力がある」日本工作機械販売協会が賀詞交歓会を開く
2019年01月29日
日本工作機械販売協会(会長=冨田 薫 トミタ社長)が1月9日、都内の第一ホテル東京で賀詞交歓会を開いた。
あいさつに立った冨田会長は、「昨年のJIMTOFで見て分かるとおり、日本の工作機械はデザインが良くなり、5軸の機械が凄いスピードで無人で動く。世界のトップレベルに位置する機械であると分かった。特に自動化、省力化についていえば、ロボット等の組合せや、ダウンタイムを少なくするためのIoTも日本はトップレベルの実力がある。中期的にいえば、工作機械の受注2兆円時代はそう遠からず来るのではないか。」と期待を込めた。
また、流通についても触れ、「最近はネット通販が盛んになっているが、われわれ日工販は訪問販売が主力である。このメンバーがこの時代にどうしたら活躍し、また、販売力を向上させるか。これは営業マンの提案力が重要だと考える。」と人材育成についての必要性を述べ、「高度な教育事業を提供していくことが重要で、現在、トータルで9000名弱の方が日工販のSE教育を受けた。こうした方々が今後、システム化、特に機械加工、洗浄、自動計測等をどのようにしたらシステムアップができるか、ということをわれわれが勉強して顧客に提供できるかが重要だろう。」との認識を示した。また、今後の活動についても、「メーカーとの情報交換会、工場見学会、新製品説明会等の企画を今年も行っていきたいと思うので、ぜひご協力、ご支援のほどをよろしくお願いしたい。」とした。
来賓を代表して、潮崎雄治 経済産業省製造産業局 産業機械課 課長補佐が、「現在、企業の競争環境が大きく変化している。第四次産業革命といわれて久しいが、IoT、AI、ロボットの活用、サービス、ソリューション提供などの技術変革が求められる中で、日工販の皆様方の力が大切だと感じている。新しいユーザーニーズに対応することを皆様方が支えている。引き続きものづくりを支えていただけるようお願いしたい。」と期待を込めてあいさつをした。また政策についても触れ、「今年は10月に消費税増税がある。政府としても景気に悪影響が及ばぬよう対策を投じていく。」と述べた。 業界を代表して、飯村幸生 日本工作機械工業会会長があいさつをした。この中で飯村日工会会長は「昨年の工作機械の数字は非常に良かった。主要部品の供給遅れ等のマイナス要因もあったが、国内、欧米の旺盛な需要に支えられ、3月には単月の受注として過去最高の1828億円を記録し、11月まで各月1300億円を下回らない受注を継続した。これも日工販の皆様のご支援のたまものである。」と感謝の意を表した。また、今年の業界を取り巻く環境についても触れ、「良い面としてTPP11や日EU FTAなど、仕組みの枠組みが始まった。その一方、米中の貿易摩擦が激化しており、混沌として分からず、先行き不透明感が漂っている。日本の工作機械は世界のユーザーから信頼された性能と品質を持っていることに変化はないと自負している。」と力強くあいさつをした。 中川貴夫 日本工作機械輸入協会会長が乾杯の発声を行った。宴たけなわのころ散会した。