天田財団 「2020年度助成式典」をオンラインで開催 

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 天田財団(理事長=末岡愼弘)が、このほど助成総数89件、2億4,464万円の助成先を決定し、11月28日(土)、「2020年度助成式典」をオンラインで開催した。内訳は、研究開発助成80件、2億4,054万円、国際交流助成9件、410万円。1987年(昭和62年)の創立以来、33年間で累計助成件数は1,926件、助成金総額は32億862万円となった。

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助成金目録贈呈

 末岡理事長は、「金属加工というモノづくりを通じ、継続して世界の人々の豊かな未来を実現することがアマダグループの責任であり、天田財団は、金属加工の研究への助成を通じて、産業・経済の発展に寄与することを目的とした企業財団として1987年に設立された。昨今の日本の科学技術力の開発には不安があり、研究者としての人材育成、研究資金の確保が喫緊の課題である。天田財団は、研究者の研究に真に有益な助成、若手研究者育成の助成と、量はもとより、その中身の充実にも努めてきた」とあいさつした。

 引き続き、磯部 任 アマダ社長が、「わが国の企業を取り巻く環境は新型コロナウイルスの影響で激変の様相を呈しており、我々アマダグループも大きな転換点の岐路に立たされている。考えるべきポイントは4つ。1つは、情報化、デジタル化の流れが国境を越えて爆発的に加速する。5GやAI中心に技術革新として世界に広がっていたが、コロナにより3年から5年早まり我々の様々な活動がリモート化されることが現実となった。2つめは、グローバル一辺倒から脱グローバルの側面が出てくる。パンデミックを受けて人や物の流れが世界各地で止まってしまうという現実に直面した。企業レベルでのサプライチェーンは今後、国や各地域で自前主義も起こってくることが想定される。3つめは、環境、健康、安全、への認識の再考、再燃。公衆衛生システム強化や、ものづくりでは生産の自動化が主流になる。4つめは、労働環境の変化、働き方改革の加速であり、テレワーク導入やAI技術によるRPAなどロボット化が進み、本当に「人間」がやるべき仕事の価値が見直され、問われてくる。アマダグループも財団が末永く幅広い助成を続け、創業者の理念でもある人々の豊かな未来に貢献していけるよう、ビジネスを人間中心で考える企業として成長続けていく所存である。」と祝辞を述べた。

 青山藤詞郎天田財団理事 慶應義塾 常任理事が、「天田財団の助成資金は、株式会社アマダの株式配当であり、高配当を継続していただいて感謝しており、それを皆さまへ助成できることは財団役員として嬉しく思う。本式典はスタートラインである。財団の助成を有効に活用して、その研究成果を社会に還元していただくようお願いする。」と助成の概要を述べた。

 その後、助成金目録贈呈式を開催した。オンラインで式典に参加した79名の助成者ひとり一人へ助成金目録が読上げられ、Web画面上で贈呈された。最後に、欠席された助成者を含む88名を映像で紹介するエンディングロールで天田財団の2020年度オンライン助成式典は終了した。

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