日本建設機械工業会の新会長に数見保暢氏
日本建設機械工業会が5月28日、通常総会を開催し、その後の理事会において新会長に住友建機社長の数見保暢氏が選任された。
就任にあたって
昨年以降、世界経済の先行き不透明感が続くなか、日本では大型台風の被害などにより建設機械業界は大きな打撃を受けました。さらに年明けから世界的に新型コロナ ウイルス感染症拡大という難局に直面し、足元の世界経済は著しく縮小し大変厳しい状況にあります。
このような局面において会長職に就任することとなり、まさに身の引き締まる思いです。
前小川会長はじめ歴代会長が残された功績により日本建設機械工業会は、今年度創設30周年を迎えることができました。この大きな節目を記念して、今回の定時総会では各種イベントを実施するべく準備を進めて参りました。しかしこのような状況下、書面での総会ならびに理事会開催となりましたので、本年度開催予定しています工業会行事のどこかで、準備していました企画を実現させたいと考えています。正会員、賛助会員の皆様には、引き続き支援頂きたく宜しくお願い申し上げます。
さて現在は、世界中で新型コロナウイルス感染拡大が実体経済へ大きな影響を及ぼしています。まずはこの難局対応が喫緊の課題です。会員各社が感染防止対策を実施しながら、お客様が必要とする製品や整備というご要望にしっかり対応し、経済活動の早期回復に寄与することが当面の建設機械工業界の使命と考えています。
中長期的には、工業会の設立理念である「調和と発展による世界への貢献」ならびに「共生と競争」のもと、①東日本大震災をはじめとする地震や豪雨による自然災害からの復興への貢献、②環境・省エネルギーに対する対応、③会員各社のグローバル展開支援、④i-Constructionなど新しい技術への対応を重要な活動分野として引き続き取り組み、世界中で持続可能な社会の実現に寄与したいと思います。
新型コロナウイルス感染防止対策では、在宅勤務や通信網を活用した会議開催など、働き方改革の一端を身をもって体験したことはひとつの収穫です。これらの貴重な経験や機会を活用、発展させ、多用で柔軟性ある働き方を進めることも生産性の向上やワークライフバランスの実現に重要な活動と考えています。工業会としましても新しい活動の仕方を考え、変革して参りたいと思います。また社会からの要請としまして法令順守の事業活動がより重要視されるように変化してきているとの認識です。会員各社の事業活動と工業会活動が健全に発展できますよう、関連行政当局のご指導を仰ぎながら工業会の運営にあたりたく存じます。