「今年は50周年」日本工作機械販売協会が賀詞交歓会を開く

あいさつをする依田会長
あいさつをする依田会長
 日本工作機械販売協会(会長=依田智樹 三菱商事テクノス社長)が1月9日、都内の第一ホテル東京で賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った依田会長は、「工作機械業界は非常に速い速度で変化している。自動車業界はCASE関連の新技術の対応といった流れが出てきており、業界そのものの再編が加速されるのではないか。また人手不足を背景に自動化、AI、IoTを使った工場の見える化、予防保全といったような生産向上のニーズがますます高まっていくだろう。加工も切削だけではく、積層造形の需要も拡大すると予測される。最近では5G、あるいは半導体の一部で多少大きい兆しが出てきており、本格的な回復を期待しているところだ。過度に悲観せず、楽観せず、しっかりとやるべきことはやっていきたい。日工販は今年で50周年を迎える。引き続き会員のネットワークを強化して、業界諸団体ならびにメーカーとの連携を強めていきたい。」と述べた。

経済産業省 玉井 産業機械課長
経済産業省 玉井 産業機械課長
 来賓を代表して経済産業省製造産業局 玉井優子 産業機械課長が、「少子高齢化による人手不足、エネルギー制約といった乗り越えるべき課題がさまざま山積みになっている。こうした状況の中で、従来の枠にとらわれない柔軟な発想やスピード感を伴ったイノベーションが一層重要になってくるだろう。さまざまな業種や企業、人、機械がデータを介してつながるコネクテッド・インダストリーズを加速させ、さまざまな社会課題を解決していくSociety5.0を、世界に先駆けて実現していきたい。こうした中で、従来のサプライチェーンの構造を越えて、ものづくりの競争が激化するとともに、デジタル化が製造業や企業の位置付けを大きく変える時代が来ている。経済産業省も5G時代のインフラ整備、デジタル市場のルール、整備など、わが国のイノベーションの創出環境整備をしっかりやっていきたい。」とあいさつをした。

日本工作機械工業会 飯村会長
日本工作機械工業会 飯村会長
 業界を代表して、日本工作機械工業会の飯村幸生会長があいさつをした。この中で飯村会長は、「昨年は非常に苦しい年度であったが、今年は2年に一度のJIMTOFが開催される。工程集約自動化を含めて、物への投資よりもソフトへの投資が非常に多いように感じる。工作機械は物といっても物だけではなく、ソフトが入り、事への融合が始まった。こうした機会を明確に今年のJIMTOFに打ち出して、大きな成果を得たいと思っている。世界のものづくりの貢献を通して、日本の工作機械産業が一段と成長できるように、日工販と共に車の両輪となって進んでいきたい。」と意気込みを述べた。

 乾杯の発声を日本工作機械輸入協会 中川貴夫会長が行った。宴もたけなわの頃、散会した。


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