アマダホールディングス 欧州・板金切断加工機用自動化装置メーカーを完全子会社化 ~欧州向け自動化装置の供給を強化し、地産地消体制を確立~
2020年02月26日
アマダホールディングス(社長=磯部 任氏)は、1月31 日付で、フィンランドの板金切断加工機用の自動化装置メーカー LKI Käldman LTD.(エルケーアイ ケルドマン、所在地:フィンランド ヤコブスタード近郊、CEO:Leif KÄLDMAN、以下LKI)への 出資比率をこれまでの40%から100%へと引き上げ、完全子会社と発表した。これに伴い4月1日よ り、LKIは、「AMADA AUTOMATION EUROPE LTD.(以下、アマダオートメーションヨーロッパ)」 に社名変更する。
今回の背景について同社では、「近年の板金加工業界では、発振器の高出力化とレーザ技術の高度化により、ファイバーレーザマシンの需要が急速に拡大している。欧州のアマダグループでは、CO2 レーザマシンやパンチングマシンからの置き換えに加え、厚板を扱う業界からの新規引き合いが増加している。」とし、さらに欧州では、「労働時間の制約と人件費の高騰等により、板金切断工程において設備の自動化が前提となっている。」と述べている。
同社では、2009年からLKIと資本業務提携を行い、欧州向けの板金切断加工機用自動化装置の製造において協業することで、欧州の顧客からの要望に対応していた。
今後の展開については、① 2020年4月以降に現在 2カ所ある工場を1カ所に集約し、設備を増強することで、自動化装置の生産能力を2022 年度までに約2倍にする、 ② 新たに、パンチ・ファイバーレーザ複合マシン用の自動化装置の生産を2020年10月より開始する――としている。今回の完全子会社化により、欧州向けのすべての自動化装置をアマダオートメーションヨーロッパが供給することになる。すでに板金加工機械においては、フランスのシャルルビル=メジエール工場の拡張を完了し、生産能力を増強するなど、現地ニーズに対応した商品を迅速に供給できる体制を整えてきた。欧州のファイバーレーザ市場および自動化ニーズの拡大を視野に、引き続き商品の供給体制を強化することで、2021年度までに売上高4,000 億円の達成を目指す。
■アマダオートメーションヨーロッパ 概要