ヤマザキマザックが小径パイプ専用高速レーザ加工機「FT-150 FIBER」の国内販売を開始

 ヤマザキマザック(社長=山崎高嗣氏)がこのほど、高精度レーザヘッドを搭載した、小径パイプの量産向け高速レーザ加工機「FT-150 FIBER」を発表し、日本での販売を開始した。

 家具や建築、車輛フレームといった部材には、φ 150mm 以下の小径パイプがメインに使用されているが、「FT-150 FIBER」 は、こうした量産が求められる業界をターゲットに開発したレーザ加工機で、小径の丸パイプや角パイプを高精度・高品質に加工し、高付加価値と高生産性を実現する。

 新開発のバンドルローダにより、大量のパイプ材をローダーに置くだけで、1 本ずつ自動で機械内に搬入することで長時間の連続加工と高生産性を実現。また、高精度レーザヘッドを搭載し、多数の小径穴の高精度面直加工や付加価値の高い開先加工が可能となった。パイプ素材の外形寸法をレーザ計測して素材の歪みを自動補正する機能もオプションで装備可能で高精度加工を可能にした。

 さらに、パイプの溶接シーム(継ぎ目)を検出することにより、シームを考慮した角度を割り出す「シーム検出機能」、加工時のパイプ内面へのスパッタ付着や照射されたレーザによる裏焼けを防止する「ワークスパッタガード機能」、通常のタップ加工に加え、薄板でもタップ加工が可能な「バーリング加工機能」などのオプション機能を充実させ、高付加価値で高品質な加工を実現した。
 特長は以下の通り。

(1)高生産性
 ・新開発のバンドルローダにより、大量のパイプ材をストックし、1 本づつ自動で機内に搬入することで、長時間の連続加工と高生産性を実現する。
(2)高精度加工
 ・高精度レーザヘッドにより、小径穴の多数個取り加工を高速・高精度に加工可能。
 ・レーザ計測して素材の歪みを自動補正することで高精度加工(オプション)
(3)高付加価値、高品質加工
 ・高精度レーザヘッドにより、付加価値の高い「開先加工」が可能。
 ・パイプ材には、溶接時のシーム(継ぎ目)が存在するが、シーム検出機能(オプション)により、溶接シームをカメラにより非接触で高速検出し、シームを避けて加工したい面を自動で割り出して加工することが可能。
 ・ワークスパッタガード機能(オプション)により、パイプ内面へのスパッタ付着、照射されたレーザによる裏焼けを防ぎ、ワークを高品位に加工する。
 ・一般的にねじの締結力を保つには、3 つ以上のネジ山が必要だが、バーリング加工機能(オプション)は、バーリングドリルと呼ばれる工具を回転主軸へ装着し、摩擦熱によって下穴を塑性変形させてバーリング形状(凸形状)を成形すること。薄板でもタップ加工を施すことが可能となる。

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