【オンライン】かながた小町座談会 ~女性が活躍しやすい職場環境を~

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在りし日の「かながた小町」たち

 日本金型工業会(会長=小出 悟・小出製作所社長)が昨年発足した「かながた小町」プロジェクト。これは近年における働き方の多様化により、女性就業者が増加していることを受け、金型業界の職場環境改善や長時間労働の是正を期待し、立ち上がったものだ。

 同工業会の川田明美事務局長は、「一般的に金型業界は男性の職場と思われていますが、多くの女性が活躍しています。技術者や技能者、営業、会社の運営を支える事務職など比較的女性が活躍しやすい業界でもあるのです。」と話す。

 今回は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、それぞれの仕事が終わった夜の7時からオンラインシステムを使用し、金型業界で活躍する「かながた小町」たちに活動や近況をゆる~く語って頂いた。

〈出席者:アサヒダイテック 総務課 課長 小川朋加さん、七宝金型工業 営業部 松岡咲希さん、名古屋精密金型 営業部長 渡辺祐子さん、ムツミ工業 取締役総合統括本部長 近藤紗也子さん、日本金型工業会 事務局長 川田明美さん〉

小町たちの今後の活動

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オンライン

 6月11日(木)19時――――。

 パソコン画面には、オンラインシステムによって映し出された出席者の皆様が映っている。「令和2年度 第1回 かながた小町座談会」のスタートだ。

 「皆様、お疲れ様です!」 ホスト役の小川さん(アサヒダイテック 総務課 課長)の発声で、一同、画面の中の皆様に「お疲れ様~」とねぎらいの言葉をかけ、画面に向かってプシッ! (←飲み物が入った缶を開ける)。

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INTERMOLD2019の会期中にかながた小町たちが登壇したパネルディスカッションは大入り満員!

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、対面を避けて始まったオンライン座談会。どうせやるなら、流行のオンライン呑み会も楽しんじゃおう! という小町たち。このメンバーが集うのは、昨年、ポートメッセなごやで開催された「INTERMOLD2019(名古屋)」の会期中、大入り満員を果たしたパネルディスカッション以来である。

 画面に向かって手を振りながら、「ご無沙汰しております。お元気でしたか?」とにこやかにご挨拶したのち、日本金型工業会事務局長の川田さんが、今後におけるかながた小町の活動について予定を話した。

 「工業会のHP内に小町ページを作成しようと思います。平行して、かながた小町のメンバー募集はもちろん、どういった活動を行っているのか認知させるためには、アピールすることも必要なので、パンフレットを製作します。平行してシンボルマークも公募し、PRツールとして名刺に貼れたり、配れたりできるようにしたいので、お願いいたします」と、協力を要請すると、一同、にこやかに快諾。

 昨年、発足した〝かながた小町〟の活動も現在、新型コロナウイルスの影響もあり、まだまだ予断が許されないところもあるが、「会員企業の見学会を実施」も考えていると川田さん。昨年度は名古屋に本社があるナガラで見学会を開き、大いに盛り上がったと聞いた。一同、「コロナ禍が落ち着いたら、ぜひ、また見学会を開きましょう!」と明るい声が画面を通して伝わってくる。

 オンライン呑み会の危険なところは、帰宅する時間を気にしなくてよいので、ついつい呑み過ぎてしまうことだが、そのあたりはしっかり意識している小町たち。ほとんど呑んでいないではないか! 

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工場見学の様子

 今年は残念ながら、『INTERMOLD2020/金型展2020/金属プレス加工技術展2020(大阪/名古屋)』が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、中止となった。現在、INTERMOLDだけでなく、世界中の主要な展示会が中止となり、ビジネスチャンスに暗い影を落としている。その分、来年度の同展示会における小町の活動にも力が入る。

 来年開催される『INTERMOLD in TOKYO』では、前回好評だったパネルディスカッションを行い、同展示会の会期中はメンバーが一同に集まれるチャンスでもあるので、工場見学も含めて知識と親睦を深める予定だ。

 また、今年度中には、かながた小町の指針をつくり、コロナ禍が落ち着くことを祈りながら、一同、「対面で話し合いができたらいいよね」と再会を楽しみにしていた。

コロナ禍の中だから気付いたこともある

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小川さん

 コロナ禍で日本中がやむを得ず活動を自粛するという前代未聞の出来事が起きたが、気になるのは、皆さん、どんな生活を送っていたか、である。いくらコロナ禍であっても、仕事もプライベートもやることはあるというもの。ここからは、座談会形式で互いの近況を楽しく報告。

