牧野フライス製作所 5軸制御横形マシニングセンタ『a800Z』の発売開始~「生産性の追求」と「経済性/環境の配慮」を両立~

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 牧野フライス製作所は1月25日、「生産性の追求」と「経済性/環境への配慮」を両立した5軸制御横形マシニングセンタ『a800Z』の発表に伴い、オンライン会見を開いた。

 このマシンは、デジタル社会の到来に伴い、半導体や電子機器など関連する産業の拡大が続いているとともに、技術革新と共に製品のライフサイクルが短くなり、生産材に求められる要素も変わっていることを受け、「生産性の追求」と「経済性/環境への配慮」の両立を実現したもの。

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説明する高山営業本部長

 会見の中で、同社の髙山営業本部長は、「工作機械は全ての産業に係わっている。われわれが培ってきた革新的な技術の全てを投入して『e・MACHINE』の開発を行っていく。お客様のパフォーマンスの最大化、並びに持続可能な未来の実現に貢献していきたい。」と意気込みを示した。

 同社の『e・MACHINE』は、①Ecological(環境製)、②exchangeable(上位互換性)、③Expandable(拡張性)、④Electrical(生産効率)、⑤Endurable(耐久性)、⑥Easy-to-use(使いやすさ)の6つの「e」で構成されており、同社が考える工作機械のニューパラダイムを切り開くキーワードだ。

 なお、同社では、機械だけではなく加工技術も合わせて提案しており、現在活況を呈している半導体製造装置部品に求められる面粗度が高いシール面などに適した特殊なツールも開発している。

『a800Z』の主な特長

(1)生産性の追求 
 -慣性の徹底的な低減-

 軽量且つ高剛性なテーブル構造は、重心を傾斜軸に近づけることで、軸動作に伴うイナーシャ(慣性)を徹底的に低減し、無駄のない高速動作を実現する。

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 -4 軸横形マシニングセンタ同等以上の切削能力-
 5軸加工機では犠牲になりがちな加工能力を、堅牢な機械構造と高剛性なB/C軸テーブルを用いることで解消する。

(2)経済性・環境への配慮
 -切りくず溜まりゼロへの挑戦-

加工場所の内壁をステンレス化と垂直な形にすることで、クーラントやエアなどに頼ることなく排出し、エネルギーの削減に貢献する。

 -メンテナンスフリーのタンク-
 細かな切りくずが溜まりやすいタンク内の攪拌やコンベアの設置にて、クーラントのメンテナンス負担を軽減する。

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 -将来的な拡張性-
 加工内容やボリュームの変化に対応できるよう拡張性を持った設計対応を実施。これまでの機械と異なり、仕様/機能の再構築可能な機械を目指す。

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説明する宮下ゼネラルマネージャ

 開発本部の宮下ゼネラルマネージャは、『a800Z』のデザインについて、「新しいデザインを採用した。これからのMAKINO製品を象徴し、インパクトを与えられるように、また、人間工学的にも配慮されたデザインになっている。作業者が機械の前に立ったときにも、カバーが干渉しないよう機能美を追求している。」と説明した。

 

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