トイレットペーパーの品薄に店側も対応を 

あの忌々しい震災後に実感したことは〝備えあれば憂いなし〟だ。その後、水や衛生用品、人間と猫の食べ物は、予備を置くようにしているので、今回のコロナショックでも案外のんびりしていたわけよ。

ところが思ったよりも紙不足が長くなり、予備に手をつけるとなると、さすがに不安になる。外出の途中、仕事の途中、昼夜問わず薬局を見つけると、トイレットペーパーがあるかどうかチェックするんだけれど、どこにもない。カラカラになった棚を見るたび空しさがこみ上げる。

販売員に、「メーカーは生産が間に合っているといっているのに、なぜ在庫が不足しているのですか?」と白々しいことを尋てみると、「1日の販売数は決まっています。朝に入荷したものを店頭に並べますが、すでに朝から並んで購入する方々で売れ切れます。」旨、予想通りの返答が返ってくる

店側は、朝イチでその日の販売分を店頭に並べ、それを狙った人々が並んで買う。つまり朝イチで並ばないと購入できないらしい。しかも朝っぱらから並んでいても購入できる保証はどこにもない。

わたしは仕事をしているので、決まった期間に購入はできない。かといって、うちの年寄りを朝イチで店頭に並ばせると、昨今の風潮から「また年寄りが並んで買っている」とイチャモンをつけられる可能性が大だ。仮にそこで正当性を主張して反撃したとしても「キレる年寄り」として排除されるだろう。そんな危険地帯に我が家の老人を並ばさせるわけにはいかない。かといって仕事をしているわたしが常に朝っぱらから対応できるか、といったら現在、自粛ムードもあるので以前よりは時間の自由はきくものの、毎日は無理だ。

日本製紙連合会の会長が先日、会見の席で「在庫は十分にある」としているにもかかわらず、品切れを起こす理由は、買い占めが原因で、店舗からの発注が急激に増え、配送会社のドライバーが対応しきれなくなったことによる。

人間の排泄回数というのは、そうそう変わるものではない。在庫があるにもかかわらず、毎日毎日ここまでトイレットペーパーがないと、わたしの住居半径2kmの住民が全員下痢になったとしか思えない。トイレットペーパーを買い占めている馬鹿野郎に、「あなたには肛門が何個あるんですか?」と激しく問い詰めたいくらいだ。

そんな異常事態が起こっている今日この頃なんだから、店側も少し考えて欲しいわよね。
トイレットペーパーを店頭に並べるのは、朝イチじゃなくたっていいじゃない。ゲリラ的に、様々な時間に並べるなど配慮してくれてもいいんじゃないか。

『ひとり一個まで』なんて、ヒネリのないことを考えていると、買い占め購入をする家族やその仲間たちが列をつくってしまう可能性だってある。こうしたズルい奴らへの対策を考えない、という柔軟性のかけらもない思考も如何なものか。

店側も、「数が決まっているからしょうがない、ドライバーが少ないからしょうがない」・・・と、人ごと目線ではなくて、在庫があってもドライバーが裁ききれず、買い占め騒動で品数が限定されてしまう異常事態ならば、従来通りのシステムにしないで、店頭に並べる時間をズラしてみるなど、買い占め防御作戦を考えて欲しい。

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