 小川 子どもたちが家にいたので、家事を手伝ってくれてとても助かったんですよ。だから私も家事をしなくていいのがラクだった(笑)その間に、オンラインヨガにハマちゃった。
 一同 オンラインヨガ!
 小川 スッキリ! ストレスが解消されましたよ。仕事のほうは仕事が豊富だった5月と比較し6月は薄くなってきた。時間もあるので、そろそろ工場内を掃除しようかな~って感じ。クーラントを交換したりと、社内は細かいことをやり始めています(笑)

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渡辺さん

 渡辺 やっぱりコロナの影響?
 小川 だけじゃないかも(笑)周囲は自動車の影響もあると感じているみたいで、それにプラス今回のコロナウイルスの影響がやって来たって感じかな。
 川田 近藤さんは、どんなふうに過ごされていました?
 近藤 外出できず、ひたすら料理にハマりまして、母親から圧力鍋を借りてずっと料理を作っていました。あとは、youtubeで〝地獄の11分〟っていうのを見て、痩せるダンスをやりました(笑)
 一同 痩せましたか?(一同興味津々)
 近藤 本当にちょっと締まりました。
 一同 おお~っ!

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近藤さん

 近藤 一方、会社のほうですが、私は4月に総務に異動になりましたので、会社の中のコロナ対策をどうするか、で、4~5月は結構ワタワタしていました。これからは、アフターコロナの時代と言われていますが、会社をどういう方向に持っていくか、ということを役員で考えなければならず、毎日、どうしようかな、ってネットを見ながら考えていました。
 川田 工業会も今年度はBCP(事業継続計画)のセミナーをしようと考えていて、現在、中小企業はBCPについて策定しているところが帝国データバンクの資料だとまだ16.6%みたい。やっぱり今回のような緊急時でも様々な対策をまとめた計画は必要だと思うのね。
 渡辺 今は、誰もが望まないことが起きているし、前代未聞の出来事だから分からないことが多いですものね。うちの総務は女性が多いのですが、生活については敏感なので、今、必要なことはなにか、という案件を出してくれて、政府の緊急事態宣言がステップアップするたびに、それに見合った行動をするように方針を示してくれました。

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松岡さん

 近藤 タイミングを合わせるのは大事ですよね。
 渡辺 営業や現場の人は日々の仕事をこなすだけでも精一杯になってしまうので、そこで必要なのはやっぱり総務の力なのよね。
 川田 松岡さんは?
 松岡 ネットフリックスで映画を見まくっていました。英語を忘れたら怖いので(笑)仕事については、本当に営業活動が出来なくて困りました。電話もメールも返事がない(笑)これには参っちゃいました。
 川田 営業は大変そう・・・。
 松岡 もう、必死(笑)今、頑張っておかないと、先が見えませんし、頑張るしかないけど・・・・返事がないと凹みます。

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川田さん

 川田 ところで、世のニュースではコロナ離婚やDVとか暗い話題が多かったよね。うちは大丈夫だったけど(笑)
 渡辺 うちも無!(笑)
 小川 逆にコロナ禍で家族が密になった感じです。娘たちも主人と一緒にご飯を食べたりね。子どもたちが作ってくれて、それがすごく新鮮でした。今まで主人も帰りが遅かったし、家族が揃って一緒にいられることが少なかったから。万が一、家族内の誰かが感染して、それが会社内で広がったら、本当に大変なことになりますから、どこにも行かず、こういう時に家族が揃って食卓を囲めたことは、ちょっと良かったかな(笑)

 

金型業界で活躍している女性を求む!

200707top8 「Made in Japanの安全と便利を創造するには女性の力が必要です。」と話す川田さんは、今年、日本金型工業会で勤続21年年目を迎える大ベテラン。今から20年ほど前の金型業界といえば、3Kと呼ばれる(キツイ、汚い、給料安い)イメージがつきまとうバリバリの男社会であり、女性の参入を阻む雰囲気がムンムンだった。そんなマイナスなイメージを払拭するために、奮闘していた1人でもある。

「今は昔と違い、製造設備の進化もあり、製造現場もどんどんシステム化されつつあるので、女性が活躍しやすい業界に変化しています。今以上に多くの女性が活躍できるようにするためには、さらなる環境改善を目指していかなくてはなりません。魅力ある企業の創造には、まず個人の働きやすさと生きがいを両立させる工夫が必要だと考えます。」と、金型業界で女性が参入しやすい環境構築することを訴えている。

 とはいえ、未だ参入してくる女性が少ないのが現状だ。川田さんは、金型業界に携わる全ての女性に、「困ったこと、疑問に思ったことは声をあげましょう!」と声援を送っている。

 現在、日本金型工業会では、女性活躍プロジェクトの一環として「かながた小町」のメンバーを募集している。日頃の悩みを共有できる場の提供もあるので、心強い。

 ■「かながた小町」問い合わせ先

 日本金型工業会 TEL:03-5816-5911 (担当:川田)