「緊急事態ではない瀬戸際」とマスク2枚の衝撃
今回のコロナパニッックの件で、「もう、限界なんじゃね?」感が漂っている。
「緊急事態ではない瀬戸際」のおかげで、報道されているよりも、はるかに混乱している感覚がある。地域格差がみられるけれど、都内は感染者が急激に増加しているし、一部報道では地方の店員さんがウイルスを保菌したまま接客をし、濃厚接触者が200人もいるとのこと。保菌したまま地方に避難する人がいる可能性も指摘されており、そうなると、今後もますます体調不良を訴える人々が増加しそうだ。対応の遅れは、経済的ダメージをさらに拡大させてしまう。元気だったら復活するための気力もあるけれど、病気になったら立ち上がりたくても立ち上がれなくなる。
同じ都内でありながら人の流れに格差も見られ、電車の路線にも空いている路線と多少は空いているものの、濃厚接触に近い状態の路線との格差がある。時間差出勤を推奨しても、なぜか多くの労働者が出勤時間を遅らす、帰宅時間を早めるので、結局、多くの方が同じ動きになってしまうなど、笑えない状況も見て取れる。したがって、感染者が増加していくにつれ、ウイルス発症における地域格差も薄まりつつありそうな気がしてならない。
先日、銀行処理のため、外出すると根城の近場では、相変わらず日常的な人の流れがあった。日中だったが、食事処も混んでいたし、ティッシュ配りの方もいた。若者に不要不急な外出を避けるようにと注意を呼びかけているが、ウイルスは年代を選ばない。「わたしたちは仕事で忙しいから、これ買ってきて!」と仕事で自由がきかない家族に買い物を頼まれている高齢者だって多くいると想像している。
テレビで緊急会見を拝見すると、「夜の外出を控えるように」、「換気が悪い密室を避けるように」、「間近で会話を避けるように」と強調されるけれど、コロナウイルスは別に夜だけ活動する夜行性じゃなかろう。
そんな中、飛び込んできた、一家族、マスク2枚の衝撃。マスクは良いとしてなぜ2枚? 核家族も大家族も一律2枚の謎。
そして強烈に漂う絶望的な今更感―――。
「緊急事態ではない瀬戸際」の言葉からは危機感が伝わってこない。知人が言っていたけれど、「募集中だけど募ってないよ」に等しい。なんとなく、政治的思惑が働き判断を失しているように思えてならない。
自粛ムードはあるものの感染者は増加している。コンビニもドアの開閉をしなければならず、アルコールを購入したときに画面に出ている「未成年ではありません」へのタッチも避けられない。お客さんがタッチをするたびに消毒をしている様子もない。かといって、この衛生用品不足の中で必死に働いてくれている店の人たちに、それを責めることもできないので、自らが気をつけなければならないということだ。
経済的ダメージの大きさは計り知れない現在は非常事態だ。この異常な社会情勢において一時の経済的困窮は、健康であればいずれ回復する兆しも望みも見えてくるだろうが、これ以上感染者が増え、健康被害を訴える人々が爆増すれば、瀕死の状態から立ち上がることすら難しくなる。世において多くの労働者は、健康なくして収入なしなのだから。
世の中は家族全員が若くて健康、かつ規則正しい生活を送っているわけではなく、様々な方々によって構成されている。目先にとらわれると、のちのちに痛い目をみるのが世の常。互いに尊重し、思いやることが、これからの社会を生き抜く術だと感じている。